遥「いよいよ私たちの1回戦も決着!」
駆「ここまで長いかと思いきや、ここからまさかのスピード決着!」
遥「さぁ、勝つのはどっち?」
駆「では早速第59話、スタートです」
アカデミア杯団体戦1回戦 中等部1-3vs小等部5-3 フィールドの状況
中等部1-3 2番手 神田沙紀
LP2100 手札1枚(ガストクラーケと判明済み)
伏せカードなし
イビリチュア・テトラオーグル ATK/2600 DEF/2100
小等部5-3 2番手 トビー・ローラ
LP4000 手札5枚
モンスター・伏せカードなし
駆side
「「デュエル!」」
沙紀 LP2100
トビー LP4000
「僕のターン、ドロー!」
さぁ、トビー君が最初どう出るか・・・沙紀の場にモンスターは1体、手札は1枚のみでしかもガストクラーケと分かってるから絶好の攻撃チャンスだけど
「M・HEROガストを召喚!」
ATK/1500
「速攻魔法、マスク・チェンジを発動!ガストをリリースし、ガストと同じ風属性でレベル6のM・HEROブラストを変身召喚!」
ATK/2200
なるほど、ブラストできたか
「ブラストの効果発動!ブラストの特殊召喚に成功したとき、相手の場のモンスター1体の攻撃力を半分にします。テトラオーグルの攻撃力を半分に!」
テトラオーグル ATK/2600→1300
「カードを1枚伏せてバトルですブラストでテトラオーグルに攻撃!」
「くっ!」
沙紀 LP2100→1200
「速攻魔法、マスク・チェンジを発動!」
「2枚目!?」
「ブラストをリリース!ブラストと同じ風属性でレベル8のM・HEROカミカゼを変身召喚!」
ATK/2700
「カミカゼでダイレクトアタック!」
「(究極宝玉神を倒すのにカードを使いすぎましたわね・・・)」
沙紀 LP1200→0
「チャンスをものにしたか」
「M・HEROならこれぐらいいけるわよ」
「これで香澄は実質LP8000を1人で削らなきゃいけないわけですね」
「でも香澄ならやれるかもね」
香澄のジェムナイトの爆発力は恐ろしいからね・・・さぁ、クライマックスも近いかな
香澄side
「香澄、後は頼みましたわ」
「はい、頑張ります」
1回戦から追い詰められました
さすが遥ちゃんのクラス・・・層が厚い・・・
私が負けたら私たちのクラスは敗者復活に回ることになる・・・つまり責任重大
当初は私と沙紀さんの位置は逆だったんですけど、個人戦の結果から大将が一番強い人がいるべきだって言われて私が大将になりました
プレッシャーですけど・・・やらなきゃいけないですね
「宜しくお願いします」
「よろしく」
トビー君は駆さんが育てたと言っていいデュエリスト。M・HEROをよく使いこなしてます
個人戦で駆さんをあそこまで追いつめたんですから強いのは当然・・・でも、私は負けない!
「「デュエル!」」
香澄 LP4000
トビー LP4000
「私のターン、ドロー!」
カミカゼが場にいる限り私はモンスター1体でしか攻撃できず、さらにカミカゼは戦闘では破壊されない
・・・だったらあのカード!
「魔法カード、ジェムナイト・フュージョンを発動!手札のジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ラズリー、ジェムナイト・ラピスの3体を墓地に送って融合!融合召喚!来てください!孤高の黒斧の輝石騎士!ジェムナイト・ダークパール!」
『立ちふさがる敵は、我が切り伏せる!』
ATK/3300
「ラズリーの効果でサフィアを手札に加えます。ダークパールの効果発動!融合召喚成功時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私はM・HEROカミカゼと伏せカードを選択!ハルバード・スラッシュ!」
『はぁ!』
「ぐっ!(カミカゼにアージャント・ラインが!)」
「ラピスを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。そしてジェムナイト・ガネットを通常召喚!」
ATK/1900
「ガネットとダークパールでダイレクトアタック!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
トビー LP4000→0
ふぅ、まずは1人・・・自分が負けたら自分のクラスの負け・・・団体戦の大将はかなりプレッシャーがかかりますね・・・自分だけじゃない・・・クラスの皆の思いを託されてるわけですからね・・・
さて・・・次は龍亞君・・・遥ちゃんと龍可さんのトップ2は温存ですか・・・でも龍亞君も強敵。気を引き締めないといけませんね
「いくよ香澄さん!」
「いつでもいいですよ」
「「デュエル!」」
香澄 LP4000
龍亞 LP4000
「俺のターン、ドロー!シャッキーン!魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札のモンスター、D・ラジカッセンを墓地に送ることでデッキからレベル1のD・モバホンを特殊召喚!」
ATK/100
「モバホンの効果発動!は攻撃表示のときダイヤルの1~6で止まった数字の分だけデッキからカードをめくり、その中にレベル4以下のディフォーマーがいたら特殊召喚できる!ダイヤル~・オン!」
出た番号は・・・4・・・これなら何か出してきますね」
「俺はD・ボードンをを特殊召喚!」
ATK/400
「さらにD/ラジオンをを通常召喚!」
ATK/1000
「ラジオンが攻撃表示で存在する限り、俺の場のディフォーマーの攻撃力は800ポイントアップするぜ!」
ラジオン ATK/1000→1800
モバホン ATK/100→900
ボードン ATK/500→1300
まさか・・・これはボードン1キル!?3体のモンスターの攻撃力の合計は・・・4000!
「ボードンが攻撃表示の時、俺の場のディフォーマーモンスターは直接攻撃ができる!バトル!ラジオン、モバホン、ボードンでダイレクトアタック!いっけー!」
やっぱり・・・
「凄いね龍亞君」
「でしょ!これで決まりだよ!」
「でも・・ちょっと早急すぎるかな。手札の速攻のかかしの効果発動!ダイレクトアタック時、このカードを手札から捨てることで攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!」
「えぇ!?」
「ちょっと詰めが甘いよ龍亞君」
速攻のかかし入れててよかった・・・龍亞君ならボードン1キルの可能性はあるかなって思って入れてたらピンポイントでしたね
「か、カードを1枚伏せてターンエンド」
「私のターン、ドロー!」
さて、龍亞君の伏せカード・・・気になるなぁ・・・あ、このカード引いたなら・・・いける!
「龍亞君、覚悟はいい?」
「え?」
「レスキューラビットを召喚!」
ATK/300
「レスキューラビットの効果発動!このカードを除外して、デッキからレベル4以下の同名の通常モンスター2体を特殊召喚する!私はジェムナイト・ルマリン2体を特殊召喚!」
ATK/1600×2
「そしてジェムナイト・フュージョンを発動!場のガネット、ルマリンと手札のサフィアを墓地に送り融合!3つの輝石を力を結集し、今、最強のジェムナイトがここに降臨する!クロスフュージョン!きてください!ジェムナイト・カーネリアン!」
ATK/3000
「こ、ここで!?(や、やばい)」
「サフィア、ルマリン、ガネットを融合素材にしたことにより、クロス成功。カーネリアンは3つの効果を得ます。そのうちの1つ目の効果を発動!このカードの融合召喚に成功したとき、自分の除外ゾーンにあるカードをすべて墓地に戻します。これで除外されてるラピスが戻ってきます。そして2つ目の効果発動!1ターンに1度、デッキからジェムナイトモンスターを2体まで手札に加えることができます。私はこの効果でジェムナイト・サフィアとジェムナイト・ラズリーを手札に加えます。」
「え、ちょっ(これ、どれだけ融合するんだろう(汗))」
「墓地のラズリーを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に!ジェムナイト・フュージョン発動!手札のサフィアとラズリーを融合!ジェムナイト・アメジスを融合召喚!」
ATK/1950
「ラズリーの効果でサフィアを手札に。墓地のラズリーを除外して墓地のジェムナイト・フュージョンを手札に!ジェムナイト・フュージョン発動!場のアメジスとルマリンを融合!ジェムナイト・プリズムオーラを融合召喚!」
ATK/2450
「融合素材となったアメジスの効果発動!場から墓地に送られたとき、場にセットされてる魔法・罠カードをすべて持ち主の手札に戻す!」
「わわ!(D・バインドが!)」
これで伏せカードで何かされる心配はなし。後は手札から・・・私と同じく速攻のかかしを入れてる可能性はありますけど・・・それならダイレクトアタックをしなければいい!
「バトル!ジェムナイト・カーネリアンでラジオンを攻撃!ブレイク・スラッシュ!」
「うわぁぁ!」
龍亞 LP4000→2800
「ラジオンがいなくなったことでモバホンとボードンの攻撃力が元に戻るよ」
モバホン ATK/900→100
ボードン ATK/1300→500
「わわ!」
「これで終わりだよ!ダークパールでボードンを攻撃!ギガ・ハルバード・インパクト!」
『これで終わりだ!』
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
龍亞 LP2800→0
よし、勝ちました
「うぅ・・・ボードン1キルを読まれてたなんて・・・最近使ってなかったから不意をつけるかと思ったのに・・・」
「その最近のデュエルを私は個人戦しか見れてないから(汗)」
「・・・あ」
何はともあれ、これで2回戦進出です
しかし大将という位置は慣れないですね・・・今までこんなにプレッシャーを感じたことはなかったです
今回はまだ1回戦でしたけど、これが上に上がるにつれてプレッシャーの強度も高くなるんですよね・・・
「さすがですわね香澄」
「お疲れ香澄!」
「はい」
2人とも私を信頼してるからこそ私を大将にしてる・・・だったら、その信頼に応えなくちゃいけませんね
「香澄のおかげで初戦突破ですわ。次は私とツァンも頑張らなきゃいけませんわね」
「おう!」
「次はもっと楽な展開で回ってきてほしいです」
プレッシャーが大きい分、やりがいもある・・・これが団体戦なんですね
『以上を持ちまして本日の日程は終了です。1回戦敗退のクラスは、明日の午前中の敗者復活戦に回ってもらいます。そして午後から2回戦となります。2回戦の対戦カードは敗者復活戦終了後に発表します。敗者復活戦の初戦の対戦カードはこちらとなります』
敗者復活戦・・・負けたクラスは大変でしょうね・・・何しろ、アキさんのクラス、それから遥ちゃんのクラス、優勝候補といってもいい2クラスが敗者復活戦に回るんですから・・・それを思うとほんと勝ってよかったですね・・・
『敗者復活戦は明日の午前9時より開始します。対象クラスは8時45分ににセンターコートに集合をお願いします』
明日は私たちは2回戦のみ・・・どこが相手だろうと勝ちます・・・たとえ、駆さんたちが相手でも!
駆side
「うー、俺のせいで・・・」
「それはもう何回も聞いたから(汗)」
「あれは香澄お姉さんが強かったんだって」
現在夜。
珍しくセキュリティからの呼び出しがなかった俺が今日は晩飯を作っております
その傍らで遥ちゃん、龍可、龍亞の3人が明日の敗者復活戦に向けての作戦会議中
が、龍亞は今日のデュエルの敗戦に思うことがあったようで
「大将だからって慣れないことをしたばっかりに・・・」
「龍亞は大将じゃなくていつもは切り込み隊長だものね」
「それとあんなにプレッシャー感じるとは思わなかった・・・」
「プレッシャーあったんだ・・・なさそうに見えたんだけど・・・」
「それっぽく見せてただけだよ・・・内心はかなりプレッシャーあったよ・・・」
やっぱり団体戦の大将っていうのは誰でもプレッシャーは感じるものだよね
それをいつもは切り込み隊長として先鋒だった龍亞は初めて経験したと
先鋒は次鋒だと後ろに頼れる仲間がいるからまだましだけど、大将となるとね・・・
「とりあえず龍亞君は先鋒か次鋒に置いたほうがいいね」
「となると大将は・・・やっぱり私か遥かしら?」
「まぁ一応私達がトップ2ってことになってるからね・・・それでいいんじゃない?後は相手によって順番を入れ替えればいいし」
「そうね」
龍可は大将の位置に慣れてそうだしね。そして遥ちゃんはプレッシャーを逆にパワーに変えるタイプだと思う。とはいえ、遥ちゃんは遊戯王を初めて実はまだ半年も経ってない。その遥ちゃんの大将に置くのは不安はあるかもね
となると龍可を大将に置くのが一番いいかもしれないが、相手にもよる
相手のオーダーをどこまで読み切り、自分たちの有利な方に進めるか。それが団体戦だろうしね
と、まだ団体戦を経験してない俺が言うのも難だけどね(笑)
「はい、晩飯できたよ。3人とも手洗っておいで」
「「「はーい」」」
ちなみに今日の晩飯はミートローフにポテトサラダです
ミートローフは前世の時、俺の父親が得意だった料理なんだ。父親の仕事の関係上、作ってくれる回数は非常に少なかったけど(汗)
「うわー、美味しそう!」
「久しぶりの駆の作った晩飯ね」
「元気が出そう!いただきまーす!」
もう復活してる龍亞(汗)
今日の1回戦は、龍亞にとって成長するいい機会。これを生かすか殺すかは龍亞次第かな
「うーん、敗者復活戦のオーダー・・・お兄ちゃん、中等部3-2ってどんなクラス?」
「いや俺に言われても(汗)」
まだ悩んでる・・・まぁ遥ちゃんたちなら敗者復活戦は普通に勝ち上がれると思うけどね。幸いにもアキさんのクラスとは逆ブロックだし
正直、実力的にもアキさんのいる高等部1-1と遥ちゃんたちがいる小等部5-3が敗者復活戦勝ち上がらなきゃ大波乱だと思う
そんな大波乱が起きたら個人戦で実力隠してたな的な展開になるし(汗)
翌日
午前中出番なしの俺たち中等部1-1は敗者復活戦を観戦
その敗者復活戦は予想通り高等部1-1と小等部5-3が蹂躙した
実力的には優勝候補だしね・・・初戦の当たりが悪かっただけで
ということで敗者復活戦は予想以上のスピードで終わった
『それでは団体戦2回戦の組み合わせを発表します。こちらです』
第1試合:高等部2-2vs中等部1-3
第2試合:高等部2-1vs高等部1-3
第3試合:中等部2-3vs高等部1-1
第4試合:高等部1-2vs中等部2-1
第5試合:高等部3-1vs中等部1-2
第6試合:高等部3-3vs中等部3-1
第7試合:高等部3-2vs小等部5-3
第8試合:中等部1-1vs高等部2-3
香澄たちの中等部1-3が第1試合、アキさんたちの高等部1-1が第3試合、森司さんたちの高等部1-2が第4試合、遥ちゃんたちの小等部5-3が第7試合、で俺たち中等部1-1は第8試合・・・相手は・・・高等部2-3・・・あそこは初戦の相手が小等部4-2が相手だったから蹂躙してたけど・・・正直そんなに強いとは思わなかった
うん、この相手ならいけるかな
「次は1番手留姫、2番手俺、3番手涼太で行かせて」
「え?僕また3番手ですか?」
「ごめんね。本当なら昨日からデュエルしてない涼太を1番手で出すべきなんだろうけど、今回はちょっとやりたいことがあってね」
「やりたいこと?」
「うん」
「何をする気?」
「それは試合を見てからのお楽しみ。留姫、ちょっといい?」
「私?いいけど・・・」
さぁ、それでは2回戦、皆さんがびっくりのショーをお見せするよ!
駆「以上、第59話でした」
遥「そして今回のゲストは香澄お姉さんです!」
香澄「大久保香澄です。何とか初戦突破しました」
遥「香澄お姉さんやっぱり強い」
駆「完全に覚醒したね香澄は」
香澄「2人のおかげです」
遥「おかげで私たちは敗者復活戦に・・・」
香澄「わずか数行で勝ち上がったじゃないですか」
駆「そりゃまぁ・・・相手が大したことないし・・・」
遥「次からが本番だもんねー」
香澄「そういえば・・・なんで私、この小説に出ることになったんでしょう?リメイク前も出てますけど結構突発的でしたよね?」
駆「あれはね・・・えっとね、作者がある小説を見てジェムナイトに興味を持ち、それで実際に買って回してみて面白いってなって、小説でもジェムナイト使い出そうと思って出たのが香澄」
香澄「そのある小説って・・・あれですよね」
遥「絶対あれだね(汗)」
駆「多分もう言っちゃっていいよね。番外編の方でもう名前出てるし。フュージョニストさんの小説、『遊戯王5D's~季節外れの転校生~』です」
香澄「ですよね。その小説の主人公がジェムナイト使いである凛さんですもんね」
遥「だからフュージョニストさんが作者の大先輩なんだよね。作者が小説書き始めたきっかけもフュージョニストさんの小説見てからだし」
駆「そうそう」
香澄「ということで私が誕生したきっかけ話はここまでで・・・次は・・・駆さんたちかと思ったら遥さんたちなんですね」
遥「そうそう、次は私たちの2回戦をお送りするよ」
駆「サブタイトルは『最上級生の意地』です」
遥「あ、これ私達苦戦するパターン(汗)」
香澄「サブタイトルがこれですもんね(汗)」
駆「ということで、次話もお楽しみに!」