大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも。

カラオケにいったら必ず和田アキ子は一回は歌う男ぐっさん0です(゜▽゜*)。

管制人格戦ついに決着。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二百三十一話 管制人格との超激戦

ヒエンside

 

 

 

オーバードライブを発動させた俺は正面にいる銀髪の女性……夜天の魔導書の管制人格を睨みつける。

 

奴もこちらを油断なく見ていた。

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

沈黙が場を支配する。

 

フルドライブでは奴を攻めきれなかった。

 

だがオーバードライブを発動させた今ならなんとかなるかもしれない。

 

今、奴の身体はオレンジのオーラ……俺から吸収した魔力は纏われていない。

 

あれを纏った奴の身体能力は爆発的に増大する。

 

こちらもオーバードライブを展開したとはいえ、どれだけ差を縮められるか……

 

魔力を纏っていない今が奴にダメージを与える最大のチャンスだ。

 

俺は静かに構え……

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

 

俺は一瞬で奴の背後へと回り込むと炎の拳で殴り付ける。

 

 

「ぐっ!?」

 

 

俺の攻撃をくらい吹き飛んでいく管制人格。

 

俺はさらにグローブから炎を勢い良く噴射させると、奴の真下へ潜り込み、アゴを蹴り上げる。

 

 

「うっ……」

 

 

そしてさらに連続で奴の腹を蹴り上げていく。

 

ある程度の高さまで上がっていくと、奴の真上に回り込みアームハンマーを叩きつけた。

 

 

 

ドガァアアアアアアアンン!!!!!!

 

 

 

奴は海へと一直線に吹き飛んでいく。

 

奴が吹き飛んでいった影響で海は割れ、裂けた。

 

そして俺は両手を上へと向け、巨大な炎を生み出す。

 

大きさは約五十メートル程だ。

 

その炎を俺は真下へと放り投げた。

 

 

火炎の大砲(フレイムキャノン)!」

 

 

オーバードライブで大きくパワーアップしたフレイムキャノンが、奴が吹き飛んでいったと思われる場所に当たり、直撃する。

 

その瞬間、大爆発が起こり、その付近一帯の海が蒸発してしまった。

 

 

「…………」

 

 

俺は様子を見る。

 

少し戦って分かったが……

 

管制人格の強さは以前、ハートキャッチプリキュアの並行世界で戦った『砂漠の使徒』の黒幕であり首領だった男……

 

力を取り戻したデューンほどではない。

 

そして今のところ(じゅう)の炎でもなんとか渡り合えている。

 

だが……

 

 

(あの管制人格がこの程度で終わるはずがない)

 

 

 

ドォオオオオンン!!!!!!

 

 

 

そのとき真下から漆黒の魔力砲が俺へと迫る。

 

だが俺は焦ることなく、余裕を持ってかわす。

 

するとさらに真下から巨大な闇色の球体がこちらへと向かってきた。

 

 

「デアボリックエミッションか!」

 

 

オーバードライブで強化しているとはいえ、さすがにあれを食らえばただではすまない。

 

俺はグローブから炎を噴射させて、すぐにその場から離脱する。

 

デアボリックエミッションは空間攻撃のため広い範囲が攻撃対象となる。

 

俺の後方から凄まじい爆発音が聞こえる。

 

それと同時に衝撃波のようなものも迫っていた。

 

 

「……攻撃範囲が広いっていうのは厄介だな」

 

 

俺は猛スピードで飛び、デアボリックエミッションを回避することに成功する。

 

だがそのせいで管制人格がいると思われる場所から随分と離れてしまった。

 

俺は立ち止まり、目を閉じて周囲の気配を探る。

 

すると……

 

 

「上か!?」

 

 

奴と思われる気配を感知する。

 

すぐに上を向くと、こちらへ勢い良く迫る管制人格の姿があった。

 

奴は再び漆黒の魔力砲を俺へと放つ。

 

それと同時に無数のブラッディータガーを展開させて、俺を取り囲んだ。

 

 

「ち……形態変化(カンビオフォルマ) 防御形態(モードディフェーザ)!」

 

 

そして俺は死炎の外套(マンテッロ・ディ・ヒート)を展開すると、身を守る。

 

ブラッディータガーと魔力砲が俺に直撃するが、【調和】の効果で全て無効化する。

 

 

「止まったな」

 

 

だがそれこそが管制人格の狙いであった。

 

管制人格は両手の拳に漆黒の魔力を収束させると、俺を勢い良く殴り付けた。

 

 

「くっ……」

 

 

俺はなんとか腕でガードし、攻撃を防ぐ。

 

今までなら吹き飛ばされていたが、極限まで強化している今なら耐えられる。

 

そして死炎の外套(マンテッロ・ディ・ヒート)を解除しながら、カウンターとしてパンチを放つ。

 

だが俺の攻撃に合わせるように奴も拳を打ち出してきた。

 

 

 

ドォオオオオンン!!!!!!

 

 

 

俺の炎の拳と、奴の魔力拳がぶつかり合う。

 

互いにぶつかり合わせた影響で腕がビリビリと痺れる。

 

そこからは互いに高速で動き回り、近接戦闘を繰り出していく。

 

しかし戦闘技術は管制人格の方が圧倒的に上であった。

 

だからこそ、俺は奴の攻撃を超直感で感知しながらかわし、受け流していく。

 

そして攻撃のチャンスを伺いつつ、カウンターを狙っていく。

 

一進一退の攻防が続く。

 

しばらく打ち終えた後、互いに離れた。

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

俺は奴を観察する。

 

攻撃が通っていたのか……管制人格の顔には僅かにキズがあった。

 

 

「まさか……キズをつけられるとはな」

 

 

奴が自嘲するように呟く。

 

どうやらオーバードライブであれば、奴の防御を突破してキズをつけることも可能らしい。

 

しかし……

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

 

(このペースで戦い続ければ持って一時間……早くて三十分……といったところか)

 

 

オーバードライブの持続時間が問題だった。

 

前よりも身体への負荷は幾分か軽くなっているが、魔力消費量も考えればできるだけ早目に決着をつける必要があるだろう。

 

それにこいつからつけられたダメージや疲労などもある。

 

今まで攻撃に使用していた剛の炎もスタミナの消耗が早い。

 

よってここぞというときにまで温存しておく必要がある。

 

これ以上の戦いは俺にとっても正直、厳しい。

 

それまでは柔の炎で攻めていくしかない。

 

そこまで考え抜いた俺は早速、管制人格に攻撃を仕掛けた。

 

ブリッツアクションを発動させて奴の視界から消える。

 

再度、奴の後方に回り込み殴りかかるが先程とは違い、見事にガードされる。

 

だが額の炎の出力を上げることで奴を強引に吹き飛ばす。

 

そして瞬間的にブリッツアクションを発動させることで、奴が吹き飛んでいく方へと、瞬時に回り込む。

 

ひたすら殴り、蹴る。

 

今は奴にダメージを蓄積させることが優先される。

 

オーバードライブを展開している今なら通常攻撃でも奴にダメージを与えることは可能だ。

 

そしてそこから一気に大技で仕留める!!

 

 

「大したものだ」

 

 

すると奴が俺の攻撃を捌きながら話しかけてくる。

 

 

「あれだけ……圧倒的な力を見せつけたにも関わらず……貴様はまだこれだけの力を有している……だが」

 

 

 

ドオン!!!!!!

 

 

 

「ぐっ!?」

 

 

「その強大な力……()()()()()()()()?」

 

 

(こいつ……オーバードライブの制限時間に気付いていやがる!?)

 

 

俺は奴から放たれた攻撃をなんとかガードするが、僅かに吹き飛ばされる。

 

 

「私の方もそろそろ危ない……。ナハトがいつまた暴れだすか分からないからな。よって……早目に決める」

 

 

すると奴は再び左手の槍射砲に魔力を収束させると、俺へと放つ。

 

その攻撃は今までとは比べ物にならないほどの魔力が込められていた。

 

俺は前方に炎の盾を形成した後、砲撃をガードする。

 

しかしすぐに突破される。

 

だが一瞬あれば逃れるには十分だ。

 

俺は足下に魔方陣を展開すると、それを足場に跳躍する。

 

そして奴の真上を陣どると形態変化を使い、大爆発の加速(ビッグバンアクセル)を叩き込む。

 

 

「……盾」

 

 

しかし奴は障壁を展開すると攻撃を防ぐ。

 

だが……

 

 

「そう何度も防げると思うな!」

 

 

俺は額の炎の出力を上げてビッグバンアクセルの破壊力をあげる。

 

 

 

ピキキキキッッッ…………

 

 

 

元々オーバードライブで極限まで強化されているため、今のビッグバンアクセルでも奴の障壁を破壊することはできる。

 

 

「……なに?」

 

 

「はぁああああ!」

 

 

 

ドガァアアアアアアアンン!!!!!!

 

 

 

文字通りの大爆発が俺達を包み込む。

 

俺は爆発を気にすることなく、突っ込んでいく。

 

そして奴の気配のする方へと攻撃を加えるが空を切る。

 

すると突如、背中に衝撃が加わり俺は海へと吹き飛ばされる。

 

 

「くっ……」

 

 

だがグローブから炎を噴射させて体勢を整える。

 

そして反撃として砲撃を放つ。

 

だが管制人格は流れるように砲撃をかわすと、分身を十体生み出し、俺へと向かわせる。

 

 

火炎の機関銃(フレイムガトリング)

 

 

俺は即座に自身の周囲に五メートル程のスフィアを六つ展開させると、そこからガトリング砲の如く、魔力弾を発射する。

 

分身達は魔力弾を食らうと、半分消滅し、残り五体となる。

 

そして俺へと攻撃を加えようとするが……

 

 

「邪魔だ」

 

 

()()()()()()()()()()

 

 

火炎の加速(フレイムアクセル) 連打(ストライク)

 

 

フレイムアクセルで流れるように右手を振るい、分身達を消滅させていく。

 

そして再び管制人格と相対する。

 

俺はそのままガントレットにエネルギーを収束させ、管制人格も左手にエネルギーを収束させる。

 

そして互いに技を放った。

 

 

「「灼熱の加速(バーニングアクセル)!!」」

 

 

 

 

 

 

ドドドドドドドドドッッッ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

再度激突するバーニングアクセル。

 

激突の余波でか俺達の周りにある海の水が吹き飛び、完全に無くなってしまう。

 

最初に管制人格とバーニングアクセルを激突させたときはパワー負けしたが……

 

 

「うぉおおおおおお!!」

 

 

「ぐっ……まだこれほどのパワーを」

 

 

今なら勝てる。

 

 

「おおおらああああぁぁ!!」

 

 

「ぐぁああああ!!??」

 

 

そして俺の攻撃が管制人格の顔面にヒットした。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

「はぁ……はぁ……やったか?」

 

 

管制人格は大きく吹き飛んでいった。

 

俺の攻撃がクリーンヒットしたとき、彼女の顔面は大きく歪み、女性とは思えないほどの表情になっていた。

 

それこそ某カードゲームの敵の顔芸になるほどの。

 

ま、まぁ……

手加減できる相手じゃなかったし?

 

し、仕方なかったんや((((;゜Д゜)))

 

とまぁ、気を取り直して俺は構える。

 

なんとか奴にダメージを与えることはできた。

 

だがまだはやてを解放するまでのダメージには至らないだろう。

 

それこそ奴にはやてを解放させるほどのダメージを与えるには……

 

 

(集束砲撃(ブレイカー)クラスの攻撃……しかないよな)

 

 

唯一俺が放てるブレイカークラスの攻撃……

 

 

 

ダブルヒートバーナー

 

 

 

ダブルヒートバーナーなら奴を打倒することもできるだろう。

 

だが一つ問題がある。

 

それはダブルヒートバーナーを放つのに時間がかかりすぎることだ。

 

相手はあの管制人格だ。

 

奴を完全に拘束できなければ当てることは厳しいと思った方がいい。

 

 

(いや待て……一つだけある。奴にブレイカークラスの攻撃を当てる方法が……)

 

 

 

集束打撃(しゅうそくだげき)

 

 

 

リリカルなのは第四作目『魔法少女リリカルなのはVivid』に出てくる攻撃技の総称である。

 

Vividの主人公、なのはの一人娘である高町ヴィヴィオのライバル……

 

ミウラ・リナルディという少女が必殺技として使っている。

 

 

 

集束打撃『抜剣(ばっけん)

 

 

 

最大限にまで魔力を圧縮させることで、ブレイカークラスの打撃を繰り出す蹴り技である。

 

 

(あの『抜剣』のようにエネルギーを最大限にまで圧縮させることができれば……いけるかもしれない)

 

 

だが問題がある。

 

俺の現在の近接の最高技は、灼熱の加速(バーニングアクセル)だ。

 

しかし、俺は未だにバーニングアクセルを超えるエネルギーの収束をしたことがないのだ。

 

不器用な俺のことだ。

 

いきなり試したところで失敗するのは目に見えている。

 

 

(く……一体どうすれば?せめて安定化させることができれば……)

 

 

そのとき……

 

 

『ガゥガゥ!!』

 

 

うん?

 

 

「どうしたピッツ?」

 

 

心の中にいるピッツが何かを知らせようとしていた。

 

 

『ガゥ!』

 

 

「『私の力の意味を思い出せ』って?どういう……」

 

 

待て……そういえばピッツの炎は……

 

 

「夕の炎……そしてその能力は……『()()』……」

 

 

そして俺はさらにピッツから確認を取ろうとするが……

 

 

 

ドォオオオオンン!!!!!!

 

 

 

突如、前から漆黒の魔力砲が飛来した。

 

 

「ちっ!こんなときに!?」

 

 

俺は両手に炎を纏い、その魔力砲を両手で横へと弾き飛ばす。

 

すると前から()()()()()()()()()()()()管制人格が攻撃を繰り出してきた。

 

俺は牽制としてヒートバーナーを放つ。

 

だが奴もそれを横へと弾き飛ばすと、俺へと攻撃を繰り出してきた。

 

 

「うぉおおおおおお!!」

 

 

「はぁ!」

 

 

何度目かとなる拳と拳の衝突。

 

だがパワー負けしたのは俺であった。

 

 

「ぐぁ!?」

 

 

その瞬間、俺は理解する。

 

 

(こいつ……パワーはデューンと同等……いや下手すればそれ以上にある!?)

 

 

さっきまでとは同じと思わない方がいい。

 

俺は額の炎の質を剛へと切り替え、攻撃を仕掛ける。

 

 

「ニブルヘイム!」

 

 

俺は最大パワーでファーストエディションを使用し、猛吹雪を放つ。

 

だが管制人格は障壁を展開させたまま、こちらへと突っ込んできた。

 

俺は吹雪を強め、奴の視界を遮る。

 

そして即座に奴の背後へと回り込む。

 

しかし……

 

 

「無駄だ。貴様の気配は覚えた!破壊の(いかづち)!!」

 

 

「なにっ!?ぐぁああああ!!??」

 

 

奴に攻撃を仕掛けようとしたところ、突如、奴の身体から破壊力のある雷が放たれた。

 

 

「ぐ……くそ……」

 

 

「はぁああああ!」

 

 

そこから管制人格の猛攻撃が俺を襲う。

 

なんとかガードしていくが破壊の雷を食らったせいか、身体が麻痺して動かせずにいた。

 

 

「はぁああああ!」

 

 

「ごはっ!?」

 

 

俺は海へと吹き飛ばされる。

 

 

「お返しだ」

 

 

「ぶふぅ!?」

 

 

今度は腹を蹴り上げられ、空へと吹き飛ばされる。

 

そして上へと回り込んだ管制人格のアームハンマーを食らって真下へと吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

ボゴォオオオオオオンン!!!!!!

 

 

 

俺は海を貫通し、地下深くまで吹き飛ばされる。

 

そしてある程度して止まった。

 

 

「ごほっ……ごほっ……ぐ……くそ……」

 

 

俺はうつ伏せに倒れながら石を乱雑に掴む。

 

そしてあることに気付く。

 

 

(まずい……身体が重くなってきた……。ダメージを受けすぎたか……)

 

 

「だがこんなところで……諦める訳にはいかない」

 

 

「ガゥ!」

 

 

そのとき相棒が左肩に現れ、回復魔法をかけてくれる。

 

多少は動けるようになった俺は上を向く。

 

真上から例のごとく魔力砲が放たれていた。

 

俺はラウンドシールドを展開する。

 

そしてなんとか防ぐことに成功する。

 

すると右肩にピッツが現れた。

 

 

「ガゥ!」

 

 

「ピッツか。丁度いい。確認したいことがあるんだ」

 

 

そして俺はある確認を取り始めた。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

「…………」

 

 

管制人格は少年が吹き飛んでいった場所を静かに見る。

 

そこには大きな穴があった。

 

底は見えず、黒い穴が地下深くまで続いていた。

 

 

「ナハト……」

 

 

すると左手にある手甲が再び蛇の塊に変わりかけようとしていた。

 

 

「もう抑えるのも……限界が近いか……」

 

 

管制人格は静かに呟く。

 

その顔はどこか諦めたような表情であった。

 

だがその顔を引き締める。

 

ある気配を感知したためだ。

 

 

「……まだ諦めていないのか」

 

 

管制人格は、穴からこちらへ勢いよく近付いてくる大きな気配を迎えるために準備する。

 

 

「……眼下の敵を打ち砕く力を今ここに。真実の雷をその身に浴びて……滅びよ……夜天の雷」

 

 

そして穴を埋めるかのように空間を紫の球体で包んだ。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

「うぉおおおおおお!!」

 

 

俺は炎の翼を展開させて猛スピードで飛んでいく。

 

そして俺の左肩には相棒が、右肩にはピッツがいた。

 

俺は二匹に叫ぶ。

 

 

「行くぞお前達!」

 

 

「「ガァウ!!」」

 

 

俺は勢い良く穴から飛び出る。

 

すると周りが紫の空間で覆われていた。

 

そしてその中心には管制人格がいた。

 

 

「まだやる気なのか」

 

 

「当たり前だ」

 

 

「お前のその気合いは認めてやる。だが……もう終わりだ」

 

 

そのとき奴の眼前に白い雷が現れる。

 

そしてそれが段々と圧縮されていった。

 

それを見た俺は確信する。

 

 

「これで決める気か」

 

 

俺も対抗するためピッツに目を向ける。

 

 

「ピッツ、力を貸してくれ。相棒はサポートを頼む」

 

 

「「ガァウ!!」」

 

 

そして奴に向かいながら……俺はワードを唱えた。

 

 

「ピッツ……形態変化(カンビオフォルマ)!」

 

 

すると右肩にいたピッツが光り出し、俺のグローブと一体化していく。

 

 

死炎の籠手・変速(ヒートギア) ver Sera(夕)!」

 

 

そして黒いグローブに縦状のピンク色の線が入った。

 

さらに俺はワードを唱える。

 

 

形態変化(カンビオフォルマ) 攻撃形態(モードアタッコ) 死炎の手甲(ミテーナ・ディ・ヒート) ver Sera!」

 

 

そして俺は右手にエネルギーを収束させていく。

 

さらに収束させていく。

 

普段なら暴発してしまうほどのエネルギー量だが……今の俺のグローブには夕の炎の能力を持っているピッツが憑依している。

 

『安定』の力で暴発しようとする力を……()()()()安定化させる!

 

そして管制人格と俺の視線が交差する。

 

俺達は同時に口を開いていた。

 

 

「見せてやる。これが灼熱を超えた……太陽の一撃だ!!」

 

 

「夜天の魔導書の真髄を見せてやろう」

 

 

そして同時に技を放った。

 

 

 

「くらえ!太陽の加速(ソーラーアクセル)!!」

 

 

 

「夜天の雷!!」

 

 

 

 

 

 

ドゴオオオオォォォォンンン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!」」

 

 

 

 

 

 

俺と管制人格の雄叫びが紫の空間に木霊する。

 

ソーラーアクセルと夜天の雷が真っ正面から衝突する。

 

その攻撃力は先程食らった破壊の雷の数倍の威力はあった。

 

俺は額の炎を最大限にまであげてソーラーアクセルを強化する。

 

たとえ相手がどれだけ強かろうが……どれだけ強大だろうが……俺は諦める訳にはいかない。

 

 

 

負ける訳にはいかない。

 

 

 

「負けるか……負けて……たまるかあぁ!!!!」

 

 

 

すると…………

 

 

 

「ガァアアアアアア!!!!!!」

 

 

 

俺の左肩にいた相棒が調和の咆哮を雷に向けて放つ。

 

普段、相棒が放つ調和の咆哮は一転集中の収束型である。

 

そのため俺の体力の消費は少ない。

 

だが、今の俺はスタミナを多大に消費しているため放てる量はいつもに比べて格段に少ない。

 

だが多少なりとも()()()()()()()()()()ことはできた。

 

 

「サンキュー相棒……はぁああああ!」

 

 

そして俺はさらに力を籠める。

 

 

「なにっ!?」

 

 

すると雷を段々と押し始めた。

 

俺は奴に話しかける。

 

 

「管制人格!あんたにも譲れないものがあるかもしれない!だがあんたのやり方は間違ってる!あんたのやり方じゃ……はやては絶対に救えない!!」

 

 

「黙れ!私は主の願いを叶える!主を……もう二度と悲しい目に合わせぬと誓ったのだ!!」

 

 

「だからそのやり方が間違ってるって何度も言ってんだろうが!!あんたのその行為が……あんたのそのやり方が……はやてを苦しめているだけだとどうして分からない!?」

 

 

「うるさい!私のやり方に……私達のやり方に……他人の貴様が口を挟むなああぁぁ!!」

 

 

「なにが私の……私達のやり方だ!あんたはただ現実から逃げているだけだろうが!はやてが辛い目に合うという現実から……ただ目を反らしているだけだろうが!!」

 

 

そして俺は大声で怒鳴る。

 

 

「はやてが辛そうにしていたら……お前が慰めてやればいい!はやてが泣いていたら……お前が抱き締めてやればいい!はやてが不安そうにしていたら……お前が傍にいてやればいい!いいか!主を救うってのは何も主を脅かす全てを破壊すればいいって訳じゃない!本当に大切なのは……()()()()()ことなんだよ!!」

 

 

「主を……支える……」

 

 

すると夜天の雷の威力が弱まる。

 

今が最大のチャンスだ。

 

 

「そうだ!お前は主が大切だと言ったな!だったらお前が守れ!!はやてに迫る脅威から……はやてに迫る悪意から……大切な主をお前が守るんだ!!」

 

 

「……守……る……」

 

 

「そうだ!お前は主の望みを叶えることに固執しているが……主を幸せにするやり方はそれだけじゃない!()()()()()()()()()……それだって立派に主を幸せにするやり方だ!!」

 

 

「しかし……しかし……」

 

 

「しかしもかかしもねぇ!!お前が本当に主のことを想っているなら……あの子の……はやての……()()()()()()()()()()……()()()()()()()()()()()()っていう想いを……死ぬ気で叶えやがれえぇぇぇ!!」

 

 

俺は最大パワーを籠める。

 

 

「これで……終わりだああああぁぁぁ!!」

 

 

太陽のように燃える球体が雷を焼いていく。

 

 

 

そして……

 

 

 

太陽の一撃が管制人格に直撃した。




ついに管制人格を倒すことに成功した主人公。

だが左腕についているナハトの様子が……

では、また(・∀・)ノ

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