逃げる?違います。明日への前進です。   作:吹雪型

26 / 64
後書きにおまけがあります。

何となく書いてみましたw


発足、イェーガーズ

シュウが気絶している頃、6人の帝具使いのメンバーが集まり始めていた。

 

 

side セリュー

私は今王宮の廊下を歩いています。理由は帝具使いだけの少数部隊のメンバーに選ばれたからです。

正直私が選ばれるとは思って無かったので、少しドキドキしてます。

 

集合場所の特別警察会議室に向かう途中、

 

「あら?セリューちゃんじゃ無い。貴女も特別警察会議室に?」

 

Dr.スタイリッシュに出会いました。

 

「Dr.スタイリッシュ!お久しぶりです!そうです。私も会議室に向かう途中です」

 

「あら、そうなの。なら一緒に行きましょう」

 

そう言ってDr.スタイリッシュは先に進みます。

 

「あの、Dr.スタイリッシュ……この前の治療ありがとうございました。それと…折角強化して貰ったのに外して貰って……その………ごめんなさい」

 

私は以前までは身体の中に武器を仕込んでいました。……でも、シュウくんの戦いを少しだけ見ました。そして、衝撃を受けました。何故なら帝具使い2人に対して一歩も引いて無かったのです!帝具を持ってないのに関わらず。

だから、私は安易に強くなるのはコロちゃんに失礼だと思ってしまったのです。

 

「セリューちゃん、別に謝らなくても良いのよ。だってセリューちゃんが選んだ事なのよ?……それに、以前の貴女より今のセリューちゃんの方が絶対強くなってるわ」

 

「え?以前より……強い?そ、そんな事……無いですよ」

 

私は暫く安静にしていたし仕込み武器を外した後の後遺症があるか確認したりと、まともに訓練を行ってないのです。

 

「うーん、身体と言うより……心かしらね?オカマの勘だけどね。でも、オカマの勘は良く当たるのよ?」バチコーン☆

 

そう言ってDr.スタイリッシュはウインクをしました。

 

心………。

 

「……Dr.スタイリッシュ。私は自分の信念を見つけれました。私はその信念に向かって頑張って行きます!例え……その信念によって避けられない戦いがあったとしても。それでも、私は負けません!」

 

私は帝都に居る人達を守りたい。例え悪人だろうと、私は守ります!それが私の信念です!……あ、勿論悪人は法でキッチリ裁いて貰いますよ?絶対に逃がしません。

 

「そう、なら頑張りなさい。応援してるわ」

(手駒としてはもう使えないわね〜。ま、良いわ。頑張りなさいセリュー)

 

そうこうしてる内に特別警察会議室に着きました。するとDr.スタイリッシュが私にお願いして来ました。

 

「セリューちゃん、一つお願いが有るのだけれど良いかしら?」

 

「お願いですか?はい!別に構いませんよ?」

 

すると、何処に持っていたのか分かりませんが薔薇の花束を私に渡しながら言います。

 

「この薔薇を部屋の入り口にばら撒いて欲しいのよ。花道を歩くのがスタイリッシュな事なのよね」

 

よく分かりませんが、了承しました。

 

「では、私から入室しますね。失礼します!「バターン!」帝都警備隊所属セリュー・ユビキタス!アンド、コロです!」(`・ω・´)ゞビシッ

 

中には拷問官の方、お菓子を食べてる女の子、そしてちょっと田舎っぽい男性が居ました。

そして私は持っている薔薇の花束を床にばら撒きます!バサァァ!

 

「Dr.スタイリッシュ!準備が出来ました!では、私はこれで!」

 

私は役目を果たし空いてる席に向かいました。

 

「第一印象に気を使う……それこそがスタイリッシュな男のタシナミ」

 

どうやらDr.スタイリッシュは決め台詞を言えた様です。良かったです。

 

「アラ、見るからに田舎者だけどアナタ中々のイケメンじゃ無い!」

 

どうやらDr.スタイリッシュのお眼鏡に叶う男性が居た様です。

 

「あたしが磨いてあげるわ。ヨロシクね!」バチコーン♡

 

Dr.スタイリッシュはウインクをしてアピールをしますが、相手の方は青ざめてます。……大丈夫かな?

 

それから爽やかな男性の方が来て6人になります。椅子の数も6個でしたので多分これで全員でしょう。

拷問官……では無く焼却部隊から来たボルスさんからお茶を貰い少し皆さんと話をしていると、再度ドアが開きました。

 

 

そして、仮面を着けた女性と…………何故かお姫様抱っこされてるシュウくんが居ました。

 

 

 

 

 

…………えっと、なんで?

 

 

 

 

side out

 

変な状況に一瞬みんなの思考が止まる。しかし、

 

「……た、大尉。後退しましょう………数が多すぎます………むにゃ」

 

お姫様抱っこされつつ寝言を言うシュウ。そんな姿を見て和むエスデス。そして、寝てるシュウを優しく床に置いてから頭を人撫でしてから、

 

「お前達見ない顔だ!ここで何をしている!」

 

いや、あんたが何してるんだよ。数名の心中が一致する。そしてウェイブが説明をしようと声を出した。

 

「おいおい、俺達はここに集合しろって…「ドゴッ!」!!!」

 

ウェイブがエスデスの蹴りを受け吹き飛ぶ。

 

「…賊には殺し屋も居る。常に警戒を怠るな!」

 

エスデスはランに向かい攻撃をするも、防がれる。そして、

 

「コロ!右から回り込んで!ハアアアアア!」

 

セリューがトンファーで攻撃を掛ける。しかし、体術のみで対処されコロも顔に氷を貼られる。

 

「連携で挟み込むのは良し。しかし、殺気が剥き出し過ぎるぞ!」

 

軽くいなし評価するエスデス。そこにクロメが参戦。

 

「巫山戯られても、此方は加減できない」

 

クロメの的確な攻撃によりエスデスの仮面が割れる。そして素顔が割れる。

 

「エ、エスデス将軍!!」

 

皆んなが唖然としてる中、遂にシュウが目覚める。

 

「た、大尉ーーー!!!「ガバ!」…………は?……夢か……ふぅ。?、ここ何処?」

 

場違い満載なシュウは只々首を傾げるだけだった。

 

 

 

 

あの後全員着替えてから廊下を渡りつつ軽く話をする。

 

「セリューさん久しぶりですね。お腹は大丈夫なんですか?」

 

「はい!大丈夫ですよ!しっかり治療しましたから」

 

シュウはエクスタスに斬られたセリューを心配するも大丈夫だと言われホッとする。

 

「そっか、なら良かったよ………いや、実際見てみないと分からないからな。うんうん!今からお腹見せて貰えます?」

 

早速セクハラに走るシュウ。そしてコロが威嚇する。

 

「ふぇ?み、見せるですか!無理無理ですよ!そ、それに、恥ずかしいし……」

 

実に一般的な事を言うセリュー。しかし、シュウは引かない。いや、引けないんだ!

 

「いやいやいや、これは跡が残ってないか確認だよ?決してヤラシイ気持ちは無いよ?本当だよ?」

 

下心満載なシュウ。更に唸り声を上げるコロ。顔を赤くするセリュー。しかし、そんなシュウに遂に鉄槌が下される。

 

「………ほぉ、シュウ。随分と楽しそうだな」

 

帝国最強、ドSの女、エスデス将軍が半端ないオーラを出しながら背後に居た。

 

「……………………いや、その…………ぼ、僕は純粋にし、心配をしてまして………はい」

 

冷や汗が止まらないシュウ。そして………

 

「私以外に手を出そうとするな!!!!!」

 

ドカアアアァァァァ!!!!!

 

悲鳴も上げる暇も無く20メートル以上吹き飛ばされるシュウ。3回ほどバウンドした後、海老反りになりながら滑る。その姿はさながらドリ◯顔負けのポーズだった。そして、飛距離は恐らく自己最高新記録達成しただろう。

 

「「「「「「………………………」」」」」」

 

「………はぁ、セリューと言ったな」

 

唐突にセリューを呼ぶエスデス。

 

「は、はい!」

 

緊張するセリュー。ま、人間が横に真っ直ぐ飛ばす人から声を掛けられれば緊張するか。

 

「先に言っておくぞ。シュウは私の物だからな!覚えておけ!」ビシ!

 

指をセリューに差しながら宣言するエスデス。しかし、セリューは目を見開きながら反論する。

 

「…!シュ、シュウくんはまだ誰の物ではありません!それに、その命令には従えません!」

 

真っ直ぐに言い返すセリュー。しかし、

 

「ほぉ。私は昨日シュウと寝たぞ」

 

爆弾発言投下。

 

「わ、私だって膝枕しました!」

 

更に投下。

 

「……………………」

「……………………」

 

睨み合う2人。しかし、そこに意外な人物が仲裁に入る。

 

「エスデス様、一つ宜しいでしょうか?」

 

まさかのオカマ、Dr.スタイリッシュだった。

 

「………何だ」

 

ドスの効く声を出すエスデス。しかし、

 

「恋は………戦いです。その戦いを一方的に終わらす事は不可能ですわ。現にセリューちゃんは上司であるエスデス様に反抗してます。ならば、シュウ君に決めて貰う他有りません!そして、普段使う武力では無く女子力を使う必要がありますわ!!!!!」シュパッ!

 

Dr.スタイリッシュはポーズを決めながらそう宣言する。

 

「恋とは……乙女にとって……大切な大切な!物なのです!それは決して武力で折ることは出来ません!………ただ、コレだけは言えます。私は何時だって恋する乙女の味方ですわ!」バチコーン☆

 

そう言ってセリューに向かってウインクをかますDr.スタイリッシュ。しかし、納得がいかないエスデス。だが、更に援護が入る。

 

「エスデス将軍。恋は武力では解決はしません。寧ろ根気が必要になります。私も結婚するまで2回も振られましたし」

 

既婚者なボルスだった。

 

「………………ふん。まあ良い。この話は後でゆっくりするとしよう。よし!では、今から陛下と謁見後パーティだ!」

 

エスデスは別の爆弾発言を投下。

 

「い、いきなり陛下と!」

 

「初日から随分飛ばしてるスケジュールですね」

 

ウェイブとランは吃驚しながら言う。

 

「面倒事はチャッチャと済ませるに限る。それぞれの自己紹介は次回以降で良いだろう」

 

実にアッサリと言う。

 

「それよりエスデス様。私達のチーム名とか決まってるのでしょうか?」

 

「…………うむ。我々は独自の機動性を持ち、凶悪な賊の群れを容赦無く狩る組織……。

 

 

故に

 

 

特殊警察【イェーガーズ】だ」

 

エスデスは凶悪な笑みと共に言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして地面と熱い抱擁をしているシュウは王宮の警備をしていた近衛兵により医務室に運ばれた。

 




西暦1940年
昆虫の変異が確認されるも放置される。

1942年
昆虫の巨大化が確認される。それに対してドイツ、日本は調査開始。よって戦争は一時保留になる。

1950年
日本北海道に巨大昆虫を確認。近くの村、街を襲う。しかし、第3艦隊による艦砲射撃により殲滅するも被害甚大。同年世界に対して巨大昆虫に対する対策を求めるも殆ど無視される。

1951年
日本、ドイツ、イタリアは対巨大昆虫に対する兵器を開発開始。

1960年
世界各地に巨大昆虫の出現を確認。しかし、人類側が優先になる。

1962年
航空特化の巨大昆虫出現。人類は劣勢になる。

1965年
対巨大昆虫兵器AM−05が開発される。AM=アーマード・モデル、05=試作5号機
同年、地上型昆虫に対して有効である事が確認される。


そして、西暦1995年。人類は劣勢になったまま戦線を維持していた……。



side シュウ
俺は今AMのコクピットの中にいる。実戦だ。
型は10型。旧式だが、信頼性はある為未だに現役だ。

「よう、ルーキー。緊張してるか?」

上官であり部隊の隊長である大尉から通信が来た。

「た、大尉!はっ!だ、大丈夫であります!」

「はっはっはっ!そうか、大丈夫か。なら、お前は今日戦いが終わった後は好きな奴に告白な!」「え?マジっすか!」「頑張れよ!俺はあの子に賭けるかな?」「じゃあ、俺は食堂にいる子に賭けるか?」

大尉が冗談で言うと周りの仲間も茶化しに来る。まあ心配されてるのだろう。

「か、勘弁して下さいよ〜」

「なら、生き残れよ。よし!各員再度機体、武器の再チェックだ。後数分で砲撃が開始されるぞ!」

「「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」」

機体、武器のチェックをしてるとレーダーに感を発見。

「隊長。2時の方向に感ありです。すぐ消えましたが」

「レーダーの故障じゃねぇの?」

仲間の1人が茶化しにくる。

「た、隊長!震音に感あり!此方に接近してます!」

全員に緊張が走る。

「総員警戒態勢!HQ!HQ!こちら第27トマホーク中隊。2時の方向に震音あり!警戒せよ!来るぞ!」

「HQ了解。そちらに対して砲撃開始する」

暫しの沈黙……そして、

ヒュウウウウゥゥゥゥゥ ドオオオオオオン!!!!

その砲撃音を皮切りに一気に砲撃の雨が降る。そして、遂に俺の初めての実戦、会敵だった。




「撃ちまくれ!!!!!」
「リロードする!カバー頼む!」

「ジャス3がやられた!穴を埋めろ!」
「何だよ!この数は!支援砲撃はどうなってんだよ!」

「動け!敵を撹乱しろ!」
「うわああああ「ザアアアアア プツ」…」

「前線はもう維持出来ない!後退許可を!」
「後退は許可出来ない。繰り返す後退は許可出来ない!」





我々は……無力だった。




「た、大尉!後退しましょう!数が多すぎます!」

俺は大尉に進言した。仲間の半数は奴らに食い殺されたか潰されたかのどちらかだ。

「く!仕方無いか。近くにいる部隊と連携して後退する!第二防衛ラインまで退がれ!」

機体を後退させながら若干安堵する。このクソッタレみたいな場所から離れる事が出来る。

「っ!シュウ!右!!!!」

「え?うわ!」ドガッ!ガシャン!!!!

俺の機体に衝撃り倒れる。モニターを見ると……カブトムシの様な奴が口を開けて此方に接近してくる。

「う、うわああああああ!!!!!」

俺は迷わず引き金を引いた。

ドドドドドドドド!!!!

20ミリの弾が敵をミンチにする。しかし、後ろからどんどん迫ってくる。

そして………



カチン

「!」

機体のリロード警報が鳴っている。残弾も0だ。もうお終いだ……敵が近づく。

「あ、あ………あ」

体が動かない。ションベンも漏らした。だけど………もう。

「シュウ!!!!動け!!!!」

「!…っく!うわあああ!!!!」

操縦桿を引き上げ機体を立ち上げる。その間に大尉の機体が敵を食い止める。

「無事か!」
「は、はい!何とか!」
「よし!なら後た「た、大尉!前!!!」!!!」

見た事の無い新型が現れたのだ。周りの機体から射撃されるが効果は今一つ。そして

「シュウ!逃げろおおおお!!!」

大尉の機体が胴体から真っ二つにされた………

「た、大尉ーーーーー!!!!」





という夢を見たんだ。



byシュウの夢からお送りしました♡

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。