書けたので投稿~
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
季節もそろそろ秋から冬へと代わり始めた頃……
海鳴市は十一月に突入していた。
広域次元犯罪者【
あの後、無事ミラーを連行部隊に引き渡した俺とティーダはその日、焼き肉パーティーとしゃれこんだ。
二人とも食って食って食いまくった。
途中から調子にのってきたティーダが「俺の妹可愛いんだぞ~写真見るか?見たいだろ?見ろよ!!」とシスコンを発症させたのがとても鬱陶しかったが……。
写真は見せてもらった。
6歳になる妹のティアナと、ティアナを抱き上げているティーダが笑顔で写っていた。
俺が可愛らしい子だなと言うと、気を良くしたティーダが、家庭環境についてポツリと話し始めた。
ティーダの話では両親は既に故人であり、現在はティアナと二人暮らしをしているらしい。
曰く、両親はティーダが管理局に入る前に事故死し、それ以降はティアナを育てるために武装隊の空士になったとのこと。
現在ティアナは家政婦さんに任せており、家では一人で過ごしていることが多いそうだ。
それを聞いた俺は思った。
(あれ?そういえばこの頃からスバルとティアナ会わせとけば……『Strikers』の時、色々楽じゃね?)と。
そう思った俺はすぐにティーダに提案した。
ミッドチルダの知り合いの家族にティアナと同じくらいの年代の子がいるから友達になれるのではないかと。
それを聞いたティーダは俺の提案を快く快諾してくれた。
どうせ六年後くらいに会うんだから……早目に会わせても問題ないよね?(゜▽゜*)
というわけで数日後、俺はミッドチルダのエルセアというところにいき、ティアナと出会った。
うん。
なんというか純粋でした。
そしてこの頃から、ちょっとツンデレ入ってました。
ロリ少女のツンデレは大変可愛かったです(迫真)
その後、俺達は事前に連絡を入れていたナカジマ家へと向かった。
到着後、無事出会うことができたティアナとスバル。
双方とも最初はぎこちなかったが、俺と相棒が率先して、私関係ありませんみたいだったギンガとティーダを道連れに一緒に遊んだら、いつの間にか二人とも仲良くなっていた。
ティーダはというとクイントさんと、ゲンヤさん、ギンガと仲良くなっていた。三人ともティーダのことを気に入ったのか、その日の夕食でも仲良く話していた。
その夕食にて、ふとしたきっかけでランスター家のことが話題に上がった。
そこからは俺も予想していなかったことが起こった。
話を聞いたクイントさんが、なんとティーダとティアナも家で暮らしたらどうかと言い出したのだ。
いきなりのことに驚くランスター兄妹。
だがスバルとギンガは目を輝かせ、めちゃくちゃ賛成していた。
すると困ったランスター兄妹は視線を俺へと向ける。ナカジマ家の面々も俺へと視線を向けた。
ここで俺に視線を向けられても正直困るのだが、俺は言った。
「い、いいんじゃないでしょうか……」
こうしてランスター兄妹がナカジマ家に居候することになった。ビックリだよ。
あ、そうそう。
ミラー・テットナーが逮捕されたことは既にミッドチルダ中にニュースで広まっていた。ナカジマ家でも当然そのことは話題にあがった。
俺がティーダに「あいつ強かったよなあ」と愚痴をこぼし、ティーダも「あのときは焦ったんだぜ」とお互いに話していたら、クイントさんとゲンヤさん、あげくの果てにはギンガからも……おもいっきり突っ込まれた。
どうやら誰が捕まえたかまではニュースで言っていなかったらしく、三人とも素で驚いたらしい。
そして後日、俺とティーダは本局でその功績を称えて表彰された。
ティーダはそれで一等空尉に昇進し、俺は無限書庫の司書資格をいただいた。
試験を受けずに資格をもらっていいのか戦々恐々としたが、司書の方が既に俺の嘱託魔導師の筆記試験の結果を目に通していたそうで問題なしと判断したらしい。
周りから「本当にそれでいいの?」と言われたが司書資格は前から考えていたので、試験を受けずに資格をもらえるのはラッキーだった。
あといくらか報償金も貰えたので、俺としては満足であった。
◆◆◆
十一月、風芽丘学園ではすっかり冬服に代わっている。
あのミラー・テットナーの件から約二週間がたった。
俺は学校の授業が終わった後、最近入り浸っているところがある。
それが時空管理局本局にある無限書庫である。
本局のロビーに入り、無限書庫の受付へと向かう。
「いらっしゃい~ヒエン君」
「こんにちは~」
無限書庫受付のウェティさんに挨拶する。茶髪のショートヘアーの可愛らしい女性である。
「今日も調べもの?」
「はい。色々と興味のある本が多くて」
「ベルカ関係?」
「そうですね。最近はベルカ関係の本ばっかりです」
「真面目ね~じゃあ今日もベルカ地区でいい?」
「はい。大丈夫です」
「まだ未整理のところばかりだから無茶はしちゃだめよ~」
「は~い」
そして俺は受付を済ませてから、転送装置で無限書庫へと向かう。
転送されると……俺の視界に入ったのはたくさん本であった。俺は無重力となっている書庫の中を漂う。
「相変わらず、すげぇ数の本だな」
辺りを見回す。
周りは薄暗く、見渡す限り本・本・本であった。
「さて相棒……前はどこまで探したっけ?」
「ガウ~」
相棒が頭の上に出て来てデータを出してくれる。
俺はそれを見ながら今日の予定をたてる。
「無限書庫にくるようになってから早三日……まだ一割も終わってねぇ」
ここにはある本を探す目的で来たのだが……全く見つからないのだ。だが文句を言っていても仕方がない。
「はぁ~……相棒、頑張って探すか
「ガゥ」
そして俺達は目的の本を探し始めた。
二時間後…………
「無理~見つかんね~よ~」
原作のユーノすげぇよ~
たった一人でこの大量の本の中から……資料見つけるんだから。
俺も補助魔法は一通り使えるが、人並みにしか使えん。あんなユーノみたいに人間離れした感じで使えてたまるかこのやろう。
「超直感的にはこの本棚っぽいんだよなあ~」
俺は一つの本棚に目を向ける。
まぁ、大まかに……なんとなくだが……この本棚にある気がするのだ。
だがまだ数千冊規模で残っているため、まだまだ厳しいのが現状である。
というか今日はアースラでフィリス先生の診断受けなきゃいけなかったんだ。
あの人……心配性だからな。
遅刻したらめんどくさいことになりかねん。
「相棒、今日はここまでにしてアースラに戻るぞ。あ、あと調べた本は、データとしてマーキングしといてくれ」
「ガゥガゥ」
そして俺達は無限書庫を後にした。
◆◆◆
転送装置でアースラに戻ってきた俺はその足で医務室へと向かう。
しかし、なんというかあれだな。
今こうしてアースラの中を問題なく歩いてる訳だけど……それは嘱託魔導師として管理局で働いているっていうのもあるからだろうなあ。
嘱託魔導師は管理局に完全に所属している訳ではない。なので、海・空・
もうこのまま嘱託魔導師のままでいようかな?
でもこれって俗に言うフリーターみたいなものか。
まあ……先のことは闇の書編が解決してからゆっくり考えるか。
そんなことを考えながら医務室までくるとフィリス先生が何やらカルテのようなものを書いていた。
「こんちは~」
「あ、こんにちは」
フィリス先生が俺に気付きニコリと微笑む。
あ~
癒されるんじゃ~
「それじゃいつもの検査、ちゃっちゃっと済ませちゃいましょうか」
「はい」
そうそう。
恐るべきはフィリス先生……さすが二十歳で医師になる天才いや、鬼才というべきか。
この銀髪ロリッ子先生、たった一ヶ月で魔導師が習う基礎知識を理解し、そのまた一ヶ月で人体のリンカーコアについての知識を完璧に頭に入れ、そしてそのまた一ヶ月で魔法の医学関係の基礎知識を頭に叩きこんだのだ。
そう。
俺も未だに勉強中だというのに……このお方、
願わくばその頭の良さを俺にも分けてくれえぇ~Σ(゜Д゜)
そしてその頭の良さにリンディさんや、クロノも驚いていた。
フィリス先生はたまにこうして時間が空いているときにアースラを手伝っている。っていうかもうすっかり馴染んでいらっしゃる。
特に仲がいいのがリンディさんとエイミィのようだ。こないだも食堂で仲良さげに女子会してたし。
「はい。では服をあげてください」
「はい」
というかフィリス先生はすごい。
なぜここまで必死になって勉強するのか気になった俺は、一度フィリス先生に聞いたことがある。
フィリス先生は恥ずかしそうに答えてくれた。
ここまで必死になるのは……一重に俺のためであるらしい。
海鳴大学病院でも俺の担当医であるというのと、さざなみ寮の面々からもしっかり見ておくように頼まれたから……らしい。
なんと満場一致であの子は無茶をするから……だそうだorz
実を言うと……フィリス先生も俺のリンカーコアにジュエルシードが融合していることを既に知っている。
まぁ、最近の定期検診も俺のデータが揃ってきたのか体調に問題はないと判断されてきた。
最近では一週間に一度する程度だ。
「問題ないみたいですね」
「はい。身体に変な重さとかも特にないです」
「いい傾向ですね。それじゃ続いてリンカーコアの検査をしましょう」
「はい」
そして黙々と検査は進んでいった。
検査が終わってから俺はフィリス先生と食堂へと向かった。
するとそこには既にリンディさん、エイミィ、クロノの三人がいた。
「あら、ヒエン君、フィリスさん。休憩に来たの?」
「はい。ヒエン君の検診が終わったので休憩に」
「そうなの。じゃあこっちで一緒に話さない?」
「はい」
そして俺達も一緒に混ぜてもらう。
俺はオレンジジュース、フィリス先生はコーヒーだ。
するとクロノが話しかけてくる。
「そういえば、君に話しておかなければならないことがあったんだ」
「ん?なんだ?」
俺は反応する。
「最近、妙な事件が起こっていてな」
「妙な事件?」
「ああ。ここ最近、管理外世界で武装局員が襲われているんだ」
「襲われた?武装局員が?」
「ああ」
「なんのために?」
クロノは言葉を続ける。
「その目的は……現在分かっていない。だが共通している点はいくつかある。まず一つ目、いずれも管理外世界で起こっている事件だということ。二つ目、武装隊の局員達はいずれも
「それは……確かに変だな」
「ああ、武装局員を
そうだ。
もし襲うことが目的であったのなら、手っ取り早く殺してしまえばいいのだから……。
俺はそう考えると少し震えてしまった。
「なら必然的に
「ああ。だが……武装局員自体が狙われている訳ではないらしい」
「どういうことだ?」
「いずれも武装局員が管理外世界での任務中に、
「遭遇……」
「ああ、そして本局では事件として襲撃があったところを中心に捜査員を派遣して本格的に調べて回っているそうなんだが……なんの痕跡もなかったらしい」
「デバイスの戦闘記録はどうなんだ?」
「デバイスを調べようにもボロボロに壊されていてな……戦闘記録を見ることもできなかったらしい」
「なんというか……よく分からん事件だな」
俺はオレンジジュースを一口飲む。
「あとこんな情報があったんだよ」
そこへエイミィが入ってくる。
「なんでも……襲われた管理局員全員のリンカーコアが著しく衰弱していた……らしいんだ」
俺はその言葉を聞いた瞬間に、ジュースを吹きそうになった。
俺はエイミィに質問する。
「リンカーコアが著しく衰弱することなんて……あり得るのか?」
その質問に答えてくれたのはフィリス先生だった。
「自分の力量以上の魔法の使用や、過度に渡って使用すればあり得るかもしれませんが……滅多なことがなければ……なる症状ではありませんね」
フィリス先生が頬に指を添えながら話す。
「さ、さいですか」
フィリス先生すっかり魔法に詳しくなってすごいですねorz
「その襲われた人達は大丈夫なのか?」
「命に別状はないみたいよ。ただ復帰するまでに一週間以上かかるらしいけどね……」
するとリンディさんが答えてくれた。
「そうなのか……」
俺はオレンジジュースを全部飲み干す。
「つまりその襲撃者に注意しろってことでオーケー?」
「まぁ、君なら大丈夫だとは思うが……一応な。なんせいく先々で、必ずトラブルに巻き込まれているからな」
「ねぇクロノ君?そんな犬も歩けば棒に当たるみたいな感じで言わないでくれない?」
「だが事実だろう?認定試験の翌日に銀行強盗に巻き込まれたのを忘れたとは言わせないぞ?」
「ぐっ……あれは偶々だ!!」
「どうだか……」
「ぐぬう。なぜお前はいちいち嫌みばかり言うんだこのやろう。あー……そっか。だから背が低いんだ」
「なんだとこのゴキブリ野郎!!」
「やるかミジンコ執務官!!」
「はいはい……もうやめなさい」
俺たちがグルルルと言い合っていると、リンディさんが止めに入った。
リンディさんはため息をはきながらコーヒーを飲み、エイミィとフィリス先生は苦笑いしていた。俺とクロノとはいうと、顔を背けあっていた。
◆◆◆
翌日、日曜日を満喫していた俺は原作ノートに目を通していた。
昨日の話題に上がっていた襲撃者は、おそらく……
はやての守護騎士ヴォルケンリッター達であろう。
恐らく闇の書の魔力
本来のヴォルケンリッター達の目的は管理外世界の
武装局員はその際に遭遇したため襲われたのだ。
俺はここ4ヶ月、はやてやヴォルケンリッターとは顔を合わせていない。
今はヴォルケンリッターにとってかなりデリケートな時期である。下手に接触すれば俺が魔導師だとバレる恐れもあったからな。
それにあの黒猫の使い魔二人にもマークされてるだろうし……。
A`s原作ではだいたい10月末くらいから、はやての足の麻痺は強まっていったはずだ。
そのことを考えれば時系列的には合っている。
(だが……懸念していることが何個かあるんだよなあ)
問題はこの世界では、
A`sはテレビ版と映画版では、ストーリーが微妙に変わっているからだ。
この世界ではどちら主体に進んでいくのか、あるいはその両方を兼ね備えた感じで進んでいくのか……現時点では全く分からない。
(まぁ、考えたって仕方ないか……今はできることを一つずつやっていくしかないな)
そして俺が
俺が内心首を傾げながらそれを出すと……
(あ、これって……)
それは以前、異世界で共に戦った魔法少女のステッキがくれた
すると……
コンコンコン……
ベランダから物音がしてきた。
俺が目を向けると、ベランダには一匹の小狐がいた。
俺は少し驚きながらも慣れた様子で窓を開けた。
「くぅ~」
「久遠、遊びにきたのか」
俺は久遠を抱き上げ部屋へと入れる。
ここ最近、久遠が俺の部屋に遊びにくることが多くなった。いや、俺と一緒に行動することが多くなった。
数週間前に再開した朝練で俺が高町家や、さざなみ寮にお邪魔するときも最近はよく一緒についてくる。
久遠の飼い主もとい、家族である那美さんに大丈夫なのか聞いたら、笑いながら「全然大丈夫だよ~」と言われたのは記憶に新しい。
いやむしろ積極的に俺に関わらせようとしているまである。どうやら俺は久遠が側にいると無茶をしない……と分析されているようである。
当たっているだけに何も言い返せないのが悲しいorz
だって無茶したら久遠が悲しげな瞳を向けてくるんだよ?
っていうか好きで無茶してるわけではないと何度も言っているのだが誰も信じてくれないのである。
「とりあえずここでゆっくりしててくれ」
俺は久遠をソファに置くと、朝飯の準備をする。すると……
「ガゥ」
「くぅ」
相棒と久遠が何やらじゃれついていた。
小ライオンと小狐が戯れる構図に癒される俺であった。
そして朝飯の準備を終わらせた俺は座り、朝食を食べ始める……と同時にヒマなのでテレビをつける。
すると……
『ハートキャッチプリキュア~花咲かせよう~』
というリズミカルな歌が聞こえてきた。
その歌にピクリと反応する相棒と久遠。
そして二匹とも俺の両肩に乗り、一緒にテレビアニメを見始めた。
うん。
二匹の小動物がアニメを見ている。
なかなかシュールである。
最近、こやつらが俺の影響を受けてか、テレビアニメに興味を持ち始めた。
二匹が見ているのは、日曜日の朝8:30から絶賛放送中の『ハートキャッチプリキュア』である。
主に小・中学生の女子に人気のある変身ヒーロー系のアニメである。
ちなみになのは、アリサ、すずかもよく見ている。フェイトにも俺がDVDにして送っているためか毎週続きを楽しみにしているらしい。
そして朝食を食べ終わった俺は、二匹を机の上に置いてから食器を洗って片付けた。
それを終えると丁度、三人のプリキュアが敵と戦っているところであった。
確か……『デザトリアン』だったか。
人間の心が持つ様々なコンプレックスから生み出されるモンスターであり、劣等感や悩みが強ければ強いほど……強力な力を持つモンスター……らしい。
ある意味、ジュエルシードの思念体のようなものかと思いながら見ていた。
しかし、前世で見たアニメを見るとなんだか懐かしいものが込み上げてくる。
そしてジーっと見ていると……
机の上に置いてある赤い宝石が何やら光を放っていた。
(なんだ?)
少し疑問に思いながら宝石を手にとると……
『力を……貸してください……』
と突如、俺の脳内に直接声が響いた。
「は?」
『貴方の……力を……貸してください……』
女性の声が聞こえた。
すると突然、俺の身体が発光し始める。
「はあ!?」
俺の様子に気付いたのだろう……相棒と久遠がこっちを向き、表情をギョッとさせた。
「ガゥ!」
「くぅ!」
そして俺に抱きついた。
そのまま俺は光を発しながら……部屋から消えてしまった。
えー
次回からいよいよハートキャッチプリキュア編です。
とりあえず相方として、久遠も一緒に連れていきます。
プリキュアでいう妖精ポジションっていう(゜▽゜*)
では、また(・∀・)ノ