吸魂鬼に転生してしまいました。   作:零崎妖識

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ネタ要素ありのタグが助走を始めました。


処罰(前編)

私たちはマクゴナガル先生の研究室へ連れていかれた。どこぞの金ピカ王じゃないのに慢心するんじゃなかったね。

 

フィルチは、謎の物体ーー雷と電を回収したいけど逃げられるしミセス・ノリスが二体と遊んでいるから回収しづらいと愚痴っていた。

 

あ、マクゴナガル先生だ。ネビルを連れている。……今のハリーの感情を表すなら『ガクガクブルブル』が適切だろう。美味しそうな感情だ。

 

「ハリー!探してたんだよ。注意しろって教えてあげようと思って。マルフォイが君を捕まえるって言ってたんだ。あいつ言ってたんだ、君がドラゴ……」

 

ハリーが首を振ってネビルを黙らせるが、マクゴナガル先生に見られてしまった。ど怒りだ。怒りの感情って辛いんだよなぁ。←現実逃避中

 

「まさか、みなさんがこんなことをするとは、まったく信じられません。特にディメント。ミスター・フィルチはあなたたちが天文台の塔にいたと言っています。明け方の一時にですよ。どういうことなんですか?」

 

選択肢は四つ。

 

一、正直に話す。……ハグリッドとの約束とかのために言えない。

 

二、嘘をつく。……一番マシかな。内容次第ではさらにヤバくなるけど。

 

三、逃げる。……論外。色々な意味で死ぬ。

 

四、黙ったままでいる。……さらなる雷が落とされそう。

 

さて、どれが良いかな?

 

「何があったか私にはよくわかっています」

 

決める前に先生が話し始めてしまった。

 

「別に天才でなくとも察しはつきます。ドラゴンなんてうそっぱちでマルフォイにいっぱいくわせてベッドから誘き出し、問題を起こさせようとしたんでしょう。マルフォイはもう捕まえました。たぶんあなた方は、ここにいるネビル・ロングボトムが、こんな作り話を本気にしたのが滑稽だと思っているのでしょう?」

 

先生ー、その理論だと私たちがここにいる理由がありません。

 

「理由ならあるでしょう。マルフォイが捕まるところを見て、後でバカにしようとしたんでしょう」

 

ピーブズが言いふらすと思いますけど?

 

「ええ。しかし、自分で確認するのと人が確認したのを知るのでは大きな差があります。あなたもよく知っているのでは?ミス・ディメント」

 

論破されました。

 

「一晩に四人もベッドを抜け出すなんて!ミス・ディメント、あなたがこんなことをするとは考えもーーいえ、あなたの祖父や養父の影響ですか?ウィルやパッドフットが聞いたら笑うでしょうが、私たちのことも考えてほしいものです。ミスター・ポッター、グリフィンドールはあなたにとって、もっと価値のあるものではないのですか。三人とも処罰です。……ええ、あなたもですよ、ミスター・ロングボトム。どんな事情があっても、夜に学校を歩き回る権利はいっさいありません。特にこのごろ危険なのですから……五十点、グリフィンドールから減点です」

 

多いね。けど、五十点ぐらいなら残りの期間で取り戻せるはず。

 

「一人五十点です」

 

神は死んだ。合計で百五十点の減点だ。寮に戻り、寄ってきたヴェルを抱きしめる。……あ、透明マントをハリーに返さないと。

 

 

次の日から、後ろ指を指されることになった。ハリーにやろうとした奴には殺気を向けて阻止したけどね。

 

いやー、ハブられるってのはこんな感じなのか。私からしてみれば、純度は微妙だけど、多い量の憎悪とかの感情を向けられるから、マイナスの感情食べ放題。……Mじゃないからね?

 

 

試験一週間前。ハリーがクィレルと誰かが話しているのを聞いたらしい。相手の声は聞こえなかったけど、たぶんヴォルデモートだと言っていた。ターバンを直してたらしいし。

 

気になるのは、クィレルが石を守るために仕掛けた罠。確かに優秀だけど、突出した何かはない。……いや、もしハロウィンのトロールがクィレルの手引きだったら?クィレルはトロールを誘導できる?一応、考慮しておくか。

 

よく朝、処罰組宛に手紙が届いた。マクゴナガル先生からだ。『今夜十一時に玄関ホールでフィルチと合流しろ。話はそれからだ』だと。意訳だけど、だいたいこんな感じ。

 

十一時になったので、ハリー、ネビルとともに玄関ホールへ向かった。フィルチはもう来ていた。……あ、フォイがいること忘れてた。

 

「誰がフォイだ。僕はマルフォイだ」

 

「へぇ。ところで、君はどんな処罰だと思うんだい?マーフォイ」

 

「僕の苗字はマルフォイだ。そうだね、書き取りとかじゃないか?」

 

「それなら直接フィルチの部屋に行くはずだよ。こんな夜中に玄関ホールに集まるってことは、外に行くことになる。それも、普段入っちゃいけない場所。他の生徒に見られると面倒だろうからこんな時間なんでしょ、マーフィ」

 

「普段入っちゃいけない場所だって?まさか、禁じられた森か?それと、僕の苗字はマルフォイだ。マーフィはあるあるネタを法則化したアメリカ人だろう」

 

「失礼、噛んだ」

 

「わざとだろう」

 

「噛みまみた」

 

「わざとじゃない!?」

 

「垣間見た」

 

「一体何をだ!」

 

言い争う私とマルフォイ。掛け合いが終わってから、マルフォイに手を差し出す。

 

「このノリについてくるとはね」

 

「ふん。マルフォイ家として当然だ」

 

そう言いつつ手を出してくるマルフォイ。私とマルフォイは握手した。

 

「君とは面白い付き合いになりそうだ」

 

「遠慮したいね」

 

そう言って笑うマルフォイ。案外良いやつみたいだね。

 

あ、フィルチのこと忘れてた。




今回のネタ要素。物語シリーズの阿良々木君と八九寺ちゃんの掛け合い。マルフォイって、弄りやすいですよね。

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