ハリー・ポッターと幻想殺し(イマジンブレイカー)   作:冬野暖房器具

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 いつも通りオリジナル要素があります。





05 学び舎の導師達

 

 

 

 

「起きろ」

 

「うぉあ!?」

 

 凄まじく不吉を纏った低い声。恐ろしく最悪な目覚ましの音に、熟睡しきっていた上条当麻は一瞬で飛び起きる。素早く周囲を見渡すと、苦虫を潰したような顔のセブルス・スネイプと目が合った。

 

「……いい動きだな。寝ている時も警戒を怠っておらんとは」

 

「いや、見た目通り爆睡してたよ!? ……人をその道のプロみたいなカテゴリに分類するのはやめろって」

 

 その声が怖いんだよ、と言うのは流石にやめておいた。寝起きこそ最悪だったが、そもそもここまで満足した睡眠を取れたのは他ならぬスネイプのお陰なのだ。感謝こそすれ、そんな暴言を吐くような相手ではない。

 

「……まぁいい、それよりも急げ。直に組み分けの儀式が始まるぞ」

 

「組み分け?」

 

 スネイプに連れられて教室を出た上条は思わず質問した。

 

「左様。ホグワーツの生徒は入学時に4つの寮に組み分けをされる。その性格や能力に合った寮にな」

 

「へぇ……」

 

 意外とシステマチックなんだな、と上条は思った。気が合うもの同士での寮生活なら不協和音は起き辛いかもしれない。

 

「え、それで。何で俺が呼ばれるんだ? その儀式を見学させてくれるのか?」

 

「それもある。だがその後の行事の方が君には関係があるだろう。組み分けの儀式の後に歓迎会が執り行われ、そこで新任の教員を紹介することになっているのだ」

 

「はぁ……は?」

 

 スタスタと足早に歩みを進めるスネイプに、上条は小走りでなんとか着いていけている状態だった。

 

「まさか、もしかして。そこで……」

 

「君を紹介する事になっている。……この城で働く以上、必要なことだ」

 

 スネイプは振り返ってもいないのに、まるで上条の表情が見えているかのようにそう付け足した。逃げたいと言う上条の心を的確に読み、封殺する形で言葉を重ねたのだ。

 

「そしてその前に、教師陣への顔合わせを済ましておく必要がある。なので時間が無い。急ぐぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スネイプと上条は大広間へと到着した。中に入ると、少なくない数の教師陣たちが集まっており、その中心に、頭にたんこぶを作ったダンブルドアの姿も見えた。

 

「おお、きたか上条君。間に合ってなによりじゃ」

 

「え、ええ……まぁ、何度か死にかけましたがどうにか」

 

 朗らかな顔を見せるダンブルドアに、上条は息も絶え絶えにそう答えた。

 

「死にかけ……? ……セブルス」

 

「私を疑うのはやめて頂きたいものですな校長。彼が勝手に階段を踏み外して落ちそうになっただけの話です」

 

「ちげえよ! 階段が勝手に動きやがったんだ!! それも俺が足を浮かせた瞬間に!!」

 

「それも3回も。なんとも学習能力のない」

 

「あれは段差が勝手に消えてやがったからでしょーが。っていうか、何で階段を動かしたり消したりする必要があるんだっつーの!!」

 

 スネイプの辛らつな言葉に、ぎゃあぎゃあと反撃を試みる上条。その様子を見て、ダンブルドアは首を傾げた。この二人がここまで仲がよくなっている事が、ことさらに意外だったからだ。

 

「……まぁ、不幸じゃったな」

 

「くっ……結局こっちの世界でもその一言でまとめられるのか……」

 

 がっくしと肩を落とす上条はさておき、ダンブルドアは振り返った。上条達が到着し、これでこの部屋にはホグワーツの教師陣が全員揃った形となる。

 

 彼らもまた、スネイプと上条を見て首を傾げていた。見慣れない服を来た東洋人も気になるが、それ以上に彼らが関心を寄せているのはスネイプとの仲である。ホグワーツに勤める者達の共通認識として、お世辞にもスネイプは人当たりがいいとは言えない。無愛想で、優しくない。性格が悪い、とまで言ってしまうのは気が引けるが、少なくとも自らの心の内を曝け出すようなタイプではないのだ。彼と仲良くやっていこうと考えるのは、バジリスクと睨めっこを試みるほどに無茶というものだ。

 

 では、そんな彼と軽口を叩き合っている彼は一体何者だ?

 

「さて、皆も気になっておるじゃろうから紹介するとしよう。彼の名は上条当麻という。日本からきた魔法使いじゃ。専門は解呪、それも呪いに限らずあらゆる魔法を網羅しておる……ちなみに、ファミリーネームが上条じゃな」

 

「……え」

 

 ダンブルドアからさらっと魔法使いだと言われ、上条は困惑気味だった。それもあらゆる呪文に対してのエキスパートというのも完全に嘘っぱちだ。上条の頭脳には、先ほどスネイプに詰め込まれた基本呪文集などの知識しかない。闇の魔術に関しては割と多くのことを教えられたが、それだって浅く広くという感じだった。図鑑を眺めたところで、専門家を名乗るのは10年早い。

 

「とある事情で、上条君にはここホグワーツで臨時教員として働いてもらうことになった。理由は……まぁ色々じゃのう。おそらく先生方が想像している事で間違いはないと思う」

 

 そんなダンブルドアの言葉に、納得するように頷く先生方が何名かいた。その中には先ほど顔を合わせたマクゴナガルの姿もある。

 

(一体何を納得してるんだ? 毎年何かに困らされてて仕方なく呼んだ、って感じじゃないみたいだけど……今年はなにか特別な行事でもあるのか?)

 

 上条の額に嫌な汗がにじみでてきた。いずれにせよ、何か厄介事を押し付けられるのは間違いない。それも解呪の専門家としてだ。どう転んでもろくな事にならない気がする。

 

「まだ彼はイギリスの風習に馴染みがなくてのう。しばらくはスネイプ先生に補助をお願いする事になっておる」

 

 それだけ言って、ダンブルドアは上条を手招きした。なんとなくその意図を察し、上条は前へ出てダンブルドアの横に立った。

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

 上条当麻が頭を下げた瞬間、皆盛大に拍手をしてくれた。普通の新任教諭ならここまでの歓待はないかもしれない。遠いところからようこそ、という意味合いが一つ、そして上条が明らかにガチガチに緊張しているのもあるだろう。

 

「よしよし、では次に。皆のことを上条君に紹介と行きたい所なんじゃが、あまり時間もないのでな。ひとまず各寮の寮監たちのみ紹介といこうかの」

 

 そんなダンブルドアの言葉に、3人の教師が前に出た。

 

「まずこちらはグリフィンドールの寮監、ミネルバ・マクゴナガル先生じゃ。授業では変身術を担当なさっている」

 

「先ほど振りですね、上条当麻先生」

 

「あ、はい。よろしくお願いします」

 

 最初に紹介されたのは先ほど地下室で顔を合わせた人物だった。相変わらず厳格さと優しさを兼ね備えたような顔つきをしている。四角いメガネが印象的な、上条が思い描く魔女そのものといった人だ。

 

「彼女はホグワーツの副校長も兼任しておる。ワシが不在の時などは、彼女が代役として動いてくれておるのじゃ」

 

「ええ。そして、校長が仕事も客人もほったらかしにして、厨房でお菓子を抱えていたらそれを注意するのも私の役目です」

 

「……いや、レモンキャンデーはしもべ妖精たちが勝手にじゃな……」

 

「それでは、没収したレモンキャンデーは厨房に戻しても構いませんね?」

 

 頭のたんこぶを撫でながら、ダンブルドアはかなりしょんぼりしていた。どうやら校長にも容赦のない人のようだ。

 

「あー、ごほん。次に、ハッフルパフの寮監、ポモーナ・スプラウト先生。薬草学の担当じゃ」

 

「よろしくね、上条君」

 

 次に紹介されたのは、ふっくらとした魔女だった。先ほどのマクゴナガルが聡明な学術派魔女という印象だったのに対し、彼女はどちらかと言えば魔女と言うより家でシチューをことこと煮ている主婦、という感じだ。どこか親しみやすく、とても優しそうな人だった。上条はぺこりと頭を下げた。

 

「そして、レイブンクローの寮監、フィリウス・フリットウィック先生。呪文学を担当されておる」

 

「よろしく」

 

 3番目に紹介されたのは、非常に小柄な先生だった。小さい先生、と言うと上条の頭には自らの担任である月詠小萌が思い浮かぶのだが、この人はそれ以上だ。容姿もどこか人間離れしているし、ちょこっとだけ上条の常識の範疇から片足を出しているような人物だった。

 

 上条がフリットウィック先生の姿にどぎまぎしていると、ダンブルドアが何かを察したようにこう付け足した。

 

「……ああ、そうか。フィリウス、日本では君のような人はあまりいなくてな。上条君が困惑しているのはそれが原因じゃ」

 

「なるほど。いえ、大丈夫ですよ校長。彼の視線に特に悪意は感じませんでしたしね」

 

「す、すいません。よろしくおねがいします」

 

「こちらこそ。いやー、君のような専門家が手伝ってくれるなら本当に助かりますな。あのウィーズリー兄弟にはほとほと困らされておりますから……彼らの才能自体は喜ばしい限りなんですがねぇ」

 

 キーキー声で、フリットウィック先生は愉快そうに言った。どうやらウィーズリー兄弟、というのがいるらしい。そしてその兄弟は名前を出すだけで、それが何なのかを認識できるくらいには有名のようだ。

 

(話の流れ的に生徒みたいだな。魔法使いのいたずらっ子ってとこか……いや、そんなの俺に任されたってどうにもできないぞ)

 

「そして最後に」

 

「我輩だ」

 

「は!?」

 

 不意に上条の横にいた人物が声を出し、上条は思わず飛びのいた。

 

「セブルス・スネイプ先生。魔法薬学の担当にして、スリザリンの寮監じゃ」

 

「……よろしく」

 

 直後に、この場にいた上条以外の人間は自分の耳を疑った。ダンブルドアでさえ目を見開いたのだから、その衝撃は推して知るべしというところだろう。

 

 そして何も知らない上条当麻といえば。

 

「あ、はい。お世話になります」

 

 当然ながら、当たり前のように対応していた。そんな二人のやり取りを見て、ホグワーツの教員たちは必然的にある一つの結論を出す。

 

 この少年は間違いなくただものではない、と。

 

「……さ、さあさあ先生がた。間もなくハグリッドが生徒達をここへ連れてくるじゃろう。1年生は少し後になるじゃろうから、そちらの対応は―――」

 

「ええ、私が行きましょう」

 

「お願いしますぞ、マクゴナガル先生。厨房へは―――

 

 てきぱきとダンブルドアは指示を出していく。マクゴナガル先生はすたすたと大広間を後にし、フリットウィック先生はなにやら杖先から銀色の動物を出し、何かを吹き込んでいる。その他の先生方は席に着き、今学期のカリキュラムから夏休みの思い出などなど、他愛のない世間話を始めてしまった。

 

「ぼさっとするな。じきに生徒達が到着する。貴様もとっとと席につけ」

 

「お、おう……って、俺の席は何処だ?」

 

「貴様の役割はまだ決まってはいない。なので森番の横……いやあの男はまだ来ていなかったな。広間入り口から見て、一番左奥だ」

 

 それだけ言うと、スネイプはさっさと行ってしまった。なにやら紫のターバンを被った人の元へと真っ先に向かっているようだ。

 

 上条も言われたとおり自分の席へと向かい―――その前に、奇妙なものが目に付いた。大広間の中心、おそらく校長であるダンブルドアが座るであろう席の正面。

 

(……帽子、だよな。なんでこんなとこに?)

 

 黒っぽい、魔法使いのとんがり帽子だった。今まで上条が見た中ではマクゴナガルの被っていたものが一番近い。だが丁寧に手入れが施された彼女のとは違い、こちらは長く放置されていたようにボロボロだった。もしかしたら元々の色は黒じゃないかもしれない。それくらいの発想が出てくるくらいには、汚らしい状態だったのである。

 

 しげしげと帽子を観察していると、突然帽子がぴくぴくと動いた。ぎょっと目を見張る上条に対して、帽子は身をよじるような仕草をみせた後、上条と目(実際には帽子の折り目がそう見えただけかもしれない)が合う。

 

「………?」

 

「………む」

 

 帽子が喋った。その事実に驚く暇もなく、次の瞬間、そのとんがり帽子はこう叫んだのだ。

 

「間違いない、これはグリフィンドール!!!」

 

「……はい?」

 

 大広間に響き渡ったその声に、席に着いた教師陣が一斉に振り向いた。

 

「……おや、組み分けはまだだったかな? これは失礼」

 

「組み分け?」

 

「ああ、そうだとも。私は組み分け帽子。生徒の素質を見抜くのが私の仕事でね」

 

 どうやらこの帽子こそが、組み分けの儀式の肝となるらしい。なるほど、だからこんなところにあるのかと、上条は納得した。何故こんな帽子が組み分けをやっているかについては、まったくの謎であるが。

 

「本来は私を被る事で、彼らの素質を見抜くのだがね。君はどう見てもグリフィンドールだ。うん。長年組み分けをやってはいるが、ここまで才能をはっきりと感じたのは初めてだよ」

 

 どう見ても、と言われても。上条にはさっぱりわからなかった。

 

「はぁ……そうですか。でも俺は生徒じゃないんだけど?」

 

 その言葉を聞いて、組み分け帽子はことさらに残念そうな顔(?)を作った。

 

「そうか、それは残念だ。君がグリフィンドールに入れば、間違いなく偉大になれるというのに」

 

 しみじみとそんな事を呟き、そして組み分け帽子はそれっきり喋らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 しばらくして生徒達が入場し、次々に席へと付いていく中。突然、上条の座る椅子がドカッと浮いた。

 

「おお、お前さんが新しく雇われたっちゅう魔法使いか。俺はルビウス・ハグリッド。ホグワーツの鍵と領地を護る番人だ」

 

 その震源地に、とてつもない大男が座っていた。全身こげ茶色の服に包まれた山男、というのが上条が最初に抱いた印象である。

 

「ど、どーも。上条当麻です。よろしくお願いします」

 

 ぺこりと頭を下げる上条に対し、ハグリッドは怪訝そうな表情をした。

 

「……なんだ、それがお前さんの住んでたところの作法か? ずいぶんかわっちょるな」

 

「え? まぁ、そうですけど……」

 

「そうか。まぁ無理にとは言わねえが、こっちではあんまりやらんほうがええ。お辞儀なんてするのは、こっちではもう決闘の前ぐれえしかねえからな」

 

「げっ、マジかよ……」

 

 そんな事は完全に初耳だった。ばつの悪そうな顔をしている上条に対し、ハグリッドは慌ててこう付け足した。

 

「いや、責めてるわけじゃあねえ。先生方相手にやっちまったとしても、たぶんみんなわかっちょるからな。大丈夫だとも」

 

 どうやら、このハグリッドという人は見た目に似合わず繊細で、とても優しい性格の人のようだ。落ち込みそうになった上条の肩をバシバシと叩き、励ましてくれた。その衝撃で肩が外れそうになり、上条としては落ち込むどころではなくなってしまったのを鑑みるに、繊細というのは一考の余地があるかもしれない。

 

「えーと、ハグリッド、さん」

 

「ハグリッドでいい。先生がたも生徒達も、みんなそう呼ぶからな」

 

「えー……は、ハグリッド。質問なんですけど。番人、ってどんな仕事なんです?」

 

 これまで色々な役職の人と会った。魔法薬学、変身術、薬草学……どれもこれも上条の遭遇した事のないものではあるが、なんとなくその言葉の響きから内容はある程度見て取れる。だが番人、と聞いても上条にはいまいちピンとこなかった。

 

「おお、俺の仕事か? 番人っちゅうのは……実はホグワーツにはあんまり必要のねえ役職でな。ホグワーツ自体、色んな魔法で護られてるからあんまり意味がねえ。ま、ダンブルドア先生が俺のために作ってくれた役職だな。普段は、禁じられた森の見張りとか、動物の世話をやっちょる。みんなも俺の事を森番って呼んでるくれえだ」

 

 ホグワーツを護る魔法、と聞いて上条は少し動揺した。それは丁度昨日、上条がぶっ壊しかけた結界に他ならない。図らずもこの優しい男の仕事を激増させてしまうかもしれなかったという可能性に、上条は戦慄した。

 

「な、なるほど……うん? あのじいさんが作ってくれた? ってことは、昔はなかったのか?」

 

「俺の知るかぎりではな。まぁホグワーツの歴史は長いし、もしかしたら似たようなのはあるかもしれねえが……ダンブルドアは俺がホグワーツにいられるように、この職を俺にくれたんだ。偉大なお方だ、ダンブルドアは」

 

 とても嬉しそうに、ハグリッドはそう言った。どうやら今の仕事をとても気に入っているようだ。ダンブルドアの人選に狂いはなかったらしい。

 

「……そうですか」

 

 ホグワーツにいられるように仕事をくれた。それは上条も同じだ。未だその仕事の内容は明かされないが、おそらくこの森番と一緒で、上条に向いた仕事を薦めてくれるのだろう。言ってみれば、ハグリッドは上条の前任者みたいなものだ。

 

(偉大なお方、か。尊敬されてんだな、あの人)

 

 たった1日話をしただけでも、ダンブルドアの優しさと賢さを、上条はひしひしと感じていた。ひと目で幻想殺し(イマジンブレイカー)のメカニズムを見抜く頭脳、どう見ても不審人物な上条当麻を受け入れる懐の深さ。人望も持ち合わせていて、少なくともハグリッドやスネイプはダンブルドアには一目置いている。こっちの世界に来て最初に出会った人物が彼でよかったと、上条は心からそう思った。

 

『聡明な方だ。世間で語られている以上に賢く、意外にもそれ以下に容赦や慈愛は持ち合わせていない……故に、一見して意味のない行動にも必ず理由が存在する。校長は理由なしに、訪れた謎の来訪者を自分の城に匿ったりはしないのだ』

 

 ふと、上条の思考には。さきほど地下牢でスネイプに告げられた言葉が蘇った。

 

(……理由なしに、か)

 

 スネイプの視点によれば、まるでダンブルドアはかなり厳しい人物に映っているようだった。あの言葉が正しければ、上条を雇ったのにも、ハグリッドを森番に起用したのも。それなりの理由が存在する事になる。果たして、ことの真相はどうなのか。それはダンブルドアにしかわからない。

 

「お、見ろ上条。1年生たちが入ってくるぞー!」

 

 上条の思考を寸断するように、ハグリッドの嬉しそうな声が聞こえてきた。大広間の扉が開き、ホグワーツの制服を着た子供達がきょろきょろと周囲を見渡しながら組み分け帽子の前へと集まってくる。

 

 新入生たちの組み分けが、始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 




 森番の設定を捏造しました。ハグリッドが知る限りではない、という解釈でお願いします。




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