「全校生徒は夕方六時までに、各寮の談話室に戻るように。それ以後は決して寮を出てはなりません。授業に行くときは必ず先生が一人引率します。トイレに行くときも必ず先生に付き添ってもらうこと。クィディッチの練習も試合も、すべて延期です。夕方はいっさい、クラブ活動をしてはなりません」
グリフィンドール生全員の前で、マクゴナガル先生が言う。もう、誰が襲われてもおかしくはない。
マクゴナガル先生がぎこちなく、談話室から出て行ったところで、ハリーが話しかけてきた。
「このままだとハグリッドが疑われる。一度、ハグリッドに会って話さなくちゃ」
「でも、授業のとき以外か寮から……ああ、ハリー、マントを使う気かい?」
「うん。リーナは一人部屋でしょ?だから、誰にも気付かれずに談話室に出てこれる。僕らはディーンとシェーマスが寝静まったら行くよ。ドラコに手紙出してくれる?」
「わかった。十二時ぐらいかな?」
「そのくらいだと思う。お願い」
どうやって手紙を出すか。簡単な方法がある。去年のクリスマスプレゼントの一つ、魔法人形を使う。シャンーーランスを持ってる人形ーーに、『今夜十二時に、寮の前に出てきて。ハグリッドのところに行く』と書いた手紙を持たせる。魔力を込めて、動かす。感覚の一部共有もできるみたいだ。彼女には、スネイプを捜してもらう。
うん、ちゃんと機能してるね。視覚共有が上手くいくか心配だったけど、ちゃんと廊下が見える。少し探索すると、スネイプを見つけた。……あれ、これ発声できるの?
「……む、なんだ、貴様。誰が操っている?」
「……ジジッ……あっ、声出せた。スネイプ先生、リーナです」
「ディメントか。して、人形なぞ使って、我輩になんのようだ?」
「ドラコにこの手紙を渡してほしいんです。できれば人形ごと」
「なせだ?お前が直接渡せばいいだろう」
「ドラコと一緒になる機会が少ないので、この人形を渡しておけば、こちらからだけでも、いつでもコンタクトが取れるので」
「……ふん。渡しておこう。しかし、だ。グリフィンドール一点減点」
その言葉を聞いて、シャンから魔力を抜く。でも、いつでも起動できるようになった。一度魔力を入れれば、その後はどこにあっても起動できるみたいだ。
「よし、スネイプを通して渡した。これで平気でしょ?」
「うん。でも、嫌な予感がするから、この後は慎重に行こう」
私たちは、それぞれの部屋に戻っていった。そして、ハリーの予感が大当たりすることになるとは、まだ思ってもいなかった。
新連載→知識の悪魔の高校生活(ダンタリアンを魔法科高校に投入)
新短編→継物語-つぎものがたり-(西尾維新×東方の一話完結式)
ONE PIECE Film GOLDの小説書きたいけど、咲夜さんとかカリーナの仲間として投入してみたいけど、文才が無い……!