無線を通して聞こえてくる報告の内容に、最初、カチューシャは眉を
次いで、顔をしかめた。
最後には、怒髪天を突いた。
「なぁにをやってるのよ! たかがスパイ二人ぐらいに!」
カチューシャは無線のマイクを投げ捨て、椅子から立ち上がり両手をわっと上げて吠えた。
カチューシャは優秀な指揮官だがやや短気なのが玉に瑕だ。
幸いなことに怒りが余り長く続かないタイプだし、嬉しいことがあればすぐに機嫌を直してはくれるのだが、それでも時々こうして大噴火を起こすことがある。
背格好が小さく御人形のように可愛らしいカチューシャが怒っても正直な所怖くはない。
にも拘らずその回りを固めるプラウダ生徒達が揃いも揃って青い顔をしているのは、カチューシャの怒りの結果もたらされるモノが怖いからだ。期間未定の補習島送りなど考えただけでゾッとする。
「ノンナ! どうなってるのよ! 確実に捕まえるってカチューシャと約束したわよね!」
「はい同志カチューシャ。ノンナはスパイを確実に捕まえると約束しました」
しかしカチューシャに怒りを向けられても、ノンナはというと相変わらずいつも通りの涼しい顔をしている。
ノンナのATは閉所に向かないため、カチューシャ同様地上――もとい甲板上で待機しているのだ。
相手がカチューシャが存在も知らなかった旧貨物列車乗り込み用駅に逃げ込んだことに気付いたのも、そこにアリーナ達をATに乗せて送り込んだのもノンナだ。
そこまでは良い。実にノンナらしい優れた手腕だが、しかしそこからが良くない。
アリーナ以下、突入部隊は次々と撃破され、無線越しに聞こえてくるのは悲鳴と泣き言ばかり。スパイが捕まる気配はまるでしてこない。やはり、訓練場で即座に捕まえたほうが良かったのではないのか?
ノンナはカチューシャ一番の側近で相棒で、友情……ともまた違う固い絆で結ばれている間柄だ。しかしカチューシャも、相手がそんなノンナといえど約束を違えるなら容赦をするつもりはない。ノンナだけ特別扱いすれば、他の選手たちに示しが付かないからだ。
だが、それはノンナも承知のこと。それでいてこの涼しい顔……カチューシャは冷静になった。気付いたからだ。ノンナは多少手こずろうが、最終的にはかならずあのスパイ二人を捕まえると確信していることに。
「アリーナは不覚にも撃破されたようですが、バックアップとしてクラーラを既に送り出しています。彼女ならば確実に務めを果たすでしょう」
「クラーラ……ねぇ」
カチューシャの見せた表情は、何とも微妙なモノだった。
クラーラは海をまたいだロシアの地からの留学生で、実はカチューシャも彼女の詳しい氏素性については知らない。というのも彼女はいつもノンナとロシア語で会話をしており、カチューシャには何を話し合っているのかまるでサッパリなのだ。故にいつも口酸っぱく日本語か、せめて標準アストラーダ語で話しなさいと言っているのに、クラーラはそんな時だけ都合よく言葉が解っていないフリをする。本当はどちらもペラペラのトライリンガルな癖に。
「カチューシャには今ひとつクラーラのことが信用出来ないわね」
「彼女の実力については私が保証します。相手が何者であれ、彼女は必ずスパイを捕まえて来ますよ」
第42話『血路』
右ペダルを思い切り踏み込み、右足のみグライディングホイールを回転させる。
左足は強く床板を踏み込んで、ホイールは回さない。ビズィークラブにはターンピックがないが、これで一応、その代わりは果たせる。ギャリギャリと耳に悪い金属のこすれ合う音をかきたてながら、エリカ駆る旧式ATは独楽のように回転した。その回転の勢いを、クローアームにのせる、殴り抜く!
こちらに組み付こうとしたファッティーのメインカメラに、鉄の鋏は直撃した。カメラを粉砕し、装甲の一部をひしゃげさせる。機体は吹っ飛び、壁にぶつかって止まり、白旗を揚げる。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
エリカは額の汗を手の甲で拭った。
髪の毛が肌に張り付いて気持ち悪い。
普段はそうならないように、試合前に色々と工夫をするのだが、今回はそんなことをしている暇がなかった。
(これで……十機!)
我ながらよくもまぁこんな時代遅れのポンコツでここまでやったものだ。
相手もコッチがATを使ってくるのは想定外だったろうが、それにしてもここまで上手くことが進んだのは、薄暗い船底の、狭い船倉と廊下で戦ったためだろう。開けた場所での真っ向勝負だったなら、即座に蜂の巣にされて撃破されていた所だ。
「……」
だが改めて自分がやってきた戦い方を思い出してみれば、物陰の暗がりだの捨てられていた空き箱だのを利用し、奇襲不意討ち陽動と、余り西住流らしくない戦い方だった。それについては極めて不本意かつ遺憾ではある。しかし現状他にしようがない。
(充分時間は稼げたはず。そろそろ優花里の所に戻るべきね)
右手のレーザートーチは既にエネルギー切れ寸前であるし、本来は作業用の左手クローアームもこの短時間の戦闘で既にガタが来始めている。PR液の残量も不安だ。
さっさと優花里と合流して、ここからトンズラするべきだ。
(……アイツをどうにかしたら、の話だけど)
近づいてくる足音は、徐々にその大きさを増し、今や通路全体に反響している。
恐らくはH級AT、もしくはそれ相当の重量を持ったM級のカスタム機。いずれかがコチラに近づいてきている。
つまりは……新手だ!
「……」
今退いても追いつかれるのは明らか。
だったらここで迎え討つまで。エリカは相手のATが来るのを待つ。
暗視装置が使えないのがもどかしい。相手が暗がりを出るまで姿も見えないとは。
「ベルゼルガ?」
非常灯の明かりの下、姿を露わにしたのはベルゼルガタイプのATだった。
少なくとも、最初エリカにはそう見えた。だが、違う。よく見ればベルゼルガではない。
「――のイミテイト」
黒味がかった紫に塗られたそのATの、ベースになっているのは恐らくファッティーだろう。
だが頭にはセンサーを積んだベルゼルガタイプ特有の鶏冠飾りに、左手にはパイルバンカー付きの盾まで装備している。おまけに右手にもチャビィー用の外付け式デュアルパイルバンカーまで装備しているのだ。
この閉所では銃火器よりも白兵戦用装備が良いとの判断だろうが、両手に杭打ち機とは普通は思いついてもやらない機体構成だ。
(ハッタリか……あるいは)
パイルバンカー付きの盾にしろデュアルパイルバンカーにしろ大きくかさばる上に重い装備だ。それを両手につければATの挙動は遅くなるしバランスも崩れる。つまりこんな装備でのこのこ出張ってくるということは、凄く腕が立つか、あるいは単なるハリボテかのどちらかだ。
「確かめて……やろうじゃないの!」
先手必勝!
戦法はシンプル。ローラダッシュで一直線、間合いを一挙に詰めて殴りかかる。
対するに相手は動きもしない。待ち構える気か、さもなきゃ動くに動けないのか。
知った事か! やることはひとつ。
膝を曲げて機体の体勢を低くし、右足を前に、左足を後ろに下げる。
クローアームの左手を折り曲げ、合わせてATの上体自体を大きく左方向に旋回させる。
「たあっ!」
ここだ! っと思った瞬間、エリカは全てを『逆方向』に動かした。
曲がった膝は上がり、左足のグライディングホイールが急速回転、前方へと急加速する。それに合わせて今度は腰部ターレットリングを回転し上体を右方向に旋回、折り曲げた左手をクローアームをフックの軌道を描きつつ相手AT目掛け思い切り伸ばした。
『ガゼルパンチ』、とボクシングでは呼ばれる大技だ。体重と勢いを拳に乗せて、アッパーとフックの動きを併せ持つこのパンチは、当たれば一発で相手をKOできるパワーを秘めている。
それを鋼鉄の塊であるATでやるのだ。ローラーダッシュの速力に、約8トンの質力、さらに硬いクローアームの三拍子揃って威力は絶大だ。
――決まった! とエリカは思った。彼我のタイミングは完璧だった。外すはずなどなかった。
「ッッッ!?」
だが必殺の一撃は外れた。
最低限の動き。僅かに右足を後退させ、ATの体勢を若干に斜めにしただけで避けたのだ。
しかるに『ガゼルパンチ』は必殺技だが、反面動きの隙は極めて大きい。つまり外せば反撃は必至ということ。
エリカはローラーダッシュで後退を試みるが、それよりも早くに相手のタックルが機体中央に叩きつけられる。
転けそうな所を必死にバランスを保つが、当然その瞬間、それ以外の動きは不可能になる。
防御ががら空きになったエリカのビズィークラブ目掛けて、相手はデュアルパイルバンカーの切っ先を向ける。
「舐めるなッ!」
ここでエリカは敢えて操縦桿を手放した。バランスを失ったATは背中から倒れこむが、しかしそれゆえに必殺の二連鉄杭の急所直撃を回避する。
パイルバンカーがかすめた衝撃にガラスにヒビが入るが、気にしない。
エリカは相手が次撃に移る前に、ビズィークラブの膝を折り曲げて足裏を床面へと付けた。
寝転んだ体勢のまま、全速力のローラーダッシュ。背や腰が床とぶつかり火花上げヘコむがお構いなし。
「フッ!」
肘で床を打ち、その衝撃に乗せて立ち上がる。
起き上がった所で、エリカは真正面に迫るベルゼルガもどきのファッティーの姿を見た。
今度はシールド備え付けのパイルバンカーをコチラに向けている。
よし、あれを受け流して――。
「ガッ!?」
だが前方に気を取られていたエリカは思い切り、ATの背中を壁へとぶつけてしまった。
コックピットを覆うガラスの亀裂が、さらに大きさを増す。
相手ATとの間合いは、この間にゼロとなっていた。
咄嗟にレーザートーチを掲げるが、もう遅い。右腕の付け根に当てられた鉄杭の先は、火薬の力で勢い良く射出され、右腕の付け根、肩と胴体の接合部を一撃で貫く。右腕が床面に落ちて
三連発のパイルバンカー。その衝撃はガラスの耐久限界を容易く突破した。コックピットカバーのガラスは自動車のフロントガラスのように、無数の小さく無害な珠の雨となって砕け散り、エリカの頭に体に降り注ぐ。
だが衝撃に体を揺さぶられたエリカは俯き、そのままその動きを止めた。
――◆Girls und Armored trooper◆
(ええと……ここの線とここの線を繋げば電源が入って……)
恐らくはかつては管制室だっただろう場所で、優花里は独り格闘していた。
例の引き込み線入り口の開閉は、この装置で行うだろうことは案内表示や看板を見るに確かだ。
しかし問題はこの装置、どこかの配線が切れているらしく、スイッチを入れても上手く動かない。
故に点検用の扉を外し、中に頭を突っ込んで怪しい所を探っている所だった。
(うう……埃っぽいし、息がしづらい……)
何年間も放置されていたらしい場所だけに、積もりに積もったホコリが層をなし、ネバネバとべたついて優花里の髪や肌に粘りつくのだ。おまけにペンライトを口に咥えながらの作業なのでかなり辛い。早いところ怪しい場所を直してここから抜け出してしまおう。
(青の線と赤の線とを繋げば……)
赤い皮膜の電線と青い皮膜の電線の、互いの露出した銅線部を接触させれば、火花がパチっと散った。
それを切っ掛けに何処かで発動機が目を覚ましたのか駆動音が、モーターが回転する音が響き渡る。
「ひゃった!」
口にペンライトを咥えたままだったので若干間の抜けた快哉をあげながら、優花里は制御装置から外へと出た。
装置に幾つか備わったモニターが点き、ボタン内部の電灯が灯っている。
ペンライトで細かいボタンの表示を見ながらモニターを切り替えれば、黒い画面の上を緑の文字列が流れる。
えらい骨董品だが、優花里には動かすことが出来た。旧式のドッグタイプのコンソール画面がちょうど同じ形式だったのだ。
「ぽん、ぽん、ぽんと!」
キーボード部分を操作し、文字列が指示する通りのコマンドを優花里は打ち込んでいく。
幾つかそうした操作を繰り返していくうちに、ピーっと電子音が鳴って、モニターにはActiveの文字が踊った。
よし、これで良い。あとは開閉用のレバーを下ろせばあの鉄扉が動くはずだ。
「お……逸見殿ですね!」
タイミングの良い事に、こちらへと向かってくるATの、ローラダッシュの音が優花里の耳に届いてきた。
さっきまで遠くで鳴っていたドンパチの音が収まったことから察するに、流石は逸見エリカ、追手を難なく撃破したらしい。
管制室を出て、向かってくるエリカを待ち構える。
一時はどうなることかと思ったが、これで二人揃ってここから脱出できそうだ。
重要な情報を大洗に、みほのもとへと持ち帰ることができるわけだから、優花里は独りフニャッとニヤけた。
大戦果だ! 西住殿もほめてくれるに違いない!
「……え?」
そんな優花里の皮算用は、大きさを増すローラーダッシュの響きによって断ち切られた。
(ローラーダッシュの音が……違う!?)
自他共認めるATマニアの優花里だけに、自動車マニアがエンジン音だけで車種を当てるのと同様、ローラーダッシュの微妙な駆動音の違いからある程度機種を聞き分けることができる。
そして少なくとも、今聞こえてくるローラーダッシュ音がビズィークラブのものとは違うことは解った。
もっと重苦しく、力強いグライディングホイール音だ。
「……」
優花里は物陰に隠れてリボルバーを抜いた。
ATを相手にすれば普通の拳銃など豆鉄砲同然だが、それでもお守り代わりにはなる。
(……やはり)
通路の向こうから姿を現したのは、優花里も初めて見る未知のATだった。
ベルゼルガ風のファッティーとでも言うべきそのATは、盾に左右2つのパイルバンカーとかなり尖った構成の機体だ。言うまでもなくエリカが乗っていたビズィークラブとは似ても似つかない。
(逸見殿がまさか負けるだなんて……)
黒森峰の試合は衛星放送で欠かさずチェックしてきた優花里である。
逸見エリカの試合での様子もTV越しに何度も見てきたが、そのいずれにおいても彼女は怪物的な働きをしてきたのを知っている。そんな彼女でも、一世代前の旧式ATでは勝負にならなかったということなのだろうか。
「……」
エリカを救う算段はゆくゆく考えるとして、とにかく今はこのベルゼルガもどきをやりすごすことを考えなければ……。そう考える優花里だったが、しかし問屋はそうは降ろさない。
「!」
ベルゼルガもどきのファッティーの、カメラがコチラのほうを向いたのだ。
慌てて僅かに出していた頭を引っ込めて物陰に身を沈めるが、どうやら見られてしまったのか、ATの歩み寄る足音が響いてくる。絶体絶命だ!
『……優花里。隠れる必要はないから出てきなさいよ』
「……え?」
スピーカーを通して聞こえてきた声には覚えがあった。
優花里が恐る恐る顔を出せば、ハッチが開いて操縦手の顔が露わになる。
「逸見殿!?」
ベルゼルガもどきのパイロットは、撃破されたはずの逸見エリカであった。
――◆Girls und Armored trooper◆
……完全に気絶してしまったのだろうか。
コックピットで俯いたまま動かなくなった相手パイロット、栄光あるプラウダに忍び込んだ密偵の姿に、クラーラは心配になってきた。カーボン加工故にAT内部の安全は保たれている筈だが、相手は旧式の骨董品だ。もしもということがあるかもしれない。クラーラはATを降着させ、降りて相手へと近づいた。
「……」
やはり相手は俯いたまま動く気配がない。
肩が上下している所を見るに、息はしているらしい。
クラーラはひとまず俯いた顔を起こそうと考えた。
相手の両肩に手を当て、軽く押してみれば、気絶している人間にしてはあっさりを顔が上を向いた。
そして、クラーラの顔に向けて拳銃の銃口が突きつけられた。
「
「手を上げなさい」
ボトムズ乗り最後の切り札、『死んだふり』。
それを失念していた不覚を、クラーラは内心で嘆いた。
「取り敢えず、貴女のATを借りようかしら?」
相手は悪そうな笑顔でそう言った。
「――とまぁこんな感じよ」
「なるほど! 相手のATを奪取するとは流石は逸見殿です!」
「……本当はこんな手は使いたくなかったんだけど」
「え? 何かおっしゃりましたか?」
「なんでもないわよ。なんでもね」
――◆Girls und Armored trooper◆
その後、乗り込み専用の鉄扉を開き、そこで小梅のATフライと合流して2人は脱出した。
一旦飛び立ってしまえば、さすがのプラウダも追撃は不可能だった。
エリカと優花里は、空に向かって吼えるカチューシャに見送られながらプラウダを去った。
「はい」
「あ、ありがとうございます」
かくして2人は
優花里の手の中には、エリカから手渡されたUoodoの缶コーヒーがある。
小梅は今ここにはいない。ATフライの燃料を補給しに出ているからだ。
ここにいるのは、互いにホコリまみれの煤けた姿の二人組だけだ。
だが二人共、その表情は穏やかなものだった。苦労はしたけれど、それに見合うモノは得てきたのだから。
「……優花里」
「なんでしょうか?」
急に改まった調子でエリカが呼びかけてきたので、優花里は缶コーヒーを傍らに置いて背筋を正す。
「……勝ちなさいよ」
「え?」
「プラウダによ。石にかじりついてでも、何が何でも、絶対に勝ちなさいよ。もしも勝ち上がってこれたなら、私達が相手をしてあげるわ」
「……はい!」
優花里は嬉しそうに頷いた。
「……アイツにも伝えなさい。『勝ち上がってきた時は、王者の戦いを見せてあげる』ってね」
「はい! 必ず!」
「言っておくけど。容赦はしないわよ。ケチョンケチョンに叩きのめしてやるんだから」
「はい! 楽しみに待ってます!」
「……やっぱり変な奴」
エリカは呆れを含みつつも、優花里へと微笑んだ。
そしてその右手を差し出した。優花里もソレを握り返し、2人は固い握手を交わすのだった。
ここにあるのは澄み切った大気と汚れなき氷だけ
容赦なく降り注ぐ極寒の雪。北緯50度を超えた試合場
五臓六腑を焼くような、ぐらぐら煮えるコーヒーを伴に
みほ達は、運命の戦場へと足を運ぶ
そこでは忌まわしき過去の象徴が、報復の大義を掲げて立ち塞がる
次回『冷獄』 みほは過去と対面する
【クラーラのベルゼルガ・イミテイト】
:ファッティーをベースに作ったベルゼルガの模造品
:元ネタは『装甲騎兵ボトムズ CRIMSON EYES』に登場
:クエント人女傭兵ハリラヤが作品終盤で搭乗した