遥「いよいよ私の出番だよ!」
駆「相手はトップモデルのミスティ。ミスティのデッキにも注目です。」
遥「それじゃあ!今日は私が!第10話!スタート!」
遥side
「あ、遥ちゃん!」
「お兄ちゃん!ナイスデュエル!」
デュエル場に行く途中にお兄ちゃんと遭遇。声を掛け合ってそのままハイタッチ!
「ありがとう。遥ちゃんも頑張ってね。」
「うん!あ、そういえばお兄ちゃん。」
「うん?」
「隆お兄さんや龍可が言ってたけど、私達、デュエルアカデミアっていう学校に行かなきゃいけないの?」
「あーそれか・・・行きたいのは山々なんだけどね・・・金がない。」
「あ~、」
お金かかるんだ・・・こればっかりはお兄ちゃんでもしょうがないね。
「さすがに龍可や龍亞の両親から出してもらうわけにはいかないからね。」
「そうだね。」
「まっ、この件は気にしないで。遥ちゃん、自分の思った通りにデュエルすればいいからね。」
「うん!」
「一番最初の公式戦、楽しんできな!」
「うん!行ってくる!」
私のデュエル・・・それは皆が楽しむデュエル!
そう十代お兄さんや遊戯お兄さんに教わった。デュエルは皆が楽しむためのものだから。
『さぁ、いよいよ1回戦も残り2試合!まずは龍可、龍亞と並んで今大会最年少!実力未知数の兄妹の今度は妹のほうの登場だ!川上遥!」
MCからのコールで私はデュエル場に上がる。やっぱりお兄ちゃんと同じで私は実力未知数ってことになってるんだ。
『対するは今や知らない者はいないトップモデル!ミスティ・ローラ!』
私の相手はトップモデル。テレビでよく出てる。
「かわいい子ね。」
「あ、ありがとうございます。」
いきなりかわいいって言われたから緊張しちゃった。
「いいデュエルをしましょう。」
「うん!」
互いにデュエルディスクを構える。
『それでは、1回戦第7試合、デュエルスタート!』
「「デュエル!」」
遥 LP4000
ミスティ LP4000
「先攻は私ね、ドロー。アトラの蟲惑魔を召喚するわ。」
ATK/1800
「ターンエンドよ。」
初めて見るモンスターだ・・・どんな効果があるんだろう?
「私のターン!チョコ・マジシャン・ガールを召喚!」
ATK/1600
「手札から罠カード、落とし穴を発動。」
「えぇ!?手札から罠!?」
『手札から罠カードを発動したぞー!どういうことだ!?』
「アトラの蟲惑魔が表側表示で存在する限り、手札からホールカード、落とし穴カードの通常罠を発動させる事ができるわ。落とし穴の効果で攻撃力1000以上のモンスターが召喚されたとき、そのモンスターを破壊するわ。」
「そんな!」
そんなカードがあるなんて・・・すごいなぁ・・・
「魔法カード、古のルールを発動!手札のレベル5以上の通常モンスターを1体特殊召喚する!私はブラック・マジシャンを特殊召喚!」
ATK/2500
『なんと!あの伝説のブラック・マジシャンが召喚されたー!』
なんか観客がざわざわしてる・・・
「行くよマハード!」
『かしこまりま・・』
「手札から罠カード、奈落の落とし穴を発動よ。攻撃力1500以上のモンスターが召喚、反転召喚、特殊召喚されたとき、そのモンスターを破壊し除外する。」
「えぇ!?マハード!」
『ぐっ、私までも・・・』
マハードまで・・・あのモンスターを早く倒さなきゃ。
「私はカードを3枚伏せてターンエンド!」
「私のターン、ドロー。私はトリオンの蟲惑魔を召喚するわ。」
ATK/1600
「トリオンの蟲惑魔が召喚に成功した時、デッキからホールカード、または落とし穴カードの通常罠カードを1枚手札に加えることができるわ。私は奈落の落とし穴を手札に加えるわ。」
さっきマハードを除外したカード・・・でも今度はそう簡単にはいかない!
「バトルよ。トリオンの蟲惑魔でダイレクトアタックよ。」
「永続罠、闇次元の開放を発動!除外されてる闇属性モンスターを1体特殊召喚する!戻ってきて!ブラック・マジシャン!」
『はぁっ!』
ATK/2500
「さっき加えた奈落の落とし穴をアトラの蠱惑魔の効果で手札から発動よ。残念だけどまた除外されてもらうわ。」
「罠発動!ブラック・イリュージョン!このターン、私の場の攻撃力2000以上の魔法使い族・闇属性モンスターは戦闘では破壊されず、効果は無効化され、相手の効果を受けない!」
「なんですって!?」
「これでブラック・マジシャンは無傷だよ!」
「やるわね・・・カードを1枚伏せてターンエンドよ。」
よし、マハード召喚できた。ここから反撃!
「私のターン!手札から永続魔法、黒の魔導陣を発動!このカードの発動時、デッキの上から3枚カードを確認して、その中にブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カード、またはブラック・マジシャンがあった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。私は・・・よし!千本ナイフを加える!千本ナイフを発動!私の場にブラック・マジシャンがいるとき、相手モンスター1体を破壊する!アトラの蟲惑魔を破壊!」
『私のナイフを受けていただきましょう!』
「ぐっ・・・。」
「バトル!ブラック・マジシャンでトリオンの蟲惑魔を攻撃!攻撃宣言時の罠カード、マジシャンズ・サークルを発動!互いに攻撃力2000以下の魔法使い族モンスターを1体攻撃表示で特殊召喚できる!」
「私のデッキに魔法使い族モンスターはいないわ。」
「私はブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」
『マナ、只今参上!』
ATK/2000
「マハード!ブラック・マジック!」
『はぁっ!』
「うっ・・・やるわね。」
ミスティ LP4000→3100
「ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!マナ!」
『任せて!ブラック・バーニング!』
「きゃあ!」
ミスティ LP3100→1100
「ターンエンド!」
よし!大幅にダメージ与えることができた!
「私のターン・・・永続罠、リビングデットの呼び声を発動、墓地のトリオンの蟲惑魔を特殊召喚するわ。」
ATK/1600
「トリオンの蟲惑魔の特殊召喚に成功したとき、相手の場の魔法、罠カードを1枚破壊するわ。闇次元の開放を破壊するわ。」
『ぐっ、またしても・・・』
「マハード!」
マハードがまた除外されちゃった。
「さらにナチュル・コスモスビートを召喚。」
ATK/1000
「Lv4のトリオンの蟲惑魔にLv2のナチュル・コスモスビートをチューニング。人の心を惑わす小悪魔が、自然の力で狂暴になる。シンクロ召喚、きなさい、ナチュル・パルキオン!」
ATK/2500
強いモンスターがきた・・・。
「バトル、ナチュル・パルキオンでブラック・マジシャン・ガールに攻撃。」
『きゃあ!』
「マナ!」
遥 LP4000→3500
「カードを1枚伏せてターンエンドよ。」
やっばい。あのモンスター倒せるかな・・・手札ないし。
「私のターン、ドロー!」
あ、まだチャンスはある!
「魔法カード、聖なる呪印の宝札を発動!墓地の罠カードを3枚除外し、2枚ドローする!私は闇次元の開放、ブラック・イリュージョン、マジシャンズ・サークルを除外して2枚ドロー!」
またドローカードだ!
「魔法カード、埋葬呪文の宝札を発動!墓地の魔法カードを3枚除外し、2枚ドローする!私は古のルール、黒の魔導陣、千本ナイフを除外して2枚ドロー!」
あ、これならいけるかも!
「魔法カード、黒魔術のヴェールを発動!ライフを1000ポイント払って、手札・墓地から魔法使い族・闇属性モンスターを1体特殊召喚する!私は手札からブラック・マジシャンを特殊召喚!」
『私自身は復活です。』
遥 LP3500→2500
ブラック・マジシャン ATK/2500
「罠発動、煉獄の落とし穴。攻撃力2000以上のモンスターが特殊召喚されたとき、そのモンスターの効果を無効にし、破壊するわ。」
「えぇ!?」
えっと、この場合は、このカードが速攻魔法だからもう発動できるはず!
「速攻魔法、光と闇の洗礼を発動!ブラック・マジシャンをリリースして、デッキから混沌の黒魔術師を特殊召喚!」
ATK/2800
「あれをかわしたですって!?」
「混沌の黒魔術師でナチュル・パルキオンを攻撃!滅びの呪文!」
「ぐっ!」
ミスティ LP1100→800
「混沌の黒魔術師が戦闘で破壊したモンスターはゲームから除外される!そしてエンドフェイズに混沌の黒魔術師の効果発動!自分の墓地の魔法カードを1枚手札に加えることができる。私は黒の魔導陣を手札に加える!ターンエンド!」
これで再逆転!
「私のターン・・・どうやら私の負けのようね。ターンエンドよ。」
モンスターを引かなかった?
「私のターン!混沌の黒魔術師でダイレクトアタック!」
ミスティ LP800→0
『決まったー!華麗に決めて見せた川上遥!準々決勝進出だー!』
やった!勝てた!
「ふふっ、私の負けよ。あなた、強いわね。」
「ありがとう!」
「でも・・・明日の準々決勝は棄権したほうがいいわ。」
「え?」
どういうこと?
「何でですか?」
「・・次の試合を見ればわかるわ。」
そういってあの人は去っていった。
次の試合に何かあるのかな?
駆side
「お前ら兄妹恐ろしいな。」
「兄がHERO使いなら妹はブラック・マジシャン使いなんてね。」
「あはは(汗)」
はい、控室でみんなから驚かれてます(汗)
そりゃね・・・HEROはまだしもブラック・マジシャンは伝説級の伝説。そのモンスターが出ちゃったんだからね。
ガチャッ
「ただいまー!お兄ちゃん勝ったよ!」
「お帰り遥ちゃん。」
そこに遥ちゃんが帰ってきた。
「凄かったわ遥。」
「まぁよくあの罠を潜り抜けたな。」
「うん!」
ミスティが使ったデッキ・・・蟲惑魔だっけ?見たことないな・・・手札から落とし穴系を発動できるとは・・・なかなか強い・・・もし蟲惑魔の上級モンスターがあるならさらに強い・・・あるかどうか調べてみるか。
「ねぇ、お兄ちゃん。」
「うん?どうした?」
「さっきの対戦相手から次は棄権したほうがいいって言われたんだけど・・・どう思う?」
「ミスティが?」
ミスティがそんなこと言うなんて・・・何かあるな。
「ミスティの言うとおりね。」
「次の試合は棄権したほうがいい。」
「あんたらまで言うの!?」
丸藤隆、鬼頭美菜の2人も棄権したほうがいいという始末・・・。
「理由聞かせてもらってもいい?」
「次の第8試合を見ればわかると思いますよ。」
「荒川涼太・・・あんたもか。」
『さぁ1回戦最後の試合だー!まずは謎に包まれた少女、加藤留姫!』
加藤留姫・・・対戦相手は原作でも出てるやつだから何かあるとすればあの女の子だけど・・・ん?ちょっと待てよ・・・これは・・・。
~回想~
「まさか・・・魔女が2人もいるなんてね。」
「それがどうかしたかしら?」
「何でこんなことしてるの?」
「悪いかしら?私たちはただ、この世に必要のない輩を排除してるだけよ。」
「この世に必要じゃないかをあなたたちに決める権利なんてないと思うけど。」
「だとしても、私達はあなたたちを許さない。」
「・・・俺も?」
「そうよ・・・皆そう・・・皆私たちを除け者にする・・・だったら私たちもそうしてやるわ!来なさい!餓者髑髏!」
~回想終了~
「・・・そういうことか。」
「ん?どうしたのお兄ちゃん?」
・・・だから初戦の相手があの原作キャラなのか。それになぜ遥ちゃんを棄権させたほうがいいっていうのか・・・
「遥ちゃんが棄権したほうがいいっていう理由・・・わかった気がする。」
「え?」
「それは何でなの?」
「加藤留姫・・・あの女の子こそが・・・
第2の魔女だから。」
遥「以上!第10話でした!」
駆「まぁよく潜り抜けたね。」
遥「お兄ちゃんが教えてくれたおかげだよ。」
駆「さて、今回初登場となったオリカを紹介するよ。」
聖なる呪印の宝札
通常魔法
墓地の罠カードを3枚除外することでカードを2枚ドローする。
駆「これは遥ちゃんだけじゃなくみんな使う予定だよ。」
遥「えっと埋葬呪文の宝札と似てるんだっけ?」
駆「そうそう。漫画オリカの埋葬呪文の宝札は魔法カードを3枚除外して2枚ドロー。聖なる呪印の宝札は除外するカードが魔法カードから罠カードに変わっただけ。」
遥「なるほどね。」
駆「さて、このフォーチュンカップ、リメイク前は原作と同じように8人だったから遊星vsアキの試合も実は原作通りのくせに書いてたんです。」
遥「途中お兄ちゃんの解説付きだったけどね。」
駆「さすがに今回は飛ばすけどね。そのために出場者多くしたんだから。」
遥「理由はそれだけじゃないけどね。」
駆「さて、次回はいよいよ1回戦最後の試合!」
遥「第2の魔女がいよいよ登場!」
駆「そして俺には精霊世界から呼び出し?」
遥「次話の題名は『脅威の2人目の魔女 精霊世界への呼び出し』です。お楽しみに!」