現地工作員と合流し、換気扇を使い家の中に睡眠ガスを撒く
睡眠ガスが充満した部屋にくぐもった声でこういう事態に手慣れたシュガーが指示をだす。
防護服を装着した四人は静かに会長を遺体袋に押し込む
「持ち出せそうな物は全て回収しておいてくれ。カレンダーや財布に残ったレシートでもいい。全て証拠になる」
パソコンを丁寧にビニール袋にしまいこむと、ベクターは簡単にダンボール箱を組み立て、大量の証拠品をしまう。
バンの側でゴーストは煙草を吸いながらダンボール箱を受け取り、運び込む。
ラジオからはStanding In Rainが流れ続ける
ゴーストはギャンブルに救われた作戦を思い出す。
数年前
シンガポール 旧市街
「機密作戦コード241」
参加メンバー
不正規戦特殊部隊
第94施設任務大隊「ダーク・スパイダー襲撃群」
第2小隊全5名
全5名
目的
ロシア系マフィアの研究員二名の回収。
追跡部隊の民兵を殲滅すること。
「船の道具を頼む」
屋台にスキューバの道具を並べた老人にゴーストは声をかける。
老人がカーキ色のアーミーボストンを奥から取り出すと
今回の得物を収納したバックを受け取り、サングラスを掛けたプロフェッサーは灰色のボストンバックを受けとる。
セーフハウスとしている部屋に到着すると中の得物を取り出す
ルガーM77"ホークアイ"、手にいれやすいハンティングライフルに手を加えたマンハンティングをメインとした武器になっている。
サプレッサーを横のボックスから取り出し、二脚がしっかり動作するのかを確認する。
マガジンの弾を抜き出しながら、並べる。
プロフェッサーは灰色のボストンバックからM4SOPMODを取り出し、レーザーポインター、A-COGサイトにフォアグリップを取り付け調子の確認を行う。
目的の場所へと向かうために、アーミーボストンに装備をしまい、二人は屋上を歩いていく。
目的の場所にたどり着くと、アーミーボストンの中からM77を取り出し二脚を開く。
スコープを覗きながら調整し事前に屋台の看板に貼り付けておいたテープを視界に収めて風圧を頭にいれ体勢を整える。
プロフェッサーは観測手用のスコープを取り出し、三脚に固定、DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)が開発した支援用の
『ターゲットとの接触へと移る』
スパイダーズが接触を図る。
スコープ内にメンバーを写し出す。
「嫌な予感がする。」
プロフェッサーは彼の得物のナイフを回転させると腰にしまい、M4を取り出す
案外予想はしていたが、早かった。
スパイダーズの面々はターゲットを庇うように腰を低くしながらバンに押し込む。
「ターゲット、ライト」
ターゲットにしたリーダー各の男の眉間に穴が開く。
ゴーストはボルトを引くと薬莢を排出し、ボルトを押して弾を装填する
「ワンダウン、ネクスト」
マフィアの構成員は銃を乱射し、バンを追いかける。
『スパイダーズより各員。ターゲットは回収、繰り返す。ターゲットは回収』
『こちらラチェット、交通渋滞を起こす。早く逃げろ』
「こちら、ゴースト。撤収しながら敵を撒く」
『こちらギャンブル、ターゲットを回収するためブラックバードを回す』
『こちらスコーチ。ジャニュアリーは死亡。
繰り返すジャニュアリーは死亡』
「撤収するぞ!」
プロフェッサーはM4をしまい、ゴーストはルガーM77をボストンバックに突っ込み、腰からワルサーP99を引き抜きサプレッサーを装着して、合流地点へと向かって走り出す。
ラチェットによる電子工作で交通渋滞がバンの後ろに出来上がっていた。
その代わり、こちらに敵が向かっていた。
スコーチはバイクで車の間を抜けるように走っていく。
ゴーストはP99を何発か空に向かって撃っていく
プロフェッサーはスモークグレネードを撃ち敵を撒く
しかし…………
「ゴースト、掴まれ!!!!!」
用意していた4WDにマフィアの車が突っ込み横転した。
頭が混乱している。
P99をとりあえず掴むが、何がなんだかわからない。
ヘリの爆音が響く。
誰かが肩を貸してくれるが左耳の鼓膜が破れているのか全く聞こえない
「……プロフェッサー、」
眼鏡だけで彼を判断すると
ブラックバードが接近する
ゴーストをブラックバードに乗せ、プロフェッサーも乗り込む。
「プロフェッサー、すまねぇ。」
苦い顔で笑うと、プロフェッサーは首をふる
「今は何も言うな。腹にパイプが刺さっているし礼ならスコーチとお前を拾い上げたギャンブルにな」
そんなことを思い出した。
「ゴースト、アナコンダの脱出ルートがわかった。」
「了解した。シュガー、ベクター、スコーチ。ケビンの奴らが巻き込まれる。出来るだけ敵が民間人に被害を与えないように頼む。ブルー、俺の観測手たのむ。」
全員が頷き、最後の行動を開始した。
ゴーストチーム、始動