次回はいつになるか分かりませんが、日常記は終わらないので、皆さんゼヒよろしくお願いします!
───昔の幻想郷、人里外れた平原───
─side 先代巫女、博麗霊現─
「鬼強すぎワロタwww」
まったく予想してなかったってわけではないのだけど、やっぱり攻撃と言う攻撃は全て丈夫な体に吸収されていくし、攻撃は当たるとかなり痛いし…当たったことないけど、辺りかけたら結界を張れば避ける時間を稼げるから問題はないが、カウンターを仕掛けられるほどの余裕はない。それに中国拳法の使い手でもないから相手の懐に入り込んで避けるなんて器用なことは出来ないから飛んできた拳を上に避けて追撃をさせにくくするように心掛けているし、そこから相手の後ろに着地した瞬間を見て背中に正拳突きを入れる、…と言った戦い方をループさせているが、キリがない。この戦法はそろそろ限界と言うことか?
「アンタ…避けてばかりじゃ鬼にゃ勝てないよ?博麗の巫女はこんなもんじゃないだろう?」
分かってる。そんなこと言われなくても分かってる。でも攻撃したら思ったより身軽で避けてカウンターを仕掛けられたり、持ち前の丈夫さで怯ます事さえ出来ないのに避けてばかりじゃ勝てないなんて言われなくても…はぁ。
実を言うと、鬼強すぎワロタなんて言ったけど、避けつつ相手の行動と足運びと連動された攻撃を分析してるんだよね。だって攻撃は当たりたくないし、考えを持たず突っ込むと何処かで必ず行き詰まるから常に分析しながら体を操らないとならない。隙を見て攻撃しているが、聞く気配がないから相手の飽きを誘うのも手だが、博麗の巫女は鬼には勝てないなんて噂が人里を回ったりなんてしたら、人間たちが不安を覚えるようになってしまう。私自身、最強とは思ってはいないけど、鬼くらいには勝てるようにならないと、幻想郷の守り主として先代に顔向けが出来ない。つまりは選択肢は1つ。勝つしかない。相討ちもダメ、飽きを誘うもダメ、厳しいねぇ!
とは言え…だ、勝てる兆しなんてあるのか?今の今まで鬼と戦ったことはないし、勝ったこともない。負けたこともないけど。そんな中バカ力とタフさがチート級の奴を負かすと言うのも自信はない。夢想封印するに当たってもお払い棒は鍛冶屋に出したし、あれがないと夢想封印だろうが夢想転生だろうが二重大結界だろうが妖精にも掻き消されるレベルまで力が落ちる。鬼なんて怪異のトップに効くハズもない。…どうする?
「もう良い、博麗の巫女」
「…?」
「悪いな、飽きた。お前さんの攻撃はなかなか効いたよ。一方的になるかと思ったが、予想以上に楽しませてもらった」
なんと、向こうから飽きたと言い出されてしまった。決して飽きを誘ったわけではないのだが、まぁ負けるよりはマシか。
「付き合ってもらって悪かったね」
…………。
「何だったんだ…?嵐のように現れては去っていった…」
帰ろう…お払い棒が完成するのは1週間後だ…。
───現代、幻想郷、博麗神社───
「…てことは、先代巫女は鬼と武器を持たず丸腰で互角に戦ったって言うのか?」
「そうよ。私も初めて聞いた時は驚いたわ。そして、同時に私は博麗の巫女としてやっていけるのかしら…って不安になったわ」
当然の事である。自分の目標である先代は素手で鬼と戦ったとあれば、霊夢本人もそれが出来なくてはならない…そう言う流れになるからだ。
「先代は特別強かっただけだぜ。霊夢も歴代ではかなり強い方って妖怪どもは言ってるが、先代は紫も認める最強巫女だったじゃねぇか」
「そうなんだけどね…やっぱり目標があんななら、こちらとしても着いていかなくちゃね」
「…でも霊夢は今の調子じゃ無理だろうな」
「何でよ?」
「だって、朝起きたら庭の雑草を3むしり程調理して雑草のソテーとかいって食べたり幽香の借金が返せなくて元祖マスパ百連発の餌食になったりで修行なんかやれたもんじゃねぇじゃねぇか」
「ぅ…うるさいわね!仕方がないでしょ!参拝客が居ないんだから金が入ってこないのよ!」
もはや霊夢は自棄になって現実を認めた。切実なのだ…。
「あらあら、随分懐かしい話してるじゃない」
「またうるさいのが来たわ…」
「いや~ん霊夢ぅ冷たぃ~」
「だぁぁぁ鬱陶しい!だいたいあんたそんなキャラじゃないでしょ!」
「イメチェンよイメチェン。やっぱりこう言うコメディでは、ゆかりん霊夢LOVE♪って言うのがテッパンでしょ?」
「メタいんだぜ…」
「まぁ良いわ。懐かし
続く