吸魂鬼に転生してしまいました。   作:零崎妖識

41 / 119
よっしゃー復活(仮)だー。あ、無言で去ることはしません、多分。

てな訳で新章、『リーナ・ディメントと秘密の部屋』の始まり始まり。


Lina Dement and the Chanber of Secrets
始まりは外の国から


さて、私ことリーナ・ディメントは今、仕事で外国にいます。と言うわけで、私は今、どの国にいるでしょ『石焼ーき芋ー』ーか…………空気読めよ焼き芋屋ァァッ!

 

……ゴホン。気を取り直して。私は今、日本にいます。ひゃっほう。あ、仕事って言ったけど、仕事が完了したから関東圏の某県某市、通称『小江戸』でぶらぶらしてます。メタいことを言うと、作者が書けるのかそこぐらいしか(この先の文章は検閲されました。

 

ちなみに、世界中の国に、吸魂鬼はいる。ただ、人間の姿を取れない吸魂鬼は全てイギリスにいるから、吸魂鬼はアズカバンにしかいないと言われているわけだ。あと、世界中の国に私たちディメント家の支部がある。アズカバン島が牢獄なら、支部は留置所みたいな感じかな?私の仕事は、日本支部(恐山の地下と青木ヶ原樹海、瀬戸内海の鬼ヶ島にあった)から、違反物と報告書を回収することだった。

 

よし、説明終わり。それじゃあ菓子屋横丁の方にでも……あれ?足に何かくくりつけた……鳩?あ、寄ってきた。

 

「くるっぽー(受け取ってー)」

 

ああ、鳩だ。伝書鳩だ。でも、私に?

 

「くるっぽー(受け取ってー)」

 

「はいはい。ありがとうね」

 

「くるっぽー(いえいえー)」

 

さて、文面は……

 

 

『今晩十二時、時を告げる場所で

 

J・D』

 

 

J・D?誰だろう。でも、一緒に押されているスタンプ……中に格子を持つDはディメント家の印だ。てことは、吸魂鬼の誰かか。まあ、まだ時間はあるし、菓子屋横丁に行って麩菓子でも買って食べてよう。

 

 

 

夜十二時、時の鐘

 

 

てな訳で、小江戸川越で時を告げる場所と言ったらここだろうと、時の鐘にやってきました。うん、川越を知らない人はゴメンね?

 

塔の下には誰もいない。なら、鐘がある部分だろう。私は飛んで、鐘へ向かった。……いた。

 

「やあ、待ちくたびれたよ。この前ぶりかな?」

 

そこにいたのは、私に不吉な予言をして去っていった男だった。

 

「そうだね、この前ぶりだよ。さて、何の用だい?それと、あなたの名前は?」

 

「俺はジン、ジン・ディメントだ。もっとも、日本(こっち)じゃ迅悠一って名乗ってるけどな。俺としては、君の名前と偽名ーーああ、もちろん日本での名前だーーを教えて欲しいんだが」

 

「リーナ・ディメント。日本名は黒江理名だよ」

 

私たちディメント家は、基本プライベートや普通の仕事ーー会社とか魔法省とかーーの時はディメント姓を名乗ってるけど、匿名にしたい時は、その時用の名前を幾つか持っている。自分で自分の名前をもじってつけてるだけだけど。

 

「それで、何の用かだったな。俺は運命視って能力を持ってる。それでお前とハリー・ポッターが今年、何かに巻き込まれることと、お前が今日、この町に来ることが見えたんだ。それで、一つだけ言っといてやろうと思ってな。ーーもう、面倒ごとは始まってるよ」

 

「……本当に?」

 

「ああ。帰ったらハリーのところに行ってみなよ。多分、ハリーいないから」

 

「……どういうことだい?内容によっては容赦しないけど」

 

「おお、怖い怖い。ーー安心しなよ。ただ、ウィーズリーの家に行ってるだけだ。ダーズリー一家はカンカンだろうけど。ああ、もう一つだけ。ぼんち揚げ、いる?」

 

「ありがとう。そしてぼんち揚げは一枚だけもらっておく。……じゃあね、またどこかで」

 

「おう。末長く爆発してろ」

 

「やだ」

 

 

 

 

イギリス

 

「ウィル爺、ウィーズリー家ってどこだっけ?」

 

「確か、アーサーが迎えに来ると言っておったよ。ダーズリーたちの記憶はワシが消しておいたから、心配はせんでよい」

 

「ありがとう」

 

ウィル爺にお礼を言って、ブラック家を出ようとする。

 

「お待ちください」

 

「ん?……ああ、クリーチャーか。どうしたの?」

 

「こちらを。貴女様とハリー様への贈り物でございます」

 

「ありがとう。あ、そういえばマフラーとセーターのお礼、まだだったね」

 

「滅相もございません。私たちしもべ妖精は、好きで屋敷しもべをしているのです。趣味を持ち、そして主人に贈り物など、本来なら怒られても仕方がないことなのです」

 

「ふふ。私たち魔法使いの中にも、君たちに優しい人はいっぱいいるよ。だから、趣味を持って、人に何かを贈れることを誇りに思いな」

 

「クリーチャーにはもったいなきお言葉でございます」

 

……そういえば、お父さんを見てないけど、まさかダーズリー家に殴り込みとかしてないよなぁ……。

 

 

 

「おいこらダーズリィィィッ!貴様なにハリーのことを監禁なんてしたァァァァッ!」

 

「黙れブラック!わしの大切な商談が台無しにされたんだ!正当な行為だ!」

 

「うるさい!子供を監禁した時点で正当な行為の訳がないだろう!」

 

「あやつはわしの子ではない!魔法使い?仮にそんなモノが存在したとしてもわしらは関わりあうつもりはない!」

 

「ほう?もしそのドリル技術を魔法で強化できるとしても?」

 

「なっ!?」

 

「魔法界の技術や素材を使えばお前のドリルはさらに進化するぞ?それでも関わりあわないつもりか?」

 

「う、うう……た、例えば?」

 

「例えば……そうだな、決して錆びたりしない、自分にとって有益な性質を吸収するような銀の製法とか、オリハルコンやヒヒイロカネなどの超硬素材とか?」

 

「うう……い、いくらだ。いくら欲しいんだ!?」

 

「教えるつもりはない。ハリーを監禁した貴様らにはな」

 

「うわァァァァ!」




新設定

ディメント家はみんな偽名を持っている。
これは最初から考えていた設定です。リーナの名前の元は『理名』という名前の主人公を考えたからですし。

ジンの日本名である迅悠一は、まあそのままワートリの迅さんですねね。アスは二宮飛鳥、ランは神崎蘭子と、日本名の元ネタがある人はそれを使用させています。黒江はシリウス・ブラックの、『ブラック』から。

ちなみにウィル爺は『鬼灯(ほおずき) (かぶら)』という名前を持っています。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。