艦隊これくしょん~五人の最強提督~   作:ODINMk‐3

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第2海 艦隊運用、料理の準備

<鎮守府前>

 

翔「すまない、皆……」

 

成人「申し訳ありません……」

 

咲姫のロケラン砲撃でボロボロになった俺と成人は冷静さを取り戻して和解、そして体を癒してハザマから出た。

そして、皆に謝る今に至る。

 

大和「いえ、よろしいのですよ」

 

間宮「ふふっ、若いって素晴らしいですね♪」

 

「「「「「…………」」」」」

 

……間宮よ、俺達はジジイなのだが……

 

間宮「……えっ?何か失礼事言いましたか?」

 

咲姫「い、いえ……何も……(私達、宇宙よりも長生きしてるんですけど……)」

 

希「う、うん……私15だし……(言えない……パパとママの年の差が18歳で年齢は1兆ぐらいで大して差がない事なんて言えない……)」

 

成人「……(僕、体の成長スピードを遅くして、再生能力とか生命力をチートにしただけデス……)」

 

望「……(まあ、僕らの大きさからして親子は無理だよなぁ……実際、身体年齢変わんないし)」

 

咲姫と希がメッチャ冷や汗流してるし……成人は平常心だが手が震えているぞ!?望は普通そうだが……あいつマジレスな事考えてるし!!

 

翔「ああ、うん……俺と咲姫は33だし?」

 

成人「僕32デース」

 

『(……違和感がすごいな、この五人……)』

 

と、とりあえず話題を変えるか。

 

翔「と、とりあえずようやく丸く収まったとこだし、鎮守府を掃除しようか!」

 

大淀「ん、それもそうですね。私達が一応確認しましたので、敵がいないことは把握済みです。

ええと、最低限として私達が使う部屋と食堂、工廠、入渠風呂、お手洗い、そして執務室ぐらいですかね?」

 

翔「まあ、そんくらいかな?」

 

成人「ですが水道管やガス管、それに電気回線がやられては十分に生活することは無理です。

ので日本の水道ガス電気施設から外して、僕の空間にある施設に接続します」

 

霧島「だ、大丈夫ですか?この鎮守府を賄う電力や水、ガスがあるとは考えられませんよ?」

 

それに、成人はちょっと笑う。そして、安心させるかのように発言した。

 

成人「勿論、大丈夫です。鎮守府どころか世界を賄えるほどの電力やガス、それに無限に近いほどの水がありますので。でも、水や電気の無駄遣いはなるべくよしてくれると嬉しいです」

 

金剛「なら、大丈夫デスネ!

それじゃあ、鎮守府をcleanしまショウ!!」

 

『おー!!』

 

金剛の発言と共に全員がいっきに動いた。

工廠は夕張や明石、食堂と厨房は間宮と伊良湖、使う部屋は大淀、入渠風呂は希と望を中心に他の皆と一緒に行われる。

俺と咲姫は執務室や廊下を掃除する。しかし、俺達はある移動基地の中で暮らしていたのですぐに終わらせれたが、成人は電気回線やガス管、水道管の点検と別に移すために別行動だが成人はとても重要なため、結構遅くなった。

そう手分けして掃除を行ったところ、二時間という案外にも早めで終われた。

 

~~~~

 

<食堂>

 

翔「ふぅ……、皆お疲れ~!」

 

『お疲れ様~!』

 

終わった後、きれいになった食堂のイスに座って大和が作ったラムネを飲んでいる。

 

吹雪「っプハァ、掃除後のラムネは美味しいな~♪」

 

暁「もう吹雪、レディらしくないわよ!」

 

暁よ……レディというものを巻き込むんじゃねえぞ……

 

響「んぐんぐ……ぷふぅ、これは美味いな」キラキラ

 

暁「もうっ、響まで!」

 

翔「ハハハ、暁はそんなにレディになりたいのか?」

 

それに、暁は勿論よ!と胸を張って答えた。それに、ちょっといたずら心が出てしまうのだった。

 

翔「そうか。なら、お前がレディになったとしたら、そのカリスマ壊してやるから」ニヤッ

 

暁「!?」ビクッ

 

空母組『!?!?』ビクッ

 

ん、何か赤城達も反応したような……というか、皆怖じ気づいている気が……

 

成人「流石一級カリスマ、プライド、フラグクラッシャー翔、皆の誇りが壊されて跪く姿が想像できます」

 

な、何か皆が引いてますが……

 

翔「……まあ、慢心していたり初心を忘れて鼻高くしている天狗を狙うがな……」

 

赤加賀「「(あっ、私達が最初にやられるパターンだ)」」

 

赤城と加賀が察したように顔を伏せる。

まあ、こんな複雑な空気を変えてやるか。

 

翔「それよりもさ、皆。ここの提督って俺ら五人になるとやろ?なら、いわゆる管理人……いわば一番立場が高い提督を決めないといけないだろ」

 

成人「確かにそうですね。僕ら五人が提督とするなら、誰が最高司令官なのかが分かりませんし、早めに決めておきましょうか」

 

それに、皆は頷いた。さて、どう決めるべきか……

 

希「あたしパス。そもそも統率することなんて無理だしね」

 

望「僕も。相応しくない……」

 

瑞鶴「えぇ~……私、二人になってほしかったんだけどな~」

 

翔鶴「まあ、仕方ないよね。二人が辞退するなら」

 

瑞鶴と翔鶴が残念そうだな。愛宕と高雄も内心二人と一緒な気がする……

 

成人「……とすると、僕と翔さん咲姫さんですか……。

なら、翔さんを推薦致します。元々、彼の統率力は非常に凄まじいものです。かく言う僕も彼の指揮で動いてます」

 

咲姫「私も。だって、私じゃ無理だしね。成人君も良いんだけど頭が硬いからね。柔軟かつ破天荒な考えを持つ翔が最適だと思うよ」

 

俺かよ……何か、見てるし……

 

翔「……わーった。俺が提督……いわばこの鎮守府の最高司令官になる。でも、お前達とはちょっとした友達みたいなもんさ、名前でいいぞ」

 

まあ、艦隊の運用は加賀からしっかりと教えられているからな……

 

長門「ああ、頼む翔。だが、大丈夫なのか?」

 

翔「……ちょっと不安でもある。

俺の間違った指揮で傷つける可能性も高いし、何より清志の代わりにもなる存在だ。それに匹敵、それ以上の指揮が大切だ。

だから、お前達からも艦隊の運用や作戦について意見を出してほしい。何せ、あいつの元艦娘だ。頼りにしている」

 

立ち上がって、一礼をする。

すると、皆が少しずつだが拍手をした。

 

大淀「頼みますよ、翔さん。

それでは、艦隊の指示をお願い致します」

 

翔「……今日は、艦隊の運用を中止する。まあ、もう少し休みたいだろう。艦隊の運用は明日からだ」

 

ちょっと考えたが、今日ばかりは皆も休みモードだ。今日はちゃんと休ませておきたいものだ。

 

『……えっ!?』

 

電「や、休んでいいのですか!?」

 

翔「いい、いい。皆だって今から出撃じゃあだるけるだろ。だから、今日は休みだ!いいだろ?」

 

『……はい!』

 

全員はキョトンとしたが、すぐに返事が聞こえた。

 

翔「それじゃ、皆は部屋でゆっくりしてくれ。暇だったら、厨房で料理の手伝いをしてほしい」

 

俺は、そのまま厨房に足を運ぶのだった。

 

間宮「か、翔さん。何をするのですか?」

 

翔「ん?決まってんだろ。夕飯作るんだよ。今5時だし、1時間くらいでできるさ」

 

咲姫「翔、手伝うよ」

 

伊良湖「あっ、わ、私にも手伝わせてください!」

 

咲姫と伊良湖、そして間宮もついて来る。

あっ、艤装と資源の事を忘れてたな。

 

翔「成人ー、ハザマから艤装と資材、資源を出しておいてくれー」

 

成人「了解です。終わったら、すぐそちらを手伝いますので。あっ、食糧は既に冷蔵庫冷凍庫に入れてますので」

 

分かったー、とすぐに料理の準備をする。

 

間宮「翔さん、何を作られるのですか?」

 

翔「ん~、昼は洋食だったからな。じゃあ、和風にするか!質素ながらも豪華なものにしよう」

 

焼き魚や煮物、稲荷とかが丁度いいはず。漬物はあるし、お米は成人が作ったのあるし、いいだろ。

 

咲姫「じゃ、焼き魚や煮物とかを作るのね。

じゃあ間宮さんと伊良湖さん、味噌汁をそちらでお願いします。具は何でもよろしいので」

 

間宮「わかりました、咲姫さん。伊良湖ちゃん、何にしようか?」

 

伊良湖「ええと……シンプルに豆腐とわかめにしますか?」

 

間宮と伊良湖はシンプルに豆腐とわかめの味噌汁か。あれは確かに美味しいよな。

 

翔「じゃ、九州だし筑前煮でもしようか」

 

咲姫「あっ、それ美味しいよね!

じゃあ、焼き魚どうしようか……?」

 

翔「任せる。それと、稲荷寿司も大量に作るか?」

 

稲荷寿司という料理は思い入れがあるな。

料理を教えてほしいと頼んだ相手は稲荷寿司……いわば油揚げが大好物だし、俺が初めて作ったのもこの稲荷だ。

 

咲姫「稲荷寿司かぁ……いいね!それと、煮物と焼き魚とか大量にストックしておこうか」

 

翔「ああ、そうしようか」

 

赤城達がメッチャ食うのが想像できる。なら、尚更大量に作らなければな。

気合いを入れるように鳥が描かれた黒いエプロンを結び、三角巾も頭に巻いて下ごしらえを始めた。


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