やはり俺の浪人生活はまちがっている。   作:terror

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第2話です(・ω・)ノ



2.予備校初日を終え、比企谷八幡は帰宅する。

東新は8時50分までに登校。9時から講座開始である。休憩は昼休みの1時間と、17時からの30分のみであり、17時の休憩の後、19時までは自習の時間となっていて、19時で予備校は終了となる。その後は21時まで部屋は開いているので残って勉強を続けてもいいという仕組みだ。なお、携帯は登校と同時に事務所に預けないとであり、休憩時間以外は使うことができない。まじで勉強しかできない場所である。

 

 

2講座を終え、昼休みを迎えた。事務室から携帯を取ってきて自分の席に戻ると、イヤホンをパソコンから携帯に付け替えて音楽を聴きながらコンビニで買ってきたパンを食べ始める。これがぼっちの食事の仕方だ。イヤホンの作る固有結界をとても強力である。なんなら「体は剣で出来ている」とか言っちゃうレベル。

 

午前中に受けた講座は英語と数学である。高2までは私立文系を志望していた俺だが、高3になってから国立に志望を変更した。そのため数学も必須である。それまで数学など必要ないと思ってまったく勉強してこなかった俺は数学にとても苦労した。1つの参考書を何度も何度も繰り返し、公式を覚え、できなかった問題にはチェックを入れていった。結果的に俺は数学を苦にしないレベルまで仕上げることはできた。いや、できたと思い込んでいたのかもしれない……。

 

 

昼休み後は現文と日本史の講座を受け、17時の休憩後の自習時間は英単語のトレーニング、そして今日の講座の復習を行った。講座で扱った問題をもう一度解くことで、本当に理解できているかを確認する。時間が経ってから、もう一回解くことも大切だ。画面の中の数学の講師が言うには完全に忘れてない、けれども少し忘れたくらいにもう一度解くのがいいそうだ。

そんなこんなで予備校1日目はつつがなく終わった。休憩時間でも誰とも会話することもなかったしね!

 

21時まで自習を続けることもできるのだが、ぶっちゃけキツイ。やはり受験を終えてから休みの日々を一切勉強することなく過ごして来た俺には、一日ぶっ続けで勉強し続けるのはだいぶ堪えた。あとなにより目がやばい。一日中パソコンと向かい合ったことで目がかなり疲れた。やばい。このままでは俺の腐った目がさらに腐ってしまう……。これ以上腐ったらどうなってしまうんだろほんと。

 

てなわけで19時を過ぎ、担当の先生が本日の終了を言いに来ると、俺は持ち帰らない教材はロッカーにしまい、消しゴムのカスなどをさっと掃除して、帰り支度をして素早く教室を出た。待ってろ小町!お兄ちゃんすぐ帰るぞ!21時まで勉強するのは慣れてからでいいよね。うん。そんな初日から張り切って頑張っても長続きしなもんね!

そういえば今日1つ気になったことが俺の隣の席だ。予備校初日の今日、その席に誰かが座ることはなかった。新しいテキストが置かれていることから、その席が空席ということではないらしい。おれの隣が嫌だという理由で埋まらず空席だったとしたら泣いちゃうところだった。つまり、この席の主は初日から欠席したことになる。初日から欠席とか、なんて図太いやつなんだ……。どんな人なのかちょっときになるな。ま、関わることないと思うけど。

 

そんなことを考えながら自転車を漕いでいるうちに俺は家に着いた。自転車を片付けてから、玄関の扉を開けて家に入ると、

 

「あ、お兄ちゃんおかえりー!」

 

「おかえりなさーい!」

 

と、二つの声がおれを出迎えた。一つは我が妹のもの。もう一は聞き覚えのある、あざとい声だった。その声から俺の頭に一人の顔がその声の主を見る前に浮かんだ。

 

「なんでお前いるんだよ……」

 

総武高校三年の生徒会長が妹と一緒に俺を出迎えた。

 

 

 

 

 

 




第2話お読みいただきありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ
みんな大好き、筆者も大好きいろはす早くも登場です。
予備校の説明、最初ということで長くなってしまいましたm(_ _)m
それでは、第3話でお会いしましょう。

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