大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

168 / 394
どうも(゜▽゜*)

いよいよダークプリキュアが攻めてくる。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百五十五話 心の花を守る伝説の戦士XXVII

ヒエンside

 

 

 

「おばあちゃん!」

 

 

植物園で待っているとつぼみ達がやってきた。

 

 

「ご苦労様」

 

 

薫子さんはつぼみ達の方を向く。

 

 

「ゆりちゃんこちらへ」

 

 

月影は薫子さんの傍へと行く。

 

 

「ハートキャッチミラージュは、こころの大樹がどこにいようとその様子を見ることができるのよ」

 

 

薫子さんはハートキャッチミラージュを操作する。

 

すると鏡にこころの大樹が映し出された。

 

 

「はっ!?」

 

 

月影がハートキャッチミラージュを覗くと何かに気付く。

 

 

「コロン!?」

 

 

「「「えっ!?」」」

 

 

月影の言葉に皆が驚く。

 

 

「恐らく……ココロポットのおかげね」

 

 

「つぼみ達がこころの種を集めたから起きた奇跡ですぅ!!」

 

 

薫子さんとシプレが現状を分析する。

 

恐らくココロポットに入ったこころの種が集まったことで、こころの大樹も力を取り戻し……コロンの魂が具現化されたのだろう。

 

 

「あ……」

 

 

「ゆりちゃん。こころの大樹に行きなさい。これはただ……一度だけの奇跡……コロンにゆりちゃんの想いを伝えるのよ」

 

 

「…………はい」

 

 

「青いボタンを押しなさい。ハートキャッチミラージュがこころの大樹に……コロンの元に連れて行ってくれるわ」

 

 

「…………うん」

 

 

そして月影がハートキャッチミラージュの青いボタンを押そうとしたとき……

 

 

 

突如、()()()()を感じた。

 

 

 

「この感じは!?」

 

 

「「は!?」」

 

 

「…………」

 

 

俺、シプレ&コフレ、コッペ様が同時に外の方を向く。

 

すると外には奴がいた。

 

月影がコロンを失う切っ掛けを作り、変身までできなくなった原因を作った張本人が……植物園の外にいた。

 

 

「ダークプリキュア!?」

 

 

俺の言葉に一同が驚く。

 

 

「「わぁああ!!ダークプリキュアですぅ!!」」

 

 

シプレ&コフレが驚いているなか、俺は心の中にいる相棒に即座に話しかけた。

 

 

『相棒!あれの準備はできてるか!?』

 

 

『ガゥ!!』

 

 

『よし!なら今すぐ月影についていけ!!』

 

 

『ガゥガゥ!!』

 

 

すると相棒がポン!と出て来ると月影の頭の上に乗った。

 

 

「月影!相棒を一緒に連れていけ!もしかしたらコロンを蘇らせることができるかもしれない!それじゃ後は任せたぞ!!」

 

 

そして俺は急いで外へと出ていく。

 

後ろで皆が何か言っていたが今はそれどころではない。

 

外へ出て上を見上げる。

 

ダークプリキュアがこちらを鋭い目で睨み付けていた。

 

俺はすぐにセットアップを済ませ、奴の正面へと飛ぶ。

 

 

「セットアップ:スピリットフォームrev1(リヴィジョンワン)

 

 

そして約7~8mの距離を開けて互いに睨み合った。

 

俺は奴の目的を聞くため話しかけた。

 

 

「お前がここに来た目的はなんだ?」

 

 

「月影ゆりはどこにいる?」

 

 

なるほど。

やはり目的は月影か。

 

 

「それを聞いて素直に答えるとでも思っているのか?」

 

 

俺はグローブの炎を燃え上がらせる。

 

 

「ふん。ならば力づくで教えてもらうまでだ」

 

 

ダークプリキュアは右手に赤黒いエネルギーを収束させると俺に向けて放ってきた。

 

俺は炎の質を柔から剛に切り替え、それを片手で弾き飛ばした。

 

 

 

ドン!!

 

 

 

エネルギー弾が爆発する。

 

 

「やれるものならやってみろ」

 

 

そして俺達は激突した。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

「月影!相棒を一緒に連れていけ!もしかしたらコロンを蘇らせることができるかもしれない!それじゃ後は任せたぞ!!」

 

 

少年はそう言うと外へと一目散に出ていってしまった。

 

 

「ちょ、ちょっとヒエンさん!?さっきの言葉どういう意味で……」

 

 

つぼみが声をかけるが少年はあっという間にいなくなった。

 

 

「あぁもうー!!ゆりさん!!ゆりさんはコロンに会いに行って下さい!!」

 

 

「後は僕達に任せて!! 」

 

 

「うん!!」

 

 

 

ドガアアアアアァァァンン!!!!!!

 

 

 

「まぁ、約一名もう暴れてるみたいですが……」

 

 

いつきが苦笑いしながら外を見る。

 

 

「ええ」

 

 

ゆりもそれを見ながら苦笑いしていた。

 

そして青いボタンを押すとゆりはハートキャッチミラージュの中に吸い込まれた。

 

それを見届けたつぼみ達も外へと向かう。

 

 

「えりか!いつき!行きましょう!!」

 

 

「了解!」

 

 

「うん!」

 

 

そして三人が外へ出ると……

 

 

「おらあああ!!」

 

 

「はぁあああ!!」

 

 

件の少年は真っ正面からダークプリキュアと殴り合いを行っていた。

 

 

「皆、変身だよ!」

 

 

「はい!」

 

 

「うん!」

 

 

えりかの指示で三人とも変身アイテムであるココロパフュームを構え、準備を完了させる。

 

 

「「「プリキュアの種いくですぅ(しゅ~)」」」

 

 

するとシプレ、コフレ、ポプリはそれぞれピンク色、水色、金色の種を生み出し、自分達のパートナーへと渡す。

 

それを受け取ったつぼみ、えりか、いつきは光のワンピースに包まれる。そしてそれぞれのこころの種をココロパフュームに装填(そうてん)した。

 

 

「「「プリキュア・オープンマイハート!」」」

 

 

そして、つぼみとえりかはココロパフュームを互いに吹きかけ、いつきも自身の身体に吹きかけていく。

 

そして三人とも自身のイメージカラーであるミニスカートのワンピースを身に纏うと、勢い良く名乗った。

 

 

「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!」

 

 

「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!」

 

 

「陽の光浴びる一輪の花、キュアサンシャイン!」

 

 

 

「「「ハートキャッチプリキュア!」」」

 

 

 

そして少年の援護に入るためダークプリキュアへと攻撃を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてゆりはというと、ハートキャッチミラージュの青いボタンを押してこころの大樹の元へとやってきた。

 

 

「…………」

 

 

大樹は変わらず青々と生い茂っていた。

 

 

「ガゥ」

 

 

「ええ、そうね」

 

 

頭の上にいる小ライオンが『探そう』と思念で伝えてきた。

 

ゆりはそれを理解すると大樹の周りを歩き始めた。

 

 

「コロン!」

 

 

そしていつの間にか小走りになっていた。

 

 

「コロン!いるんでしょ!?」

 

 

必死に探し回る。

 

 

「コローーーン!!」

 

 

すると彼女の近くに小さな金色の球体が近付き……話しかけてきた。

 

 

『ムーンライト……』

 

 

「は……コロン!?」

 

 

球体は形を形成すると、彼女のパートナーであった妖精のコロンへと姿を変えた。

 

 

『やあ』

 

 

「コロン……」

 

 

ゆりはゆっくりと近付き、コロンに触れようとした。しかし……

 

 

()()()()()()()()()()()()()

 

 

「あ!?」

 

 

『ごめん。僕の身体は……もう滅びてしまったんだよ』

 

 

コロンは静かに語り始める。

 

 

『ブロッサム達が集めたこころの種のおかげでこうしていられるんだ』

 

 

「…………」

 

 

『…………』

 

 

「……ごめんなさい……私のために……」

 

 

ゆりは涙を流しながら謝り始めた。

 

 

「……うう……」

 

 

それを見たコロンは大樹を見ながら話す。

 

 

『僕は君の事を見守っていたよ?あの日からずっとね……。君は一人で頑張り過ぎたんだよ』

 

 

「…………」

 

 

ゆりの脳裏にコロンとのあるやり取りが思い出されていた。それはこころの大樹でのあるやり取り……。

 

 

 

『ムーンライト!君は仲間が欲しくないの!?』

 

 

『キュアフラワーだって一人でデューンを倒したんでしょ?』

 

 

『でも今は状況が違うよ!サバーク博士とダークプリキュアがいるんだよ!?』

 

 

『だーいじょうぶよ。私は誰にも負けないわ』

 

 

ゆりはそのとき心の底から大丈夫だと思っていた。

 

中学二年生からプリキュアとしてずっと一人で戦い続けてきたことから、確かな自信と覚悟が彼女にはあった。

 

しかし……

 

 

 

「私……愚かだったのよ。何でも一人でできるって……自分の力を過信し過ぎたんだわ!!」

 

 

彼女はコロンを失ってしまった。

 

 

『ムーンライト!それは違う!!』

 

 

だがゆりの言葉をコロンは否定する。

 

 

『君は命を懸けて人間のこころの花を守るプリキュアの任務の重さを……誰よりも理解していた。だから……全てを自分が引き受け……一人で戦おうとしたんだ』

 

 

コロンは語る。

 

 

『誰も傷ついて欲しくない……傷つくのは自分一人でいいってね……』

 

 

「え?」

 

 

『君は優しいんだ……僕は分かっていたよ』

 

 

「コロン……」

 

 

『自分を認めるんだよムーンライト……自分の優しさを……仲間への思いやりを……今の君はブロッサム達と触れあって仲間の大切さ、ありがたさが分かった筈だろう?』

 

 

ゆりはコクリと頷く。

 

 

『それなら君はもう一度砂漠の使徒と戦うことができるよ』

 

 

「む、無理よ!だって……」

 

 

ゆりはポケットから半分に欠けたプリキュアの種を出す。

 

 

『それは今の君の心の形だよ。僕を失い、ダークプリキュアに破れた傷付いた君の心の形だ。君が皆と共に戦いたい……世界を守りたい……と願えば君はまたキュアムーンライトになれるよ』

 

 

「…………」

 

 

そのときコロンの側にココロポットが現れる。コロンはそれを見ながら言った。

 

 

『だからまたプリキュアになりたいと……こころの大樹に願いを伝えるんだ』

 

 

「こころの大樹に……」

 

 

ゆりはジッとこころの大樹を見る。

 

大樹は彼女を見守るようにザワザワと揺れた。

 

そのとき……

 

 

『『『きゃああああああ!!??』』』

 

 

『ち!?三人とも無茶はするな!!』

 

 

四人のピンチを知らせるかのようにダークプリキュアとの戦闘映像が映し出された。

 

プリキュアの三人が倒れているが、それを庇うかのように少年がダークプリキュアと対峙する。

 

 

『素直に月影ゆりを差し出せば良いものを』

 

 

『それで、はいそうですかと素直に応じるとでも?』

 

 

『魔導師……貴様もそんな奴らを庇わなければ、無駄にダメージを食らうこともなかったのではないか?』

 

 

『ほっとけ』

 

 

ゆりは少年の姿を見るが……黒スーツは所々破れており見るからにボロボロであった。

 

 

『ふん……』

 

 

するとダークプリキュアは、ダークタクトを構える。

 

そして立ち上がったブロッサム達はふらつきながら言った。

 

 

『ゆりさんは……いつでも私達を守ってくれました!』

 

 

『今度は私達が!』

 

 

『ゆりさんを守る!』

 

 

そして三人は胸のブローチから各々の武器を取り出す。

 

サンシャインがタンバリンを構えた。

 

 

『はっ!!』

 

 

そしてタンバリンを巧みに操り、ひまわり型のエネルギー光弾を自身の周囲に集めていく。

 

 

『花よ舞い踊れ!プリキュア・ゴールドフォルテバースト!!』

 

 

そしてそのエネルギーを放たずに収束させる。

 

今度はブロッサムとマリンがタクトを構える。

 

 

『『はっ!!』』

 

 

そして二人はタクトの中心にあるドームを回転させる。

 

 

『『集まれ二つの花の力よ!プリキュア・フローラルパワーフォルテッシモ!!』』

 

 

二人はタクトを振ってフォルテッシモ記号のような形をしたピンクとブルーのエネルギーを生み出し身に纏う。そして一直線にサンシャインの金色のエネルギー体に突っ込んでいった。

 

そしてブロッサムとマリンは金色の光を纏いながら一直線に突っ込んでいく。

 

 

『お前達……俺の力も使え!!』

 

 

すると少年も巨大なオレンジの炎を収束させていた。

 

 

『『はい!!』』

 

 

そしてブロッサムとマリンは金色の光を纏いつつ、オレンジの光の中へ入っていく。

 

するとオレンジのオーラを纏った金色の二人が飛び出してきた。

 

 

『プリキュア・シャイニング……』

 

 

『『ヒートフォルテッシモオォォォ!!』』

 

 

そしてブロッサム&マリンはダークプリキュアへと突っ込んでいく。

 

 

『ダークパワーフォルテッシモ』

 

 

するとダークプリキュアも赤いエネルギーを纏って突進し、シャイニングヒートフォルテッシモと競り合う。

 

 

『『うわあああああ!!!!』』

 

『ぐ………ぐぐぐ……よ、四人の力を……合わせたとでも言うつもりかあああぁぁ!!!!』

 

 

しばらくは拮抗していたがダークプリキュアのパワーの方が僅かに強い。そしてそのまま押されるかと思われたとき……

 

ダークプリキュアの四肢を炎の鎖が拘束した。

 

 

剛炎の鎖(ブレイズバインド)!!』

 

 

『な、これは!?力が抜けていく!?』

 

 

『その鎖は少し特殊でな、お前のダークパワーフォルテッシモのパワーを()()()()無効化させてもらった』

 

 

『また貴様か!?魔導師イイイィィィ!!!!』

 

 

『今だ二人とも!!死ぬ気でそいつに競り勝て!!』

 

 

『『了解です!/了解っしゅ!』』

 

 

するとオレンジの光を纏った二人の力が強くなる。

 

 

『『う、うわああああ!!!!!!』』

 

 

『ぬ、ぬわああああ!!!???』

 

 

そして強烈なオレンジの光がダークプリキュアを飲み込んだ。

 

 

 

ドォオオオオオンンン!!!!!!

 

 

 

「「ハート……キャッチ!!」」

 

 

すると爆発が起こりダークプリキュアの後ろに桜、コスモス、ひまわり……そしてオレンジの花が投影される。

 

 

「「「はぁああああ!!!!」」」

 

 

三人は武器を回転させる。

 

そしてこれで決まりかと思われたそのとき…………

 

 

 

 

 

 

「ふざけるなあああああああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

そのとき強烈な衝撃波が彼らを襲った。

 

 

『ぐっ!?』

 

 

『『『きゃああああ!?』』』

 

 

そしてプリキュアと少年をまとめて吹き飛ばしてしまった。

 

 

『まずは貴様からだ魔導師!!貴様だけは……この手で消してやる!!』

 

 

そして怒りで……両目が黄金色になったダークプリキュアが少年の前に立ち塞がった。

 




怒りで覚醒したダークプリキュア。

果たして勝てるのか。

では、また(・∀・)ノ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。