やはり俺が甲賀弦之介なのはまちがっている。   作:世間で言うジョージさん

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遅筆ですみません。
ようやく出来ましたが、書きにくい…。

どうしてもセリフの掛け合いが
多くなりますのでご容赦を♪

そりでわ、ドーゾ☆




第12話 推理による犯人探し

 

 

 

葉山の依頼を受けた奉仕部は、依頼内容であるチェーンメールから、犯人の手掛かりがないか調べてみた。

クラスで配信されている内容は一貫しており、とある三人の生徒をターゲットとしていた。どのようなものか葉山から見せてもらった。

以下内容である。

 

 

 

 

『戸部は稲毛のカラーギャングを壊滅させた英雄。ナイフで十数ヵ所刺されても平気だったらしい。』

『大和は三股かけている最低の屑野郎。』

『大岡は相手校のエースをラフプレーで潰す卑怯者。』

 

 

 

メールを見終わった奉仕部の面々。由比ヶ浜は溜め息をつき、雪乃は一気に興味を無くし、八幡はツッコまずにはいられなかった。

 

 

 

 

「おい、一つだけ明らかにおかしいのがあったろ。今。」

 

 

「え?何か犯人の手掛かりでも見つかったのか?比企谷、さすがだな。」

 

 

「いやいや、何言ってんの?わざとなの?バカなの?死ぬの?」

 

 

「?言ってる意味が解らないんだけど…?それでも比企谷、やはり君に頼んで正解だったようだな。俺には見えない何かを君は見つけたんだろう?」

 

 

「ハァ…もういい。話を続けるぞ。三人について知ってる事があれば教えてくれ。」

 

 

 

 

人は、その心理状態や性格、環境によって行動をする生き物である。葉山から三人の評価や性格等の情報を知る事によって、周囲との関係性を浮き彫りにし、犯人の動機や行動を知ろうとする。

俗に言うプロファイリングである。

ヴァルキリープロファイルと似てるなと思っても、何の関連性も無い。あしからず。

 

 

 

「戸部は見た目は金髪で悪そうに見えるけど、一番ノリの良いムードメーカー的な存在…だった。いい奴だよ。」

 

 

「だったのかよ!?」

 

 

「大和は冷静で人の話をよく聞いてくれる。寡黙で慎重な性格で、あとは最近になって体毛が濃くなったぐらいかな?いい奴だよ。」

 

 

「体毛は関係無くねえか?」

 

 

「大岡は人懐っこくて、礼儀正しい。最近は成長期なのかな?急に手足が伸びたように8頭身になったな。いい奴だよ。」

 

 

「お前、最後に『いい奴だよ』って言えばいいと思ってないか?」

 

 

 

 

葉山の口より語られた三人の特徴は、どこを見てもおかしな点は無く、誰に恨まれているのかも検討もつかないだろう。斯くして、謎が謎を呼ぶ事件は迷宮入りしてしまうのだろうか?

ここで黙っていないのが雪乃と由比ヶ浜である。

 

 

 

「ねえ、葉山くん。犯人を止める事が出来ればそれで構わないのかしら?」

 

 

「あぁ、それで構わない。くれぐれも犯人とは穏便に事を済ませたいんだ。」

 

 

「そう。それなら話が早いわね。犯人を止める方法があるわ。逆転の発想よ。由比ヶ浜さんわかるかしら?」

 

 

「うん、わかるよゆきのん!被害者がいなくなればいいんだよね?あたしの毒で一殺(イチコロ)だし!」

 

 

 

 

由比ヶ浜は自身の情欲が高まると、毒を発生させる忍術がある。その秘技を使用すれば戸部以外は殲滅出来るであろう。

前世の頃より体質が違うので、毒の威力は弱くなっているものの、飲食店を閉鎖に追い込んだり、スーパーやデパートでのテロ行為をするだけの脅威は充分にあるのだ。

まさに飲食を扱う者にとっての天敵である。

 

 

「いやいや、そんなドヤ顔で言うセリフじゃねえだろ?雪乃。」

 

 

「……冗談よ、八幡。平和を愛する貴方の顔に泥を塗るような事はしないわよ。」

 

 

「ほえ?ゆきのん冗談だったの?あ、や、もちろんあたしも冗談だからね?ジョークだよ?ジョーク!」

 

 

「悪い冗談だな、ったく。話を戻すぞ?戸部の件は思い当たるが、他の二人に関しては俺はよく知らん。由比ヶ浜、お前は知ってるか?」

 

 

 

八幡はクラスでは常にボッチである。

よって、他者との交流も皆無である。

故に、由比ヶ浜に聞くのが一番早かった。

 

 

「多分だけど、二人ともそんなことはしないかなーって思うよ?戸部っちは別だけど。」

 

 

「そうか。ところでこのメールがくるようになったのはいつ頃からなんだ?」

 

 

八幡は思考する。

思考とは至高であり、有限のこの物理世界を無限の世界にする事が可能である。

一時期、推理小説にはまっていたことがあった。見るアニメは金田一とコナン。見るドラマは古畑任三郎。見る映画はあぶない刑事といった筋金入りである。

 

 

 

「んーと、だいたい先週ぐらいかな?だよね、隼人くん。」

 

 

「あぁ、結衣の言う通りだ。それが何か関係あるのか?」

 

 

「やはりそうか。葉山、犯人の動機が判ったぞ。職業見学だ。正確に言うと、班のグループ決めが原因と見て間違いないだろう。」

 

 

 

 

 

八幡は語った。

ここからは俺のターンだと。

諜報活動は忍者の主な業務内容の一つである。城に抱えられている忍者もいるにはいるが、任務内容によっては外部の諜報機関に委託される事も多々ある。

 

今回の任務も同様、過去に行われた任務となんら変わりは無い。奉仕部の面々は独自にその情報収集に動き出す。

 

 

 

「明日より諜報活動を行う。三人の中に犯人がいるものと仮定し、事に当たってくれ。それでは本日は解散とする。」

 

 

 

明日からの行動を指示すると、その日は解散の流れとなった。雪乃は特に接点も無いので待機。由比ヶ浜は同グループの女子より聞き込み予定。

そして八幡はある人物へと電話をかける。そして翌日、諜報活動は始まるのであった。

 

 

 

 




次回で解決予定です。
あくまで予定ですが。

それでわ、シーユーアゲイン!


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