王下七武海総監督物語   作:グランド・オブ・ミル

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レイの過去 ロビン編 4

 

 

 

 

 

 

「私の・・・お母さんですか!?」

 

ロビンの涙混じりの声がその場に響く。

 

「んん?何だ貴様ガキがいたのか?」

 

「・・・オルビア。」

 

「・・・いいえ、ごめんなさいね。人違いだと思いますよ。」

 

ロビンの叫びをオルビアはレイの肩に顔を埋め、涙を見せないようにしながら否定する。しかし、ロビンの叫びは止まらない。

 

「私!!ロビンです!!大きくなったけど私を覚えてませんか!!?ずっと帰りを待ってました!!」

 

「・・・・・・っ!!」

 

ポロポロと涙をこぼしながら必死に呼び掛けるロビンにオルビアはレイの肩を離れ、その場に座り込んで両手で顔を覆いながら泣き出してしまう。

 

「私!!一生懸命勉強して考古学者になれたの!!"歴史の本文(ポーネグリフ)"も読めるよ!?」

 

「なっ!?あのチビがぁ!?」

 

「・・・ロビン。」

 

ロビンが"歴史の本文(ポーネグリフ)"を読めるという事実にスパンダイン及び役人達が驚く。レイはロビンの必死の叫びをじっと聞いていた。

 

「だから・・・!だから・・・!!一緒にいさせてお母さん!!」

 

「!"A.T.フィールド"展開。」

 

ロビンの叫びを聞いていたレイが何かに気づき、オルビアやロビン、学者達を覆い隠すようにA.T.フィールドを張る。するとまもなく軍艦から撃ち込まれた砲弾がフィールドに着弾した。レイがフィールドを張らなければ学者達に当たっていただろう。

 

「ぎゃあ!!何だコリャー!!俺達がまだ島から出てねぇだろうがよ!!殺す気かぁ!!」

 

「"全知の樹"にも直接砲弾が!!」

 

「くそっ!!何でここまで!!」

 

「紛れもなく本部の戦力。そう、センゴクさん、あなた達は始めからこうするつもりだったのね。」

 

レイはいつもの無表情で空を見上げる。

 

「それがあなた達の正義なの?センゴクさん、ガープさん。」

 

政府は始めからこの島を消すつもりだったのだ。その為にたくさんの軍艦をオハラ周辺に待機させ、スパンダインの"ゴールデン電伝虫"からの合図を皮切りに、正義の名のもとに行われる無差別攻撃「バスターコール」を発動したのだ。

 

「退却するぞ!!ここにいちゃ俺達まで殺されちまうぜ!!」

 

政府の役人達は砲弾の中我が身大事と撤退を始めた。学者達は"全知の樹"に着いた火をなんとかしようと奮闘している。

 

「レイ!!"全知の樹"を守れる程のフィールドは張れるか!?」

 

「ん。やってみる。」

 

学者の一人に呼ばれたレイが図書館の方へと歩き出す。途中ロビンとすれ違った時にレイはロビンの耳元でこうささやいた。

 

「ずっとお母さんとやりたかったこと、あるんでしょ?」

 

「・・・!」

 

それを聞いたロビンはのもとへゆっくりと歩き、オルビアの手を握る。

 

「・・・こうしたかった。ずっと・・・」

 

「・・・・・・ロビン・・・!!」

 

ロビンの言葉を聞いたオルビアは感極まり、ロビンを抱きしめる。ロビンは手を繋いで歩くことならレイに毎日のようにしてもらった。レイが不満なわけではない。しかしロビンにとってレイは姉なのだ。ロビンが母親と手を繋いで歩く町の子どもを寂しそうな表情で見ているのをレイはしっかりと見ていた。

 

「・・・わしのせいじゃ。ロビン。お前が"歴史の本文(ポーネグリフ)"を読めるというのは本当か・・・!?わしがもっと目を光らせておれば・・・。」

 

「・・・あなたのせいじゃない、クローバー博士。ロビンが"歴史の本文(ポーネグリフ)"を読むのをサポートしたのは私。余計なことをしてしまった。」

 

「・・・・・ごめんなさい!私どうしても・・・!」

 

「そんな事もできるようになってるなんて、本当に驚いたわ。頑張って勉強したのね。誰にでもできることじゃない。すごいわロビン。」

 

謝るロビンをオルビアは褒め、頭を撫でる。

 

「・・・!!うえ~~~~~ん!!!」

 

そんな初めて触れる母の優しさにロビンは大粒の涙を流して泣く。

 

「ここでぐずくずしていてはいかん!!オルビア!ロビンを連れて逃げろ!!何とかロビンを避難船に潜り込ませれば島を出られる!!」

 

「ロビン!!ここにおったか!!探したでよ!!オルビアにも会えたんだな!!」

 

「サウロ!!」

 

クローバー博士が叫ぶと同時に海岸からロビンを探しに来たサウロが現れる。

 

「サウロ!!あなたがなぜこの島に!?」

 

「何の因果かよ、海で遭難してしもうて浜辺でロビンとレイに助けられた!そんなことより事態は最悪だで!早く島を出ねぇと!!」

 

「・・・!ロビンをお願い!!娘を必ず島から逃がして!!」

 

サウロと何かしらの関係があったらしいオルビアがロビンをサウロに託す。

 

「・・・オルビア。」

 

「え!?やだよ!!お母さんは!?一緒にいてくれないの!?」

 

「・・・オルビア、お前・・・。」

 

「私はまだ・・・ここでやることがあるから。」

 

「お母さん!離れたくないよ!!やっと会えたのに!!お姉ちゃんと三人で暮らそうよ!!」

 

泣きじゃくるロビンにオルビアは静かに話を聞かせる。

 

「ロビン、オハラの学者ならよく知ってるはずよ。"歴史"は人の財産。あなた達が生きる未来をきっと照らしてくれる。だけど過去から受け取った歴史は次の時代へ引き渡さなきゃ消えていくの。オハラは歴史を暴きたいんじゃない。過去の声を受け止めて守りたかっただけ。私達の研究はここで終わりになるけど、たとえこのオハラが滅びても、あなた達が生きる未来を私達が諦めるわけにはいかない!」

 

「・・・っ!!わからないっ!!」

 

「ふふっ、いつか分かるわ。さぁ!行ってサウロ!」

 

「・・・ええんだな?」

 

「いやだ!!私もここにいるよお母さん!!」

 

オルビアはロビンをサウロへの引き渡す。その様子をレイはフィールドを張りながら静かに見守っていた。

 

「・・・さて、私もこの世界と戦ったオハラに何か貢献しないといけないな。」

 

そう呟いたレイは両腕を広げてフィールドに新たな力を加える。

 

「"A.T.フィールド"反射。」

 

そして撃ち込まれるたくさんの砲弾を跳ね返し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「撃てぇーー!!」

 

「ぬおぉーー!!こりゃ完全にワシを狙って来とるでよ!!」

 

砲弾の雨の中をロビンを抱えたサウロが走る。岸の近くから砲撃をする軍艦はサウロを狙い撃ちしていた。

 

サウロは元海軍中将であり、オルビアの探索チームを沈めたのも彼だった。だが、サウロはただ歴史の研究をするだけで死刑にする軍のやり方が理解できず、ただ一人捕まったオルビアを連れて脱走したのだ。

 

そんなサウロを海軍は悪の共犯者と見なし、狙い撃ちしていたのだ。

 

「ぐあっ!!」

 

「サウロ!!」

 

砲撃の一発がサウロに直撃する。ロビンはとっさにサウロが手の中に隠し守ったので無傷だ。

 

「すまん・・・ロビン。びっくりさせたでな。ちょっと・・・待っとれ。」

 

そう言ってサウロはロビンを降ろし、岸近くの軍艦へと近づき、がしっと軍艦を抱える。

 

「うわあぁーー!!」

 

「ち、中将やめて下さい!!気は確かですか!!」

 

「覚悟せぇ・・・ワシを敵に回すとただじゃ済まんでよ!!うおぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「ぎゃあああああああ!!!!!」

 

そしてなんとサウロは軍艦を持ち上げ、そのまま投げ飛ばしてしまった。

 

「何が正義か分からん今、ワシはただ友達を守るでよ!!」

 

そう言ってサウロはたった一人で海軍の軍勢と戦い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃レイは図書館の前で砲弾を跳ね返し続けていた。跳ね返した砲弾で軍艦にも少なくない被害が出ている。

それに加え、何度やっても"全知の樹"に砲撃が届かないことで海兵達も苛立ってくる。

 

「くそっ!!何だあの壁は!?」

 

「撃っても撃っても効かねぇぞ!!」

 

レイのA.T.フィールドは「拒絶」の壁だ。打撃だろうが斬撃だろうが防ぐことができる絶対的な壁。

 

「どけぇい、お前らじゃ無理じゃ。」

 

「サ、サカズキ中将!」

 

しかしその壁にも弱点があった。それは・・・

 

「"流星火山"!!」

 

そう、"悪魔の実"の力だ。A.T.フィールドはシトシトの実の能力でつくる壁のため、同じ悪魔の実の力を受けると「中和」されて消えてしまうのだ。

 

サカズキと呼ばれた男から撃ち出されたマグマはA.T.フィールドを中和させて消し去ってしまう。

 

「くっ、きゃっ。」

 

A.T.フィールドがなくなってしまったことで"全知の樹"に砲弾が直撃してしまった。そしてレイ自身も何発か砲撃をくらってしまう。

 

「ほう、わしのマグマは効くようじゃのう。あの木はわしがやる。お前らはその周辺をやるんじゃ!」

 

「「はっ!!」」

 

サカズキ中将、後に大将赤犬と呼ばれるこの男もまた悪魔の実の能力者だった。自然系「マグマグの実」のマグマ人間で体をマグマに変化させ、マグマを自在に操ることができる。

 

一方でレイは飛んでくるマグマに防戦一方だった。レイはバスターコールは砲撃だけが飛んでくるものだと思ってA.T.フィールドを張ったのだが、まさか能力者まで乗っているとは完全に失念していた。

 

まだまだ飛んでくるマグマ。しかしレイもやられてばかりではない。A.T.フィールドだけがレイの力ではないのだ。

 

レイは右腕を緑色のラインが入った紫色の巨大な腕に変化させる。そしてその右腕に覇気を纏い、マグマを殴り付けた。

 

「"ブレイブインパクト"。」

 

マグマの凄まじい熱量に押し負けそうになるもなんとか跳ね返した。しかし跳ね返せたマグマは一発だけ。大量に降り注ぐマグマは"全知の樹"にも直撃していた。いつものレイならこんなマグマ程度全部防げるのだが、"全知の樹"を覆い隠す程のA.T.フィールドで砲弾を防いでいたので体力があまり残っていなかった。

 

「一冊でも多くの本を残せ!!」

 

「窓から湖へ落とせ!!燃えてなくなるよりマシだ!!」

 

その間にも学者達は一冊でも多くの文献を未来へ残そうと奮闘していた。そんな姿を見てレイは自分を奮い立たせる。

 

「・・・私も頑張らなくちゃ。大丈夫。私は死なないから。」

 

そう言ってレイは左腕も紫色の巨大な腕に変化させて降り注ぐ大量のマグマに向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくしてサウロは海軍中将であり、自身の親友クザンと対峙していた。ロビンを避難船に乗せようとしたのだが、町人達はやれ妖怪の子だのやれ犯罪者の娘だの言ってロビンを乗せずに出航してしまった。

 

「クザンっ!!お前はこの攻撃に誇りが持てるのか!?」

 

「・・・・・・・・・」

 

「おかしいでよ!!これは見せしめだ!!その為だけにオハラを消すんだで!!これならオハラの学者達を必死で守るレイのほうがよっぽどな正義だで!!!」

 

「・・・それが今後の世界のためなら仕方ない。現に学者達は法を破ってんじゃない。正義なんてのは立場によって形を変える。だからお前の正義も責めやしない。ただ俺達の邪魔をするなら放ってはおけねぇ。」

 

その時、町人達を乗せた避難船が砲撃を受けて吹き飛んでしまう。見れば砲撃はレイに向かってマグマを撃ち込んでいるサカズキの軍艦からだった。

 

サカズキは"徹底的な正義"を掲げる男であり、避難船に学者が紛れ込んでいる可能性を考慮して砲撃した。悪は可能性から根絶やしにしなければならないという考えを持っているのだ。

 

「これが正義のやる事か!!これでもまだ胸を張れるのか!?」

 

「・・・・あのバカ程行き過ぎるつもりはねぇよ!!」

 

サウロはクザンに殴りかかるも、クザンはそれをかわす。サウロはクザンの一瞬のスキをついてロビンを抱えて逃げる。

 

「"アイスタイムカプセル"!!」

 

しかし、クザンはそれを許さなかった。「ヒエヒエの実」の能力でサウロを氷付けにする。狙いが微妙にずれたからか、サウロの足だけが凍りつく。

 

「サウロ!!」

 

「くっ・・・!ハァ・・・!ロビン、逃げるでよ!!」

 

足が凍り、動けなくなったサウロにクザンがゆっくりと近づいてくる。

 

「走るんだで!!思いっきり!!島内におったら命はねぇ!!ワシのイカダで海へ出ろ!!」

 

「サウロは!?」

 

「ワシはここまでだ、捕まった。行け!!」

 

「やだ!!海には誰もいないよ!!」

 

「大丈夫だ!レイもいる!あいつは絶対に死なねぇ!あいつと一緒に海へ出るんだで!!そしていつか"仲間"に会いに行けロビン!!」

 

「・・・仲間?」

 

「そうだで!海は広いんだで!この世に生まれて一人ぼっちなんてことは絶対にないんだで!!」

 

「・・・!!」

 

ついにサウロの元にクザンが到達する。クザンはサウロの体に手を触れ、サウロの全身を凍らせていく。

 

「走れロビン!!苦しい時は教えたでよ!こうやって笑うんだで!!デレシシシシ!デレシシシシシ・・・!!」

 

「・・・わぁぁ~~~ん!!」

 

全身が凍りついてしまったサウロを背にロビンは振り返らずに走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

「もうダメだ!!"全知の樹"が倒れるぞ!!」

 

「これも人の選んだ歴史か・・・浅はかなり人よ・・・。」

 

"全知の樹"の崩壊を嘆く学者達。そこへ外で樹を守っていたレイが図書館内に吹き飛ばされてくる。その姿は全身傷だらけで頭から血をドクドクと流し、服もボロボロに破けている。

 

「・・・レイ。」

 

「・・・オルビア、ごめんなさい。"全知の樹"を、人類の財産を、守れなかった。」

 

傷だらけのレイは立ち上がり、フラフラとオルビアの元へ歩き、二人は見つめあう。

 

「謝らないでレイ。あなたには感謝してるの。この島を海賊達から守って、私達の研究を手伝ってくれて、ロビンもりっぱに育ててくれた。ありがとうレイ。」

 

「オルビア・・・。」

 

「それに比べて私はダメね、最低な母親だわ。母としての言葉さえ、あの子に残すことができなかった・・・」

 

俯いて力なく話すオルビア。レイはそんな彼女の肩に手をおき、正面から向き合って話す。

 

「そんなことない。確かにあなたは"いい"母親ではなかったかもしれないけど、間違いなく"りっぱな"母親だった。私やロビンの目にはそう写っている。」

 

「・・・ふふっ、ありがとう。本当にあなたと親友になれて良かった。」

 

「それは私も。オルビア、こっちに来て。」

 

「ええ。」

 

レイとオルビアは倒れ行く"全知の樹"の真ん中で抱き合う。それは炎の中という場所であったがとても幻想的で美しい光景だった。そして二人は

 

「「"生命の奇跡"」」

 

キスをする。生命の祝福とはまた違う深く、甘く、そして何より神秘的なキスだ。そんなキスにオルビアは文字通りとろけていった。

 

やがて"全知の樹"は崩壊し、レイ以外の全員が命を落とした。

 

 

 

 

 

 

レイはフラフラとまだ戻らない体力で空を飛んでロビンを探していた。オハラは完全に火の海であり、無事な所など残っていない。

 

「あれは・・・」

 

やがてレイは海に引かれた氷のラインと、その直線上に浮かんだ小舟を見つけた。それを見た瞬間、レイはクザンの仕業だと分かった。クザンとサウロは親友同士であり、二人で追いかけ回されたこともあったのでクザンがサウロの意志を読み取り、ロビンに手を貸してくれたのだと思ったのだ。

 

レイはゆっくりとロビンの乗る小舟に着地した。

 

「デレシ・・・デレシシシシ・・・。」

 

ロビンは燃え上がる島を見て、サウロに教えてもらった笑い方で笑う。無理をしているのがレイには痛い程伝わってきた。

 

「・・・ロビン・・・。」

 

「デレシシシ・・・ぐすっ・・・うわぁぁぁぁぁん!!!お姉ちゃ~~~ん!!!」

 

限界だったのかロビンはレイのお腹に顔を埋め泣き出してしまう。そんなロビンをレイは落ち着くまで背中をさすってやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

事件から数日後、レイとロビンはクザンの氷のラインを辿ってたどり着いた無人島で生活していた。ロビンはまだ悲しみが癒えないのか、ずっと浜辺で体育座りをして遠くを見つめている。

 

「・・・ここまでするの?センゴクさん。」

 

レイはニュース・クーから受け取った2枚の手配書を見て頭を悩ませていた。

 

"生命姫"インフィニティ・D・レイ

懸賞金2億ベリー

 

"ニコ・ロビン"

懸賞金7900万ベリー

 

恐らく島の焼け跡からレイとロビンの死体がないことを割り出したのだろう。二人の手配書が発行されていた。レイのほうはまだいい。海賊であるレイならいくら懸賞金が上がろうと問題はない。問題はロビンだ。まだ8歳のロビンにかけられた懸賞金は破格の7900万ベリー。グランドラインの海賊でも中々いない額だ。

 

最初レイはロビンを連れて"東の海(イーストブルー)"の知り合いの所に行こうかと思ったがそれも没になった。7900万ベリーの賞金首を知り合いに預けるわけにはいかない。かといって自分の仲間として海賊にするのも気がひける。ロビンはまだ8歳だ。命懸けの日々を送るには早すぎる。

 

「・・・お姉ちゃん・・・。」

 

そんなふうに頭を悩ませているとロビンがレイの服の袖を引っ張った。

 

「何?ロビン。」

 

「私・・・お母さんの研究を継ぎたい!"空白の100年"の謎を解き明かしてみたい!!」

 

「・・・ロビン・・・。」

 

レイはロビンの目を見る。そこには頑固たる決意が込められているのが見て取れた。あの目は決して生半可な気持ちではない。

 

それが分かったレイはしゃがんでロビンと目線を合わせて話す。

 

「分かった。じゃあロビンにはこれから暗殺術、潜入術、房中術などを覚えてもらうね。本当は私が一緒にやれればいいんだけど、私の懸賞金だと将校でも上位の人達が出てきちゃうから。頑張れる?」

 

「うんっ!!私頑張る!!頑張って皆の意志を継ぐ!!」

 

「ん。いい返事。おいで、教えることは山程あるから。」

 

こうしてレイはロビンに約2年間生きる術を叩き込んで海へと送り出した。ロビンは気づかなかったが、レイは時々ロビンの様子を見に行き、影ながらサポートをしていた。

 

やがてロビンがルフィに拾われるまでレイはロビンを見守り続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




技解説

『ブレイブインパクト』

腕を緑色のラインが入った巨大な紫色の腕に変化させて殴りつける技。その一撃は巨人族のパワーにも匹敵する。レイ曰くこれはシトシトの実の力ではないらしい。謎が多い強力な技。





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