Fate/魚強エクストラ   作:( ∴)〈名前を入れてください

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Q.ディスガイアと言えば俺達プリニーが必要不可欠だと思うんスけどそこら辺はどうなんスか?

A.この物語にプリニーの出番と言うか閣下以外の出番は殆ど無いです。大人しく爆発してて下さい


魔法少女始めました?阿呆な事言ってんじゃないよ寝ぼけてるのかいアンタは? by.帽子を被った女性

 

「危ないッ伏せろ小娘!」

 

扉を開き屋上に入ろうとした瞬間襲い掛かる熱風と光に襲われそうになった瞬間ヴァルバトーゼの怒号が後ろから響きそのまま押し倒される感覚に襲われる。

ヴァルバトーゼに上から庇われるような体制になり襲い掛かる熱風と光を一身に受けヴァルバトーゼが苦悶の声をあげる

 

「グッ…ガァァァッ!」

 

「ヴァルバトーゼ!」

 

岸波は光と轟音から逃れる為に目と耳を塞ぐが庇われているのにチリチリと熱気を感じ、その熱さから逃れるように身を縮める

 

「大丈夫だ…俺はこの程度では死なん」

 

その言葉と同時にヴァルバトーゼの身体は小さなコウモリとなり開いた扉に張り付いていく。開いた扉にコウモリが張り付き屋上と階段を遮断する頃にはヴァルバトーゼの身体は半分程無くなり目と耳を塞ぎながら身体を縮める岸波と身体が半分程の大きさになったヴァルバトーゼが階段に残った

 

「…大丈夫か?」

 

「ありがとう。…って何て言うか小さくない?」

 

「熱風と光と轟音を遮る為にはこうするしか無かった」

 

身体の一部をコウモリに変えて岸波の顔の周りで飛ばしながら話を続ける

 

「うわー…何か可愛いね」

 

「そうか?因みにそのコウモリは俺だと教えておくがその辺りはどう思う?」

 

「…可愛いと思うよ?」

 

「そうか。お前にとって俺は可愛いのか」

 

「うん。何だかプニプニしてて気持ち良いし」

 

身体全てが黒く目だけが赤色のディフォルメされたコウモリを触りながら楽しそうにしている岸波と子どものように小さくなったヴァルバトーゼが先程の事が無かったかのように振舞っていると屋上の方から怪訝な声が聞こえて来る

 

「何だいこりゃぁ…?黒い……壁かい?」

 

「うわっ何かプニプニしてるんだけど……気持ち悪い!」

 

「この男みたいにこれに触るなよマスター。何が起きるのか分からん」

 

「分かってるわよ。だけど…なんかこの壁動いてない?」

 

壁の向こうから聞こえて来る男女の声にヴァルバトーゼが近づき壁にしていたコウモリ達を自分に呼び寄せて身体を再構成していく。

 

「まぁ撃ってみればって…お?壁が消えていく」

 

コウモリで作られていた壁が消えて岸波とヴァルバトーゼの視界に先程までの殺人的な光では無く。電脳的な色をしている空と優しい光、そして男女二人が二人の視界に映り込む。コウモリを抱えたまま立ち上がる岸波とその前に立ち庇うようにヴァルバトーゼが前に出る。

 

「何だい壁が無くなったと思ったらお次はサーヴァントと来た。アンタらもこれに参加する口かい?」

 

「せんわ!屋上に来たと思えばいきなりと熱風と閃光、そして轟音!お前達は一体何をしている!」

 

「いやぁ、こちら側もするつもりは無かったんだけどねぇ…」

 

大きな帽子を被り顔に傷を持った女性が笑いながら話すと隣の男が被せるように言葉を続ける

 

「それに関しては彼女のマスターに言ってくれ」

 

そうしれっと言うとそのまま姿を消す謎の褐色肌に白髪の男。その言葉に嫌そうな顔する天然パーマの男とそれを見てフフンと笑う少女

 

そんな光景を見ていた岸波がハッとした顔で嫌そうな顔をしている天然パーマの男に近づいて行く

 

「シンジ!」

 

「はー…全く何でもかんでも。全部コチラのせいって訳かい?」

 

「全部事実でしょうが、アンタが原因の癖に大口を叩くな。アンタのおかけで私は手札を晒しちゃったんだから」

 

「…聞いてるのシンジ!」

 

無視されてイラッとしたのか岸波が天然パーマの男の耳元に近づき大きな声で名前を呼ぶ

 

「あーっもう!聞いてるよッだから岸波は黙って……って岸波じゃないか!どうしてここにいるんだ!?」

 

「どうしてって…それは屋上に行こうと思って扉を開けたら……」

 

シンジと呼ばれた男が岸波の存在を認識し、驚いたように岸波に驚いたように話し掛け、その姿を見ていたツインテールの少女が疲れた顔をして二人に話し掛ける

 

「あー…もう大体の流れが分かったわ。屋上の扉を開いた瞬間私達の一撃の余波がそっちに流れ弾しちゃって、それをガードする為にあの黒い壁を貴方のサーヴァントが出したって所かしら?」

 

「多分…そんな所かな?」

 

「…オーケイどう考えても迷惑を掛けたわね。御免なさい…ええっと」

 

額に指を置き困った顔をしているツインテールの少女に岸波は笑顔を向ける

 

「岸波白野。宜しくね学園のアイドルの遠坂凛さん」

 

「あー…そう言えばそんな役だったわね。本当に御免なさい岸波さん。お詫びにそこのワカメを好きなだけ殴って良いから」

 

「何でだよ!僕なんか殴られる事したか!?」

 

「しないからね!?」

 

そんなワイワイと話す少年少女達を遠巻きに眺めながら残った二人は話し始める

 

「何だいアンタのお嬢さんはうちのシンジの友達か何かかい?仲良さそうに話しちゃって」

 

「いや…あの小娘には名前以外の記憶が無いと言っていた筈だが……」

 

ヴァルバトーゼの言葉に驚いたような顔をして話し始める

 

「そりゃ予選での事は覚えてるだろさ、本戦に参加する際にこの戦争に参加するまでの記憶を返されるんだから」

 

「…というか、アンタそういうのは秘密にしておくもんだろ。何をペラペラと話してるんだい?」

 

「その程度の事で戦の勝敗が決まる事でも無い。気にしなくても良かろう」

 

「はぁ…両者揃ってなーんにも分かってないのかい。全く無知は罪だと言うけれどその通りだね」

 

呆れた顔をしてヴァルバトーゼに言う女性、この聖杯戦争において相手のマスターの情報は金にも勝る大切なもの。それをこの男は勝手にホイホイと話すのだ、これに呆れないサーヴァントはいないだろう。

 

だが、ヴァルバトーゼはこの事実に気付いていない。本来のサーヴァントと呼ばれる存在ならば今彼のマスターがどれだけ不利なのか理解出来るのだろう。だが彼には「記憶を失った小娘が殺し合いの大会に参加している」程度にしか感じておらず、別にその程度の事を隠し立てする必要は無いとすら考えている

 

自分がいるから大丈夫だと思っているのか、それとも嘘をついて油断させようと考えているのか。目の前の男の言葉を聞いて考える

 

「(うーん…嘘をついているようには見えないし、楽天家って感じでも無い。『本当にその程度で勝敗が決まるわけが無い』って感じだねこりゃ)」

 

「(これは最後まで勝ち抜ける器じゃあ無い。何処か大切な所でヘマをやらかす)」

 

生前から磨かれていた彼女のカンが目の前の男を脅威では無いと判断する。むしろやりやすい相手…即ちカモであると

 

「小娘の覚えている数少ない物がその予選とやらの記憶という事か」

 

「…そういう事。シンジが気に入ってた友人役がいるって言ってたけどもしかしなくても見る限りアンタのマスターだろうね」

 

「俺と小娘は協力者だ!断じて主従の関係ではない!」

 

「へぇ…じゃあアンタらは何が目的で協力してるんだい?願いを叶える為?それとも…金の為かい?」

 

「それはだな…」

 

取り敢えず話を続け出せる情報は全部絞りだしてやろうと考え話を続けるとまた何か情報を出そうとしてくる。

そしてヴァルバトーゼがその事を話そうとした瞬間バチンと良い音が屋上に響き渡る

 

二人が何事だと思いそちらを見ると

 

「えっ…なんで……?」

 

「大切な友達だと思ってたのに…シンジなんて大ッ嫌い!」

 

呆然とそう呟くシンジと涙声でそう言い放つ岸波が目の前にいた。

 

唖然とした凛とシンジを放置しこの場を走り屋上から出て行く岸波、放りだされたコウモリがパタパタと後ろを着いていき屋上の扉がバタンッと大きな音を立てて閉められる

 

「シンジ…あんた何であんな事を言ったのよ」

 

「だって…こんな事になるなんて分からなかったし……」

 

呆れた顔で言う凛とブツブツとボヤくシンジ、くっきりと手の形が頬についている姿から頬を叩かれたのが分かる

 

「…世話のかかる小娘だ」

 

「お嬢さん走り去っていったけど、どうするつも…ッ!?」

 

ヴァルバトーゼがそう呟き身体を小さなコウモリ達へと姿を変えていく。姿を隣で見ていた彼女は伝承に伝わる吸血鬼のような姿を見て驚くもコウモリ達はそのまま屋上から下へと飛び立って行く

 

瞬きする程の一瞬の事でその姿を見れたのは彼女だけで向こうにいる二人はそれに気付かずまだ何やら話をしている

 

「さて。これからどうするか…先ずはシンジのご機嫌取りでもしますかね」

 

顔を真っ赤にして怒り始めたシンジを見て面白そうに口を歪ませ彼等に近づいて行く。

 

「まぁ、死ぬまでに仲直り出来れば上等さ。最も、この聖杯戦争でそれが出来るとは思わないがね」

 




「…話したくないので今日はお休みします」

「では俺が話そう!今日はカタクチイワシについてだが!」

「お願い。黙ってて」

「……仕方無い。これはまた別の機会にでも話すとしよう。次回Fate/魚強エクストラ!『喧嘩だってするさ。だって友達なんだもん!』次回も見るが良い!」

「私は友達だと思ってたのに……シンジの馬鹿」

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