留姫「今回はアカデミア杯予選。」
駆「俺のデュエルをお送りします。」
留姫「ついに第2のクロスフュージョンが出るわよ。」
駆「それじゃあ、第40話、スタート!」
駆side
「いけ!シャイニング・フレア・ウィングマン!シャイニング・シュート!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
「よっしゃ!これでベスト16進出!」
今日はアカデミア杯の個人戦予選の日。
一昨日期末テストが終わり、昨日期末テストの結果、期末の順位、2学期の総合順位、そして予選の組み合わせが発表された。
そして今日個人戦の予選、1日休みを挟んで明後日から6日間にわたってアカデミア杯が開催される。
期末の順位?俺はもちろん1位。中間も1位だから総合順位も1位。
留姫が中間・期末共に2位で総合順位2位、涼太が中間・期末共に3位で総合順位3位。美菜は中間5位の期末4位で総合順位が4位。隆は中間10位だったものの、期末で7位を取って総合順位は8位。8位までがトップシードだからそこにぎりぎり隆は入った。
なので予選で留姫たちと戦うことはない。これは大助かり。予選で当たりたくないもん。
この予選。中等部はベスト16まで入れば本選進出なんだけど、そこからさらに予備戦を経て1回戦に行くか、直接1回戦に行くかのベスト8がけのデュエルをやらなきゃいけない。ベスト8に入れば直接1回戦へ。ベスト16どまりだと1回戦の前に行われる小等部の上位8人との予備戦に勝たなければ1回戦に進めない。
小等部の上位8人は遥ちゃんや龍可、龍亞も入ってくるだろうからきつい。
小等部はベスト8までの上位8人が予備戦へ。高等部はベスト16までの上位16人が直接1回戦へ進出となる。
さてこの予選会、留姫たち4人は問題なく勝ち進めそうなんだけど、俺のブロックはベスト8がけで強敵とぶつかる。
「駆さん!」
「おっ香澄。勝った?」
「はい!勝ちました!」
それは香澄。
香澄は総合順位16位で俺のブロックに入ってきた。そして先ほど勝ったみたいなので本選進出決定。だが、ベスト8をかけて俺と香澄が戦わなければならない。
「いよいよ駆さんとのデュエルですね。」
「あぁ、手加減はしないよ。」
「勿論です。全力でぶつかっていきます!」
「只今より、山岸駆vs大久保香澄のデュエルを始めます。」
いよいよ今日最後のデュエル。
他のブロックはもう終わっていて、留姫、涼太、美菜、隆の4人は当然のようにベスト8進出で本選1回戦進出確定している。
「いきます駆さん!」
「あぁ、楽しいデュエルをしよう!」
「はい!」
「それではデュエル開始!」
「「デュエル!」」
駆 LP4000
香澄 LP4000
先攻は・・・俺か。
「俺の先攻、ドロー!俺はE・HEROブレイズマンを守備表示で召喚!」
DEF/1800
「このカードが召喚に成功した時、デッキから融合のカードを1枚手札に加える!カードを3枚伏せてターンエンド!」
さぁ、どう来る香澄?
「私のターン、ドロー!駆さん、最初から全力で行きますよ!」
「おう!こい!」
「手札より、ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・ルマリン、ジェムナイト・アイオーラ、ジェムナイト・クリスタの3体を墓地に送って融合!」
な、いきなり3体融合!?
「いでよ!孤高の黒斧の輝石騎士、ジェムナイト・ダークパール!」
『これが我らの全力だ!』
ATK/3300
「ダークパールの効果!このカードの融合召喚に成功した時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私は両側の伏せカードを破壊します!ハルバード・スラッシュ!」
『覚悟!』
「ぐっ・・・ヒーロー逆襲を破壊されたか・・・でももう1枚はリ・バウンド。セットされたこのカードが相手によって破壊され墓地に送られた時、デッキからカードを1枚ドローする!」
「なら私は墓地のジェムナイト・フュージョンをその効果により墓地のジェムナイト・アイオーラを除外することで手札に戻します。さらに、ジェムナイト・ガネットを召喚!」
ATK/1900
「バトル!ジェムナイト・ガネットでブレイズマンを攻撃!」
「ぐっ、でも罠発動!ルーキー・ファイト!自分の場のモンスターが戦闘で破壊された時、デッキからレベル3以下のE・HEROを1体特殊召喚できる!きて!俺のデッキの守護神!E・HEROエンジェル・ウィング!」
『駆には指1本触れさせないよ。』
DEF/700
「戦闘耐性があるモンスター・・・ダークパールで攻撃しても無意味ですね。私はカードを1枚伏せてターンエンドです。」
『お主・・・いい目をしている。』
『ありがとう・・・でも、私達の真の力はこれからだよ。』
『真の・・・力だと?』
『えぇ、行くよ、駆。』
「あぁ、俺のターン!E・HEROエンジェル・アルドを召喚!」
『久々の出番ね。』
ATK/800
『アルド!』
『ウィング、私達の力を合わせていくわよ。』
『勿論。』
「手札より融合発動!場のウィング、アルドと手札のエンジェル・シャイアの3体を融合!」
『私も行くよー!』
『私達エンジェルヒーローの絆の力、』
『見せてあげます!』
「3体のエンジェルヒーローが合わさった時、最強のエンジェルヒーローが舞い降りる!クロスフュージョン!」
「く、クロスフュージョン!?」
「降臨せよ!E・HEROエンジェル・ハイロゥ!」
ATK/3000
「クロスフュージョン・・・確かそれはフォーチュンカップの時に留姫さんがやった・・・」
「そう、あのクロスフュージョンだよ。シャイア、ウィング、アルドの3体を融合素材にしたことによりクロス成功、ハイロゥは3つの効果を得るよ。」
「3つの・・・効果・・・」
「でもその前に、シャイアの効果発動!このカードが融合素材またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイントライフを回復する。一緒に融合素材としたウィングとアルドのレベルの合計は5。よって500ポイントライフを回復する!」
駆 LP4000→4500
「さらにアルドの効果発動!このカードが融合素材またはシンクロ素材としてフィールド上から墓地に送られた時、墓地の魔法カード、罠カードを1枚ずつデッキに戻し、カードを1枚ドローする。融合とルーキー・ファイトをデッキに戻し1枚ドロー!」
「凄い・・・これがエンジェルヒーローの力。」
「まだまだ。エンジェル・ハイロゥの効果発動!1ターンに1度、場のモンスター1体をゲームから除外することができる!ダークパールを除外せよ!ディメンジョン・アロー!」
『ぐっ・・・こんな形で・・・やられるとは・・・』
「ダークパール!」
「だがこの効果を使ったターン、エンジェル・ハイロゥは攻撃できない。カードを1枚伏せてターンエンド。」
「私のターン、ドロー!」
さぁ、ハイロゥ相手にどうするかな?
「ガネットを守備表示にしてターンエンドです。」
ATK/1900→0
守備表示にして凌ぐ気か・・・それじゃあハイロゥの攻撃は受けきれないよ!
「俺のターン!バトル!エンジェル・ハイロゥでガネットを攻撃!第1射発射!シャイニング・フェザー・アロー!」
「罠発動!マジカルシルクハット!デッキから魔法・罠カードを2枚選び、その2枚を通常モンスター扱いとして自分の場のモンスター1体と合わせてシャッフルして裏側守備表示でセットします!」
「なるほどね・・・でも、エンジェル・ハイロゥはクロス成功時、1度のバトルフェイズに3度の攻撃が可能!」
「えぇ!?」
「すべてのシルクハットを撃ち抜け!シャイニング・フェザー・アロー3連打!」
「きゃあ!」
「ターンエンドだよ。」
「くっ・・・(このターンであのモンスターを倒さなきゃ負けちゃう・・・このドローにかけるしかない!)私のターン、ドロー!あ、きた!」
香澄の目が変わった・・・なにを引いた?
「私はレスキューラビットを召喚!」
ATK/300
「レスキューラビットの効果発動!このカードを除外し、デッキからレベル4以下の同名の通常モンスター2体を特殊召喚します!デッキよりジェムナイト・サフィア2体を特殊召喚!」
DEF/2100×2
「ジェムナイト・フュージョン発動!場のサフィア2体と、手札のジェムナイト・オブシディアを融合!」
また3体融合・・・今度は何が出てくる?
「融合召喚!輝きの淑女!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」
ATK/3400
攻撃力3400!?ダークパールよりも高い!
「オブシディアの効果で墓地のジェムナイト・サフィアを特殊召喚します。」
DEF/2100
「ブリリアント・ダイヤの効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの表側表示のジェムナイトモンスター1体を選んで墓地へ送り、エクストラデッキからジェムナイト融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。」
「いぃ!?」
融合効果!?強っ!
「場のジェムナイト・サフィアをリリースし、グラインド・フュージョン!私が出すのはジェムナイト・プリズムオーラ!」
ATK/2450
「墓地のジェムナイト・ラズリーを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。プリズムオーラの効果、手札からジェムナイトと名のつくカード1枚を墓地に送ることで場の表側表示のカード1枚を破壊します。手札のジェムナイト・フュージョンを墓地に送り、エンジェル・ハイロゥを破壊!」
「エンジェル・ハイロゥの融合素材として墓地に送られたウィングの効果、ウィングを融合素材またはシンクロ素材とした融合モンスターまたはシンクロモンスターは1ターンに1度破壊されない。」
「また耐性効果・・・だったらバトルです!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤでエンジェル・ハイロゥに攻撃!」
「くっ!」
駆 LP4500→4100
「でもハイロゥにはまだ効果がある!このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地・除外ゾーンからシャイア、ウィング、アルドを特殊召喚できる!お願い!シャイア!ウィング!アルド!」
『シャイア只今参上!』
DEF/100
『ウィング、只今帰還しました。』
DEF/700
『アルド、帰還。』
DEF/1100
「なっ・・・だったらプリズムオーラでアルドを攻撃!」
『私は退散か・・・駆、勝ってよ。』
「勿論。」
「ターンエンドです。」
ハイロゥが倒されたか・・・さすが香澄だね。一筋縄ではいかない。
「俺のターン、ドロー!」
でも香澄、このターンで終わらせてもらうよ!
「融合発動!手札のネオスと場のウィングを融合!現れろ!天使のHERO!E・HEROエンジェル・スプリング!」
ATK/2700
「見たことないHERO・・・」
「こいつはE・HEROと天使族モンスターの融合で召喚できるモンスターだよ。」
「~族融合2体目ですね。」
「そういうこと。でもまだ終わらないよ。魔法カード、O-オーバーソウルを発動!墓地よりE・HEROと名のつく通常モンスターを1体特殊召喚できる!甦れ!E・HEROネオス!」
ATK/2500
『今回は私の真の姿を見せるのですね。』
「あぁ、頼んだよブラスター。」
『承知。』
『私も行くよー!』
「Lv7のネオスにLv1のシャイアをチューニング!」
『行っくよー!』
『はぁぁぁぁぁ!』
「偉大なる戦士が進化して今、戦場の中心に立つ!シンクロ召喚!立ち上がれ!E・HEROネオス・リべレイター!」
『これが私の真の姿です。』
ATK/2500
「これがネオスの進化した姿・・・」
「シャイアの効果発動!このカードが融合素材、またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイント回復する!ネオスのレベルは7!よって700ポイント回復する!」
『受け取って駆!』
駆 LP4100→4800
「さらにネオス・リべレイターの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、デッキからHEROと名のつくモンスターを2体墓地に送ることで相手フィールド上のカードを1枚破壊することができる!デッキからアナザー・ネオス、ネクロダークマンを墓地に送り、ブリリアント・ダイヤを破壊する!」
『喰らえ!』
「ブリリアントダイヤが・・・」
「そしてネオス・リべレイターは墓地・除外ゾーンのHERO1体につき、攻撃力が100ポイントアップする。墓地のHEROはネオス、アナザー・ネオス、ネクロダークマン、シャイア、ウィング、アルド、ハイロゥ、ブレイズマンの8体!よって800ポイントアップ!」
ATK/2500→3300
「ネオス・リべレイターの効果はまだある!1ターンに1度、墓地のHEROと名のつくモンスター1体を選択。選択したモンスターを除外し、除外したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまでネオス・リべレイターの攻撃力に加える!俺はエンジェル・ハイロゥを除外し、ハイロゥの攻撃力分、3000ポイント攻撃力をアップさせる!」
ATK/3300→6300
「攻撃力6300!?」
「チェックメイトだよ香澄!バトル!ネオス・リベレイターでプリズムオーラを攻撃!ミラージュ・インパクト!」
『はぁぁぁぁぁぁ!』
「きゃあああ!」
香澄 LP4000→150
「エンジェル・スプリングでダイレクトアタック!スプリング・スラッシュ!」
「きゃああああ!」
香澄 LP150→0
「勝者、山岸駆!」
ふぅ、勝った。これで1回戦にストレートイン確定。
「負けました・・・やっぱり強いですね駆さん。」
「香澄も強かったよ。」
「本選でも対戦できるといいですね。」
「直前まで組合せ分からないからね。まずは予備戦頑張って。」
「はい。小等部にも遥ちゃんとか強い人いますから楽しみです。」
後に聞いた話だと、高等部はアキさん、森司さん、こよみさんなど、有力選手が次々に本選行きを決め、小等部も遥ちゃんやトビー君、龍可や龍亞など、前評判通りに勝ち上がったようだ。
さぁ、明後日。
楽しい大会が、始まる。
駆「以上、第40話でした。」
留姫「今回のゲストはこの子よ。」
香澄「大久保香澄です。よろしくお願いします。」
駆「いいデュエルだったよ香澄。」
香澄「私も楽しかったです。」
留姫「今回負けたとはいえ、香澄の実力は本物。本選で上位行くかもね。」
香澄「それは私を買いかぶり過ぎでは・・・」
駆「いいや、もしかしたら行くかもね。」
留姫「それぐらいの実力はあるわよ香澄は。」
香澄「あ、ありがとうございます。」
駆「それじゃあ今回初めて出したオリカを紹介するよ。」
留姫「今回初登場したオリカは2枚よ。」
E・HEROエンジェル・ハイロゥ(祝札さん提供オリカ)
光属性 天使族 Lv8
ATK/3000 DEF/3000
融合・効果
「HERO」と名の付くモンスター×3
このカードは融合素材に「E・HERO エンジェル・シャイア」「E・HERO エンジェル・ウィング」「E・HEROエンジェル・アルド」を使用した時、以下の効果を得る。
・このカードはバトルフェイズ中に3回の攻撃ができる
・1ターンに1度、フィールド上のモンスター一体をゲームから除外することができる。この効果を使用したターン、このカードは攻撃できない。
・このカードをフィールド上を離れた時、自分の墓地、除外ゾーンから「E・HERO エンジェル・シャイア」「E・HERO エンジェル・ウィング」「E・HERO エンジェル・アルド」を1体ずつ、フィールド上に特殊召喚することができる。
E・HEROエンジェル・スプリング
光属性 天使族 Lv8
ATK/2700 DEF/2000
融合・効果
「E・HERO」と名のついたモンスター+天使族モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが守備モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていればその数値分だけ自分のライフポイントを回復する。
駆「これが今回出した2枚のオリカだよ。」
留姫「クロスフュージョンモンスターのエンジェル・ハイロゥは祝札さんからもらったオリカよ。」
香澄「エンジェル・スプリングはあんな効果があったんですね。」
駆「そう。今回はネオス・リベレイターをだす経由先として利用したけど。」
留姫「ハイロゥは強いわね・・・さすがクロスフュージョン。」
香澄「このエンジェルハイロゥ、前作でも私とのデュエルで初登場してますよね。」
駆「そうだね。その時は団体戦だったけど。」
留姫「そのアカデミア杯がついに次話から開幕よ。」
香澄「楽しみです。」
駆「しかも最初は香澄の出番だよ。」
香澄「私出番多いですね最近。」
留姫「出番多いのはいいことよ。駆の精霊の中にはデュエル中まだ1度しか使用されてない精霊だっているのよ。」
香澄「そうなんですか?」
駆「だって出した1度きりしかデッキから姿を現さないんだもん。」
留姫「まさにN・HERO(ニートヒーロー)ね。」
香澄「ヒーローがニートでどうするんですか・・・」
駆「ってことで、次話の題名は『アカデミア杯開幕!ジェムナイトvs宝玉獣』です。」
留姫「相手は中間試験で遥ちゃんの対戦相手だったあの子よ。」
香澄「それでは次話もお楽しみに。」