遥「今回は私とお兄ちゃんでお送りするよ。」
駆「今回は精霊世界でのお話。」
遥「私を怒らせたらどうなるか教えてあげる!」
駆「さて遥ちゃんを怒らせたのはだーれだ。」
遥「第22話、スタート!」
龍可side
「あれがゼーマンの館・・・」
「あそこに猿魔王ゼーマンがいるのね。」
現在私は遥と一緒に精霊世界にいる。
私が精霊世界でエンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻さなきゃいけないから遥はその援護でここにいる。
駆は後から援軍を連れてくる予定。
そして白い獅子の精霊、レグルスを助け、そのレグルスとトルンカという魔法使いも一緒にここにいる。
『警備が厳重そうじゃのう。』
そりゃそうだよ。敵の本拠地なんだから。
人間世界のほうではおそらくダークシグナーとの戦いが始まってる。
一刻も早くエンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻したいところだけど・・・
「どうする?」
『私に1つ考えがあります。』
「「『え?』」」
レグルスの考えとはレグルス自身が囮となり、他の3人がレグルスを捕まえた魔導士として堂々と中に侵入するというもの。
もはやこれしか手はない。
ということでゼーマンの館の前まで来た。
のだけど・・・
『侵入者だと!?』
し、侵入者!?私達より先に!?
『はぁっ!』
ドーン!
『『ぐわぁっ!』』
な、何!?
『皆さん、大丈夫ですか?』
「あ!」
「ムーン・ライト・ドラゴン!」
『ムーン・ライト・ドラゴン様!?』
ムーン・ライト・ドラゴンがいるってことは・・・侵入者は駆ね!
「ムーン・ライト・ドラゴン、お兄ちゃんは?」
「駆は中に入ってすでに戦っておられます。」
「だったらこの変装はいらないね!」
「この檻もね!」
私達は変装を解き、レグルスを檻から解放する。
「さぁ皆、行くわよ!」
「うん!」
で、中に入ってみると、
『フラワー・スクリュー!』
『ミラージュ・インパクト!』
『ライトニング・ストーム!』
駆の精霊たちがゼーマンの手下を一掃していた。いや、駆の精霊だけじゃない。スパークマンもフェザーマンも・・・HEROの精霊がほとんど来てる!
援軍はHEROの精霊だったのね!
「さぁ、後はお前だけだよゼーマン!」
残った敵はゼーマンだけ
しかし・・・何よこの壁は。
『クリリン・・・』
クリボン・・・封印されてるのね・・・待ってて、すぐに助けるから。
『貴様ら・・・ただで済むと思うなよ!』
「それはこっちのセリフ!こんなに精霊を封印しておいてただで済むと思うな!」
精霊たちをこんなに・・・ひどい。
『貴様ら、これでもくら・・』
「・・・ゼーマン・・・」
『ん?なん・・・!?』
「う、うそ・・・」
「まじか・・・」
後ろからかなりの殺気を感じるから振り返ってみると・・・遥がすごい殺気を持ってゼーマンをにらみつけてる・・・
「・・・皆・・・下がってて。」
「「は、はい。」」
遥に言われた通り、皆下がる。
「駆、遥どうしちゃったの?」
「・・・おそらく昨日のラリーの件と、精霊を封印してるという事実に遥ちゃんの怒りの臨界点が超えたんだと思う・・・だけど・・・」
「だけど?」
「・・・こんなに怒った遥ちゃんは初めて見た・・・」
「・・・え?」
駆も見たことがない?それはやばいんじゃ・・・
「ゼーマン・・・デュエルよ。封印された精霊たちの痛みを教えてあげる。」
まだ柔らかい言葉に聞こえるが、遥の周りにはどす黒いオーラが・・・
『いいだろう、デュエルで貴様らを倒してやる・・・こい!』
(受けるんだ・・・なんというデュエル論(汗))
『「デュエル!」』
遥 LP4000
ゼーマン LP4000
『先攻は私だ。怒れる類人猿を召喚!」
ATK/2000
『カードを1枚伏せてターンエンド!』
レベル4で攻撃力2000・・・高いわね。
「・・・私のターン・・・儀式魔法、カオス-黒魔術の儀式を発動。」
「か、カオス-黒魔術の儀式!?」
「手札のレベル6のブラック・マジシャン・ガールと、レベル2の見習い魔術師をリリースし、マジシャン・オブ・ブラックカオスを儀式召喚。」
ATK/2800
(マジシャン・オブ・ブラックカオス・・・なんでデッキに入ってるんだよ・・・)
「永続魔法、黒の魔導陣を発動!黒の魔導陣の効果により、私はデッキの上から3枚めくり、ブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カード、又はブラック・マジシャンがあった場合、1枚手札に加えることができる。私が加えるのは黒・魔・導!カードを1枚伏せ、魔法カード、オーロラ・ドローを発動!手札がこのカードしかないとき、カードを2枚ドローする!魔法カード、死者蘇生!墓地のブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」
『は、遥が怖い・・・』
ATK/2000
「さらに魔法カード、賢者の宝石!私の場にブラック・マジシャン・ガールがいるとき、手札・デッキからブラック・マジシャンを特殊召喚する!」
『は、遥殿・・・落ち着いてください。』
ATK/2500
「これは・・・」
「黒魔術の三銃士・・・1ターンで揃えるとは・・・遥ちゃん、相当怒ってるな・・・」
あんなどす黒いオーラを出すほどだもん・・・そりゃ怒ってるわよ・・・
「永続魔法、黒の魔導陣の効果!私の場にブラック・マジシャンが特殊召喚されたとき、相手の場のカードを1枚除外する!怒れる類人猿を除外!さらにさっき伏せた黒・魔・導を発動!私の場にブラック・マジシャンが存在する時、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!」
『なんだと!?』
「これで、ゼーマンの場はがら空き・・・」
「これが・・・怒った遥の力・・・」
「・・・懺悔の用意はできてる?」
『馬鹿な・・・私がこんな小娘に・・・』
「私はこんな人や精霊を傷つけるデュエルを許さない!封印された精霊の恨みを知りなさい!ブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガール、マジシャン・オブ・ブラックカオスでダイレクトアタック!」
『い、行くぞ。』
『は、はい、お師匠様。』
「トリプル・ブラック・マジック!」
『馬鹿なぁぁぁ!』
ゼーマン LP4000→0
た、倒しちゃった・・・一撃で・・・
「ゼーマン・・・ご愁傷様。遥ちゃんを怒らせたのが悪い。」
「た、確かに(汗)」
「ふぅ。」
「あ、遥ちゃんが正気に戻った。」
ほんとだ。どす黒いオーラが消えてる。
「やったよお兄ちゃん。」
「お、おう・・・」
「???どうしたのお兄ちゃん?」
「いや・・・何でもない。」
あんなもの見せられたら駆でもそうなるわよね・・・
「って・・・あなたは?」
『わしじゃよ龍可ちゃん。』
「ま、まさかトルンカ!?」
ってことはマイナスの力は消えたんだ・・・
『しかしゼーマンを倒してしまってはエンシェント・フェアリー・ドラゴンの封印はどうやって解けば・・・』
「あぁっ!」
そうだ!エンシェント・フェアリー・ドラゴンの封印・・・どうやって解けば・・・
「それは心配ないよ。そうでしょ、ムーン・ライト。」
『はい。エンシェント・フェアリー・ドラゴンの封印の解き方は私が知っています。少々時間はかかりますが今から始めます。』
「あ!」
あれは・・・
「上空に猿の地上絵?」
「封印された精霊たちがあの地上絵に吸い込まれていく!」
(地縛神が来たか・・・龍亞、頑張れよ。)
そうか・・・地爆神の生贄にするために精霊たちを封印していたのね!
「でも誰が戦ってるの?」
「・・・龍亞だわ。龍亞が私のために戦ってるんだわ!」
「龍亞君が!?」
「このままじゃ、龍亞が危ない!」
その時私たちの身体が浮かび上がった。
「まずいわ!このままじゃ私たち吸い込まれちゃうわ!」
「えぇ!?」
『わしに任せろ!』
「トルンカ!?」
『わしの最後の力で3人を元の世界へ送り込む!頼む、地縛神を倒してくれ!』
「分かったわ!」
『はぁっ!』
トルンカの魔力が放った光に、私達は吸い込まれた。
そして目を開けた瞬間、そこには倒れてる龍亞の姿・・・って龍亞!?
「龍亞!しっかりして!」
「龍亞君!」
「う・・・龍可・・・遥ちゃん・・・戻ってきたんだ。」
「こんなになるまで戦ってたの・・・ダークシグナーが相手なのに・・・」
「龍可が戻ってくるまでに決着つけようと思ってたのにな・・・やっぱり俺、ヒーローになれなかった。」
「そんなことない!龍亞は私にとって最高のヒーローだもん!」
「そうだよ龍亞君!」
「龍可・・・遥ちゃん・・・」
龍亞・・・
「くっくっく、役者がそろったな。地縛神の餌食になってもらうぞ!シグナーの娘!」
「あなたが猿魔王ゼーマンを操って精霊たちの魂を操ってたのね。私は絶対に許さない!精霊を傷つけ、一番大事な人を傷つけたあなたを!」
「ふん。」
「龍亞のデュエル、私が引き継ぐわ。」
「何言ってるんだよ。俺が龍可を守るって言ったじゃん。俺が戦わないで誰が・・・」
「そうだよ龍可。」
「え?駆?」
一体何を?
「まだいけるんでしょ龍亞。」
「う、うん。」
「だったらいきなさい。今あのダークシグナーを倒すことができるのも、あいつに捕らわれたエンシェント・フェアリー・ドラゴンを救うことができるのも、龍亞、お前だけだ。」
「うん!」
「駆!何言ってるの!これ以上やったら龍亞は・・・・」
「龍可、これは龍亞のデュエルだよ。」
「でも・・・」
「・・・行きなさい龍亞。あんたの覚悟はこんなところで終わらないはずだよ。」
「うん!行ってくる!」
龍亞・・・何で・・・
「お兄ちゃん、どうして?普段ならそんなこと言わないのに・・・」
「・・・確かに普段なら言わない。普段ならむしろ俺がそのデュエル引き継ぐとでも言ってる。でもね・・・この痣が俺に伝えてくるの。」
「痣?痣が何を?」
「・・・今こそ本当の第6のシグナーが目覚めるときだって。」
「ほ、本当の第6のシグナー!?」
嘘・・・それって・・・
「待って!お兄ちゃんが第6のシグナーじゃないの!?」
『駆は仮にシグナーの痣を預かっているだけです。』
「え・・・ムーン・ライト・ドラゴン!」
「封印を解き終わったんだね。」
『はい、後はこっちで取り戻すだけです。』
「で、駆が仮のシグナーってどういうこと?」
『そのままの意味です。本当の第6のシグナーが覚醒するまで預かってるのです。』
「そうだったんだ・・・」
「でもそれが今覚醒するってことは・・・まさか!」
「そう、本当の第6のシグナーは・・龍亞だよ。」
「龍亞君が!?」
龍亞が・・・シグナー・・・
(行け龍亞!今こそ覚醒の時だよ!)
駆「以上、第22話でした。」
遥「そして今日の後書きのゲストはこの人!」
龍可「龍可です。よろしくお願いします。」
駆「はい、龍可に来てもらいました。」
遥「ゲストで来るチャンスは何回もあったけど、結局今回が初登場!」
龍可「私のデュエルでもないのにね。」
駆「まぁ、メインは遥ちゃんのデュエルだったけど、話としてはエンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻す話だから・・・」
遥「私のデュエルも早々に終わっちゃったしね。」
龍可「さてリメイク前だと今回の話、早々に終わっちゃったのよね。」
駆「そうだね。リメイク前の時はムーン・ライト・ドラゴンを手に入れるためのデュエルをやってたからこの部分はほぼ飛ばしたね。」
遥「相手は?」
駆「1戦目が暗黒界、2戦目がE-HERO」
龍可「激戦の末勝った駆はムーン・ライト・ドラゴンを手に入れたんだったね。」
駆「そのあと龍可を救い、地上に戻った俺と龍可の目の前で見たのは・・・」
龍可「・・・龍亞が負けた瞬間だったわね。」
遥「えぇ!?龍亞君負けたの!?」
駆「うん。その時はね。」
龍可「そのあと、さらに意外な展開が・・・」
遥「意外な展開?」
駆「そう、この続きは次話のお楽しみということで、次話もこのメンバーで前書きと後書きをやるよ。いや、龍亞も交えてやるよ!」
龍可「その次話・・・龍亞が・・・」
遥「そうだよ!龍亞君がついに覚醒!」
駆「タイトルは『覚醒せよ!ライフ・ストリーム・ドラゴン!』です。」
龍可「それでは次話もお楽しみに。」