留姫「今回は準々決勝中編よ」
駆「2番手の隆が沙紀と激闘を繰り広げるよ!」
留姫「2番手対決。勝って有利な状況に導くのはどっちかしら?」
駆「第63話、スタートです」
アカデミア杯団体戦準々決勝 中等部1-1vs中等部1-3 フィールドの状況
中等部1-1 2番手 丸藤隆
LP4000 手札5枚
モンスター・伏せカード共になし
中等部1-3 2番手 神田沙紀
LP1200 手札3枚(イビリチュア・ジールギガス、リチュア・ビースト、リチュア・アビスと判明済み)
伏せカードなし
イビリチュア・ジールギガス ATK/3200 DEF/0
氷結界の龍トリシューラ ATK/2700 DEF/2000
隆side
まさか沙紀がこんなに強くなってるとはな・・・
だがトリシューラはすでに効果を使っている。手札が良ければ一気に行けるが・・・
「行くぞ沙紀」
「いつでもこいですわ」
「「デュエル!」」
隆 LP4000
沙紀 LP1200
「俺のターン、ドロー!」
・・・こうなるとは思ったぜ・・・手札が悪い。流れは沙紀にあるなやはり
ならばせめてジールギガスだけは破壊する!
「相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、サイバー・ドラゴンは手札から特殊召喚できる!こい!サイバー・ドラゴン!」
ATK/2100
「魔法カード、エヴォリューション・バーストを発動!自分の場にサイバー・ドラゴンが存在するとき、相手の場のカードを1枚破壊する。ジールギガスは破壊させてもらう!エヴォリューション・バースト!」
「くっ!」
「だがこのカードを使用したターン、サイバー・ドラゴンは攻撃できない。サイバー・ラーバァを守備表示で召喚」
DEF/600
「カードを1枚伏せてターンエンドだ」
これがこのターンできる精一杯のことだ
「どうやら手札があまりよろしくないようですわね。では遠慮なく行きますわよ!私のターン、ドロー!リチュア・ビーストを召喚!」
ATK/1500
「リチュア・ビーストの効果で墓地からヴィジョン・リチュアを守備表示で特殊召喚しますわ!」
DEF/500
「さらに墓地のフィッシュボーグ-ランチャーの効果を発動しますわ!」
フィッシュボーグ-ランチャーの効果・・・まさかまたシンクロか!
「フィッシュボーグ-ランチャー以外の自分の墓地のモンスターが水属性の場合、墓地から特殊召喚できますわ!」
DEF/100
「魔法カード、手札抹殺を発動しますわ」
「何!?」
「互いに手札を捨て、捨てた枚数分ドローしますわ」
なぜ沙紀が手札抹殺を・・・墓地に儀水鏡がない今、ジールギガスを回収する手段はあまりないだろ?
「レベル4のリチュア・ビーストとレベル2のヴィジョン・リチュアにレベル1のフィッシュボーグ-ランチャーをチューニング!海に眠りし一角獣よ、白いオーラを宿し目覚めなさい!シンクロ召喚!現われなさい!白闘気一角!」
ATK/2500
てっきりグングニールを出すかと思いきや・・・なんだこのモンスターは・・・見たことないぞ
「白闘気一角のシンクロ召喚に成功したとき、墓地の魚族モンスター1体を特殊召喚しますわ。この効果で私は墓地からリチュア・アビスを守備表示で特殊召喚しますわ!」
DEF/500
アビス・・・涼太とのデュエルの最後のターンに手札に加え、さっきの手札抹殺で墓地に落としたか・・・だがこれだけのために手札抹殺をするか?
「リチュア・アビスの召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキからリチュア・アビス以外の守備力1000以下のリチュアモンスター1体を手札に加えることができますわ。この効果で私はシャドウ・リチュアを手札に加えますわ。バトル!白闘気一角でサイバー・ドラゴンに攻撃!」
トリシューラより攻撃力の低い白闘気一角で攻撃だと?
「永続罠、サイバネティック・ヒドゥン・テクノロジーを発動!場のサイバー・ドラゴン1体を墓地に送り、攻撃モンスター1体を破壊する!」
「オネストやリミッター解除でもないのですね・・・なら問題ないですわ」
「何?」
「白闘気一角の効果を発動しますわ。このカードが相手によって破壊され墓地に送られた場合、このカード以外の墓地の水属性モンスター1体を除外することでこのカードをチューナー扱いで特殊召喚しますわ!」
「何だと!?」
「墓地のジールギガスを除外し、白闘気一角を墓地から復活!」
ATK/2500
「・・・サイバー・ラーバァを攻撃するのは得策ではないですわね。オーバーロード・フュージョンでキメラテック・オーバー・ドラゴンでも出されたらたまらないですもの。私はカードを1枚伏せてターンエンドですわ」
流石にそうするか・・・
「俺のターン、ドロー!」
よし、さっきの手札抹殺のおかげで手札が良くなった。一気に行く!
「魔法カード、パワー・ボンド発動!」
「やはりきましたわね」
「手札のサイバー・ドラゴン2体を融合し、サイバー・ツイン・ドラゴンを融合召喚!」
ATK/2800
「パワー・ボンドの効果により、サイバー・ツイン・ドラゴンの攻撃力は倍となる」
ATK/2800→5600
「バトル!サイバー・ツイン・ドラゴンでトリシューラを攻撃!エヴォリューション・ツイン・バースト!」
「・・・残念でしたわね。パワー・ボンド、1ターン遅くて」
「何?」
「リバースカードオープン!イタチの大暴発!相手の場の表側攻撃表示モンスターの攻撃力の合計が自分のライフよりも高い場合、相手は表側表示モンスターの攻撃力の合計が自分のライフの数値以下になるようにモンスターをデッキに戻さなければならない」
「な、何だと!?」
「私のライフは1200・・・あなたの取れる選択肢は1つしかありませんわ」
「ぐっ・・・サイバー・ツイン・ドラゴンを・・・デッキに戻す」
イタチの大暴発・・・確かにジールギガスの効果でライフを削る沙紀にはピッタリのカードだ・・・
にしてもあいつ・・・このデュエルまであらゆるカードを温存してやがったな。トリシューラは昨日当てたと言っていたが、トリシューラがなくてもあのシンクロモンスターやイタチの大暴発は入れれたはずだ。それをここで初めて出してきたということは・・・全ては団体戦で優勝するためか
「ターンエンドだ。エンドフェイズ、パワー・ボンドの効果でサイバー・ツインの攻撃力分のダメージを受ける」
隆 LP4000→1200
俺の場にはサイバー・ラーバァのみ・・・どこまで持つか・・・
「私のターン、ドローですわ!・・手札から魔法カード、サルベージを発動!」
なっ、ここでサルベージだと!?
「墓地からヴィジョン・リチュアとシャドウ・リチュアを手札に加えますわ。そして今加えたヴィジョン・リチュアとシャドウ・リチュアを捨て、デッキからリチュアの儀水鏡と3体目のジールギガスを手札に加えますわ」
ここでさらにジールギガスが復活するのかよ!
「リチュアの儀水鏡を発動!さっきのターンでアビスの効果で手札に加えたシャドウ・リチュアを手札からリリースし、イビリチュア・ジールギガスを儀式召喚!」
ATK/3200
「ジールギガスの効果発動ですわ!」
沙紀 LP1200→200
「ドロー!ドローしたカードは・・・リチュア・エリアル。よってバウンス効果発動!サイバー・ラーバァをデッキに戻してもらいますわ」
こうなってはラーバァも意味がない・・・
「これであなたの場のカードはサイバネティック・ヒドゥン・テクノロジーのみ、手札もありませんわ!いきますわよ!バトル!ジールギガスでダイレクトアタックですわ!」
「まだ終わらせん!墓地の超電磁タートルの効果発動!このカードを墓地から除外することでバトルフェイズを終了させる!」
「手札抹殺の時に墓地に送っていたのですね。ターンエンドですわ」
こんな場のままで終わらせるかよ!少しでもいい状態で3番手の駆につなぐ!
「俺のターン、ドロー!」
よし、まだいけるな
「魔法カード、マジック・プランターを発動!自分の場の永続罠、サイバネティック・ヒドゥン・テクノロジーを墓地に送り、カードを2枚ドローする!」
・・・最後の最後に来たか
「魔法カード、パワー・ボンド発動!」
「またパワー・ボンドですって!?ってことは・・・残り1枚は・・・」
「あぁ、速攻魔法、サイバネティック・フュージョン・サポートを発動!ライフを半分支払い、このターン、自分が機械族の融合モンスターを融合召喚する場合に1度だけ、その融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分の手札・フィールド上・墓地から選んでゲームから除外し、これらを融合素材にできる!」
「やっぱり最後はそのパターンなのですね」
「そういえば1回戦も俺はこのパターンだったな・・・いくぞ!墓地のサイバー・ドラゴン3体をゲームから除外し融合!現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!」
ATK/4000
「パワー・ボンドの効果により、攻撃力は倍だ!」
ATK/4000→8000
「バトルだ!サイバー・エンド・ドラゴンでジールギガスを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」
「きゃああああ!」
沙紀 LP200→0
「エンドフェイズ、俺はサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力分のダメージを受ける」
隆 LP1200→0
「全く・・・強引ですわね」
「自分でもそう思うぜ。だが引いてしまったものはしょうがない」
「その引く確率があなたは恐ろしく高いのをご存知?」
「あぁ知っているさ。それがサイバー流だ」
「・・・サイバー流もどこにいきたいのかわかりませんわ・・・」
「俺も分からん」
何がなんだか俺も分からんからな(汗)
「さてこれで勝負は大将戦に持ち込まれたわけだ」
「えぇ、こんな荒れた場で大将戦というのがちょっと申し訳ないですわね」
「だが、互いに残せるものは残した。後は託すだけだ」
「・・・そうですわね」
そろそろベンチに戻るか・・・駆の奴、もう準備万端みたいだな
「すまん、結局駆に負担かけることになった」
「これぐらいなら問題ないよ」
「沙紀があんなにシンクロ使ってくるのはさすがに読めなかったわね」
「あいつ、今日の今日まで隠してたんだろうな」
ついでに聞いとけばよかったな
「さぁ駆、後はしめるだけよ」
「頼んだぜ」
「あぁ、任せといて」
駆ほど頼りになるリーダーはいないよな・・・頼むぜ駆
駆「以上、第63話でした」
留姫「今回のゲストは隆よ」
隆「丸藤隆だ。何とか引き分けに持ち込んだぞ・・・」
駆「隆があんなに手札が悪いなんて珍しいね」
隆「それだけデュエルの流れが沙紀の方にあったということだ」
留姫「それでも最後にパワー・ボンドとサイバネティック・フュージョン・サポートを引き当てるんだから大概チートドローよ」
駆「しかし白闘気は強いな。水属性モンスター1体を除外してチューナー扱いで復活とは」
隆「その白闘気一角がまだいるんだよな・・・」
留姫「おまけでトリシューラもいるしね」
駆「こっちもこっちで攻撃力8000のサイバー・エンドがいるけどね」
隆「すぐ対処される運命だろうがな」
留姫「攻撃力8000なんてそう簡単に戦闘では超えられないものね」
隆「しかし俺のデュエルはほんとワンパターンだよな・・・」
駆「自分で言うんだ(汗)」
隆「事実だから仕方ないだろ・・・」
留姫「サイバー流はそんなものよ」
駆「おかげで出番があってもそんなに長くはないという不憫枠になりつつ・・・」
隆「それはやめろ!」
留姫「大丈夫、リメイク前の小説にも今の小説にも登場予定のくせにいまだ1度も登場してない不憫枠がいるから・・・」
駆「気になる人は作者が連載しているクトゥルフ小説のキャラ紹介を見よう。名前と簡単な自己紹介だけ載ってるから(汗)」
留姫「なお、そのクトゥルフ小説にもまだ出てない模様(汗)」
隆「空気枠じゃねぇか・・・」
駆「さて、次回は中等部最強決定戦後編です」
留姫「駆と香澄が大将戦で激突するわ」
隆「激戦必至の融合対決だ」
駆「いつから融合対決になると錯覚していた?」
隆「何?」
留姫「次話のサブタイトルは『嶺に咲く一輪の光の花』よ・・・さてこのサブタイトル、どういう意味なのかしら?」
駆「麻雀って楽しいよね!」
隆「なんで麻雀が出てくるんだ・・・」
駆「一緒に楽しもうよ!」
留姫「あなたは一体何をやってるの・・・」
隆「後、キャラが壊れかけてるぞ・・・」
駆「それでは次話もお楽しみに!」