東方日常記   作:ぬんちゃくティッシュ

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おもんねぇ作品出来上がったで…今度からは真面目におもろいもの作らなアカンの


東方紫魔物─弐─

 

───紅魔館、ヴワル地下魔法図書館───

 

─side 東風谷早苗─

 

パッチェさんとのお遊び 其の1『しりとり』

 

「ちょお待てやボンタンアメ」

 

「東風谷(こちや)です」

 

「何でしりとりやねん…もっと他の遊びあるやろ…」

 

仕方がないじゃないですか…!一番落ち着けるし、声はまだしもコッテコテの関西弁を聞かなくても良いんですから、できる限り生きれる方法で行きますよ。それに、今でも女マフィア感は消えてないですし。…でもこんなこと言ったら明日が無くなるから良い言い訳を…。

 

「まずはちょっと可愛らしいゲームから入っていくのも良いでしょう?準備運動ですよ準備運動!」

 

「そうですよ!いきなりマラソンは危ないですからね。慣らしてから走るのがベストですよ」

 

うどんげさんもかなり落ち着いて来ましたね。これならバッドエンドまっしぐらは避けられそうです。

 

「ほならしゃあないの。しりとりの『し』からやな」

 

え?『り』じゃないんだ。まぁそれより、パッチェさんが脳筋でチョロくて助かりました…。さすがはまっすぐしか見ないパッチェさん、誤魔化しには弱い。

 

「死にとうなかったらその愚かな考えをどうにかせぇや」

 

「…!?」

 

マジで?気付かれた!?うそ…読心術でもやるのかこの人は!?

 

「まったく…確かにワシは脳筋や。せやけど物考えることくりゃあ出来らあ」

 

「「…ご、ごもっともでございます」」

 

またバッドエンド近づいてしまいました…。まぁこれからが勝負です!守矢の奇跡の力をとくと味わわせてやりますよ!

ちなみにパッチェさん、うどんげさん、私の順となってます。

 

「ほな改めて…死に頃」

 

「ろ…ロープ」

 

「ぷ…プラスチック」

 

「苦が楽に変わるまで痛め付け…」

 

「パッチェさん!もっと明るいワードありませんか…!?」

 

「何や?これがアカンかったらどないなこと言わなアカンねん?」

 

「普通に、物の名前とか…」

 

「デザートイーグル(Desert Eagle)」

 

「……」

 

 

パッチェさんとのお遊び 其の2『女子同士のお喋り』

 

「…」

 

「…」

 

「二人何で黙るねん?さっさ喋らんかい、話題が無さすぎるんや」

 

「い…いやぁ、今日は良いお天気で…」

 

「……」

 

ものスッゴい目力でうどんげさんを威圧してます…もっとマシな話題出せや…と。

 

「なんかすみません…(泣)」

 

「まぁえぇわ。おい豆板醤(とうばんじゃん)」

 

「東風谷です」

 

「なんか話題出せ」

 

「えぇ…いきなりですねぇ~。えぇッと…」

 

考えろ!考えるのです早苗!まず冷静にパッチェさんは何が好きなのか…暴力的な性格ですし、強者がいる…みたいな話題なら…女子同士のお喋りじゃなくなりますけど…。

 

「そう言えばパッチェさん。お強いとお聞きして、あるお方を紹介したいのですが」

 

「あるお方を?そいつは強いんか?」

 

…食らい付いてきましたね。あるお方には申し訳ないですが、後は任せましょう。

 

「はい。同じ魔法使いなんですけれど、物理攻撃も優れた方でして…」

 

「何やと…ワシとキャラ被るやないか…」

 

「その方は私の神社と提携を結んだ方です。命蓮寺にいつもいると思いますけど…」

 

「分かった。今から行くで」

 

「「…ぇ?」」

 

…何だか墓穴を掘ってしまった様です。…後は運と奇跡を信じるしかないんですね!

 

 

───命蓮寺───

 

と言うことで命蓮寺へやって来ました。もう最早、白蓮さんに殺されるとか考えてる余裕はありません。明日を生きるために。…かならず生きて帰るために。

今、パッチェさんと白蓮さんが対峙しています。話し合いは省きましたけど、どちらも了承の上で拳を交わすと言うことなので、仏教がどうとかは問題ありません。

 

「ほな行かせてもらいますで、聖はん」

 

「私も、久々に魔法を使っての本気の戦いです。身の錆を取るつもりでヤらせてもらいますよ」

 

「煽るほどの余裕があるっちゅうことやな。それ聞いて安心したわ。間違うて殺してまう事はないさかい、本気でやれるんやな」

 

「私の持てるすべての力では貴方にとって力不足かもしれません。…ですが、やるからには常に全力で行かせてもらいますよ」

 

よーく喋るなぁ…!どうしてこうも重鎮で強い人って語りたくなるかなぁ!さっさとどっちか一発殴って!尺が少いんだっつの!

…ふぅ、思わず暴走してしまった。常識には囚われてはいけないって言うけど、これって常識はずれのレベルなのかな…まぁ、なんにせよパッチェさんのお遊びを何とか楽にクリアできて良かったですね。

 

「では…行きます。~…」

 

白蓮さんが何か呪文らしき言葉を小声で囁いた瞬間、体に光を纏って、雰囲気もガラッと変わった。これが身体強化魔法…。

 

「ほぅ…。人間が持てる魔法には限界があると思うとったが、なかなかやりよるさかい、相手に不足はない。行くで…。~…」

 

パッチェさんの方では上空に大きな魔方陣が形成され、同じく体に光を纏って、身体強化を図っている。膨大な魔力のぶつかり合いを今から目の前にするのか…耐えれるかな。

 

─1時間後…─

 

「…なかなか…やるやないか」

 

「そちらこそ…千年培ってきた魔法を…半分の期間で越えるなんて…」

 

勝負は、一応引き分けと言う形となった。1時間本気戦うものだから命蓮寺は何回壊れそうになったか。

 

「今日は満足したわ…。おいコチュジャン」

 

「東風谷です」

 

「今日はホンマおおきにな。こないなヘンテコな魔法使いの遊び相手になってくれて」

 

「…パッチェさん?」

 

「今日ずっと威圧しとったが、あれは外のやつらにナメられんようにするためなんや」

 

「ナメられないように?」

 

「ワシの強さは有名なんや。そこで人と接するときは女の子やったら、チョロいやつやと思われる。それが癪やねん。せやから、今日1日怖い思いさせて、悪かったの」

 

「「…はい!」」

 

こうして、王様ゲームは晴れて終了したのであった。

 

               終わり


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