吸魂鬼に転生してしまいました。   作:零崎妖識

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前回のラストの説明
男子は基本的に女子寮には入れませんが、入りたい部屋の女子全員の承諾があれば部屋に入れます。リーナは一人部屋なので、リーナが入れたいと思えば入れられるわけなのです。

書こうと思ってたら書いていたデータが消えて精神的に大破してました。


ドビー

ドビーを見つめる。ドビーもこちらを見つめる。一体何をしに来たんだろう。

 

「う……ん……あれ、リー、ナ?どうしたの……って、ドビー?」

 

ハリーが起きた。同時に、ドビーも口を開く。

 

「ハリー・ポッターはホグワーツに戻ってきてしまった」

 

ドビーは言う。

 

「ドビーめが、ハリー・ポッターになんべんもなんべんも警告したのに。あぁ、なぜあなた様はドビーの申し上げたことをお聞き入れにならなかったのですか?汽車に乗り遅れたとき、なぜにお戻りにならなかったのですか?」

 

「やっぱり、ホームの入り口を閉ざしたのは君だったんだね」

 

「その通りでございます」

 

「……まさか、クィディッチでブラッジャーに僕を狙わせたのも?」

 

「その通りでございます。それに、鳥や雷もドビーめがけしかけたのでございます。そのため、ドビーは一ヶ月ほどは姿現ししかできません」

 

「なんで、ブラッジャーを操ったりしてハリーを襲った?」

 

「ハリー・ポッターは今、ホグワーツにいてはいけないのでございます。ドビーめは、ハリー・ポッターを危険から救おうと……」

 

「危険から救おうとして危険にさらすとはね。一歩間違えばハリーは死んでいたかもしれない」

 

「ホグワーツには脅威が迫っております。『闇の帝王』とは違う脅威が。ハリー・ポッターがホグワーツにいたら狙われてしまいます。またしても『秘密の部屋』が開かれたのですからーー」

 

そこまで言ったドビーは、しまったというような顔をして、自分の頭をテーブルにぶつけた。

 

「ドビーは悪い子、とっても悪い子……」

 

一種の脅迫観念かな?命令に背いたらおしおきをしなくてはならないって感じの。恐怖での支配は最終的に反乱を起こすと思うんだけどね。

 

「ドビーは言ってはいけないのでございます。ハリー・ポッターに教えてはいけないのでございます。けれど警告はしなくてはならないのです。ハリー・ポッター、家に帰って!」

 

「帰らない。僕はホグワーツにいる」

 

「今、ホグワーツには強大な闇の罠が迫っております。必ずや、ハリー・ポッターは狙われる!」

 

「でも、ここで帰ったら誰が僕の友達を助けるんだ?僕の友達の一人はマグル生まれだ。継承者は、マグル生まれを殺すと言っているんだ!このままだと、ハーマイオニーが危ないんだ!」

 

……ハリーとドビーの言い合いは続く。闇の帝王とは違う脅威か。内容はわかっている。『秘密の部屋』だ。でも、手段と犯人がわからない。ヴォルデモート並みの闇の魔法使いは少ない。把握できる限りだと、監獄『ヌルメンガード』に収監されているゲラート・グリンデルバルドぐらいか。でも、彼は終身刑だし、脱獄したという話も聞かない。まさか、ロックハートが闇の魔法使いだったのか?……うん、絶対にない。

 

さて、と。

 

「二人ともうるさい。ドビーはさっさと帰って」

 

「しかし!」

 

「ハリーは自宅謹慎が必要なほどヤワじゃないよ。君はハリーのことをなめすぎだ」

 

「……そうでございますか。もう時間がありません。ドビーめはここで消えさせていただきます」

 

パチッと音を立てて、ドビーは消えた。ドビーは良かれと思ったんだろうけど、ありがた迷惑だ。もう面倒ごとは持ってこないでほしい。

 

 

数日後、ロックハート(馬鹿)が『決闘クラブ』を始めるとか言い出しやがった。




〈消失呪文〉で時間や動作を消して、結果だけを残せないかなとか思ってみる。

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