吸魂鬼に転生してしまいました。   作:零崎妖識

71 / 119
トム・リドルと邂逅と思ったか?ああ、その方が君たちはよかっただろう。僕も楽しいし君たちも楽しい。僕が本編を書けば、UAは増えるだろう。

『だが断る』


そんなこんなのディメント家。
いろいろとネタが出てきます。


閑話と言うかお茶濁しと言うか口直しと言うかよくわからない番外編:ディメント家の日常。つまりネタをぶっ込むだけの回

魔法界のお目付け役、ディメント家。アズカバンの吸魂鬼を自在に操り犯罪者を捉えていく、絶対正義にして必要悪……なんてことはなく、ディメント家が一方的に恐れられているだけであり、ディメントの者たちは絶対正義でもなんでも無く、自由気ままに生きている。

今回は、そんなディメント家の一部ーーまだ紹介されていない者たちのお話。

 

 

その男はアメリカにいた。その土地は、彼にとっては非常にありがたい場所だろう。男はカルロ・キリングと言う名前であり、犯罪者だった。まだ警察は彼の足取りをつかめていない。否、彼が犯罪者だとすら気付いていない。なぜなら、魔法を使って犯罪を犯したーー人を殺したからだ。

 

ただ、〈爆発呪文〉で頭を吹っ飛ばして、周りのマグルに〈忘却呪文〉をかけただけ。それだけで、マグルにとっては完全犯罪が成立する。杖を持っていても、ローブを着ていても、アメリカなら「コスプレだろう」で済まされる。カルロはそう考えていた。ーー彼らが来るまでは。

 

(なんで、なんであいつらが来るんだよ!イギリスでしか仕事しねぇんじゃなかったのか!?)

 

カルロは逃げていた。裏路地で、マグルの格好をして。カルロは純血主義であり、マグルの服を着るのはごめんだったが、逃げるためには必要なことだった。

 

(んだよ、なんでアメリカ(こっち)にいんだよ!くそっ!俺はアズカバンには放り込まれたくねぇんだ!)

 

まだ、見つかってはいない。しかし、カルロを追っている男は着々と、彼に近づいていた。

 

(あー、くそったれ。捕まるにしても綺麗なねーちゃんに捕まりてぇんだ。何が好きであんなのに捕まらなきゃならねえんだ!あんな、

 

 

筋肉モリモリマッチョマンの変態に!)

 

「さあ、覚悟は良いか?殺すのは後回しにしてやろう」

 

カルロはその後すぐに、身長190cmの筋肉モリモリマッチョマンの変態に捕まることになる。半殺しの状態で。彼の名はジョン。ジョン・ディメント。言うまでも無くディメント家の一員であり、去年のクリスマスに『SCP-018(スーパーボール)』を止めた者であり、

 

過去、アメリカ軍にてコマンドー部隊に『ジョン・メイトリックス』と言う名で潜入していた男である。

 

 

 

 

南米、チリの、ナスカの地上。そこでは、見ただけでSAN値(精神)が直葬されそうな怪物どもが跋扈していた。派遣されたディメントが調査したところ、魔法使いが地上絵に干渉した結果、呼び出すための魔法陣となってしまったようだ。

 

「立ち入れないように魔法使いを何人か配置しているとはいえ、こんな大きなもの、すぐにマグルに見つかってしまうぞ。さっさとスケッチして、消してしまうとしよう」

 

彼はスケッチブックを取り出し、怪物どもをスケッチし始めた。一つの怪物につき三十秒ほど、計三分ほどでスケッチは完了した。

 

「さあ、今消してやろう。安心しろ、君たちはこの露伴が漫画として使おう。静かに眠るといい」

 

男は立ち上がり、改竄された地上絵の前に立つ。そのすぐ近くには、地上絵に似た怪物がおり、彼を喰らおうとしていた。

 

「その程度のスピードで僕を食べられると思うな。『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』!」

 

男の目が見開く。怪物は止まり、地上絵はまるで本のようにめくれ上がった。否、本当に本になっている。彼は本に書かれていた一文、「書き加えられた」を消しゴムで消し、本を閉じた。途端、怪物は消え去り、地上絵は本来の姿に戻った。

 

「さあて、他のもか」

 

彼は他の地上絵にも同じことをした。そして、ナスカの地上絵は完全に、本来の姿に戻った。

 

彼の名前はロハン・ディメント。日本で「岸辺露伴」として漫画を描いている吸魂鬼。彼の能力、『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』は、見て触れたものの記憶・記録を本とし、改竄できる能力。

 

そんな彼は、すぐにスケッチを漫画とするために、日本へと戻っていった。




て訳でネタ回でした。登場人物紹介でもどうぞ。

ジョン・ディメント
元ネタ、『コマンドー』のジョン・メイトリックス。
身長190cm、茶色の短髪の筋肉モリモリマッチョマンの変態。趣味は格闘技とボディビル。SCP-504(批判的なトマト)の突進にも耐えられる。

ロハン・ディメント
元ネタ、『ジョジョの奇妙な冒険』の岸辺露伴。
日本で漫画家をしており、ディメントとして活動することは少ない。しかし、ほかに類を見ないような事件の場合はすぐに現場に飛ぶ。
能力持ちだが、彼の能力は「見て触れて能力名を言う」のが発動条件のため、視界内以外のものは対象外だし、体の一部が触れていないと発動できない。強いのに。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。