黒崎翔太の暗殺教室   作:はるや・H

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ビッチ「ちょっとクソ作者!タイトルは「大人の時間」でしょ?」

作「いいじゃん、こっちの方がしっくりくる。」


4話 ビッチの時間

今日も俺は山道を登る。朝からこんな山道を登るのは大変だが、

 

それも暗殺という楽しみのためと思えば平気だ。

 

そして俺はいつも通り教室に入る。そして授業が始まり、教室に殺せんせーと、

 

もう一人、外国人の女性が入って来た。

 

「外国語の講師として来ました、イリーナ・イエラビッチです。よろしくお願いします。」

 

その先生を見て、皆の目についたものは、

 

巨乳だった。溢れんばかりの巨大な二つの膨らみ。

 

別に岡島のようにその手のものが大好きでなくても、自然と目についてしまう。

 

俺を除いて。俺は昔からそっち系のものには一切興味がなかった。

 

同級生から、お前は健全じゃないと言われたこともあったが、

 

特に気にしなかった。それにしても...

 

茅野が強烈な殺意を放っている。今にも飛びかかりそうな勢いだ。

 

(いくら自分の体型にコンプレックスがあるからって、過剰反応し過ぎだろ。)

 

まあ嫉妬心など誰にでもあるものだ。と気にしないでおいた。

 

「素敵ですわあ、貴方のような神秘的な男性。」

 

そして、俺はイリーナという女がどういう人間か、大抵わかった。

 

こんなヌルヌルしたタコを好む人間女はいない。

 

とすれば、殺せんせーを油断させるためにわざとベタベタしているのだろう。

 

(じゃあ、殺せんせーを殺すために送り込まれた暗殺者ってわけか。)

 

その毒蛾のような雰囲気がそれを示している。

 

暗殺方法はさしずめ、ターゲットに近づいて親密になった所で殺すって所か。

 

ハニートラップを駆使する暗殺者。まさしくビッチだな。

 

てか、マッハ20のタコが人間の女性に興味を示すかってんだ。

 

どうせ上手くいくわけがない。

と思っていたら...

 

(殺せんせー、人間の女にどんな反応を示すんだろう…、これは暗殺の参考になるかも。)

 

「ヌルフフフ」

 

殺せんせーは顔をピンク色に染めてにやけていた。

 

何だよ、好みは成人男性と同じかよ。

 

「何のひねりも無い顔だな。」

 

そんな声が聞こえてくる。

 

「素敵ですわあ、正露丸のような瞳、曖昧な関節。」

 

んなわけあるか。そんな変な所に惹かれる女は居ない。気付けよ。

 

「カルマ、殺せんせー、あんなアホだったか?」

 

「何言ってんの?元からそうだよ。」

 

 

 

そして次の時間

 

「殺せんせー、足がとてもお速いんですって?私一度ベトナムコーヒーを飲みたかったの。

 

買ってきて下さらない?」

 

例のイリーナ・イエラビッチが猫撫で声でそう言う。

 

「お安い御用。」

 

殺せんせーはマッハ20で飛んでいった。

 

「イリーナ先生、教室戻ります?授業始まるし。」

 

磯貝が気まずそうに言う。

 

「気安くファーストネームで呼ばないでくれる?それにあのタコの前以外で先生を演じるつもりは

 

無いわ。私のことはイエラビッチお姉様と呼びなさい。ああ授業?適当に自習でもしてなさい。」

 

急に態度が豹変した。よくいる、人によって態度を変える奴は。

 

ここまで露骨なのは初めてだが。といっても暗殺用の演技なんだろうか。

 

「で、どーすんの、ビッチねえさん。」

 

「略すな!」

 

「そう怒るなビッチお姉さん。」

 

カルマに続いて俺はそう言った。

 

「おを付けりゃ良いってもんじゃない!」

 

「で、クラス総掛かりで殺れないモンスター、あんた一人で殺れんの?」

 

「ふ、ガキね、大人には、大人の殺り方があるのよ。」

 

「口先だけじゃ説得力がない。実力見せてみな。」

 

「生意気なガキね。いいわ、私の実力、見せてあげる。」

 

言うが早いが、ビッチ姉さんは俺にキスをした。舌まで入れたディープキスを。

 

10Hit,20Hit,30Hit,40Hit...

 

気絶はしなくて済んだが、俺はとんでもないショックを受けた。

 

「情報持ってる子は来なさい、ディープキスの褒美をあげるわ。女子には男も用意してあげる。

 

あ、それと、私の暗殺邪魔したら、殺すわよ。」

 

すると3人の屈強な男達が現れた。

 

殺すという言葉、例のとんでもないディープキス、従える屈強な男達。恐らく凄腕の暗殺者なんだろう。

 

だがそれでも、俺は殺意を抱いた。

 

「あのクソビッチ、よくも俺の唇を奪ったなな。必ず後悔させてやる。」

 

皆もこう思った。

 

「この先生は、嫌いだ。」

 

そして、ビッチがドアを開け教室に入ると、

 

上から水バケツが降って来た。もちろんクソビッチはずぶ濡れである。

 

「何!誰よ、こんなことしたの!」

 

「誰だろうな。少なくとも、これだけのことをされるくらいあんたは嫌われてる。

それだけは確かだ。」

 

「ふざけんじゃないわよ!」

 

「ふざけてるのはどっちだ。」

 

と俺が言う。

 

ビッチはそれを無視して何やらタブレットを開く。

 

(未知の生物を殺す仕事は始めてだけど、準備は万端、技術を駆使して殺せないターゲットなんていないわ。

 

ボーヤに情報も喋らせたしね。)

 

そう言って渚を見つめるビッチ。渚の背筋が震える。すると、

 

「ちゃんと授業してビッチねえさん。」

 

「一応ここじゃ先生でしょ?ビッチねえさん。」

 

とみんなが一斉に文句を言う。

 

ビッチ連呼され怒ったようだ。ビッチは黒板に殴り書きをした。

 

「発音がなっていない!bとvの違いを覚えろ!

 

vは下唇を噛む!」

 

みんな下唇を噛んだ。

 

「そのまま1時間大人しくしてなさい。その方がずっと静かよ。」

 

「やだね。」

 

そういって俺は対先生ナイフをビッチに投げ付けた。

 

「フン!」

 

ビッチはそれを無視して教室を出て行った。

 

するとみんなは一斉に文句を言った。

 

茅野が、「巨乳は死ね!」と叫んだのは放っておいた。

 

授業後。

 

「怪しい3人組を呼び込んだそうだな、聞いていないぞ。」

 

烏間先生が問う。

 

「腕利きのプロ達よ、口は堅いし、私に惚れて無償で働いてくれる。

 

彼等の協力で準備は完了。今日殺るわ。」

 

そして殺せんせーが帰って来た。

 

「ご所望されていたものです。」

 

「まあありがとう!それで殺せんせー、話があるの、体育倉庫に来てくださらない?」

 

「え、ええ、分かりました。」

 

そして二人は体育倉庫に入った。

 

「おいおい見ろよ、倉庫にシケこんでくぜ。」

 

「なんかガッカリ。あんな見え見えの手に引っかかるなんて。」

 

皆失望している。

 

「烏間先生、私達、あの人の事好きになれません。」

 

「すまない。プロの彼女に一任しろとの指示でな。」

 

「わずか1日で全ての準備を整える手際の良さ。確かに殺し屋としては本物だ。

 

けど教師としては三流以下だ。」

 

いや、おかしい。地球を滅ぼすマッハ20の超生物が、こんな手に引っ掛かるか?

 

もしかしたら、引っ掛かったふりをしているだけかもしれない。

 

まあ、何はともあれ、この暗殺は失敗するな。何故かって?あの男達の持ち物から金属音がした。

 

恐らく実弾銃だ。殺せんせーに実弾銃は効かない。

 

俺はそう思った。

 

あのビッチ、情報を信じなかったのか?

 

そしてしばらくすると、倉庫からヌルヌル音と悲鳴が聞こえた。

 

「銃声の後はヌルヌル音が!」

 

「執拗にヌルヌルされてる、行ってみよう。」

 

「殺せんせー!」

 

「おっぱいは?」

 

岡島、それは無いだろう。

 

「もう少し楽しみたかったですが…、皆さんの授業も大事ですので、ここら辺にしておきましょう。」

 

すると、体育着姿のビッチがいた。

 

「健康的でレトロな格好だ!」

 

「まさか、リンパと肌をあんなにヌルヌルされるとは…、その上、触手であんな事を…」

 

ビッチはうわ言のように呟く。

 

「殺せんせ何したの?」

 

「大人には、大人の手入れをしたまでです。」

 

「悪い大人の顔だ!」

 

暗殺に失敗したビッチ先生はイラついていた。

 

そしてまたビッチの授業だ。

 

(クソ、あのタコ!腹立つわ!こんな屈辱的な失敗初めて!絶対にこの借りは返す!)

 

「授業しないんなら殺せんせーと代わってくれませんか?俺ら来年受験なんで。」

 

磯貝が言う。もっともだ。

 

「ガキ共は気楽でいいわねえ。地球の命運より受験が大事なんて。

 

あんたたち、落ちこぼれなんでしょう?勉強なんかしたって意味ないわ。

 

そうだ、私が成功したら、賞金500万ずつ分けてあげる。その方がずっと有益でしょう?」

 

腹が立った。だから俺は対先生弾を撃った。

 

「この教室から出て行け。クソビッチ。」

 

すると、それを皮切りに、

 

「デカイ態度で100億を細かくすんな!」

 

「出てけよビッチ!」

 

「うるさいわね、殺すわよ。」

 

「上等だ殺ってみろ!」

 

皆の不満が爆発した。当然の結果だった。

 

そして職員室で。

 

「全く、何であんなに反抗的なのよガキ共!こんな良い女と一緒にいられて幸せじゃないの?」

 

「幸せじゃないから、軽く学級崩壊を起こしているんだろう。一度彼等に謝って来い。

 

暗殺を続けたいなら。」

 

「何でよ、私は暗殺者。教師の仕事なんてした事ないのよ!暗殺だけに集中させてよ!」

 

「…彼らは、毎日欠かさず訓練をしている。暗殺のためにだ。賞金目当てではあるがな。

 

休み時間でも暗殺技術を磨いてくれている。

 

あの暗殺バトミントンだってそうだ。決して遊んでる訳じゃない。

 

一方あのタコだってそうだ、生徒1人1人に適した問題を作る。苦手教科、得意教科を加味してな。

 

奴の仕事は完璧に近い。そう、怪物によって生まれたこの教室では、

 

ターゲットと教師、アサシンと生徒というように、誰もが2つの立場を両立している。

 

お前はプロだと強調するが、ここで教師と暗殺者を両立出来ないなら、お前はここでは最も劣る。。」

 

烏間先生の言う通りだった。

 

そして、

 

ビッチは黒板に殴り書きする。

 

「You are incredible in bed!」

 

「さあ読みなさい!私がアメリカのターゲットを殺す時、そいつのボディガードに近づいたわ。

 

その時彼から言われた言葉。意味は、ベッドでの君は、凄いよ。」

 

中学生になんて英文読ませるんだ。

 

「受験用の英語はあのタコにでも教わりなさい。私は実践的な会話術を教えるわ。それと…」

 

「悪かったわよ、あんた達。これからは、ちゃんと授業やるから。」

 

そう謝罪したビッチ。これで良いのだ。

 

「分かればいいんだ。ちゃんと自分が悪かったって。」

 

「考えて見れば、私達先生に失礼な呼び方してたね。」

 

「もうビッチ姉さんなんて呼べないや。」

 

「あ、あんた達…」

 

「と言うわけでよろしく、ビッチ先生。」

 

「やっぱり嫌いよあんた達!」

 

ビッチ先生はキレた。主に俺に対して。

 

そして帰り、茅野が聞いてきた。

 

「黒崎くんは、ビッチ先生の胸を見ても興奮したりしないよね?」

 

「俺はそういうのには興味がないさ。」

 

「そう、良かった!」

 

何がそんなに嬉しいのだろう。俺には分からなかった。




次は奥田さんと集会の話か。

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