逃げる?違います。明日への前進です。   作:吹雪型

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年上キラー「偶にはシュウを助けます!(`・ω・´)キリッ」

シュウが医務室にいる間に謁見は終了。残念ながら陛下と大臣との顔合わせは叶わなかったが、パーティには何とか目覚めた。

 

そして、食事担当はウェイブ、シュウ、ボルスの三人だ。

 

「ウェイブ君。ほうれん草は1番最後。すぐにシナッとなっちゃうからね!」

 

「あ、すいません。いやぁ…でもなんか俺、ボルスさんが優しい人で安心しましたよ」

 

ザンッ

 

「………私は……優しくなんか無いよ…」

 

ウェイブの言葉に落ち込むボルス。

 

「おいおいウェイブ。拷問官の人は基本優しさは無いと思った方が良いぜ。ね?ボルスさん」

 

「………私は……拷問官じゃ無いよ…」

 

シュウの言葉に更に落ち込むボルス。頑張れ!

 

「…………マジ?」

 

シュウはボルスさんとウェイブに聞く。

 

「あぁ、焼却部隊の人だってさ」

 

「へぇ…焼却部隊なんだ……。俺知ってるよ。疫病に掛かった街を丸ごと燃やしたり、反乱軍に協力してる疑いのある街を燃やしたりと。大変ですよねー。特に精神面が持た無い職業でしょう?」

 

意外な事に焼却部隊についてい知ってるシュウ。そんなシュウに聞くボルスさん。

 

「シュウくんは、私が怖く無いのかい?」

 

「うーん、別に怖くは無いよ。ただ、俺が立ち寄って仲良くした村の人達も燃やされた事あるからさ」

 

呆気からんと言うシュウにボルスは反応する。

 

「ッ!だったら、私が憎いとは思わ無いのかい?私は……罪の無い人達を…………」

 

ボルスは自分の手を見つめながら言葉を止めてしまう。

 

「…………責めて欲しいの?それで満足?だったら今直ぐ焼却部隊やめた方が良いですよ。身体は良くても精神面が駄目になっちゃうし。それに帝国関連で涙を流さ無い奴なんて………今更ですよ」

 

シュウはボルスを慰めつつ自分にも言い聞かせていた。そして半分以上は諦めだ。

 

「シュウくん……」「シュウ…」

 

今度はボルスとウェイブが言葉に詰まる。しかし、

 

「………それに、もし報いを受ける覚悟があるなら俺がマグナムで頭吹き飛ばしてあげますよ?それが嫌なら生きる事に専念すれば良いさ。寧ろ、人を殺して報いを受ける気がある奴なんていないですよ」

 

これまた実にアッサリと言うシュウ。そんな姿を只々見ている事しか出来なかったボルスとウェイブだった。

 

「まぁ、これは自分の考えですよ。さあ!もう少しで鍋も出来ますし切り替え切り替え!」パンパン!

 

シュウは気分を変えようと明るく言う。そして、その雰囲気が分かったのか苦笑い気味だが頷く2人。何となく仲良くなれそうです。

 

そんな男3人で話をしてる間、女性陣も話は弾んで………うん、弾んでますよ?

 

 

 

 

「隊長!隊長はご自分の時間をどう過ごされているんですか?」

 

セリューはエスデスに質問する。その間クロメはコロを茶化す。

 

「そうだな、狩りや拷問。またはその研究だな。………ただ今は」

 

そこで言葉を切るエスデス。

 

「………シュウを如何にして私色に染め上げるかに全てを費やしているがな///」

 

頬を染めるエスデス。まさに恋する乙女の顔だ。もっとも、言ってる事は乙女とは無縁だが。因みにこの時シュウはビクッ!としていたのは秘密。

しかし、それに過剰に反応するセリュー。

 

「そ、染め上げる!そんなのダメです!絶対ダメです!」

 

「ほう?何故駄目なのだ?」

 

「な、何故って……シュウくんの意思が1番大事だと思うんです!」

 

セリューは実に一般的に反論する。しかし、相手は色々規格外なお方。

 

「フ…なら問題あるまい。何故ならシュウの奴は殆ど反抗していない。つまり、それはシュウの意思だと言っても過言では無い!」

 

ドヤ顔するエスデス。しかし、シュウが聞けばこう言うだろう。

 

「逃げる隙無いじゃん」(真顔)と。

 

しかし、それで納得する筈も無いセリュー。しかし、丁度鍋が出来たので一端お開きに。

 

 

 

皆んなで鍋を突きつつ互いに自己紹介をする。

 

帝国軍将軍エスデス

帝国海軍所属ウェイブ

焼却部隊所属ボルス

帝都警備隊所属セリュー

帝国暗殺部隊所属クロメ

教師ラン

医者兼研究者スタイリッシュ

 

 

 

NEET(旅人)シュウ

 

 

 

待てやゴラァ!(ドス声)何でニートなんだよ!しかも(旅人)て別に紹介されてるし!可笑しいやろ!責任者呼んで来い!責任者……(以下省略させて頂きます。ご了承下さい)

 

 

 

 

 

 

 

互いにつつがなく自己紹介も終わり食事をしつつ談笑タイムに入る。その時エスデスがシュウに「あ〜ん♡」しようとしてセリューがキレたりと多少ゴタツいたが殆ど問題は無かった。

 

「所で隊長、一つ宜しいですか?」

 

「ん?ボルスか。どうした?」

 

ボルスがエスデスに質問する。

 

「シュウ君は一般の方ですよね。何故イェーガーズに居るのか気になりまして」

 

ボルスは当たり前の事を言う。

 

「そうだな……シュウは部隊の補欠として、そして感じたんだ」

 

一端言葉を切る。そして、

 

「シュウは私の運命の恋人になると///」

 

その台詞に反応するセリュー。しかし、耐える。続いてランが質問する。

 

「なら、何故シュウ君の首にあんな頑丈そうな首輪が着いているのですか?」

 

「あぁ……最初は簡易な物だったのだが、直ぐに外されてしまったのでな。より頑丈な物にしたんだ」

 

エスデスはランに頑丈になった経緯を軽く説明する。

 

「…えっと、そうでは無く……何でシュウに首輪させてるんですか?」

 

ウェイブが遂に突っ込む。

 

「……愛しくなったから無意識にカチャリと」

 

「ペットじゃなく正式な恋人にしたいのなら、違いを出す為に外されては?」

 

ウェイブとランに諭されて悩むエスデス。

 

「……………」

 

「……………………」顎に手を添えてる。

 

「…………………………………」更に上を向く。

 

「………………………………………………」目を瞑り真剣に考えてる。

 

そこまで悩むのか?悩む事なのか?

エスデスを除く皆んなの心の声が一致した瞬間だ。

 

「いや、着けたままにしよう」ドドン!

 

決断した瞬間だ。

 

「えー、着けたまま何ですか?首周り洗う時洗いにくいんですけど」

 

突っ込みどころが微妙に変なシュウ。

 

「シュウ、お前は間違いなくモテる。現にセリューはお前に惚れてる「ちょっ!た、隊長なにを!」「まあまあ落ち着いて下さい」「先ずは話を聞こうぜ!」つまり、シュウの所有者である事を証明する為の首輪は必要だ!」

 

確信した顔のエスデス。顔を真っ赤にするセリュー。それを抑えるランとウェイブ。

そしてセリューに惚れられてる宣言されたシュウは………

 

(マジか!マジなん!つまりセリューさんにもっと過激なスキンシップもOKか!俺にもモテ期キターーーーーー!!!)

 

内心大喜びだった。しかし、シュウの足元にセリューのボディーガードが接近。そして

 

ガブ!!!!

 

結構強めに脛を噛まれるシュウ。

 

「イタタタ!て、コロちゃんお前かよ!だがな、俺のフィーバータイムは邪魔させな「ガブー!!!!」ぎゃああああ!!!!」

 

下心をコロに察知され痛い目を見るシュウ。………少しは学習しましょうね。

 

 

 

この後シュウはエスデスを隊長とする特殊警察イェーガーズの補欠になる事を言われた事に対して入隊を拒否する。

しかし「何、安心しろ。私がしっかり鍛えてやる」の言葉に悩み………補欠として了承する。

 

シュウが特定の所に所属する事はまず無い。何故なら旅人としての生活を確立している為である。しかし、今回は帝国最強と謳われているエスデスからの直接の指南をしてくれる。つまり、自分自身の強化に持ってこいと判断した為である。そして、より強くなる事により旅を快適にする為である。

基本生き残る事に重点を置くシュウにとって、自身の能力であるアクセルブーストの強化は必然的であった。ここ最近負けが続いているシュウも流石にマズイと感じてる。また、格上との戦いは自身の能力強化、身体強化にも繋がる為一時的であるがイェーガーズに所属する事になる。

 

因みに、シュウの中ではエスデス≧ナイトレイドと考えている。

 

そんな事がありつつ食事はお開きとなる。因みに、シュウは残った魚の頭等を鍋に入れて出汁を取っているのは皆んなには秘密にしている。

 

そして、最後にシュウはエスデスに聞く。

 

「エスデスさん。俺の部屋あります?」

 

「何を言っている?これからシュウは私と寝るのだぞ?」

 

「ですよねー」

 

しかし、それを許さない正義の味方セリュー・ユビキタス!

 

「ダメです!そんな不埒な事なんて絶対ダメです!!!」

 

「何を言っている。私達は今夜色々やるつもりだ。なら、問題あるまい?」

 

色々やるとは一体何をやるんですか?

 

「だ………だったら!私も一緒の部屋で寝ます!」

 

まさかの展開にシュウは驚く。

 

「セリュー、私の部屋だぞ?寝れるのか?これからシュウと色々するのだぞ?」

 

それでも止まらないエスデス。流石にヤバいと感じるシュウ。

 

「エ、エスデスさん。流石にちょっとマズイかと。やはり別の部屋を「却下だ」……じゃあ、普通に寝ましょう?それに俺、段階踏んで行きたい派ですし……ダメ?」

 

何と無くチェルシーの真似で上目遣いをして見るシュウ。そして、この瞬間奇跡は起きる。

 

 

 

*年上キラー「年上キラー!イキマース!」

 

 

 

 

……………………………

 

 

 

エスデスとセリューが沈黙する。そして

 

「ま、まあ、シュウが段階踏んで行きたいのならやぶさかでは無い。私も多少は譲歩してやる///」

(くっ!シュウの奴!何だあの上目遣いは!反則じゃ無いか!///)

 

「そ、そうですね。私も少し我儘言ってましたかな?は…ははは///」

(えー!何アレ!反則だよ〜///)

 

正に年上キラーがここぞとばかりに力を発揮した瞬間だった。良くやった!

 

 

取り敢えず落ち着いて各人用意された部屋に向かうのであった。因みにシュウはエスデスの部屋です。

 

 

 

 

 

 

 

ついでに言うとエスデスさんの寝る格好は裸Yシャツ。………年上キラー云々よりシュウの理性が持つかどうかが問題なのは仕方無い事だった。




修羅場っぽくするの難しいです。

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