艦隊これくしょん~五人の最強提督~   作:ODINMk‐3

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第3章“傷ついた艦娘を見つけました。ブラック鎮守府をブッ潰しに行きますッ!”
第25戦 海軍所属艦娘との出会い


<2-4 沖ノ島海域>

 

ザザアァァン……

 

ホント、綺麗な海ね……この前までは、敵が一杯いたのに……

 

翔「……よし、いないな。潮、そっちはどうだ?」

 

潮「……いませんね。三人はどうですか?」

 

羽黒「はい、此方も敵艦は見られません」

 

如月「こっちもいないわ。でも……重いわ」

 

それは、私達も同じことだ。私なんかミサイルランチャーやバズーカを四挺も抱えているもの、その重さは尋常じゃない。でも、これは以前の艤装も同じだったから、大して変わらないものだ。

 

村雨「こっちもいないわ。敵がいると思われる跡もないし、これでこの海域も大丈夫ね」

 

翔「だと、良いんだがな」

 

潮「油断大敵、ですからね♪」

 

いつも通りだが、もう七月に入ったためいつもの服装に帽子を被った提督にくっつく潮ちゃん。

うぐぐ……羨ましい!!私もそれくらい近くにいたいのに!!でも、近寄れない私がいるのに嫌気が差す。

そうして、また双眼鏡を覗く。そこには……黒い集団が、航空母艦と思わしき艦娘一隻……いや、随伴4隻が砲撃の雨にさらされていた。

 

村雨「!!!提督、敵よ!しかも、艦娘5人に砲撃を仕掛けてるみたい!!」

 

翔「そうなのか!?とりあえず急いで、俺達の方へ気を逸らせよう!!」

 

提督が海面を叩いて走るが、私達は主機を起動させて提督の後ろをついていく。

 

翔「ッ……クソ、遅かったかっ……!!」

 

潮「もう……あと1人だけに……!!」

 

如月「そんなっ……!!」

 

遅かった……私達が目視で見える時には、あの航空母艦の艦娘以外何処もいないからだ。

遅すぎた……あの時、嫉妬もせずに真面目に探索してたら……!!

 

翔「……村雨、敵討ちに行くぞ。今後悔したからってもう返って来ねえ」

 

村雨「……ごめん、提督」

 

翔「いいさ。とりあえず、俺達がいることをアピールしよう。それで、敵が全部此方を見たら総攻撃だ」

 

背中に取りついている竜の頭部のデザインをしたランチャーを敵に向けて、MWRからのパラドラムも銃口を向ける。そして、空砲を奏でる。

 

『……!!』

 

翔「来たな、羽黒は後方支援!如月は引き付けているうちにあの艦娘の救助、村雨は状況において支援と突撃、潮は俺と突撃するぞ!!」

 

『了解!!』

 

羽黒さんが下がり、如月ちゃんが倒れている艦娘へ向かう。その時、敵が如月ちゃんを見たが、その隙をすかさずパラドラムの銃撃で撃破する。

 

村雨「貴方達の相手は、私達よ!」

 

此方に敵意を向けている深海棲艦に、私は睨みつけてブレイズドラグーンを展開、撃ちまくるのだった。

 

~~~~

 

ザアアァァァ……

 

ダダダダダダ……!!!

 

如月「ッ……多いわね」

 

航空母艦はいなさそうだけど、迫ってきたらトライバレルを対空砲火するしかないわね。バーストマシンガンは対艦に向くけど魚雷を撃つには難しい……

 

如月「あっ、大丈夫ですか!?」

 

背面のリフレクトビットを全部射出、砲撃をはね返すようにバリアを展開して私は手持ちのランスを盾に収納する。

 

「……ぅ……ぁ」

 

如月「私のこと分かりますか!?」

 

成人さんから、倒れた人の対応を教えてもらったのが役に立つなんてね。いや……提督の傍にいると必ずこういうことがあるから、なるべく私達に教えてくれたのかもしれない。

 

「っ……き、らさぎ……さん……?」

 

如月「ッ!!……はい、そうです!貴女が思う私ではありませんが、私は如月です!!」

 

「ぁのこじゃ……なぃの、ね……ガハッ」

 

突然、吐血をし始めた。元々から周りにも血がついていることから、きっとこの人は……!!

 

如月「(ブラック鎮守府の艦娘ね……!!)」

 

「ひと、りで……だい、じょうぶ、ですか?」

 

すると、この人は傷ついた体で立ち上がろうとしたが、直ぐ様体を優しく倒させた。

 

如月「大丈夫です!私以外にも、潮ちゃんや羽黒さん達が深海棲艦を引き付けてますので、休まれてください」

 

「ッ……でも……」

 

如月「でもじゃありません!!大丈夫ですから、休まれて下さいッ!!」

 

遠くから、威勢のある声や金属を斬る音、バズーカの炸裂する音が響いてくる。

 

キィンッ!!

 

如月「ッ……!!」ガチャ

 

ドドドォンッ!!ドドドォンッ!!

 

トライバレルの銃口をフォートルスガーダーで挟み、近づいてくる魚雷や駆逐艦を撃つ。

 

「……そのぎそ、うは……?」

 

如月「これですか?……まあ、貴女にとっては嫌悪や恐怖の対象になりますが、私達の提督が指揮ミスの際に普通の艤装が壊れたので、そのお詫びとして作ってくれたんです」

 

「!?!?て、ていとく、が……?」

 

フォートレスガーダーをちょっと開き、この人に提督の姿見せる。私も見るが、その勇姿はとても格好よく部下に背中を任せ任されたりしている。

 

翔「潮、正面から水雷戦隊だ!村雨は大型艦、羽黒は増援艦隊を頼む!!俺は周辺の敵を叩く!!頼んだぜ……!!」

 

潮「はい!提督、いってきます!!」

 

村雨「フフフ♪ソロモンの悪夢のお姉ちゃんなのよ♪」

 

羽黒「はい!!如月ちゃん、大丈夫ですか?」

 

それに、私はガッツポーズを向けてバーストマシンガンとトライバレルで応戦する。それに大丈夫と分かった羽黒さんは、目視できない距離の敵へオーキャノンの徹甲弾を撃ちまくる。

 

「あの、ひ、とが……」

 

如月「はい、私達の提督です。貴女の思う、悪魔のような人とは真逆なので、怖がらなくてもよろしいですよ」

 

ある意味、悪魔だけど……と言いたいところだが、伏せておく。

そうして、10分間の戦闘で敵艦を全て撃沈したのだった。中にはとりわけ強い船がいたが、それは提督が叩いてくれたので私達は安心して戦えるのだった……

 

如月「大丈夫ですか?」

 

「……」

 

反応がないことに一瞬青ざめるが、気に失っていることに私は安堵する。

 

翔「お疲れ、お前ら。そいつは大丈夫か?」

 

如月「ええ、大丈夫。今は気が緩んだのか、眠ってるみたい。でも、この傷や艤装を見て」

 

翔「大体察していたが……これは、相当だな。ここまで虐待されて、自殺するのもおかしくはない」

 

それもそのはず、この艦娘の傷はあまりにも酷いものだった。

全身のほとんどは痣で青くなり、赤城さん達とは異なるが酷似した弓道着はボロボロ、そして髪も相当傷んでいて傷ついた体を庇うかのように包帯が無造作に巻かれている。

 

翔「兎に角、コイツを鎮守府に連れて行って処置を行う。艤装からして空母、しかも日本所属。成人、明石、そして赤城達に連絡を頼む」

 

潮「はい、分かりました」

 

潮ちゃんがCCMで連絡を取ると同時に、ボロボロになった艦娘を提督がお姫様抱っこする。

 

村雨「むぅ~、私もやりた~い」

 

翔「ピンピンしてんだからやらねえよ。それよりも、急ぐぞ。こいつの脈が低くなってきている。護衛を頼む!」

 

センターを潮ちゃん、左右は私と村雨ちゃん、そして後ろは羽黒さんで固める。正面防御を固めるために、フレイムディフェンダー、フオートレスガーダーを前にしてその間や隙間にマシンガンとトライバレルを配置させる。そのまま、右に滑るように進む。

 

翔「……なあ、お前ら」

 

『何(ですか)?』

 

翔「コイツが……随伴してた艦娘が誰だったか、分かるか?」

 

村雨「えっ……確か、巡洋艦と駆逐艦3隻でしたね」

 

『……えっ?』

 

その言葉に、周りの空気はどっと冷やされる。フレイムディフェンダーを握る手がちょっとだが震えた。

 

翔「……ああ、そのまさかだ」

 

潮「も、もしかして……!!」

 

『わ、私達っ!?』

 

恐怖口を揃えたが、すぐに提督の仕草で落ち着く。

 

羽黒「で、でも、証拠は……」

 

翔「ああ、後で見せる。だから急ごう」

 

主機の出力を上げて、私達は鎮守府へと何も遭遇せずに帰るのだった。




<改二による容姿変化>

服が改、もしくは改二仕様となるが肩に鋼翼団のマークが入り、その上に神威大門の制服(鋼翼団マーク仕様)の羽織っている。
また目の色にも変化があり潮は黄色から青、羽黒は黒から紫、村雨は赤から赤と橙のグラデーションに、如月は赤紫から赤と翡翠のグラデーションに変化している。

<全体的な艤装改造>

艤装が完全に艦艇のものからかけ離れたものとなり、LBXが装備してる武器やバックパックを使用している。このおかげで通常の75%くらいの威力だがLBXの必殺ファンクションが使え、更に特殊モードも発動できるようになっている。
装甲には耐火性、重量、耐久性が優れている『スタンフィール・インゴット』と衝撃を80%をも吸収する『強化ダンボール』をミルフィーユ状に重ねたものにしている。その重量、耐火性、耐久性が規格外で、直撃を喰らってもほぼ平気である。
主機もイージス艦が使っているスクリューに、更に移動スピードを上げるために艤装の余剰スペースにブースターやバーニアを搭載させている。無論、スピードの調節もスキーから歩行の切り替えも可能で、四人はそれを生かしたトリッキーかつ繊細な戦い方をする。
機関はエターナルサイクラーだが、出力を前(10%)から20%に上げた。もし出力を100%にしたら、深海棲艦の姫級が来ようが怖いもの無し。


潮改二駆

武装:ブラストソード/ブラストマグナム/デュアルブレード×4
   ブラストガーダー
   マグナスブレード
   マグナスシールド
   ソードビット×8
   グランドブラスター(LWMB)×2

特殊装備:マルチアクセラレイター
     ドットブラスライザー背面フィン
     ソードビットコンテナ
     ストライクモード

必殺FA:トリプルエネルギー弾
    コスモスラッシュ
    ソードビット
    ビッグバンスラッシュ

潮の機動性・運動性を艦娘の常識を覆す程に引き上げた改造。その速力や機動性は島風を超越し、空を飛ぶこともできるようになっている。4隻の中でも機動性はトップで本気を出してない翔と肩を並べれるほど。
本人はこの艤装に慣れるのに時間はかかったがすぐに扱えるようになり、「提督のような気分」と賞賛している。

羽黒改二撃

武装:オーハンマー/オーキャノン
   トライヴァイン肩部キャノン&クロー×2
   ボルテックライフル(LWMB)×2
   ヘルサイス/ヘルブラスター×2
   ウォールシールド×2
   イルミネイトライフル(LWMB)×4

特殊装備:マルチウェポンラック
     オーキャノンベース
     オルタナティブモード

必殺FA:インパクトカイザー
    超電ギルティライフル
    ホークアイドライブ
    ∞ドライブ

羽黒に後方支援・殲滅戦に長けた改造を行った。オーキャノンやボルテックライフルによる長距離射撃で葬り、オーハンマーやヘルサイスで団体を殴り潰すことを目的としている。支援型としては大和や武蔵を越える射程と近づかれても対応可能という多様性に優れている。
羽黒自身もAMライフルによる牽制を得意としたためか、この改造には絶賛した。

村雨改二壊

武装:ミネルバストライククロー
   ブレイズドラグーン(LWMB)×2
   パラドラム(LWMB)×2
   サンダーストーム×2
   イージーファイヤー×2
   ビットボム×10

特殊装備:マルチウェポンラック
     ビットボムコンテナ
     バーニングモード

必殺FA:炎崩し
    ヘッジホッグフレア
    マキシマムチェイン
    炎崩し・極

村雨に高火力・連撃を重視した対大型艦に長けた改造。ランチャーによる長距離攻撃と、格闘戦による連撃を得意としている。この4隻で最高の攻撃力を持つ。機動性も高く、目視直後の回避も余裕。
村雨はこの艤装を見て妹の力より強いと賞賛し、この後にソロモンの悪夢も震え上がらせる力で敵を葬っていく。

如月改二守

武装:ツインパイルランス
   フレイムディフェンダー
   フォートレスガーダー×2
   トライバレル(LWMB)×2
   リフレクトビット×15
   バーストマシンガン(LWMB)×2

特殊装備:マルチウェポンラック
     リフレクトビットコンテナ
     ナイトモード

必殺FA:リフレクトビット
    ハルベルトガード
    ヒートフェンス
    グロリアスレイ

如月に防御力・負傷艦の壁となるために改造した。その装甲は連合艦隊で総攻撃をしても傷一つつかないもので、盾の隙間からの散弾銃で魚雷や接近する敵を蜂の巣にし、アサルトライフルで遠距離の敵を撃ちまくる。また、近接武器は槍のみだが部品の取り付けでビーム刃も使える3本の穂先を持つ槍となる。4隻の防御力は申し分なく、機動性は四隻の中では羽黒と同等だがそれでも物凄い機動性を持つ。
如月はこの改造にあまり納得はいかなかったが、LBXバトルにおける長期戦を得意としたため、扱いにはすぐに慣れた。

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