スターライト学園、ドリームアカデミー、四つ星学園
この世界で知らない女の子はいないであろう三大アイドル学校である。それぞれ特色豊かなカリキュラムでたくさんの人気アイドルを輩出している。
四つ星学園の白鳥ひめ、ドリームアカデミーの音城セイラ、そしてスターライト学園の現アイドルランク1位の星宮いちご。
圧倒的な人気を誇る3人に憧れた少女がいた。自らも3人のような人気アイドルになりたいと思っていた。しかし、内心ではなれっこないと思っていた。あの日まではーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「今日からスターライト学園と!」
「ドリームアカデミーと!」
「四つ星学園の」
「「「合同オーディションキャラバンを行います!!!」」」
いつも見ている朝のお天気番組から3人のアイドルの声がする。「いよいよ今日だ!」と、つぶやいた。
私はいつも使っているカバンを持つと外へ飛び出した。
「おかーさん、行ってきます!」家の外は雲一つない青空と心地よく吹く風とピンク色に綺麗に舞う桜の花でいっぱいだった。しばらく歩くと約束していた見慣れた影が見えてきた。
「おはよう!奏ちゃん!」私は元気よく挨拶をした。
「おはよ!雪ちゃん!」と奏ちゃんも返してくる。
「いよいよ今日だねー、オーディションキャラバン!」
私は興奮を隠せない。
奏も少し緊張しているようだ
2人でしばらくあるいていると私はなにかにぶつかってしまった。
「痛た〜。」ぶつけてしまったところを撫でていると頭の上からついさっきテレビで聞いたクールだけど元気のいい声が聞こえた。
「大丈夫か?こっちも前を見てなくてごめんな、おーい!いちご!ちょっと待ってくれー。」手を差しのべてくる。
「あ、あ、あ、ありがとうございましゅ!」緊張して思わず噛んでしまった。
それもそうだ。手を差し伸べてくれたのは憧れのあの音城セイラだったのだから。
「怪我はない?」セイラちゃんが聞いてくる。
私は「大丈夫です」と消え入りそうな声で言った。
「なら良かった! っとごめん。これからオーディションの審査員だから急いでるんだ。今度ここにおいで!」とセイラちゃんはカードを渡してきた。
「ありがとうございます!」私がそう答えた時にはセイラちゃんは角を曲がっていて見えなくなっていた。もらったカードを見てみるととあるカフェの案内だった。しかもセイラちゃんのサイン入りの。
「雪ちゃん、大丈夫?」奏ちゃんは顔をのぞき込んできた。
「大丈夫だよー。ありがとね、心配してくれて」私はそう返事をする。
そしてオーディション会場へ歩き出した。
今度はなにもトラブルなく会場へ着けた。
ここで受験番号の関係で奏ちゃんとはお別れだ。
「奏ちゃん!頑張ってね!」最後に一言かける
「うん!雪ちゃんも頑張ってね!」奏ちゃんも応援してくれた。これで私は頑張れる。
案内された控え室でストレッチしているとスタッフがやってきた。
「
いよいよ私の番だ。
フィッティングルームに入る前の部屋にに案内され入室するとアナウンスが聞こえた。
「テーブルの上のアイカツ!カードを組み合わせ、コーデを作ってください。課題曲はLet'sアイカツ! です。」
私はテーブルの上のカードを見た。色んなタイプ、ブランドのカードが大量にある。曲的にはキュートだ、自ずとコーデも決まってくる。悩みに悩んだ末に私はエンジェリースターコーデに決めた。本当はドリーミークラウンのコーデでも良かったのだけれども。
私はフィッティングルームの前に立った。
できるだけ早く次をあげられるように頑張ります。
生暖かく優しい目で見守ってください