艦隊これくしょん~五人の最強提督~   作:ODINMk‐3

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第8海 俺の大好きな『非日常』

<執務室>

 

翔「ズズズ……暇だな」

 

『ですね……』

 

コースターに置いてある湯飲みを掴んで口に流し込む。緑茶独特の苦みと香りが嗅覚と味覚を彩り、心が和やかになる。

執務室の応接ソファには、同じく湯飲みを持った潮、羽黒、村雨、そして如月が俺のフリーに同意した。

 

潮「独立した鎮守府にしては、ホントに平和ですね……」

 

翔「そうだな……海軍のクズ共が気づくのも、俺らが動いた時ぐらいだし。それに、泊地のゴミ提督が大量の艦娘の命を武器に深海棲艦を潰してるはずさ」

 

羽黒「(提督=海軍<深海棲艦ですかい……)」

 

如月「……何か寒気がしたんだけど、此処って冷房とかあるの?」

 

いや、と俺は首を左右に振る。

如月の今の状態からして、今あのゴミ共が『如月』という艦娘を沈めたかそれとも無理矢理関係を持ったようだな……。

チッ……これだから、人間はキライなんだよ。サッサと深海棲艦を掃除して、海軍を阿鼻地獄に送りたいところだが……そうしたら、潮達の意義が無くなるからな……まあ、毒を盛るようにじっくりと海軍を破壊するか。

 

村雨「如月、大丈夫?」

 

翔「……もしかしたら、クズが『如月』という艦娘に手を出したか沈めたような気がする。この前、暁や吹雪も如月と同じ寒気を感じたって言ってたしね」

 

如月「そうなの、提督……」

 

ちょっと恐怖に満ちた眼差しで俺を見つめてくる。それに、俺は迷わず笑顔を浮かべて答えた。

 

翔「大丈夫、如月。ここは艦娘という存在は海軍とは真逆だ。絶対に沈ませない。だから、大丈夫だ……」

 

如月「……ありがとう、提督。大好きよ……」

 

翔「オイオイ、それはよしてくれよ如月ィ。よく簡単にアプローチできるなあ」

 

そう言うと如月にも笑顔が戻った。周りにも笑顔が移り、俺達は何故だか分からないけれど笑った。

 

翔「ハハハ、何か……こんな日常が本当に楽しく思えるな」

 

潮「当たり前じゃないですか、提督。私も、こうやっているのは大好きですよ?」

 

村雨「でも、もしかしたら瑞鶴さんの爆撃機が此処に爆撃したら、日常かしら?」

 

『そりゃ勿論!!』

 

そう口を揃えると、また笑ってしまう俺達。潮も羽黒も村雨も如月も口を大きく開けて笑っている。

その時……外からプロペラの音が聞こえてきた。

 

翔「ハハハ……ハッ?」

 

如月「もしかして……」

 

羽黒「まさか……」

 

潮「あっ……」

 

村雨「……アチャー」

 

錆で滑らかに動けないロボットのように、首をゆっくり後ろに向けると……

彗星が下部からカチャンという金具の音と共に爆弾を落としてきた……

 

翔「イオ、グランデエエエェェェェ!!!!」

 

それは窓ガラスをブチ破り、俺の顔にクリティカルヒット。そして爆発を起こした。俺の奇声より二段階は低い火力かな?

それで、机を押して盛大に吹き飛ぶ。そして、重力に逆らえずに、対になったソファの間のテーブルに背中から落ちた。

 

翔「いったあああぁぁぁぁ!!!!」

 

村雨「(私の推測が当たっちゃうなんて……)」

 

潮「ええと……大丈夫ですか、提督?」

 

平気、と俺はまだ痛む上体を起こして立ち上がる。そして、割れたガラスの窓から体を出した。

 

瑞鶴「あっ!マズい!!」

 

翔「まてや瑞鶴ウウゥゥゥゥ!!!」

 

提督服のまま三階の執務室を飛び下り、まるで逃げるシマウマを追うライオンの如く逃げる瑞鶴めがけて追いかけるのだった……

 

 

七面鳥シゴかれ中…

 

 

瑞鶴「」チーン…

 

翔「ああ、スッキリ♪」

 

うつ伏せで、頭にトリプルタンコブを膨らませて倒れている瑞鶴を見下ろしながら爽快な笑みを浮かべる。

 

加賀「いい気味ね、五航戦」フフッ…

 

翔鶴「ず、瑞鶴ぅ~!」

 

赤城「あらら~……」

 

付近では、瑞鶴の情けない姿を見て鼻を鳴らす、慌てる、苦笑いする空母三人が見ていた。

 

翔「……ん、そういや、瑞鶴が

 

「翔さんの耐久度を調べたいということで、ジャンケンで負けたから」

 

とか言ってたよな~?」

 

「「「あっ」」」

 

そう思い出しながら発言すると、三人の顔が真っ青になる。嘲るような顔の加賀もそれで無表情になり、翔鶴は何かと震えているし、赤城は苦笑いのまま冷や汗を流している。

 

翔「……まさか…」

 

赤城「い、いえ違いますよ翔さん!!」

 

翔鶴「そうです、翔さん!貴方の耐久度はむーくん(←望のこと)とみーちゃん(←希のこと)からしっかりと聞きましたから!!」

 

加賀「そうよ、提督。私達は彗星を用いて貴方の体の柔らかさの割に固いから耐久度を調べたくて…」

 

翔「やっぱ、お前らかアアアァァァァ!!!」

 

それに、三人は全速力で俺から逃げるのだった。それに、また俺はシマウマの群れに狩りを仕掛けるのだった……

 

 

 

飛龍「……ふぅ、危なかったね蒼龍」

 

蒼龍「そうね、飛龍。あれの発案が私達なのも知らずに……フフッ♪」

 

天龍「まあ、こうやって逃げてる時点でイヤな予感がするな……」

 

龍田「同情よ、天龍ちゃん……」

 

翔「お前ら何やってる」ゴゴゴ…

 

「「「「あ」」」」

 

 

一航戦&二航戦&(被害者)五航戦&天龍田シゴかれ中…

 

 

『』チーン…

 

俺の目には、見事にタンコブを作っている7人(二航戦は5つ)が倒れている様をドSの目で見ていた。

 

翔「ハァ、スッキリ♪」

 

思わず、幸せなため息をついて満面の笑みを浮かべた。今度はムチとか使おうかな……?いや、それは明らかにマズいな……

 

金剛「Hey翔!何をやってたんデスカ?」

 

翔「いや、コイツらが俺を実験体にしてたからシゴいただけだ」

 

金剛「(ワォ。赤城も加賀もタンコブ出来てるネ……コリャ、翔を怒らせないほうがいいヨロシ……)」

 

何か、悟ったかのような目で赤城達を見下ろす金剛。な、何か中華混じってたぞコイツ……。

 

翔「それよりも、どうした金剛?」

 

金剛「Tea Timeに誘いに来たデース!翔も、どうデスカ?」

 

翔「お茶か……たまには紅茶もいいかもな。それに3時だしちょうどいいだろう。

よし、誘いを受けるぜ金剛」

 

すると、金剛が裏でガッツポーズをした。金剛は元からこういう奴だからな……

 

~~~~

 

翔「……暇だな」

 

金剛四姉妹「「「「そうですねー……」」」」

 

そして、この初めの言葉である。

 

霧島「最近ヒマですね~、翔さん」

 

翔「うん。それ、執務室でも言ってた」

 

榛名「無限ループって怖いですね」

 

翔「オイ、やめろ!!」

 

榛名、パターンが読めて察してるよこの娘!!

 

比叡「うぅ……何か寒気が……」

 

翔「(やっぱりか……)」

 

榛名「(テヘペロ♪)」

 

ウゼェ、榛名……。最近、コイツは暇すぎてキャラ崩壊が恐ろしいよな~。

 

翔「比叡、大丈夫か?」

 

比叡「大丈夫です、慣れてますので」

 

翔「そうか……」

 

……イヤな予感が……。

そう察しながら、テーブルに置いてあるスコーンを手にとってかじる。その時、金剛の顔が真っ青になった……

 

金剛「か、翔……ソレ、比叡のデース……」

 

翔「えっ……?」

 

すると、顔が急激に気持ち悪く良く、熱く冷たくなった。恐らく外見だと俺の顔はカメレオンだろうな……。

 

翔「おい、何でこんなもn」ドサッ

 

『翔さんーーー!?!?』

 

 

 

……とまあ、こんなのが平和な俺達の日常だ。瑞鶴に意味もなく爆撃されて、ティータイムで比叡のスコーン(見た目某まゆ毛のダークマター)……もとい当たりが当たって倒れて、潮達と笑う……それが俺達の日常だ。

平和すぎて、皆がキャラ崩壊するのは当たり前だ。俺も意外にもキャラ崩壊してしな。平和ってこんなに人を狂わせるとはね……

……まあ、俺はこんな平和な日常……いや、『非日常』が好きなのさ。俺にとって過去の『日常』は戦いや殺しみたいなものばかりだった……こんなほのぼのとした今の『非日常』は久しぶりな気がする。

……この世界に来て、大正解だったな……昔の記憶が甦る。皆、個性的で楽しかったな……

だが……この先には海軍と深海棲艦との衝突が激しくなる。こんな『非日常』が、まるで蜃気楼の如く消えて現実が見えるかのように戦いが勃発するだろう。

だからこそ、俺はこの『非日常』が大好きなのだ。正直、『日常』なんかに戻ってたまるかっての。

……平和って、いいなぁ~。




・雄崎 翔(おざきかける)

年齢 1兆歳以上(不老不死、容姿は大学生)

身長 180cm

体重 60kg

<概要>
この小説の主人公。大本営側の東郷清志提督の後継者として立ち、彼の艦娘と建造した艦娘、そしていつかだろうがブラック鎮守府の艦娘と共に海軍と深海棲艦を相手に戦う。

<容姿>
黒髪碧眼で、とても整った顔つき。ちょっと中性的でもあるため、女装することもできちゃう。似てるとするならば、六兆年と一夜物語の『リク』。
体格は大きめだが、筋肉は全くないように見える。無駄毛はない。グングニル(意味深)の毛もない。
服装は基本的に半袖半ズボン。提督服という制服を着ることをあまり好まないが、実はというと『神の門』と呼ばれるLBXの中高学校の制服は気に入っている。次いでにブルー。

<性格>
通常…基本的に陽気で、温厚な性格。鎮守府ではムードメーカーみたいな存在でもある。
鎮守府の生活の中では、駆逐艦の遊び相手になったりと子供心と純粋さを持ちながら、時に救護や裁縫等の先生としてそのカリスマや大人っぽさを持っている。
いつもはこんな感じだが、仲間が危機に瀕したりすると誰よりも早く動いて、敵を排除する。時には、盾になったりと自己犠牲もいとわない。
戦闘&本気ギレ…通常とは一変して、非常に残酷かつ無慈悲な性格となる。相手を確実に仕留めるために、自身の(本気でない)力を持ってして叩き潰す。
特にテロリストや毒親、権力を持つ傲慢な人間にはそれ以上の怒りを露にして、核ミサイルや隕石落としたりと、どういう手を使ってでも始末する。これらは幼少時代に両親を殺されて妹(咲姫)と生き別れて、人間達から勝手な理由で虐待され、苛められていたからである。

「俺のような人間を作らない」

……彼はその為にはそんな事を勝手に作る傲慢な人間やテロリストを始末するのが最適だと思っている。彼にとって、平和的解決なんざ夢のまた夢。そして彼自身の人間に対する強い『復讐心』もある。

<身体能力>
基本的にチートを越えた何かである。力はどこぞのスキンヘッド一撃男の5倍、スピードは光の二倍にも達する。
特に圧倒的なのは彼の耐久力と防御力、そして体力である。耐久は核ミサイルを受けても、ブラックホールに飲み込まれても、次元そのものを破壊しても平気であり、防御力はそれに相当している。体力は1ヶ月たい全力戦闘も余裕にできるほど。そのため、基本的に本気は全く出さず、今までの物語の中でも本気は全く出していない。
もし、急所に甚大なダメージが通ったとしても問題なく戦える。血が抜かれても体の一部が欠けても『痛い』という感覚しかない。また、首をはねられたとしても帽子を取る感覚でまた取り付けている。
他にあらゆる耐性が付いており、青酸カリウムを多量摂取しても、真空状態でも全く平気である。

<戦闘能力>
身体能力とほぼ同等のチート以上。
特に近接攻撃は最強であって、その身体能力と組み合わさると無双も容易い。昔には破壊神や最高神、創造神を相手にしたこともあり、それらを容易くねじ伏せた。
かつLBXを司れる能力という地味そうながらもチートレベルの能力を持っているため、もはや手出しできないものとなった。

<弱点>
どんなに強い彼でも弱点はちゃんとある。
まず一つ目は、リンゴ。彼にとってリンゴは青酸カリウムに相当するものでもし万が一含んだら彼は一撃で倒れる。リンゴはいわゆるエデンの園にある『禁断の果実』に相当するものであり、彼の家系もそこにいたアダムとイブに相当するため、それが関係してか弱点なのである。
二つ目に、八尺様。都市伝説で有名な彼女は、未成人の男性を狙うのだ。……つまり、翔も何故かその範囲に(永遠に)入れられて、しかも翔を確実に狙ってくるのだ。理由とはいうと、翔がイケメンだからである。ナニこの理不尽な理由……
そして三つ目は、ヤンデレ。これはトラウマの一つであり、原因としてはヤンデレになった嫁のせいである。彼があまりにモテすぎているためそれに嫁に嫉妬、羨望、そして独占の意思が芽生えて翔を束縛。そのまま四肢切断、首チョンパ、そして■べられた。
それがトラウマとなって、万が一彼女がこうなったら彼は即全力で逃げる。しかし、簡単に捕まえられる結果に……。(これだけは、翔が悪い)

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