遊戯王~伝説を受け継いだ兄妹~   作:龍南

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駆「お待たせしました、第38話です。」

遥「今回はデュエルあるよ!」

駆「さぁ、早速行くよ。」

遥「第38話、スタート!」


第38話 少女の覚醒!黒斧の輝石騎士降臨!

留姫side

 

「約束通り来たよ。」

 

心を閉ざした少女と出会って翌日。

 

私と駆は再びその少女の元へ。

 

駆の姿が見えた途端、少し表情が柔らかくなった少女、大久保さん。

 

が、今日来たのは私と駆だけじゃない。

 

「こんにちは。」

 

そう大久保さんに声をかけたのは駆の妹、遥ちゃん。

 

「あ、この子は川上遥ちゃん。俺の妹だよ。」

 

「よろしくね!」

 

が、まだ心を開いてるのは駆だけみたいで、また表情が曇る。

 

「この子が昨日ラインで言ってた駆さんの妹か。」

 

「可愛いですね。」

 

そう言いながら出てきたのは昨日出会った転生者、森司さんとこよみさん。

 

「川上遥です!よろしくお願いします!」

 

「よろしく。俺は八神森司。」

 

「私は灘こよみ。」

 

「森司お兄さんとこよみお姉さんだね。よろしく!」

 

「お、お兄さん!?」

 

「お姉さん?」

 

「あぁ、遥ちゃんは年上にはいっつもこういう呼び方なんです。」

 

「そ、そうなんですか・・・」

 

2人も気持ちはわかる。私も最初戸惑ったわ。最も、私はその時魔女状態だったけども。

 

「とりあえず中に入ってください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、駆と遥ちゃんは大久保さんの部屋に。3人だけで話したいって言ってたから、私は森司さんとこよみさんと談笑することに。

 

「ごめんなさいね、結局あの2人に任せっきりで私何もしてないわ。」

 

「そんなことないですよ。」

 

やっぱり人の心を開くのはあの2人の役目ね。

 

「駆さんって、私達が思ってる以上に壮絶な過去がありますよね。」

 

「えぇ、私も最初聞いたときびっくりしたわ。」

 

「駆さんの妹も同じって聞きましたが・・・」

 

「そうよ。遥ちゃんも駆と一緒で家族を失ってる。」

 

「それをあの年で・・・」

 

「普通の小学生なら・・・心が折れるよな・・・」

 

「でも遥ちゃんには駆という頼れる兄がいた。」

 

「駆さんと遥ちゃんって本当の兄妹じゃないんですよね?」

 

「そうよ。でも遥ちゃんが家族を殺され、家族を殺した犯人に追いかけられてたところを助けたのが駆。それ以前にも遥ちゃんは事件に巻き込まれたところを駆に助けられてて、もうそれ以来遥ちゃんは駆のことをまるっきり信頼している。」

 

「そうだったんですか・・・」

 

「遥ちゃんを保護した同じ時期、駆も家族や親戚を殺されていた。ずっと家に1人っきりだったけど、それ以来、遥ちゃんは駆の家で住むようになった。」

 

「だから兄妹同然ってことですか?」

 

「そうよ。あの2人は家族もなしにずっと2人っきりで生き抜いてきた。だからあの2人は固い絆で結ばれている。誰であろうとあの2人の絆を断ち切ることはできない。」

 

そう、私でもあの2人の絆を断ち切れはしない・・・断ち切るつもりもないけど。

 

「そんな過去が・・・」

 

その時、大久保さんの部屋がガラッと開いた。

 

「あら、どうしたの遥ちゃん?」

 

「今から香澄お姉さんとデュエルするー!」

 

「「「はい?」」」

 

「久しぶりにデュエルするから緊張するかも・・・」

 

「「「しかも大久保さん(香澄ちゃん)(香澄さん)が普通に喋ってるー!?」」」

 

「大丈夫大丈夫、遥ちゃんが相手なんだから。」

 

「そ、そうですね。」

 

「えっと・・・香澄ちゃん?」

 

が、まだ駆と遥ちゃんにしか心を開いていないらしく、森司さんが呼びかけても無言のまま。

 

「私達にはまだダメみたいね。」

 

「それをこのデュエルで変えるんだよ!」

 

遥ちゃんも完全にデュエル脳になってるわね(汗)

 

「香澄、リラックスリラックス。」

 

「は、はい。」

 

いつの間にか駆も大久保さんを下の名前で呼んでる・・・なんか複雑・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ行くよ香澄お姉さん!」

 

「は、はい。」

 

庭に出た私たちは横で2人のデュエルの様子を見守る。

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

香澄 LP4000

 

「先攻は私だね。私のターン!ドロー!私はチョコ・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/1600

 

「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度、手札から魔法使い族モンスター1体を捨てて、1枚ドローすることができる!私は手札のブラック・マジシャン・ガールを捨てて1枚ドロー!」

 

「ぶ、ブラック・マジシャン・ガール!?」

 

ブラック・マジシャン・ガールの名を出した瞬間、大久保さんが驚きの声をあげた。

 

「ブラック・マジシャン・ガールってあの伝説の・・・」

 

「やっぱり伝説なんだ(汗)」

 

まぁ、最初聞いたら驚くわよね(汗)

 

「続きいくよ。私はカードを1枚伏せてターンエンド。香澄お姉さんのターンだよ。」

 

さぁいよいよ大久保さんのターン。どんなデッキなのかしら。

 

「わ、私のターン・・・・・」

 

「香澄、リラックスリラックス。今回は勝敗関係ないんだから思いっきりやりな。」

 

「そうだよ。デュエルは楽しまなきゃ損だよ!」

 

「は、はい・・・・・行きます!」

 

目つきが変わった・・・駆と遥ちゃんに励まされてやる気が出たわね。

 

「私はジェムナイト・アレキサンドを召喚します。」

 

ATK/1800

 

「うわぁ!初めて見るモンスターだ!」

 

(ジェムナイトか・・・あいつを思い出すな。)

 

ジェムナイトね・・・融合を主軸としたデッキ。駆と同タイプね。駆のデッキはかなり特殊だけど(汗)

 

「アレキサンドの効果、アレキサンドをリリースして、デッキからジェムナイトと名のついた通常モンスター1体を特殊召喚します。私はデッキからジェムナイト・クリスタを特殊召喚します。」

 

ATK/2450

 

「ば、バトルです。ジェムナイト・クリスタでチョコ・マジシャン・ガールに攻撃します。」

 

「じゃあチョコ・マジシャン・ガールの効果を発動するね。」

 

「え?」

 

「チョコ・マジシャン・ガールは1ターンに1度、攻撃対象に選択された時、墓地の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚できる。私は墓地のブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『お待たせー!』

 

ATK/2000

 

「え?精霊?」

 

「え?香澄お姉さん、精霊が見えるの!?」

 

「はい。昔からそうで・・・まさか遥さんも。」

 

「そうだよ!私だけじゃなくお兄ちゃんも留姫お姉さんも見えるよ!」

 

「駆さんもですか?」

 

「そうだよ。」

 

駆と遥ちゃんに対してはもう普通に喋ってるわね・・・やっぱりあの2人は凄いわね。

 

それも過去の経験からよね。

 

「続けるよ。チョコ・マジシャン・ガールの効果で攻撃対象はブラック・マジシャン・ガールに変更され、攻撃モンスター、ジェムナイト・クリスタの攻撃力は半分になる!」

 

「そんな!」

 

ジェムナイト・クリスタ ATK/2450→1225

 

「マナ!反撃だよ!ブラック・バーニング!」

 

『えーい!』

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP4000→3225

 

「わ、私はカードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

「それじゃあ行くよ!私のターン!魔法カード、賢者の宝石を発動!ブラック・マジシャン・ガールが場にいるとき、師匠であるブラック・マジシャンをデッキから特殊召喚する!」

 

『私の出番ですね。』

 

ATK/2500

 

「ぶ、ブラック・マジシャン・・・」

 

「まだまだ行くよ!チョコ・マジシャン・ガールの効果で手札のキウイ・マジシャン・ガールを墓地に送って1枚ドロー、そして、手札から儀式魔法、カオス-黒魔術の儀式を発動!場のチョコ・マジシャン・ガールと、手札の熟練の黒魔術師を墓地に送り、手札のマジシャン・オブ・ブラックカオスを儀式召喚!」

 

ATK/2800

 

「ま、マジシャン・オブ・ブラックカオスまで・・・」

 

「どう香澄お姉さん、伝説の黒魔術の三銃士を見た感想は。」

 

「す、凄いです・・・この伝説の3体を遥さんは巧みに使って・・・」

 

「経験値はまだまだだけどね。でも、私はどんな時もデュエルを楽しむのがモットー。」

 

「デュエルを楽しむ・・・」

 

「それは人生でも言えることだよ。」

 

「え?」

 

「私だって、両親が殺されたときは絶望したよ。でも、お兄ちゃんという希望があった。だから私はお兄ちゃんと一緒に人生を生き抜いてきた。時に楽しみながら。」

 

「それは俺も一緒。彼女が事故で亡くなったときにも落ち込んでしばらくふさぎ込んでたけど、幼馴染のおかげである程度立ち直れたし、家族や親友が殺されたときは、遥ちゃんがいた。だから俺は立ち直れたし、この世界では彼女と再会した。」

 

再会したって・・・まさか自分たちが転生者であることをばらしてるのもう!?

 

「1人じゃ立ち直るには難しいかもしれないけど、香澄お姉さんにはこんなにも心配してくれる人がいるんだよ。私もお兄ちゃんも、そして留姫お姉さん、森司お兄さん、こよみお姉さんも。」

 

「あ・・・・・」

 

「香澄お姉さんの両親がなんで自殺したのかはわからない。けどこれだけは言えるよ。香澄お姉さんはその両親の分まで生きなきゃダメだよ。」

 

「両親の・・・分まで・・・」

 

「香澄、その両親との生活は楽しかった?」

 

「はい。すごく優しくしてくれましたから・・・」

 

「じゃあその時の楽しさをもう1度取り戻そうよ。俺たちと。」

 

「楽しさを・・・取り戻す・・・」

 

「そうだよ!まだ人生はこれからなんだから!」

 

「・・・はい!」

 

どうやら完全復活かしら?

 

「森司さん、こよみさん。」

 

「うん?」

 

「?」

 

「これから一緒に住むと思うので・・・よろしくお願いしますね。」

 

「・・・はい。」

 

「よろしくな。」

 

「留姫さんも、ありがとうございます。私なんかのために。」

 

「私は何もしちゃいないわ。礼なら駆と遥ちゃんに言いなさい。」

 

「はい!」

 

「それじゃあ香澄お姉さん、このデュエル、思いっきり楽しもう!」

 

「はい!」

 

「・・・元の香澄に戻ったようじゃな。」

 

「おばあちゃん・・・」

 

いつの間にか大久保さんの祖母まで来ていた。

 

「心配かけてごめんなさい。私・・・」

 

「あなたが元に戻ってくれたらそれでいいのじゃよ。」

 

「おばあちゃん・・・」

 

「さぁ、思いっきり楽しむのじゃ。ここにいる仲間達の共にな。」

 

「うん!ありがとうおばあちゃん!」

 

完全復活ね。

 

「行くよ香澄お姉さん!バトル!マジシャン・オブ・ブラックカオス、ブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!トリプル・ブラック・マジック!」

 

『『はぁぁぁぁぁぁぁ!』』

 

「まだ終わらせません!罠発動!輝石融合!自分の手札・フィールド上から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、ジェムナイトと名のついたその融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する!」

 

「罠で融合!?」

 

(罠融合・・・ジェムナイトならではの融合だね。)

 

「私は手札のジェムナイト・サフィアと、ジェムナイト・ラズリーを墓地に送り融合!融合召喚!ジェムナイト・アクアマリナ!」

 

DEF/2600

 

「ジェムナイト・ラズリーの効果、ジェムナイト・ラズリーが効果で墓地に送られた時、墓地の通常モンスター1体を手札に加えることができます。私はジェムナイト・サフィアを手札に加えます。そしてさらに罠発動!ジェム・エンハンス!自分の場のジェムナイトをリリースし、墓地から他のジェムナイトを1体特殊召喚する!私はジェムナイト・アクアマリナをリリースし、墓地からジェムナイト・クリスタを特殊召喚!」

 

ATK/2450

 

「アクアマリナの効果発動!アクアマリナが場から墓地に送られた時、相手の場のカード1枚を手札に戻します!私はマジシャン・オブ・ブラックカオスを手札に戻します!」

 

「え!?マジシャン・オブ・ブラックカオス!」

 

これがジェムナイトの強さ。でもクリスタの攻撃力はブラック・マジシャンより攻撃力がわずかに低い・・・

 

「だったらブラック・マジシャンでジェムナイト・クリスタに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

「手札のジェム・マーチャントの効果発動!自分の場の地属性の通常モンスターが戦闘を行うダメージステップ時、このカードを手札から墓地に送ることで、その地属性の通常モンスターの攻撃力・守備力はエンドフェイズまで1000ポイントアップする!」

 

「嘘ぉ!?」

 

ジェムナイト・クリスタ ATK/2450→3450 DEF/1950→2950

 

「ジェムナイト・クリスタの反撃!クリスタル・バレッジ!」

 

『ここまでですか・・・』

 

「マハード!」

 

遥 LP4000→3050

 

「私はブラック・マジシャン・ガールを守備表示にし、ターンエンド。」

 

ブラック・マジシャン・ガール ATK/2000→2300→DEF/1700

ジェムナイト・クリスタ ATK/3450→2450 DEF/2950→1950

 

ブラック・マジシャン・ガールはブラック・マジシャンが墓地に行ったことにより攻撃力が300ポイントアップしたけど、それでもジェムナイト・クリスタの攻撃力は及ばない。

 

「凄いよ香澄お姉さん!ここまで挽回されるなんて・・・」

 

「ありがとう。でもまだこれから・・・だよね?」

 

「うん!」

 

香澄も調子が出てきた。あの子普通に強いわね。

 

「私のターン、ドロー!バトル!ジェムナイト・クリスタでブラック・マジシャン・ガールに攻撃!クリスタル・バレッジ!」

 

『師匠に続いて私まで・・・きゃあ!』

 

「マナ!」

 

「さらに私はジェムナイト・サフィアを守備表示で召喚!」

 

DEF/2100

 

「さらに私は魔法カード、馬の骨の対価を発動!私の場の効果モンスター以外のモンスター1体を墓地に送って2枚ドローする!私はジェムナイト・サフィアを墓地に送って2枚ドロー!これでターンエンドです。」

 

これで盤面は香澄有利になった・・・ここから遥ちゃんはどうするかしら?

 

「私のターン、ドロー!(よし!これなら!)私はレモン・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/800

 

「さらに速攻魔法、イリュージョン・マジックを発動!自分の場の魔法使い族モンスター、レモン・マジシャン・ガールをリリースし、デッキと墓地からブラック・マジシャンを1体ずつ手札に加える!」

 

イリュージョン・マジックか・・・ブラック・マジシャンを2体までサーチできるカード・・・あれを使ったってことは・・・遥ちゃんの伏せカードはもしかして。

 

「罠発動!マジシャンズ・ナビゲート!」

 

やっぱりね。

 

「手札からブラック・マジシャンを1体特殊召喚!」

 

『復活です。』

 

ATK/2500

 

「その後、デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する!デッキから3体目のブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

「ブラック・マジシャンが2体・・・」

 

「バトル!ブラック・マジシャンでジェムナイト・クリスタに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『今度こそ受けてもらいます!』

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP3225→3175

 

「さらにもう1体のブラック・マジシャンでダイレクトアタック!」

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP3175→675

 

「ターンエンド!」

 

遥ちゃんのあと1枚の手札はアクアマリナの効果で戻されたマジシャン・オブ・ブラックカオス。今できる精一杯のことをやったって感じね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

香澄はどう出る?もうライフに余裕はないわ。

 

「魔法カード、闇の量産工場を発動!墓地の通常モンスター、ジェムナイト・クリスタとジェムナイト・サフィアを手札に加えます。そして、魔法カード、ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・クリスタ、ジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ラピスの3体を墓地に送って融合!」

 

この場面で3体融合ですって!?

 

「融合召喚!来てください!孤高の黒斧の輝石騎士!ジェムナイト・ダークパール!」

 

ATK/3300

 

「す、すごい・・・」

 

攻撃力3300・・・っていうか、あのジェムナイト、見たことないわよ!

 

『ようやく復活しましたか主よ。』

 

「はい。心配かけてごめんなさい。」

 

「まさかそのモンスターが香澄お姉さんの精霊?」

 

「はい、そうです。」

 

『ダークパールと申す。このたびは主の心を開いていただき感謝する。だがデュエルとなれば話は別。全力で行くぞ。』

 

「勿論そのつもりだよ!」

 

「それではいきます!ジェムナイト・ダークパールの効果発動!融合召喚成功時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私は2体のブラック・マジシャンを選択!ハルバード・スラッシュ!」

 

『伝説のモンスターと言えども遠慮はせぬ!はぁ!』

 

『ぐっ・・・今回は私たちの負けですね。』

 

「マハード!」

 

遥ちゃんの場にカードはなくなった。手札はマジシャン・オブ・ブラックカオスのみ、墓地にも攻撃を防ぐカードはない。このデュエル、大久保さんの勝ちね。

 

「バトル!ジェムナイト・ダークパールでダイレクトアタック!ギガ・ハルバード・インパクト!」

 

『これで最後だ!』

 

「きゃああああ!」

 

遥 LP3050→0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よかった、香澄お姉さんが完全復活してて。」

 

「これも皆さんのおかげです。ありがとうございます。」

 

あれから、香澄がなぜ塞ぎこんでしまったのかを話してくれた。

 

まぁ理由は大体駆と遥ちゃんの予想通り。両親が自殺し、絶望したってところ。

 

なぜ両親が自殺したかは香澄にもわからないみたい。両親は香澄に対しては優しかったし、仕事でも悩んでる様子はなかったらしいわ。

 

香澄がわからないならもう誰にも理由がわからないわね。遺書もなかったみたいだし。

 

あ、ちなみに香澄から許可貰ったから私も香澄って呼ぶことにしたわ。

 

しかし香澄の両親はなぜ自殺したのかしら・・・気になるわね・・・

 

まぁ、香澄がもう気にしてないし、調べる必要はないわね。

 

「そういえば、森司お兄さんとこよみお姉さんはどんなデッキ使ってるんですか?」

 

そんなことを思ってたら遥ちゃんが唐突に森司さんとこよみさんに対して質問をぶつけた。

 

「あ、私も気になります。」

 

それに同調する香澄。

 

「俺たちのデッキか・・・」

 

「じゃあ俺達で試してみる?」

 

試す?何をするつもりかしら駆は。

 

「どうやって試すつもりですか?」

 

「勿論実際にデュエルで。」

 

まぁそうよね。

 

「ということで森司さん、こよみさん。タッグデュエルしませんか。僕と留姫のペアと森司さんとこよみさんのペアで。」

 

なんか私も巻き込まれた!?

 

「タッグデュエルか・・・どうするこよみちゃん?」

 

「先輩とタッグ・・・やってみたいです。」

 

「じゃあ・・・やりましょうか。」

 

「よし!」

 

・・・なんで私もって言いたいところだけど・・・駆とのタッグは正直楽しみ。

 

「まぁ何かがかかってるわけでもないですし、気楽に楽しくやりましょう。」

 

「はい。」

 

「駆・・・勝手に巻き込んでくれたわね・・・」

 

「いいじゃん。留姫もやりたいでしょ?」

 

「・・・えぇ。」

 

やりたくないって言えば正直うそになる。あの2人がどんなデッキを使ってるか興味あるし、タッグデュエルなんて全然やってないからやってみたかった。

 

「頑張ろうね留姫。」

 

「えぇ。」

 

さぁて、森司さんとこよみさんのお手並み拝見ね。

 

「楽しみだね香澄お姉さん!」

 

「はい!」

 

香澄は遥ちゃんとかなり仲良くなってる・・・ほんと凄いわね遥ちゃん。

 

「準備はいいですか。」

 

「・・私はいつでもいいわよ。」

 

「俺も大丈夫ですよ。」

 

「私も準備OKです。」

 

「それじゃあ行くよ!」

 

「「「「デュエル!」」」」




駆「以上、第38話でした。」

遥「そして今回のゲストはもちろんこの人!」

香澄「大久保香澄です。よろしくお願いします。」

駆「ということで、前作でも登場した香澄がついに今作でも登場です。」

香澄「駆さんと遥ちゃんのおかげです。ありがとうございます。」

遥「よかったよ。香澄お姉さんが元に戻ってくれて。」

駆「前作では俺とのアカデミア杯団体戦が初登場だったね。」

香澄「あの時は描写はされませんでしたけどアカデミア杯の予選で対戦してて、それがきっかけで私は急成長していったんでしたね。」

遥「そして個人戦の本選では4位まで上り詰めたダークホースだったね。」

駆「その香澄がこの後どんな活躍するのか注目です。」

香澄「が、頑張ります!」

駆「で、忘れてはいけないオリカ紹介。」

遥「今回1枚新登場のオリカが出たから紹介するよ!」

香澄「それは私の精霊でもあるこのカードです。」





ジェムナイト・ダークパール(フュージョニストさん提供オリカ)
地属性 岩石族 Lv9
ATK/3300 DEF/2200
融合・効果
「ジェムナイト」と名のついたモンスター×3
このカードは融合召喚およびこのカードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカードの融合召喚成功時、自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合、相手フィールド上のカードを2枚まで選び破壊する事ができる。
また、このカードが墓地に存在する時、自分のスタンバイフェイズ時に1度だけ、手札の「ジェム」と名のついたモンスターを2体ゲームから除外する事でこのカードを特殊召喚する事が出来る。
「ジェムナイト・ダークパール」の効果は、1ターンに1度しか発動できない。
「ジェムナイト・ダークパール」はフィールド上に1体しか存在できない。





香澄「これが私の精霊である。ダークパールです。」

駆「リメイク前の小説をまだ書いてた時にフュージョニストさんからもらったオリカです。フュージョニストさん、ありがとうございます。」

遥「まさに孤高。そして圧倒的な威圧感。すごかったよぉ。」

香澄「ありがとうございます。」

駆「さて次回はタッグデュエル!」

遥「お兄ちゃんと留姫お姉さんがタッグで森司お兄さんとこよみお姉さんのタッグに挑むよ!」

香澄「皆さんのデッキがどういうデッキなのか楽しみです。」

駆「タイトルは『静かなるタッグ 封じられた魔法・罠』です。」

遥「それじゃあ、香澄お姉さんも一緒に、」

遥・香澄「「次話もお楽しみに!」」

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