シスコンで吸血鬼で鬼ですが何か?   作:エントさん

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修行教師にスパルタを(前編)

 リアスちゃんの話によると『ライザーと結婚したくないから戦う』らしい。

 

 なんとも分かりやすい。

 そして今、僕は……

 

「ヤッホー!」

 

 ヤッホーとやまびこが帰ってくる。

 はい、山に居ます。

 

「おぉ!先生!俺もやります!」

 近くにいた兵藤がこちらに近づき言う。

 

「おっぱいーー!!」

 おっぱいーとやまびこが帰ってくる。

 いや、君それは可笑しいぜよ。

 

 僕がここにいる理由。

 それは昨日あのディスチェ……ライザーさんと別れてリアスちゃんに説明を聞いた後まで戻る。

 

 

 旧校舎の廊下。

 アーシアが話があるというので立ち止まって聞く

 

「要さん!私」

 バサッとアーシアの背中から悪魔の羽が生える。

 

「悪魔になりました!駒は僧侶(ヴィショップ)です!」

 

 あぁ、何気に悪魔の羽を見るのは初めてだけどこんなんなんだ。

 

 吸血鬼の羽に似てると思ったけどそうでもないなぁ。

 吸血鬼の羽は完璧にコウモリの羽で悪魔の羽は悪魔の羽って感じだ。

 

 いや、そこじゃないな……

 え?アーシアちゃん悪魔になったの?

 

 シスターなのに?「兄さん呼びました?」いやそっちじゃない。

 

「ど、どうして、悪魔になったのアーシアちゃん?」

 別にどうこう言うわけじゃないけど一応聞いておきたい。

「それは……」

 

 アーシアちゃんに聞くとアーシアちゃんは俯いて黙ってしまう。

 すると近くにいたリアスちゃんがアーシアちゃんの隣に来る。

 

「要さん、女の子には秘密が多いものなのよ」

 

 そ、そういうものなのか?

 まぁ、アーシアちゃんが決めたなら文句は言わないけどね。

 

「あ、そういえば要さん」

 

 リアスちゃんは今日のことを説明してくれた。

 婚約かやっぱり貴族はそういうのあるのか……

 

「と、言うことよ。だから明日から修行(合宿)に出るわ」

「なるほどね。じゃあ、頑張っグベェ!?」

 その場を去ろうとする僕の襟をリアスちゃんが掴む。

 というか話してくれないかい?締まっているよ首、僕窒息しちゃうよ?

 

「そこで要さん、貴方にお願いがあるわ」

 あ、あれ?リアスちゃんなんか目が怖よ?もしかして怒ってる?

 

「昨日、私に『あんな事をしたんだから』お願い。聞いてくれるわよね?」

 あ……しまった。

 昨日リアスちゃんにイメージ(夢遊幻覚)をかけたの忘れてた。

 

 いや、でも昨日のはリアスちゃんも悪じゃないかぁ……

 でも確かに幻覚にかけることはなかったか…

 

「分かったよ。あんな事(幻覚)したんだし聞くよ」

 リアスちゃんの顔が赤くなる。

「や、やっぱりあれは(夢)は故意的だったのね……」

「そりゃ、故意的じゃないとあんな事(幻覚をかける)出来ないしね」

 リアスちゃんの顔がさらに赤くなる。

 え?もしかして僕とリアスちゃんの言ってることって違ってる?

 

「もしかして…要さんは私に『あんな事』をしたいのかしら?」

 

 リアスちゃんがモジモジしている。

 はい、これ絶対に『違うこと』を言っている。

 

 どうしよう。

 このままじゃとんでも無いことになる気がする。

 

「あの、リアスちゃ「いや!やっぱりいいわ」ちょ!」

 

 「じゃあ、明日また家に行くわ」と言いリアスちゃんは転移した。

「あ、あちゃー……」

 これは、不味いことになったかもしれない。

 

 

 

 

《後日》

 

 

「と、いうわけで今日から合宿に行くことになりました。留守番よろしくね」

 家のリビングで昨日のことを紗凪達に伝えた。

 

「えぇ!!兄さん私たちを捨てる気!?」

 いや、そこまで大げさじゃないから……

「要、我、行く」

 いや、学校があるからダメだよ?

「にゃ!にゃにゃにゃ!!」

 うん、何言ってるか分からないよ。

 

 

「まぁ、決まっちゃったことだからね。紗凪たちは学校があるんだからちゃんと行ってきなさい」

 紗凪たちはブーっとブーイングをする。

 

 ピンポーンとインターホンが鳴る。

「要さん、行くわよ」

 

「ということで行ってきます!」

「あ、ちょっと!兄さん!!」

 

 

 

 

 

 

《坂木要視点終了》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 要の家の玄関が開いた。

「お待たせ、リアスちゃん達!」

 

 バタンという音とともに要が慌てた雰囲気で出てきた。

「要さん、そんなに慌ててどうしたのかしら?」

「要さん……部長はリアスで私は『達』なんですか……?」

 朱乃の目からハイライトが消える。

 体からはバチバチとした魔力が漏れる。

 

「き、木場!朱乃さんがヤンデレ化してるぞ!」

「あ、あれがヤンデレか…怖いね」

 一誠と木場が少し怯える。

 リアスも苦笑い、子猫は……

「……朱乃先輩これはお仕置きですね……」

「えぇ、一回監禁でもしましょうか……」

 朱乃に同意して監禁計画を立て始めた。

 

「え?えっ!?監禁なにごと!?」

 要はビビる。

 こんな事をしている間に紗凪達が追いついた。

 

「兄さん!行かせませんよ!!」

「うっ!?」

 紗凪は要の背中に飛びついた。

 その衝撃で要は仰け反りリアスの胸に顔からダイブした。

「キャッ!」

「うぶっ!」

 所謂(いわゆる)『ラッキースケベ』だ。

「よ、要さん……それは早すぎるわ…」

 リアスが照れながら言う。

 

 

「これは、監禁決定ですわね…」

「……そうですね……」

「朱乃ちゃん、私も手伝うよ…」

 朱乃と子猫、紗凪の目から完全にハイライトが消える。

 

「にゃ?」

「紗凪、早い」

「要さん〜何で私まで置いていくんですか〜!」

 そこに黒黒と無限、アーシアが到着する。

 

「丁度いいところに、朱乃ちゃん達と一緒に兄さんを監禁するよ…」

「にゃにゃ?」

「なにごと?」

「監禁ですか?」

 三人は首を傾げる。

 いきなり、あいつ監禁するぞと言われたら当然の反応だ。

 

「ちょっ!?元はと言えば紗凪のせいだからね!」

「でも、気持ちよかったでしょ?」

「え、あ、はい……」

 リアスの顔がさらに赤くなる。

 そして、今の紗凪の話に黒黒と無限、アーシアの目のハイライトが消える。

 

 その事に要は気づき

「り、リアスちゃん!早く修行(合宿)に行こう!」

「え、えぇ、そうね。行きましょう」

 逃げたな、とリアスと要以外は思った。

 

「……そうだ、黒黒。お留守番よろしくお願いしますね……」

 さっきまで目からハイライトの消えていた子猫が微笑みながら言う。

 そして黒黒は猫なのに悔しそうん顔で子猫を見る。

 

「今回の埋め合わせはするから留守番よろしくな紗凪、無限、黒黒」

 紗凪たちは少し不服そうだが『埋め合わせ』をするということで納得した。

 

 

 

 

 と、いうわけで僕は合宿場があるグレモリーが保有する場所にやってきた。

 

 そして話は冒頭に戻る。









風邪ひいて頭が回らない……
今回は二日かけてこのくらいしかかけませんでした。

では!また明日。

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