シスコンで吸血鬼で鬼ですが何か?   作:エントさん

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・補足
堕天使達はリアス達に身柄を拘束されてある場所に閉じ込めています。
主人公は絡み酒です。

では、本編どうぞ↓


酔いどれ教師に溺愛を

「ムグムググムグゥー!!!」

「記憶を消すのってここのツボを押せばいいんだっけ?」

 

 吸血鬼モード(ヴァンパイアスタイル)の紗凪に縛られた木場を見つけた。

 

「___ふぁ?」

 

 僕は驚きすぎて変な声を出してしまった。

 なのこの状況カオス過ぎだ。

 

「紗凪、何してるんだ?」

「なっ!?兄様どうやってここに!」

 

 どうやってもこうやっても普通に隠し部屋の入り口開いてたしな・・・

 木場が物凄い恐怖した目で紗凪を見ている。

 

(うん、本当に怖いんだね・・・)

 

「紗凪、取り敢えず木場を離してやってくれないか?」

「兄様・・・分かりました。兄さん」

 

 紗凪は吸血鬼モード(ヴァンパイアスタイル)を解いて下を向いた。

 

「ハァハァ・・・死ぬかと思ったよ」

 

 さっきまでの木場はどこから見ても処刑される人だったもんなぁ。

 

「それにしても何があったのかしら?」

「・・・・」

 

 木場はリアスちゃんに聞かれるが《複雑》な顔をしている。

 苦笑い、これが一番近いけど説明しにくい複雑な顔をしている。

 

「兄さん、世界には知らない方がいいことだってあるのよ?」

「え。あ、はい」

 

「紗凪ちゃんって家ではこんな感じなのね」

「僕は彼女のことを少し苦手になりました」

 

 さ、さぁ!帰るか!

 美味しいご飯も待ってるしね・・・はぁ。

 

 

 途中で兵藤を回収してリビングに戻った。

 木場は「今日はもう帰らせてもらいますね」と疲労を隠しきれていない紳士的な笑顔で言って帰った。

 うん、木場。今度ご飯奢るよ。

 

 先に朱乃ちゃん達が帰ってきていた。

 

 それに気付き声をかけようとすると朱乃ちゃんとアーシアちゃん、子猫ちゃんが「可愛い」と口を揃えて言った。

 ん、何をしているのだろう。と思いこっそり三人の見ているものを覗き込むとそこには『見たことのない《僕の》アルバム』が有った。

 

 うん?

「うん?」

 

 心の声と声が被った。

 僕のアルバム、それも僕の『幼少期』のアルバムだ。

 

 ドゥーユゥーコトゥー?

 

「あ、要さん帰ったんですわね」

「うん、今ね。それでそれ何?」

「これですか?これは要さんのアルバムですわ」

「・・・赤裸々な要さんの過去・・・」

 

 いや、そういうことじゃなくてね。

 あと子猫ちゃん、赤裸々ってそのアルバムには何が写っているの?

 

 A.ナニです。

 あ、今のページ僕のヌード(お風呂シーン)乗ってた。

 

 

 

 

 

 

 

「キャー!!!!らめぇぇぇぇぇぇ!!」

 ※要の声です。

 

 

 ・・・もうお婿にいけない。

「大丈夫!兄さんは私が貰ってあげる!寧ろください!」

 

 紗凪、読心術するんじゃない。

 あと、あげませんよ?

 

 いつの間にかリアスちゃんたちも僕の過去赤裸々隊に入ってキャッキャしてる。

 僕を笑いものにして、この子達は後で説教だ。

 

 僕は気を紛らわせようとこの前

《貴方の大ファンです!!良かったら受け取ってください!》

 と、ファンの方から送られてきたワインをワイン保存用のボックスから取り出す。

 

 僕はお酒を飲めない。

 飲めない訳ではないがすぐに潰れてしまう。

 でも今は飲み潰れたい気分だ。

 

 ラベルには

 

《ROMANEE-CONTI

 

 ANNEE1990   》

 

 と書かれている。

 

 僕はワインの銘柄とか分からないし何でもいいや。

 

 僕はテーブルに置かれている紙コップにワインを注いで《一気》に飲み干した。

 

「うん、これおいし・・・ありぇ?」

 

 僕は美味しいと最後まで言えずに頭がフワフワする感覚になった。

 

「にゃんか気分いいりょ!」

 

 そして、気分が良くなった!!!

 

 

 坂木要 視点終了

 

 

「うへへぇ〜しゃなぁぁぁぁぁ!!!!」

「グベッ!!に、兄さん!!?」

 

 リアス達が、要アルバム・バージョン8.2を読んでいると紗凪の後ろから要が紗凪に抱きついた。

 抱きついて紗凪を撫で回す要をリアス達は「え?」という感じで見ていた。

 

「しゃなにゃ〜、アリュバミュじゃなくてほんもにょにょ兄しゃんを見てりょ〜」

「え、え、え!?兄さんどうしたんですか!?いや、紗凪的には全然最高のシチュですけどどうしたんですか!?」

「どうしゅたって兄しゃんはいちゅもどうりゅでしゅよぉ〜」

「兄さん!もしかして悪いものでも食べましたか!?」

「にゃにゅも〜でも〜ワインはにょんだりょ!」

 

 ビシッと敬礼しながらそう言う要、この場にいる全員が理解した。

 

《この人、完全に酔っている》

 

 立ち上がって敬礼をしていた要は続いて朱乃に抱きついた。

 

「えけにょちゃんもぉ〜たにょしんでりゅ?」

「え、え?ふしゅ〜・・・」

 

 朱乃は抱きつかれただけで顔を真っ赤にして気絶してしまった。

 この子はアーシア以上に初心(うぶ)なのかもしれない。

 

 朱乃が気絶したことに気づき、肩を持って「おーいおきゅてりゅ〜?」と言うが朱乃は気絶したままだ。

 「む〜」と言いながら要は立ち上がりそのまま朱乃の隣にいた子猫に抱きついた。

 

「こねきょちゃん〜あけにょちゃんねしゃったりょ〜」

「にゃ、にゃぁぁ!!!にゃにゃ!!?」

 

 子猫は予想してたことではあったが抱きつかれたことに驚き普段は隠している猫の尻尾や耳を出しながら叫んだ。

 

「にょ?こりぇにゃに?」

「にゃ!?そ、それはダメです!!!にゃぁ〜・・・」

 

 要が子猫に生えた尻尾を掴むと子猫は力が抜けた感じでへたり込みそうになる。

 しかし、要に抱きつかれていてる為へたり込むこともできずそのまま尻尾を弄られる。

 

「こりぇ、どこきゃら生えてりゅの〜?」

「にゃ!にゃぁーーー!!!!!!!!」

 

 要が尻尾の付け根を触ると子猫は体をビクンビクンっと震わせて気絶した。

 

「ありぇ?こにぇこちゃんも寝ちゃったにょ?」

 

 要は次にリアスの方を向いた。

 リアスはついに自分の番!?と期待と不安となんかよく分からない感情に囚われていた。

 

「にょじょかわいりゃ・・・」

 

 要はそう言うとワインの瓶を持ち一気に飲み干した。

 おししゅい!と言って次はリアスに抱きついた。

 

 今更だがこれがリアス達じゃなかったら訴えられていたかもしれない。

 

「りゅあすちゃん〜あしょぼぉ〜」

「うぅ・・・はい、な、何をしますか?」

 

 リアスはあっち(坂木要)のペースではみんなの二の舞だと思い冷静に対処した。

 

「じゃあ、にゃっちむいてひょいしよぉ〜?」

「は、はい、あっち向いてホイですね」

 

 リアスは「じゃあ、いきますよ。」と言いじゃんけんのモーションに入った。

 

「ほいっ!」

「ひょい!」

 

《リアス・チョキ》

《坂木要・パー》

 

「あっちむいてー」

 

 勝ったリアスが要に指を向けてあっち向いてホイの準備を開始した。

 

 「ホイッ!」

 

 リアスはリアス視点で右のほうを指し、要もその方向を向いた。

 いや・・・・

 

 

 その方向に首が千切れ落ちた。

 ありえないことだが向く勢いが強すぎて首が千切れた。

 

 リアスはその光景に驚き、いやそれ以上のモノを感じ《気絶》した。

 

 

 

 

「どう〜おどるいた〜?」

 

 そこには頭が元通りになった要がいた。

 そう、今のは要の能力の一つで《イメージ(完全幻覚)》というものを使ったのだ。

 

 この《イメージ(完全幻覚)》でリアスに幻覚を掛けたのだ。

 

「ありゃ、りゅあすちゃんもおにぇむ〜?」

 

 じゅあ、と言いながら立ち上がる要。

 要の後ろには顔を抑えながら「あうあう」と言っているアーシアがいた。

 

 アーシアは子猫の時点で顔を抑えていた為、頭が取れるという《イメージ(完全幻覚)》を見ずに済んだ。

 アーシアはこっちを向いているように気づくと、とうとう(やっと)私の番ですか。と思い___

 

 ___ 覚悟(期待)しながら要が抱きつくのを待った。

 

 

 

 ドサッ・・・・

 

 しかし、アーシアが思っていた(期待していた)事は起こらなかった。

 

 要が酔いつぶれてアーシアの目の前でぶっ倒れたのだ。

 

「な、なんか、安心したようながっかりしたような気分ですぅ・・・」

 

 アーシアは意外に肉食系だ。

 

 

 

 数時間後、帰ってきた黒黒が見たのモノは・・・

 

 

《顔を赤くしてぶっ倒れているリアス眷属》

 

《ワインの瓶を片手にぶっ倒れている要》

 

《その要の腕枕でスヤスヤ寝ているアーシア》

 

 

 取り敢えず黒黒はこう思った。

 

「一言言わせて欲しいにゃ___」

 

 

 

 

 

 

「___なにこのカオス」













「なにこのカオス?」
 前回に引き続きコメディ的な感じにしたかったんですが色々カオスな状況になった。
「酔いどれ兄さん最高!!」
 と言いながら紗凪はいつの間にか気絶していました。



《主人公解説》
イメージ(完全幻覚)
簡単に言ったらイメージ(自己幻覚)の超上位互換です。
この技は主人公の奥義の一つです。
何故こんなところで使った?

イメージ(完全幻覚)自分どころか周りすら自然すら幻覚にかける。
つまり幻覚に使うもの(自然)すら幻覚にかけるって技です。

イメージ(自己暗示)イメージ(自己幻覚)イメージ(完全幻覚)
って事です。どうじゃ?簡単じゃろ?

では、次は明日です!お楽しみに!

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