遥「また遅くなってごめんね。理由は活動報告にあるからそっちを見てね。」
駆「さぁこの第4話はまたしても遥ちゃんのデュエルです。」
遥「精一杯楽しんできます!」
駆「今回はあの映画の影響で出た新しいカードも一部登場です。」
遥「それじゃあ私のデュエル第2戦をどうぞ!」
駆side
「遥ちゃん、さすがにそれは喋りすぎ。」
「えへへ、ごめん。」
しばらく気を失っていた俺。目が覚めた後、状況を確認したらある双子の家の中だった。
「まぁ、龍可と龍亞がなぜか信用してくれてるからよかったものの・・・。」
そう、龍可と龍亞の家だった。で、俺が気を失ってる間に遥ちゃんがすべて説明したらしい・・・転生のことまで。
「まぁ・・・精霊が悪い人たちじゃないって言ってるから・・・。」
ほんとに龍可が精霊が見える人でよかった・・・本来はこんなの信じられないからね。
「ということで自己紹介が遅れたね。俺は山岸駆。よろしくね2人とも。」
「よろしく!俺は龍亞。」
「私は龍可よ・・・あれ?なんで自己紹介してないのに私たちの名前知ってたの?」
「・・・あ。」
そして俺も失態を犯すというこの連鎖である・・・あかん。
「お兄ちゃんも喋ってるじゃん・・・。」
「・・・こういう状況は初めてだから・・・。」
むしろ普通経験しない・・・。
「はぁ・・・また信じられないような話が続くがいいか?」
「いいわよ。」
「まず俺と遥ちゃんが別の世界から来たことは遥ちゃんが言ったとおりだ。で、問題は・・・俺と遥ちゃんにとって、この世界はアニメの世界ということだ。」
「あ、アニメ!?」
「俺たちアニメキャラだったの!?」
「全員がそういうわけじゃないと思うが少なくとも龍可と龍亞はそうだな。」
「え?そうなの?」
「・・・まぁ遥ちゃんは見てないから知らないのも無理ないな・・・。」
「私たちがアニメキャラ・・・。」
「ねぇ、じゃあ、遊戯お兄さんや十代お兄さんもアニメキャラなの?龍可と龍亞に2人の名前だしたら物凄く驚かれたけど。」
「そこまで言ってたの!?」
遊戯と十代の名まで出してるとは思わなかった・・・。
「えっとね・・・遊戯と十代はこの世界では伝説と呼ばれる人なんだよ。」
「で、伝説!?」
「そうだよ!いいなぁ・・・俺も会いたい!」
「私はそれにも驚いたけど、精霊世界が本当にあることに驚いたわ・・・。」
「あー・・・まぁそうか。」
・・・いろいろとおかしいよな・・・うん・・・普通はこんな経験できません。
『クリリン!』
「クリボン!どうしたの?」
「あっ、可愛い!」
『クリクリー!』
「あっ、ハネクリボー。」
『クリリン!』
『クリクリー!』
「遥の精霊、ハネクリボーだったんだ。」
「ほかにもいるよ。マハードとマナが。」
「え?マハードとマナって・・・。」
『私と』
『私のことだよー!』
「ブラック・マジシャンにブラック・マジシャン・ガール!?」
「ええっ!?」
「あはは(汗)」
まぁいきなり伝説のモンスターが出たらそりゃ驚くよな。精霊が見えない龍亞もブラック・マジシャンの言葉が龍可から出た瞬間反応したし。
で、こうなると、
『クリリー!』
「まぁお前も出てくるよなクリボー。お前も行ってきな。」
『クリリー!』
『クリリン!』
『クリクリー!』
ここにクリボー、ハネクリボー、クリボンが勢ぞろいである。これは癒されますわ。
「駆の精霊はクリボーだけ?」
「いや、もう2体いるよ。今はなんか出てこないみたいけど。」
ブラスターとサキは精霊世界のHERO界に呼び出されて今はいない・・・とマハードから伝えられた・・・何があったし・・・。
「そうなんだ・・・。」
「それよりさ・・・2人ともこれからどうするの?」
「・・・どうしよっかお兄ちゃん。」
「どうすっかね・・・まず住む場所を探して・・・」
「住む場所ならここでいいじゃん!」
「・・・はい?」
「龍亞・・・まさか・・・うちに住まわせようとしてない?」
「いいじゃん!部屋空きあるんだし。」
「はぁ・・・私はいいけど・・・。」
「いや、龍可が了承しても両親にはどう説明するんだ?」
「俺が説得して見せる!どうせ出張ばっかでいないし、何とかなるよ!」
「・・・(汗)」
まぁ龍亞らしいっちゃ龍亞らしいが・・・(汗)
「・・・お兄ちゃんどうする?」
「まぁこう言ってるんだし、お言葉に甘えさせてもらおうか。」
「そうだね。」
「やったー!」
「部屋はあそこを使っていいわ・・1部屋しないけど大丈夫?」
「大丈夫!問題ないよ!」
1部屋って言っても、指さされた場所、めっちゃ広そうなんですが・・・(汗)
「ねぇねぇ、荷物の片づけが終わったらデュエルしよう!」
「龍亞・・・はぁ・・・。」
龍可が頭を抱えてるな。
「じゃあ遥ちゃんやる?」
「うん!やるやる!まだ始めたばっかりだし、慣れていかないとね。」
「え?始めたばっかなの?」
「そうだよ!」
「初めて1週間ぐらいだ。」
「1週間・・・だから慣れが必要なのね。」
「そういうこと!」
その後、片付けが終わりベランダへ・・・ほんと広すぎだよなこのベランダ・・・。
「遅くなってごめんね。」
「いいよ全然。」
そうちょっと遅くなったのにはちょっと訳がある。その理由は・・・今からやるデュエルを見ればわかるはず。
「ねぇ、遥のデッキってやっぱりブラック・マジシャンが主体のデッキ?」
「そうだよ!」
「すっげぇ!そんな伝説のモンスターとデュエルできるんだ!わくわくするー!」
「私が上手く扱えてないけどね・・・。」
「初めて1週間ならしょうがないわよ。今から慣れていけばいいわ。」
「そうだよそうだよ!」
「そうだよね。ありがとう!じゃあ行くよ龍亞君!」
「おう、いくぜ!」
「「デュエル!」」
遥 LP4000
龍亞 LP4000
さぁて始まったなデュエルが。
「よっしゃ!俺の先攻だ!ドロー!シャッキーン!」
先攻は龍亞か・・・どうするかな?
「俺はD・モバホンを召喚!チャッキーン!」
ATK/100
「モバホンは攻撃表示のときダイヤルの1~6で止まった数字の分だけデッキからカードをめくり、その中にレベル4以下のディフォーマーがいたら特殊召喚できるんだ。ダイヤル~・オン!」
モバホンのダイヤルは3で止まった。
「3枚の中には・・・あった。俺はD・ラジオンを召喚。」
ATK/1000
やっかいなモンスターがきたな。
「ラジオンが攻撃表示のとき、ラジオンがフィールド上に表側表示でいる限り、自分フィールド上のディフォーマーの攻撃力は800ポイントアップするんだ。」
D・モバホン ATK/100→900
D・ラジオン ATK/1000→1800
「カードを1枚伏せてターンエンド!」
いきなりモバホンとラジオンか・・・やるじゃん龍亞。
「私のターン、ドロー!」
さてこれに対して遥ちゃんはどうする?
「私はチョコ・マジシャン・ガールを召喚!」
ATK/1600
「何そのモンスター!見たことない!」
「私も見たことない・・・けど可愛い。」
「でしょ!だから入れたんだ。」
そう、これが時間がかかった理由。バックの中に現実世界で新しく出たんであろうカードが入ってて、その中に今出たチョコ・マジシャン・ガールなど、マジシャン強化のカードが一杯あってね。それに遥ちゃんがマジシャンガールのモンスターたちを入れたいって言いだすからちょっと調整したわけ。
初心者の遥ちゃんが使う故、リスクはあるが、遥ちゃんが使うっていうなら止めはしない。あのデッキはもう遥ちゃんのデッキなのだから。
ちゃんと使い方は説明したよ。俺も見たことないカードだったから俺が考えうる限りの知識を使ってだけど・・・。
しかしまぁ・・・強化されすぎだろ。
「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度手札から魔法使い族モンスター1体を捨てて1枚ドローする!バトル!チョコ・マジシャン・ガールでD・モバホンに攻撃!」
「待ってました!罠カードオープン。ディフォーム!」
モバホンが守備表示になり、チョコ・マジシャン・ガールの攻撃がはじかれる・・・やっぱそのカードか。
「ディフォームは自分フィールド上のディフォーマーが攻撃対象になった時、攻撃モンスター1体の攻撃を無効にして攻撃対象に選択されたディフォーマーの表示形式を変更するんだ。」
ATK/100→DEF/100
「うーん・・・だったらカードを1枚伏せてターンエンド。」
まぁそうなるか・・・さてここからどうなるか・・・。
「よーし!俺のターン!ドロー!俺はD・ステープランを召喚!」
ATK/1400→2200
「モバホンを攻撃表示に変更!」
DEF/100→ATK/900
「さらにモバホンの効果発動!ダイヤル~・オン!」
今度出た数字は・・・2、引けるかな?
「2枚の中には・・・あった!D・ラジカッセンを召喚!」
ATK/1200→2000
これは・・・龍亞・・・一気に決めるつもりだね。
「バトル!D・ステープランでチョコ・マジシャン・ガールに攻撃!」
その攻撃は迂闊だね。
「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度、チョコ・マジシャン・ガールが攻撃対象になったとき、チョコ・マジシャン・ガール以外の自分の墓地の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚して、攻撃対象をそのモンスターに移し替え、攻撃してきたモンスターの攻撃力を半分にする!」
「えぇ!?」
「私は、墓地からブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」
『お待たせ!』
ATK/2000
「わー!本物のブラック・マジシャン・ガールだ!」
「龍亞、喜んでる場合?」
「あ・・・。」
「ステープランの攻撃はブラック・マジシャン・ガールへの攻撃になり、ステープランの攻撃力は半分になる!」
ATK/2200→1100
「ブラック・マジシャン・ガールの反撃!ブラック・バーニング!」
『はぁぁぁぁ!』
「うわぁ!」
龍亞 LP4000→3100
「で、でも、ステープランが戦闘で破壊されたとき、ステープランを破壊したモンスターの攻撃力は300ポイントダウンする。」
「えぇ!?」
『力が・・・抜ける・・・』
ATK/2000→1700
「D・ラジカッセンは攻撃表示の時、2回攻撃ができる!ラジカッセンでブラック・マジシャン・ガールとチョコ・マジシャン・ガールに攻撃!」
『きゃああ!』
「マナ!」
遥 LP4000→3300
「D・ラジオンとD・モバホンでダイレクトアタック!」
これがディフォーマーの恐ろしさ。はまった時のディフォーマーはとてつもなく強い。
「そうはさせないよ!罠発動!マジシャンズ・ナビゲート!手札からブラック・マジシャンを特殊召喚!」
『私が来たからには遥殿には指一本触れさせん!』
ATK/2500
「さらに!デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚できる!2枚目のブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」
『私自身は復活だよ!』
ATK/2000
「うわぁ、生のブラック・マジシャンだー!」
「気持ちはわかるけどデュエル中よ龍亞。」
「そうだった・・・あれ?これじゃあ攻撃できないじゃん!」
「今更何言ってるのよ龍亞・・・。」
龍可があきれてるな・・・まぁ、この世界の住人からしてみれば生のブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールを見て舞い上がるのは無理ないか。
「カードを2枚伏せてターンエンド!」
さて、龍亞の場には3体のモンスター、そして2枚の伏せカード。3体のモンスターはマハードとマナで倒せるが・・・あの2枚の伏せカードが曲者か?
それにしても・・・遥ちゃんの上達は速いな。新しいカードをもう使いこなしてる。
「龍亞君て物凄くデュエルを楽しんでるよね。」
「当然じゃん!こんな面白いデュエル、楽しまなきゃ損じゃん!」
そりゃそうだ。デュエルは楽しむ気持ちがなきゃ。
皆最初はそう。こういう風に楽しんでデュエルをする。でもだんだん慣れてくると、だんだん勝ちたい思いが強くなり、戦略的にデュエルをする。皆最初の頃のデュエルを楽しむ気持ちを忘れてしまう。でも・・・いかなる時も、デュエルを楽しむ気持ちを忘れてはならないんだ。十代がいい例だと思う。十代はいかなる時もデュエルを楽しむ気持ちを忘れてはなかった。だからこそ・・・強い。
アニメを見てずっと思ってる。デュエルは人を傷つけるためにあるんじゃなく、皆が楽しむためにあるものだと。
「そうだよね・・・じゃあ私も思いっきり楽しむよ!私のターン、ドロー!」
龍亞はその分だと強いデュエリストだよ。ちょっと独りよがりだけどな。
「永続魔法、黒の魔導陣を発動!発動時、デッキの上から3枚確認する。その中にブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カード、またはブラック・マジシャンがあった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができ、残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。3枚確認して・・・私は黒・魔・導を手札に加える!」
「げ!そのカードは!」
「黒・魔・導を発動!自分の場にブラック・マジシャンが存在するとき、相手の場の魔法、罠カードをすべて破壊する!」
「うわぁ!聖バリとD・バインドが!」
やはり聖バリは割られるものである。
「さらに魔法カード黒・魔・導・連・弾を発動!このターン自分の場に存在するブラック・マジシャン1体の攻撃力は、自分の場に存在するブラック・マジシャン・ガールの攻撃力分だけアップする!」
ATK/2500→4500
「そしてこれが最後だよ!魔法カード、拡散する波動!ライフを1000ポイント払い、自分の場のレベル7以上の魔法使い族モンスター1体を選択し、選択したモンスターはすべての相手モンスターに攻撃することができる!私はブラック・マジシャンを選択!」
「えぇ!?」
その代り、選択したモンスター以外のモンスターは攻撃できないけどな。
遥 LP3300→2300
「バトル!ブラック・マジシャンでD・ラジオン、D・ラジカッセン、D・モバホンの3体に攻撃!」
「うわわわ!」
『マナ!行くぞ!』
『はい、お師匠様!』
マハードとマナの杖が重なり、魔力が貯められる。
「『『ブラック・ツイン・バースト3連打!』』」
「うわぁぁぁぁぁ!」
龍亞 LP3100→0
一気に龍亞のライフは0、遥ちゃんの勝ちだね。
「やった!初めて勝った!」
「は、初めて!?」
そう、これが遥ちゃんの初勝利。
「やったよお兄ちゃん!」
「おめでとう遥ちゃん。」
遥ちゃんが素直にうれしそう。その後ろでマハードとマナも喜んでる。
新しいカードも上手く使いこなしたな・・・遥ちゃんはめきめきと成長してる・・・そのうち俺も抜かれるかもな。
「あぁ!負けたー!でもすげぇ楽しかった!」
龍亞は悔しそうだけど、楽しかったからかちょっと笑ってる。
「じゃあ今度は龍可とお兄ちゃんのデュエルだね。」
「「え?」」
「え?やらないの?」
「いや、俺は別にいいけど・・・どうする龍可?」
俺はともかく、龍可はデュエルしたがる性格じゃなかったはずだからちょっと・・・どうかな?
「うーん・・・デュエルはまだいいわ。」
やっぱやらないか・・・うん?まだ?
「その代り・・・ちょっと相談に乗ってほしいかな。」
「相談?」
「うん、ちょっと私のデッキについて・・・。」
駆「皆さん、第4話どうでした?」
遥「今回もオリカ紹介は出てないからなしです。」
駆「さて、今回は遥ちゃんと龍亞のデュエルでしたが、リメイク前の話では、初デュエルは俺と龍亞のデュエルだったんです。」
遥「その時は龍亞君のエースモンスターも出たんだよね。」
駆「そうだね。その時は俺が勝ち、そして続けざまに龍可とデュエルしたんですが・・・今回はちょっと違います。」
遥「次話、お兄ちゃんと龍可がデュエルするのは間違いないけど、その前に、龍可のデッキが変わるんだって。」
駆「どういう風に変わるか・・・タイトルを見てもらえたらわかると思います。」
遥「次話のタイトルは『幻の音楽を奏でよ』です。」
駆「分かる人はわかるよね?そう、あのカデコリーです。」
遥「幻の音楽に癒され、龍可が躍動するかも?」
駆「それでは、次話もお楽しみに!」