うん。
どうしてこうなった?
では、どうぞ( *・ω・)ノ
第三者side
ドガァアアアアアンン!!!!!!
女装少年にコブラージャの放った闇のエネルギーが直撃してしまった。
「ああ!ヒエンさん!!」
舞が一目散に駆け寄っていく。
ステージの上は煙で見えないが徐々に晴れてくる。
舞はジッと前を見て……そして目を見開いた。
「ふん。うまく避けたか」
そのときコブラージャが呟く。
彼の視線の先には、
第三者side end
◆◆◆
ヒエンside
あ、危なかった……
咄嗟にラウンドシールドを張って防いでなかったらヤバかった。その後、ブリッツアクションでなんとか逃げられたから良かったが……。
そして俺は体育館の中から出てくるコブラージャを睨みつける。
「あの攻撃をかわすとはね……」
「…………」
俺は黙って構える。
周りに人はいないため、ここならおもいっきり戦える。
そして戦おうとしたとき……
ドゴォオオオオオオンン!!!!!!
突如、爆発音が響く。
俺達が目を向けると、倒れているデザトリアンの姿があった。どうやらプリキュアの四人にやられたらしい。
するとデザトリアンの心の声が聞こえた。
「『ウタイタイケド……ウタエナイ』」
「あやさん!まゆさん!支えてくれる軽音楽部の皆さんを信じて下さい!!」
「信じてくれる仲間がいるなら……自分のことを信じられるはずだよ!!」
「貴方達ならきっと歌える!!」
「『ウゥ……ウタイタイ……』」
あれは……先程の軽音楽部のボーカルの二人か。
彼女達は俺と合流する前も涙目で震えていた。
やはりあんな大勢の前で歌うことが怖くて……こころの花が枯れてしまったのだろう。
バカにされたらどうしよう?
下手だと思われたらどうしよう?
それらの思いに漬け込まれて彼女達はデザトリアンにされてしまったのだ。
「そろそろ僕の出番だね」
そのとき俺の前にいるコブラージャがダークブレスレットを構えて……さらにその力を発動させた。
「闇に沈み……ダークな心に支配されるのだ!ダークブレスレット!!」
するとダークブレスレットから赤黒いオーラが展開される。そしてそのオーラを纏いながらコブラージャはデザトリアンと融合した。
デザトリアンの目付きも厳しくなり、周辺にある音符も禍々しい黒い音符へと変わった。
「『コンナオクビョウモノノウタヨリ、ボクノウタヲキキタマエ』」
そしてマイクを構え、こちらに複数の黒い音符の攻撃を仕掛けてきた。
「『ラララララーーーラララーーー』」
決してうまいとは言えない歌声で音符を操りながら俺達に攻撃をしかけてくる。
「「うわああぁぁぁ」」
ブロッサムとマリンは走りながら爆発する音符をかわし……
「ふっ!はっ!」
サンシャインは華麗に身を
そしてムーンライトはというと……
一応、バレないように気配は消しながら動いていたのだが……ムーンライトには気付かれていたようだ。
「貴方……生身で大丈夫なの?」
「一応、変身はしてるから大丈夫」
「そういえば声の高さが変わっていたわね……」
するとコブラージャが接近する俺達に気付いたのか、音符をこちらに放ってきた。
「「!?」」
俺はブリッツアクションを発動させ、音符が当たる直前に身体全体を加速することでかわし……
対してムーンライトは圧倒的な身体能力を発揮させ、
(やっぱりとんでもないなこいつ……)
俺はブリッツアクションという魔法の力で加速しているが、ムーンライトは完全に
「『エエィ!チョコマカト!!』」
そして俺は上から、ムーンライトは下から奴の後ろに回り込み、互いに強力な蹴り技をお見舞いした。
「シッ!」
「フッ!」
ドン!!!!!!
姿勢を崩し、倒れるデザトリアン。
その間に俺達はブロッサム達と合流する。
「ヒエンさん……じゃなくてヒエちゃん!!」
「あ、はい 」
ブロッサム達が呼んできたため答えようとするが……
「『オノレ!コウナレバ!!』」
巨大な全音符のようなマークが俺達の上に作られた。
「『イケエエエエェェェェ!!!!』」
「やばっ!?」
あんな規模の物が落とされたら甚大なダメージになることは間違いない。
そして……
ドガァアアアアアアアンン!!!!!!
巨大な爆発が俺達を包んだ。
「『シンジルダノ……ナカマダノ……バカバカシイ。オクビョウモノハ、オクビョウノママ、ナニモデキナイノサ』」
コブラージャの皮肉めいた声が校庭に響く。しかし……
「そんなこと……ありません!!」
我らがリーダーがその声を否定してくれる。
その声を合図に土煙が晴れる。
サンシャインが巨大なひまわり状の盾サンフラワー・イージスを展開してくれていたおかげで俺達は事なきを得ていた。
「信じてくれるから頑張れる……仲間がいるから強くなれる!!それをバカにするなんて……」
「私、堪忍袋の緒が切れました!」
そして三人は胸のブローチから各々の武器を取り出す。
まずはサンシャインがタンバリンを構えた。
「はっ!!」
タンバリンを巧みに操り、ひまわり型のエネルギー光弾を自身の周囲に集めていく。
「花よ舞い踊れ!プリキュア・ゴールドフォルテバースト!!」
そしてそのエネルギーを放たずに収束させる。今度はブロッサムとマリンがタクトを構えた。
「「はっ!!」」
そして二人はタクトの中心にあるドームを回転させる。
「「集まれ二つの花の力よ!プリキュア・フローラルパワーフォルテッシモ!!」」
二人はタクトを振ってフォルテッシモ記号のような形をしたピンクとブルーのエネルギーを生み出し身に纏う。そして一直線にサンシャインの金色のエネルギー体に突っ込んでいった。
そしてブロッサムとマリンは金色の光を纏いながらカラオケ型デザトリアンへと一直線に突っ込んでいく。
「プリキュア・シャイニング……」
「「フォルテッシモオォォォ!!」」
ドォオオオオオンンン!!!!!!
「「ハート……キャッチ!!」」
そして攻撃が直撃する。
すると爆発が起こりデザトリアンの後ろに桜、コスモス、ひまわりが投影される。
「「「はぁああああ!!!!」」」
三人は武器を回転させる。
「『ぽわわわわああああ~~』」
そして浄化の攻撃を受けながらデザトリアンは消滅していった。
◆◆◆
「お、おのれ……」
デザトリアンが浄化されたことで強制的に融合が解除されたコブラージャ。その姿はボロボロであった。
「新しいプリキュアはでてくるわ、邪魔はされるわ、今日は散々だ!早く帰って肌の手入れをしなければ……そこの黒いプリキュア!!」
「は、はい!」
いきなり呼ばれたので声がうわずる。
「この僕を少しとはいえ、苦しめたんだ。君の名を聞いておいてあげよう。ありがたく名乗りたまえ」
「え!?」
な、名前!?
全く決めてなかった……え、えっと……
「わ、私は……私の名前は……」
いきなりの言葉で俺が困っていると……
『お困りの様ですねヒエン!私の言うことを今から繰り返しなさい!!』
アンジェ先輩!?
とりあえずピンチで頭が真っ白になっていた俺はアンジェ先輩の言うことを繰り返した。
『大空を包容する一輪の花……キュアヒート!』
「大空を包容する一輪の花……キュアヒート!………はぁ!?」
思わず声を出して驚く。
「キュアヒート……覚えておこう」
そしてコブラージャはテレポートで消え去ったのだった。
その後デザトリアンにされた二人の女の子あやさん、まゆさんのこころの花を無事取り戻した俺達は保健室にいた。
気絶している彼女達二人は眠っていたからだ。
「あや!まゆ!」
「「ん?…………はっ!」」
そして二人は起き上がる。
「大丈夫ですか?」
「「うん……」」
つぼみが心配そうに聞く。見たところ二人は大丈夫そうだ。そのとき…………
『ファッションショーの皆さんは今からステージ横に集まって下さい』
放送が入る。
どうやら準備しないといけないようだ。
だがあやさんと、まゆさんの二人は現状が理解できたのか落ち込んでいた。
「さっきの騒ぎで時間がなくなって……ライブ……今年は無くなったんだ」
「また来年があるからいいさ」
軽音楽部の男子達が気にしていない様に言うが、その顔は少し落ち込んでいた。
「ごめんなさい!!」
「私達が勇気がなかったせいで……」
ボーカルの二人が落ち込む。
「気にすんなって」
落ち込む二人に男子達は慰める。
良い仲間達だな。
「あ」
そのときえりかが声をあげる。だがその顔は少し笑顔であった。何か思い付いたんだろう。
「いきなりですが……演出プランを変更します!!」
「「「「「へ?」」」」」
そしてえりかから演出プランを聞く軽音楽部一同。
「え?い、いいのか?」
「うん!そっちの方が盛り上がるし」
「分かった!じゃあさっそく体育館に向かって準備するぞお前ら!!」
「「「「「うん!!」」」」」
そして軽音楽部の面々は急いで保健室を出ていった。
「さてと……」
皆が出ていくのを確認するとえりかは、
「ヒエンさんまだ眠ってるかあ……」
「まぁ、本人にとっては……それはもう……大変な一日だったでしょうし」
「仕方ないよ。色々精神的にも疲れが溜まってたみたいだから。僕達も……ヒエンさんを色々追い詰めちゃってたみたいだし……」
「「「…………」」」
すると三人は落ち込むように黙る。
あの……そんなに落ち込まれると罪悪感が半端ないんですけど。
俺が倒れたのは、自分で口にした現実を受け止めきれずに気絶しただけだから。
「……あー!落ち込んでても仕方ない!あとで皆で謝ろう!私達もそろそろ体育館に行かないと!!」
「はい」「そうだね」
そして気を取り直したつぼみ達は保健室を出て、体育館へと向かっていった。
「行ったか……」
そして自分の格好を見てうなだれる。
そこにはやはり黒いゴシックロリータの服を着ている俺の姿があった。
「やっぱり……夢じゃないよな……」
そして軽く絶望して頭を抱えながらベッドの上をゴロゴロする。
うおおおお!!やっちまったああああ!!何が大空を包容する一輪の花だああぁぁ!!何がキュアヒートじゃああああぁぁ!!
「コ、コブラージャの奴に……完全に誤解された。砂漠の使徒にキュアヒートという名の架空プリキュアが覚えられることになってしまったあぁぁ!!しかもなんであのとき馬鹿正直に言葉を繰り返してしまったんだ俺えぇぇ!!その架空プリキュアの正体が女装した高校生男子なんて言えねぇ!!死んでも言えるわけがねぇ!」
だがそこで冷静に考える。
こんな事態になったのは誰のせいだ?
決まってる。
あの人のせいだ。
そして俺は今回の元凶であろう赤い宝石を魔法陣の中から出した。そして俺はアンジェ先輩に話しかけた。
「さて、何か弁明はありますか?」
『なんのことでしょう?』
「とぼけても無駄です。というか今さらとぼけないで下さい。時間の無駄です」
『……今日は一段と辛辣ですね』
「辛辣にもなるでしょう。で、なぜあの罰ゲームのことを皆にバラしたんです?」
『罰ゲームというと……貴方と高町美由希さんの練習試合のやつですね?』
「はい」
『ひとつはゆりさんが貴方に語った理由もあります。貴方にも何か思い出を残してほしかったというのが一つ、そして二つ目、これが本命です』
「…………」
『そちらの方が面白いからです!!』
「うん!分かってたよチクショウ!!」
だいたいこういう面白いイベント事に相棒を巻き込んでいる時点で、この人の性格は分かってきていた。
この人も俺と同じくイベント事には全力を尽くすタイプである。相棒も同じタイプなので意気投合するのは仕方がなかったのかもしれない。
そもそもこの二人は俺が本当に嫌なことはしないはずだ。そこは俺ならここまでしても大丈夫だという一種の信頼感から来ているのだ……と思う。
まぁ、タマにやり過ぎる感があるのは否めないが。
だがまぁ、『思い出を残してほしい』という思いは純粋に嬉しい。
「さて……行かないとな」
『え?もしかしてファッションショーに行くつもりですか?』
「いや、行くも何もそれしかないでしょう?」
『意外です。正直、このまま寝たフリをするかと思ってました』
「ここまで来たら最後までやってやりますよ。文字通り死ぬ気で……」
『こう見ると覚悟を決めたカッコいい女の子の姿にしか見えませんね』
「はいはい。そうですね」
そして俺は赤い宝石を魔法陣の中に戻し、鏡を見てシワになってた服や、乱れていた髪を整えてから扉をあけて出ていく。
すると丁度、その前にはある二人の女の子と、幼い男の子がいた。
「「あ」」
「あ」
舞さんと九条姉弟がいた。
とりあえずプリキュアと勘違いされました。
し、仕方ないんだ。
書いてたら自然とこうなったんだ。
作者もまさか男の娘プリキュアになると思わなかったんだ((((;゜Д゜)))
あ、話かわりますがあと10話~15話くらいでコラボ終わらせられると思う!!もう少ししたらやっとA`sに入れるー!!
このまま突っ走るぞウラァーε=┌(;・∀・)┘
では、また(・∀・)ノ