私の上司はデコポンポ   作:fukayu

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 今回はアトリ無双ターン。一部前作の設定なども出てきます。


ギギリ飴は苦いです

「我が名はアトリ! 八柱将デコポンポ様の二番目位の忠臣にして、金銀財宝をこよなく愛すもの!」

 

 まるで舞うように優雅に、クルクルと特定の動作を繰り返すと私の身体は発生した風の呪法に乗せられてひらりと地面に降ろされる。同時に先程斬りかかってきた刺客に付けた札が発動し、小規模な爆発が起こる。

 あの札は私が殿学士になりたての時、毎年行われる研究発表の題材として呪法の専門家と呼ばれる炎の殿学士と共に作り上げた呪具の一つだ。名前はそのまま呪符と言って呪法の発動に必要な神々に対する祝詞が記されており、面倒な詠唱を肩代わりしてくれる優れモノだ。術者である私が対応する動作を行う事で勝手に呪法が発動し、その間私は自由に行動する事が出来る。

 

「あ、アトリさん!」

 

「ネコネ嬢お待たせしましたね。用件は済んだので帰りましょうか」

 

「い、いいのですか!?」

 

「なにが? 別に彼らに付き合う義理は無いですよ?」

 

 そう、もうこの場での用件は済んだ。

 この場で態々恥ずかしい名乗りを上げたのには理由がある。名も知れぬ町娘ではなく、八柱将の側近である私に彼らが攻撃してきた場合、この国ではそれだけで逃れようのない罪となる。その後あらかじめ通報しておいた検非違使隊によって重罪人として確保、投獄される予定になっている。この国で八柱将に逆らうという行為はそれほどまでに大きい。何せ彼らはヤマトにとっての神である帝直々の信頼を得た英雄だ。例え他国の皇ですら意見する事は出来ない。

 

「なんじゃ、思わせぶりな登場をしといて帰るんかい」

 

 なんか飴屋の親父が不満そうにこちらを見ているが私には関係ない。

 

 私は訓練を受けているといっても本職は文官であり、戦闘は本来専門外。後、一応女の子だし怖い男の人に捕まったら何されるかわかんないし、こんなところでいらぬ危険は背負いたくない。デコポンポ様の名前を出したことで貴族の方は手を引くだろうし、態々戦う必要性は皆無である。

 寧ろ、貴族に逃げられる方が面倒であり、一応そこだけは気を使っている。本命では無かったが、語尾から察するに同派閥内の貴族だろう。ネコネ嬢を襲撃したことに関しては一応敵対派閥同士と言う事で特に何とも思わないが、絶対勝てるという確証も無いのにその姿を不用意にさらした時点で私の派閥には不要な人材である。

 襲撃というのは相手の戦力やその他の勢力への影響力等を念入りな調査を繰り返す事で分析し、確実に自分に利点がある状況で挑まなければいけない。今回のように正体を晒し、私という戦力を考慮していなかった時点であれは失格。いつ自分達の枷になるかもわからない不安要素を抱え込んでおく必要はない。派閥内の膿の除去も大事な仕事だ。…………本体が膿の塊とか言わない。

 

「ま、待て――――」

 

 私がネコネ嬢を抱え込み、面倒な部下達が来る前に飴屋の親父を証言者として残してさっさとその場を後にしようとした時、先程呪符によって爆発した刺客と思われる男がゆっくりと立ち上がった。

 きっと彼も与えられた任務を完遂しないと帰るに帰られないのだろう。その気持ちはよくわかる。

 

 だが、それとこれとは別。

 私に直接影響のない他人の仕事にまで配慮してあげる気はない。こう見えて私も忙しい。一枚とは言え、呪法を至近距離から受けて立ち上がれるようなものを相手にする暇はない。一応職務に忠実な所は好感を持てるので私は見逃すし、どうせ一般の検非違使達では取り逃すだろうからしっかりと主の元へ帰って処分を受けてもらいたいところだ。

 

「さあ、ネコネ嬢帰りますよ。私これからさっき買ったおつまみと棚にあった地酒で晩酌としゃれこむ予定なのです」

 

「ま、待ちやがれ! 八柱将って言ったから面食らったが、デコポンポっていやぁ親の七光りで八柱将になったっていう豚みたいなやつじゃねえか!」

 

 頭の中で私のお酒(オシュトルの部屋に合った)の味を堪能していると今度はネコネ嬢を攫おうとした変態達が立ちふさがる。

 

 ……流石デコポンポ様。こんな市井の民にまで名が知れているとは驚きです。

 

 仮にも自らの主を貶められるような発言、臣下であるならば即この場で切り捨てるべきなのだろうが、私はボコイナンテと違って融通が利く。私の主に対する悪口位なら軽く聞き流してあげよう。こう見えて私は慈悲深いのだ。

 

 その後も我が主に対する誹謗中傷が続くが、そこら辺は一部脚色があるが事実だったので下手な失言を避ける意味で詳しく言及せずに慈悲深い笑顔で微笑みながら清々しい気分で彼らをやり過ごす。

 ネコネ嬢がとても胡散臭いものを見るような顔で私の袖をつかんでいたが、ああいう口では色々言っても実際のところ八柱将の存在から手を出せない小心者は相手にしなくてもよろしい。何せ、私に実害が無い。

 

 だが、最後に立ちふさがった貴族の発言は頂けなかった。

 彼は安物の着物を着て町娘を演じる私を本人だと信じず、自分達の派閥の幹部である”本物のアトリ様像”について語り始めたのである。

 

 私は身分の高いおしとやかな淑女なのでその発言の殆どは理解できなかったが、要約すると「貴人であるデコポンポ様の愛人であり、数々のとてもヒトが考えるとは思えない外道且つ卑劣な策を思いつく邪悪な軍師であるアトリ様がこんな所にいるはずがない。あの方は毎日財宝の湯船に浸かりながらこの世の全てを憎んでいるような暗い笑みで一人暗闇で微笑んでいるボッチ」と言う事らしい。

 

 色々言いたいことは有るけど、財宝の湯船は肌が痛むからおすすめできないし、別に世界を憎んでいるわけでも暗闇が好きなわけでもない。ただ役職と立場的に肩身の狭い窓際部署に飛ばされる回数が多いだけだ。

 

 兎も角、これは早急な意識改革が必要な案件だ。

 同派閥内でこんな根も葉もない噂を流されたら大変だ。本当は毎晩ネコネ嬢を狙う刺客が屋敷にきて私とイリーチャで相手をするのが面倒だからこの場で検非違使隊経由で捕らえて背後関係を探ろうと思っていたが、本命は来ないし予想以上に動き回ったので疲れたしで帰ろうと思っていたが、こういう事なら仕方ない。

 

「よかったですね! ネコネ嬢。お勉強が増えますよ!」

 

「何でそんなにうれしそうなのですか!」

 

「まあまあ、これで当面の問題も解決するんですし喜んでくださいよ。回復お願いしますよ?」

 

 一度定着してしまった意識を変えるのはそう簡単な事では無い。それをそっくりそのまま塗り替えるほどの強烈な何かを経験させなければいけない。簡単に言えばトラウマ。……そういうの得意です!

 

「さてさて、ここにあるの呪符は五千枚。私の先程受けてしまった心因的ストレスを解消する分も合わせて足りるでしょうかぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 呪法というのは神々との契約により人が行使できる超常の力の事である。

 

 私の昨今の研究の主な主題はこの呪法と神々についてであり、調べ始めてもう数年になるがその間に色々と面白い事がわかった。

 

 この世界のヒトは生まれた時点で火神・水神・土神・風神と呼ばれる四神と光神・闇神の二神の内最低どれか一つと契約している。所謂属性と呼ばれるものだ。神々は土地やそこから発生する食物、更にはそれによって生活する生物全てに宿り、我々はその加護によって生きているという考え方があり、その流れの中で我々も神々と契約しているらしい。

 らしいというのはこれは私が他の国からやってきた者達から聞いた話でヤマトではあまり一般的ではないからだ。検証の結果、我が国でも契約自体は発生しており、特に海に近いシャッホロの者達は水神の加護をかなり受けている事がわかった。その旨を年に一度の研究発表で公表したのだが、イマイチ広がっていない。

 

 ……まぁ、我が国の崇める神はほら、聖廟に住まうお方だから。いきなり他の神とか言われても信じられないよね。

 

 …私が中でも興味を持ったのは神々から賜る加護を増やす方法についてだ。

 以前この国を訪れたカムチャタールという女盗賊(興奮すると語尾に《にゃも》が付く。もしかしたら私の上司と遠い血縁関係なのかもしれない)の部下の破戒僧によると、彼の種族は殆どがこの国では呪法に該当する力を行使できるらしい。

 因みにヤマトで呪法を使えるのは殆どが貴族であり、普通に生活している民草は適正自体が存在しない場合が多い。種族によるものと言えばそれまでだが、一応は学士として他人よりは知的好奇心があるつもりの私は彼の行使する法術の便利さもあり、色々調べたわけだ。

 

 結果、呪法は神々の加護と密接な関係がある事とそれにより貴族が呪法を何故使えるかが分かった。

 貴族は幼い時から嗜みとして生きる上で何に使うかわからない舞や楽器などを教えられる。どうやらそれらが神々に対する契約の代価として奉納されていたらしい。

 呪法を使用する際に行う奉納舞や特殊な祝詞がそれだ。つまりどういう訳か我々は生まれた時から呪法を使う為の訓練をさせられる環境が整えられていたらしい。昔のヒトはそういう意識があったかもしれないが、次第にそういった行為の意味を理解しないまま慣例として残っていたところか。

 

 勿論この事も公表した。一応はヤマトの発展のための学士。その頂点である殿学士としてはこの重大な情報をひた隠しにする訳にはいかない。

 昔のヒトを習ってとても分かり難い貴族的な言い回しと古語を使い、複数の意味合いに曲解できるように話し、途中途中で「みんなも他の神様に祈りを奉げるといいよ」的な事を言った結果、一部の帝狂信派が激高してしまい、私が盾にしておいたデコポンポ様が焼き豚になりかけた。計画通りである。公表はしたし、これだけの情報を独占しない手は無い。

 周囲からは変な目で見られるが、殿学士として生きると決めた以上今更なので気にしない。

 

 そして、その研究成果が今着物の袖から私がばら撒いている呪符である。

 

「さーて、何が出るかな? 何が出るかな?」 

 

「だ、誰かアイツを止めろォォォォォ!!」

 

 長らく不明であった呪法の詳細な仕組みが分かったのは大きい。

 何せ今までは呪法を発動するために戦場のど真ん中で嫌が応にも敵の注意を引いてしまうような大声で祝詞を唱えながら隙だらけの舞を踊らなければいけず、戦争における呪法の価値は「確かに威力は凄いけど、奇襲には使えないし術師を守る戦力も必要でイマイチ使い勝手が悪い」というものだった。使用できるのが身分の高い貴族と言う事もあって戦争では滅多に使われず、剣や矢が通らない強固な害獣に対し使われる位であった。

 

 だが、呪法を使う条件がわかれば話は違う。

 何せ、神々に奉納する事が条件ならば別に隙だらけな行動を晒す必要などないからだ。

 

「絢爛豪華な剣の舞をご覧あれ! 見とれちゃったら――――死んじゃいますよ?」

 

 剣舞というものがある。

 戦闘の為の剣では無く、魅せる為の剣。昔から貴族の中でも身体能力の高く、実際に戦場にはいかない者達の間で密かに流行していたもので決まった動作を相手の動きに合わせて繰り出す事であたかも実際に戦っているように周囲を魅せる舞の一種だ。

 

 基本的に戦場に出る者達は実戦向けでは無い剣舞などやりはしないどころか遊びだと軽蔑し、運動不足な貴族達は激しい動作の多い剣舞よりもゆったりとした舞を好むため公の場で見る事は少ないが、ヤマトの歴史の影で密かにその枝を伸ばし続けていたこの舞の方は優に千を超える。

 

 相手の動きにあわし、型をその都度適した形に変える。

 剣舞は激しい打ち合いをすることで観客を魅了するものだ。現実の出来る限り一撃で敵を仕留める剣術に対し、この舞は長期戦に強く想定されている。

 

 そして、一番重要なのは剣舞自体が奉納舞として神々に認識されると言う事だ。これと呪符を組み合わせるととても面白い事が起きる。

 

「ああ、漲る。漲りますよー! 身体の奥底から力がみなぎります!」

 

 剣舞の動作に対応し、ばら撒かれていた呪符から私に対して回復や身体強化の呪法が発動し、仮にも剣で攻撃してくる私の対応に追われている敵には攻撃の呪法が飛び出す。

 強化されたことで私の動きは鋭さを増し、それにより呪法が発動する速さや威力も上がる。

 踊るような動作の合間に袖から零れた呪符が連鎖的に発動し、つむじ風を起こすような威力だった呪法が暴風、竜巻とどんどん強力で無慈悲なものに変わっていく。

 所々あの「もにゃ」が口癖の呪法が飛んでくるが、今の私には届かない。

 

「な、なんで効かないもにゃ!?」

 

「風の結界を張っていますので。今の私に呪法で傷を付けたければ数百人以上の術師を用意するか鎖の巫を連れてきてくださいね?」

 

 ちょっと嘘だ。

 数十人くらいで私の結界は破れる。その代わり普段から身に付けているお守りの呪符からそっくりそのままの威力で反撃が飛んでいくだけだ。

 

 最終的にネコネ嬢が襲われるのを見て見ぬ振りしながら周囲に配置しておいた呪符が発動し、私達を除いて一区画丸々を覆うほどの竜巻に相手が呑み込まれたのを確認して私は一息つく。

 

「ふう、ネコネ嬢回復を」

 

 いい仕事をしたと額に浮かぶ汗をぬぐいながら茫然としているネコネ嬢に指示を出す。因みに別れる時に渡しておいたものも呪具の一つで衝撃を与えると大の大人を吹き飛ばす威力の風の呪法が発動する。問題点としては方向性を選べないので周囲全体―――つまりは持っていた相手も吹き飛ばしてしまうのが難点だ。

 

「け、怪我をしているようには見えないのですが……」

 

「怪我? 何を言っているんですか? あの程度の相手に怪我なんてする訳ないでしょう。回復するのは今竜巻の中で洗濯中の連中です」

 

「いいのですか?」

 

「ええ、どうぞ」

 

 敵を回復させるのに不安がるネコネ嬢に優しく声を掛けると私は糖分補給の為に待機していた飴屋の親父の元へ急ぐ。この国の商売人はとても強かだ。うどん屋さんとか普通に検非違使隊の任務について来てくれる。

 

「一本くださいな!」

 

「……随分と機嫌がよいではないか」

 

「いやですねぇ。これでも私は争い事が嫌いなんですよ? 夢は世界平和ですし」

 

「どの口が言うんじゃ! ……それで、どうじゃそちらの方は」

 

「それは後々、まあそろそろウコンさんは信頼の置ける仲間位作った方がいいと思いますけどね」

 

 この数週間だけで十数回ほど襲撃があったと飴屋の親父(確か今はサコンと名乗っていたか)に話すと、露骨に眉を顰められた。そんな顔をされても困る。これでも私はネコネ嬢に気付かれないように立ち回っていたが、流石にこうも襲撃回数が多いと屋敷で生活せざるを得ないし、多少はネコネ嬢にも危険が降りかかる。

 

「私が言えた義理でも無いですが、どうやらオシュトル殿は相当敵が多いようですね。ま、同じ将軍の左近衛将軍とは仲が悪いと噂されていますし、八柱将内でも私の上司も含めヴライ様やサイコウ様からもあまりいい顔をされていませんし、帝から直接色々すっ飛ばして召し上げられたのがいけないんでしょうが、ね」

 

「どうするつもりじゃ?」

 

「ネコネ嬢はしばらくこのまま私の仕事に付き合ってもらいます。幸いオシュトル殿が居ないお陰で帝都周辺の警戒任務などが余っていますからね。才能はあるようですが、正直な所今の状態じゃオシュトル殿の枷になりかねない。兄に依存し過ぎているのもまずいですね。オシュトル殿の身に何かあったら生きていけないですよ、アレ」

 

「随分肩入れしているようじゃの。嘗ての自分と重ねでもしたのか?」

 

「…………飴屋さん、私この飴嫌いなんですよね。ただひたすらに甘くて、甘やかされて。食べ終わった後に後味の悪い甘さだけが残るんですよね。今度お金を積むのでもっと後味のスッキリしたものを作りませんか?」

 

 私が信用しているのはお金と権力だけ。

 そんな今の私がネコネ嬢と自分を重ねる要素など全くない。そう返事をすると、何やら渋い顔をしたサコンが屋台の奥から他とは明らかに違う禍々しい大きな飴を取り出した。

 

「今あるのはこれだけじゃ」

 

「うわっ、ギギリ飴……」

 

 この地方ではある意味有名な蟲の形をした飴を手渡され、何とも言えない気分になる。

 

 ……これ、何とも言えない苦みがあるんですよねぇ。もしかして、本物使ってないよね?

 

「治療終わったのです!」

 

 無数の足が生えた妙に完成度の高い飴をどこから食べようか悪戦苦闘しているとネコネ嬢が駆け込んできて報告してくれる。

 何やらやり遂げた顔をしている通り、竜巻が収まり地面にぐったりしている者達の傷は粗方塞がっているようだ。

 

「いい腕をしていますね。ご褒美にこれをあげます」

 

「な、何なのですかこの禍々しいものは!」

 

「こら! こんなかわいいお嬢さんにそんな不気味なものを渡すとはどういう了見じゃ!」

 

「いや、これ貴方の店から買ったものですけど。普通の飴の三倍はしたんですが……」

 

 明らかにサコンの私とネコネ嬢に対する対応の違いに納得がいかないが、甘いものを食べた後にあの苦みを味わったおかげで甘ったるい感覚は残っていないので今は良しとしよう。

 

「さてと、回復も終わった事だし、二回戦と行きますか!」

 

「――――えっ」

 

「どうしましたネコネ嬢? 私が彼らを回復させたのはこれ以上やると何かの拍子に死んでしまいかねないからな訳で思ったより呪符の消費が少なくてまだ四千七百枚ほどあるのでまだまだ続きますよ。だってまだ、私の事を「頭のイカれたクソ女(直訳)」だとか「金の殿学士」だとか言った犯人が分かっていませんし、そこの貴族に対しては私が愛人だとかいう根も葉もない噂がどこから流れたのか質問しないといけないですし。あと数回は回復の準備をしていてくださいね?」

 

 私はこう見えて執念深いのだ。

 

 

 

 

 

 




 祝 アンジュ姫殿下復活&参戦決定!

アトリ「姫殿下やりましたね! パンチしてましたよ、パンチ!」

アンジュ「うむ。妾の活躍が多そうで何よりじゃ!」

アトリ「でも、露出が多い服装ですねー。大きな剣も持っているし、剣とか持ったことあるんですか?」

アンジュ「今からムネチカと稽古をするのじゃ! 見ておれー、すぐに奥義を習得してみせようぞ!」

アトリ「それはそれは、大変ですね。……ムネチカ様容赦ないですから」

アンジュ「何か言ったかの? それはそうと、其方はどうするのじゃ? 妾と共に来るのか?」

アトリ「私ですか? 私はですねー、ネタバレになるので詳しくは言えないですけど多分、敵ですね。エンナカムイは山が多くて荷車が使えないのでデコポンポ様を運べないですし、一応帝になる事を望んでいるらしいので姫殿下やオシュトルになった人と一緒だと継承権的に難しいので……」

アンジュ「あ、アレを帝にするのか!?」

アトリ「まぁ、はい。一応上司なのでそこは立てておこうかと」

アンジュ「そ、そうか! 其方も大変じゃな。だが、妾とて負けぬ、手加減はせんぞ」

アトリ「そこはお互い様と言う事で」

アトリ&アンジュ「『うたわれるもの 二人の白皇―――私の皇はデコポンポ―――』もよろしくお願いします!」












アンジュ「む、今何かおかしな言葉があったような」

アトリ「嘘予告ですよ、姫殿下! あ、モチベーション上昇の為感想などを頂けると更新速度が上がるらしいですよ。今回もそのおかげで長くなったみたいなので。ッハ、これがかつて大いなる父が栄えた原因であるとともに衰退への道を加速させたという課金システム!?」












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