留姫「今回は第42話以来の私達2人でのMCよ。」
遥「準々決勝もいよいよ最後の試合!」
留姫「アカデミアNo.1デュエリストのアキに、天才少女、龍可ちゃんが挑む構図よ。」
遥「勝ったほうが準決勝で留姫お姉さんと対戦!」
留姫「さぁ、私の対戦相手はどっちかしら?」
遥「白熱の第52話!」
留姫「スタートよ。」
龍可side
『これより、準々決勝第4試合、龍可(小等部5-3)vs十六夜アキ(高等部1-1)の試合を始めます。』
いよいよ私の出番。
正直ここまで来れるとは思ってなかったわ。あたりがよかったとはいえ。
次の対戦相手はアキさん・・・言わずと知れたアカデミアNo.1デュエリストで、私の憧れのデュエリスト。
どこまでできるかわからないけど・・・喰らいついて行くよ!
「いよいよ龍可とのデュエルね。」
「そうですね。」
「思えば龍可とは1度もデュエルしたことはなかったわね。」
「はい。だから楽しみなんです。」
「それは私もよ。さぁ、いいデュエルをしましょう。」
「はい!」
「それではデュエル開始!」
「「デュエル!」」
龍可 LP4000
アキ LP4000
先攻は私・・・そしてこの手札・・・いけるわ!
「私のターン、ドロー!魔法カード、独奏の第1楽章を発動!自分の場にモンスターが存在しないとき、手札・デッキからレベル4以下の幻奏モンスターを1体特殊召喚します。私は幻想の音女アリアをデッキから特殊召喚!」
ATK/1600
「特殊召喚したアリアがいる限り、私の場の幻奏モンスターは効果の対象にならず、戦闘では破壊されません。さらに私は幻想の音女ソナタを特殊召喚!」
ATK/1200
「ソナタは自分の場に幻奏モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚されます。さらに特殊召喚したソナタが場にいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップします。」
アリア ATK/1600→2100 DEF/1200→1700
ソナタ ATK/1200→1700 DEF/1000→1500
「そして幻想の音女セレナを通常召喚!」
ATK/400→900
「魔法カード、トランスターンを発動!私の場のモンスター1体を墓地に送り、墓地に送ったモンスターと種族・属性が同じでレベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚します。私はセレナを墓地に送り、セレナと同じ光属性・天使族のレベルがレベル4のセレナより1つ高いレベル5の幻奏の音女エレジーを特殊召喚!」
ATK/2000→2500
「エレジーがいる限り、私の場の特殊召喚された幻奏モンスターは効果では破壊されません。さらに特殊召喚したエレジーが場にいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップします。」
アリア ATK/2100→2400
ソナタ ATK/1700→2000
エレジー ATK/2500→2800
「ターンエンドです。」
これ以上ない最高の場ね。これで私の場の幻奏モンスターがやられることはないわ。
「(やるわね龍可・・・あの場を突破するには・・・あれしかないわね。そのためにも・・・今は耐えることが最優先事項ね)私のターン、ドロー!私はイービル・ソーンを召喚!」
ATK/100
「イービル・ゾーンの効果発動。このカードをリリースし、相手に300ポイントのダメージを与える。イービル・バースト!」
「きゃあ!」
龍可 LP4000→3700
「そのあと、自分のデッキからイービル・ソーンを2体まで表側攻撃表示で特殊召喚することができる。」
ATK/100×2
これは・・・まさか病院での遊星とのデュエルの時に使った手。ってことは・・・
「魔法カード、クローズド・プランゲートを発動。同名の植物族モンスター2体が自分の場にいるとき、相手は次のターン、攻撃宣言をすることができない。」
やっぱり・・・これで次のターン私は攻撃ができない。
「ターンエンドよ。」
「私のターン、ドロー!」
だったら私は伏せカードがない今のうちに守護神を出させてもらうわ!
「幻奏の歌姫ソロを召喚!」
ATK/1600→2400
「さらに速攻魔法、光神化!手札から天使族モンスター1体を特殊召喚します!私は幻想の音女リフを特殊召喚!」
ATK/100→50→850
「光神化の効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は半分になるけど、今回は関係ない!リフの効果発動!リフの特殊召喚に成功したとき、リフのレベルを任意のレベルに変更することができる!私はリフのレベルを1から3にします。」
リフ Lv1→3
「Lv4のソロにLv3となったリフをチューニング!聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる。シンクロ召喚!降誕せよ、エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」
DEF/3000
『私の出番ですか。』
「うん、アキさんが相手だからね。気を引き締めていくよエンシェント・フェアリー!」
『そうですね。』
「私はこれでターンエンドです。」
私のデッキの守護神、エンシェント・フェアリー・ドラゴン。でも進化したら攻めに切り替わるわ。
「私のターン、ドロー。私はイービル・ソーン2体の効果発動。リリースして300ポイントのダメージを与える。イービル・バースト!」
「きゃっ!」
龍可 LP3700→3100
「フェニキシアン・シードを召喚。」
ATK/800
「フェニキシアン・シードの効果でこのカードをリリースして手札からフェニキシアン・クラスター・アマリリスを特殊召喚する!」
ATK/2200
フェニキシアン・クラスター・アマリリス・・・まさかアキさんの狙いって!
「バトル、フェニキシアン・クラスター・アマリリスで幻想の音女ソナタに攻撃!フレイム・ペタル!」
「ぐっ!」
龍可 LP3100→2900
「でもソナタはアリアの効果で戦闘では破壊されないです!」
「分かってるわ。フェニキシアン・クラスター・アマリリスは攻撃した後、破壊され、相手に800ポイントのダメージを与える。スキャッター・フレイム!」
「きゃっ!」
龍可 LP2900→2100
アキさんの狙いは・・・効果ダメージで私を0にすること・・・確かに効果ダメージなら私の場も意味をなさない・・・
「カードを1枚伏せるわ。エンドフェイズ、墓地のフェニキシアン・クラスター・アマリリスは墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外することで守備表示で墓地から特殊召喚できる。イービル・ソーンを除外し、フェニキシアン・クラスター・アマリリス復活!」
DEF/0
「ターンエンドよ。」
アキさんの狙いがわかった以上・・・私は総攻撃を仕掛けるしかないわ。もたもたしてたらやられる!
「私のターン、ドロー!」
きた!
「魔法カード、死者蘇生発動!幻想の音女リフを復活させる!」
ATK/100→900
「いくよエンシェント・フェアリー!」
『はい!』
「Lv7のエンシェント・フェアリー・ドラゴンにLv1のリフをチューニング!聖なる進化の光が輝くとき、天使と妖精が交わり、聖なるドラゴンとなる!シンクロ召喚!舞い降りよ!エンシェント・エンジェル・ドラゴン!」
ATK/2600
「エンシェント・エンジェル・・・話には聞いてたけどこれがエンシェント・フェアリー・ドラゴンが進化した姿なのね。」
「はい!」
あ、そっか。エンシェント・エンジェルを出したのはダークシグナー戦のときのルドガーとのデュエル。アキさんはその場にいなかったから実際に見るの初めてなんだ。
『では、進化した私の力をお見せしましょう。』
「えぇ、エンシェント・エンジェルの効果発動!1ターンに1度、手札または墓地から天使族モンスターを1体選び、特殊召喚することができる!私は墓地から幻奏の歌姫ソロを特殊召喚!」
ATK/1600→2400
「この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分だけエンシェント・エンジェルの攻撃力がエンドフェイズまでアップする!」
ATK/2600→4200
「これがエンシェント・エンジェルの力・・・」
「このターンで終わらせます!バトル!幻想の音女ソナタでフェニキシアン・クラスター・アマリリスを攻撃!」
「罠発動!緊急隔壁!このターン、私の場のモンスターは戦闘では破壊されず、相手はモンスター1体でしか攻撃できない。」
「そんな!」
これじゃあ・・・アキさんにダメージを与えられない!
「効果ダメージでじわじわ削っていたから焦ったでしょう龍可。それこそ私の思うつぼよ。」
ぐっ・・・さすがアキさん・・・
「ターンエンドです。」
「私のターン、ドロー・・・龍可、このターンで終わらせるわ。」
「えっ!?」
「フェニキシアン・クラスター・アマリリスをリリース、ローズ・テンタクルスをアドバンス召喚!」
ATK/2200
どういうこと?なんでローズ・テンタクルスを?アマリリスで効果ダメージくると思ったのに。
「さらに速攻魔法、偽りの種。手札からレベル2以下の植物族モンスター1体を特殊召喚するわ。チューナーモンスター、グローアップ・バルブを特殊召喚!」
ATK/100
チューナーモンスター・・・ブラック・ローズでくるの!?
「Lv6のローズ・テンタクルスにLv1のグローアップ・バルブをチューニング!冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」
ATK/2400
「ブラック・ローズ・・・でもブラック・ローズの効果でも私の場はエンシェント・エンジェル以外は破壊されませんよ。」
「分かってるわ。あ、そういえば私がエンシェント・エンジェルを見たことなかったのと同様に、龍可も私のブラック・ローズが進化した姿を見てなかったわね。」
「え・・・あ。」
そういえばブラック・ローズが進化した姿を私は見てない・・・まさか進化したブラック・ローズならこの場をどうかできるの!?
「墓地のグローアップ・バルブの効果発動。デッキの1番上のカードを墓地に送り、墓地から特殊召喚する。」
ATK/100
「さぁ行くわよ。Lv7のブラック・ローズ・ドラゴンにLv1のグローアップ・バルブをチューニング!赤き炎が黒き薔薇を包み込み、黒き薔薇は紅に輝く!シンクロ召喚!咲き誇れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン!」
ATK/2800
クリムゾン・ローズ・ドラゴン・・・これがブラック・ローズの進化した姿・・・
「クリムゾン・ローズ・ドラゴンの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する!」
「げ、ゲームから除外!?」
そんな・・・対象は取ってないし、除外だと、アリアの効果もエレジーの効果も意味をなさない!
「ローズ・ディメンション!」
『ぐっ、ここまでですか・・・』
「エンシェント・エンジェル!」
私の場が・・・全滅・・・
「バトル!クリムゾン・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック!クリムゾン・ローズ・ブラスト!」
「きゃあああ!」
龍可 LP2100→0
「勝者、十六夜アキ!」
負けた・・・さすがアキさん・・・結局アキさんに1ポイントのダメージも与えられなかった・・・
これが・・・アカデミアのトップなのね・・・
「強くなったわね龍可。」
「アキさん・・・でもアキさんには足元にも及びませんでした。」
「そんなことないわ。一歩間違えたら私が完封負けしてるもの。龍可のあの布陣を崩せるのはそうはいないはずよ。」
そう、この布陣には絶対の自信があった。でも世の中絶対なんてない。必ずどこかに弱点はある。それを思い知らされたわ。
「第4試合勝者の十六夜アキさんは自動的に4番に入ります。」
「次は留姫ね・・・」
「頑張ってくださいねアキさん。」
「えぇ。」
『本日の日程はすべて終了しました。皆さん、お疲れさまでした。明日の準決勝は第1試合が9時開始となっております。遅れないようにコートに入ってください。』
明日は午前が個人の準決勝と決勝、午後からは団体戦が始まる・・・
団体戦はクラスの皆の思いを背負って戦う。個人戦の時と比べると重みが全然違う・・・
「さて、皆のところへ戻りましょうか。すぐに教室に戻ってSHRになると思うけど。」
「そうですね。」
団体戦ではこうはいかない。
クラスの思いを背負って、優勝まで突き進むわ!
準決勝組み合わせ
第1試合:八神森司(高等部1-2)vs山岸駆(中等部1-1)
第2試合:加藤留姫(中等部1-1)vs十六夜アキ(高等部1-1)
遥「以上、第52話でした!」
留姫「そして今日のゲストはもちろん今回激戦を繰り広げたこの2人よ。」
アキ「十六夜アキよ。」
龍可「龍可です。」
遥「凄いデュエルだったね。」
留姫「龍可のあの布陣は崩せる人が少ないでしょうね。」
アキ「クリムゾン・ローズがなかったらもう手段なかったわね。」
龍可「駆だったらどう崩してくるかな?」
遥「どうだろう・・・でもお兄ちゃんなら崩しそう・・・」
アキ「私たちが思いつきもしない方法で打開するでしょうね。」
留姫「それが駆だもの。しかしアキのじわじわとくる効果ダメージもいやね。」
龍可「あれも厄介ですね。いつの間にかライフが半分になっててやばいと思ったけど・・・」
遥「そこで焦ったらアキお姉さんの思うつぼなんだよね。」
アキ「それが私のデュエルよ。」
留姫「次私がアキと戦うけど、術中にはまるしかないのよね・・・速攻で高パワーが私のデッキだし。」
アキ「いや、留姫相手にあんなちまちまやってたら瞬殺されるわよ・・・パワーが違いすぎる・・・」
龍可「攻撃力5桁ですもんね・・・」
留姫「それが私のデッキだから。」
遥「さて、龍可とアキお姉さんの原作キャラ対決、前の小説でもあったんだよね。」
アキ「あの時は個人戦3回戦で当たったわね。」
龍可「私はデッキも違って戦い方も違ったけど、結果は今回と同じアキさんの勝ちでした。」
留姫「その前作では実現しなかった私とアキのデュエル・・・何年越し?」
アキ「・・・何年越しでしょうね。」
遥「アキお姉さんと留姫お姉さんのデュエルの前に次回はお兄ちゃんと森司お兄さんのデュエル!」
龍可「相性的には森司さん有利ですけど・・・駆は今までそれを幾度となくひっくり返してるから・・・今回はどうなるかしら?」
留姫「次話のサブタイトルは『HEROと月光龍のコラボレーション』よ。」
アキ「駆のデッキそのまんまよねそのサブタイトル・・・」
留姫「その意味もあるし、ちょっと別の意味もあるみたいよ。」
龍可「え?」
遥「何を出すんだろう?」
留姫「それじゃあ、次話もお楽しみにね。」