陽炎
初風
岩川基地 食堂
「ロブぅ?!」
「ロブよ。勝負ありね」
「もーいっかい!初風、もーいっかい!」
「これが最後だ、って言ったじゃない」
「もーいっかい!」
「だめよ、仕事があるんだから」
「むむむむむむ…」
「実際、陽炎、これそんなに得意ではないわよね」
「…まあ、そうね。そんなに得意ではないね」
「なら、なんでこれやろうっていったのよ」
「いや…初風、格ゲーとか一切しないじゃない?だからお姉ちゃんと一緒にやってくれるソフトを探して、これだって」
「まあ、確かにこれは私腐るほどやったけれども」
「でしょー?初風有利だしいけるかなーって。…勝てないからこう、ムキになっちゃうけれど」
「まあ、それはわかるわ。ところでこれ、あそこなのよね。DECO」
「そうそう。羊の呪いのDECO」
「なんでそれを選んだ」
「なんとなく?でもちゃんとしたゲームもいろいろ出てるのよ」
「知ってるわ。神宮寺シリーズとかエドワードランディとか」
「エドワードランディは熱いわね。ただそれはあんまりシリアス寄りのDECOゲーではないのでは」
「んー、たしかにそうかも。ただ私は好きよ」
「そうね。誰も居ないときに勝手に入れ替えてやってるもんね」
「…バレてる?」
「バレてるバレてる。そのたびに私もやってるけれど」
「やってるじゃないのよ。…そういえば、フライングパワーディスクに話は戻すけれど、これ、ヨーロッパ版だとUSの選手入れ替わってるのよね」
「能力は一緒だしグラフィックも一緒じゃなかった?」
「一緒だけど国籍は韓国ね。…なんでかしら?」
「それはほらー…いろいろとあれじゃないの?大人の事情」
「ああ、なるほど。それはあるかもしれないわ。…後、これ、後半になればなるほど大分辛いというか」
「初期ネオジオ作品としては…普通だから。龍虎2とかと同じ時期だし」
「…そうだっけ。ということは、マジカルドロップより前?」
「うん、マジカルドロップより前。といっても、初代の一年前ね」
「なるほど。2のチャリオットちゃんが一番好きだったわ」
「あー、可愛いよね。チャリオット。でも私はラバーズちゃんかストレンコちゃん!」
「神通さんに言っておくわ」
「ごめんなさい…神通さんはよして…」
「…そういえば、神通さんといえば、なんだかトトロをみて「まるるん…」ってつぶやいてるそうよ」
「まるるん、じゃないんだけれどなあ。…なんかこう、あれよね。ほんと神通さんは可愛いモノ好きよね」
「そうね。…そう言えば、私がマジカルドロップやってたら妙高姉さんも目を輝かせながらフールと一緒にいる猫をみて「私もほしいわ」って羽黒姉さんに言ってたわ」
「ほあああああああああああああああああああああああああああああああ。ほあっ、ほああああああああああああああああああああああ」
「突然堀江病を発病させないで」
「いやあ、堀江さんだからついね?まあFだけなんだけど」
「あー、Fね。まあ、Fはあんまやってないのだけれども」
「わかるー…。……なんか、こう話してるともう一戦やってからマジカルドロップもやりたくなってくるわね?」
「でしょー!?今度はまけないぞ?マジドロも負けないぞ?」
\ ワタシモヨ /