リハビリ兼ねてるのもあるから慣らし慣らし書いていきますので、ここら辺の話は、内容とかはそのままにちょくちょく手直し加えるかも。
そして気が付いたら日刊2位とナニソレコワイ。(´・ω・`)
そして越水七槻の人気っぷりが凄まじくてマジでビビる
4月29日
今の気分を一言で書こう。
ざまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
や、俺一人の力で勝ったわけじゃないけど、森谷帝二のあの顔に泥を塗ってやったのは最高だった。
なんだろう、初めて会ったとは思えないほどに気が合わない相手だった。あれだ、あの紳士ぶった佇まいで攻撃的な本性を隠している感じが非常に気に入らなかったんだ。
これを越水達に言うと、すごい怪訝な感じの目で見られたが……。
あの後、クイズに正解した俺たちと江戸川、そして一緒に蘭さんがギャラリーへと案内された。
中には森谷帝二がこれまで建ててきた建築物の写真が額に入れて飾られていた。有名人の屋敷、教会、橋、米花シティビルと、本当に色々建てている。名建築家というのは伊達ではないようだ。
で、問題はここからだ。江戸川――工藤のアホは、蘭さんと5月3日に、米花シティビルの映画館でオールナイトの映画を見る約束をしているらしい。工藤新一と、毛利蘭が。
アイツなにしてんの?
ひょっとしたら、何か策があるか、実は自由に元の体に戻れるのかと思ってそっちを見たら、顔を引きつらせて固まっていた。
アイツなにしてんの?
なんでも5月4日がアイツの誕生日らしく、オールナイトの映画が終わった後に二人で祝う……らしい。
え、お前ら、年とんの?
俺、20歳から全然年取ってないんだけど。永遠のハタチなんだけど。
4月30日
今日はスーパーで生鮮食品が安くなる日だ、講義が終わり次第原付を飛ばしてスーパーまで買い物に行けば、蘭さんと、その友達の鈴木園子にあった。まさかいきなり堂々と、『あんま冴えない感じ』と言われるとは思ってもみなかった。
まぁ、なんだろう。関わると面倒くさそうな感じはしたが、不思議とそこまで嫌みには感じなかった。
感じなかったけど泣いてもいいかな(真顔)
蘭さんがえらく謝ってきたが、正直その横で悪びれずに「ニヒヒ」と笑ってられる鈴木さんの肝はすごいと思った、うん。
そのままなぜか二人と一緒に買い物をする羽目に。
なんでそうなるかな?
5月1日
珍しく、江戸川から電話が入ってきた。先日のパーティーの際に今度こそ連絡先を聞いてはいたのだが、互いの着信履歴に名前が入った事は、試しがけの一回のみだろう。
ついに話が進んだのか? そう思って通話ボタンを押すと第一声が
「おい、お前変装とかそういう特技、持ってたりしないか!?」
反射的に電話を切ろうとした俺は、多分間違ってないと思う。
お前アホか。どうやら、背格好が近い俺を変装させた上で小型スピーカーを付け、例の変声機と組み合わせてどうにか乗り切ろうと考えたらしい。うん、アホか。
そもそもだ、そうそう完全に他人になりきれる変装術の持ち主なんてそうそういて――
あ、いるわ。キッドとかルパンとか。いや、泥棒ばっかじゃねーか。
なんにせよ、そういった技能は持ってないと伝えたら、「だよなー」と電話の向こうでうなだれていた。当たり前だ。
俺が持ってるスキルなんて、精々が家事と語学(英語のみ)くらいだ。将棋は下手の横好きだしな。
結局、その後電話で互いの近況とかを軽く報告し合い、近いうちにまた会う約束をして会話を終えた。
その後、ふなちと越水が来てウチにだべりに来た。酒と料理持参で。
さすがだ、我が心の友よ
5月2日
なんか知らんけど、猫探しに付き合う事になった。小学生の。
出会ったのは、ゲンタ、ミツヒコ、アユミという三人組。どうやら彼らは少年探偵団というらしく。今までに数々の難事件を解決してきたと豪語していた。正直、スッゲー嫌な予感がしたが、ただの猫探しだったんで協力する事になった。
他にもう一人いないか? って聞きたかったけど、それはそれで面倒くさい事になりそうだったんで聞けなかった。探偵系主人公とそのグループが揃って何かしてる。
―― 死人が出るな(確信)
まぁ、結局そのあとどうにか猫を捕まえる事は成功し、飼い主の元へと届けた後、一応三人をそれぞれ家まで送り届けてから帰宅。
そういや、明日アイツどうするつもりなんだろう? なんだったら明日、アイツのとこに寄ってみるか。
なんか、アイツの知り合いの阿笠とかいう人に会ってほしいらしい。とりあえず、今日はもう寝よう。
(5月3日の記述が抜けている)
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ふわぁぁ……ぁ……」
いかん、眠い。日記を書き終わってからすぐに眠るつもりだったが、なーんか眠れず、うだうだやっている内に朝の5時になっていた。おまけに起きたのは9時。4時間、いや、多分3時間くらいしか眠れてない。ちっくしょー。
このまま夕方近くまで眠ってようかとも思ったが、さすがにそこまで自堕落な生活をすると越水に怒られるし、ふなちに何も言えなくなる。それに、眠気より強く空腹感を感じる。
「さて、どこで食うかな」
どうせ江戸川達に会うのだからと、米花駅へと原付を転がして来ていた。
江戸川が探偵事務所にいるのなら、会いに行くついでにポアロで飯食っていこうかと思ったが、昨日アイツと電話した時、もうアイツは例の阿笠さんの家にいて、今日は泊まるような事を言っていたからなぁ……。
とりあえず、適当なベンチに座ってコンビニで買ったお茶で喉を潤す。
さて、どっかで適当に飯食って、それからちょっと買い物でもして――
――コツン。
ん? 靴のかかとに何か当たったような?
足元――ベンチの下を覗いてみると、何かあった。……かご?
「なんじゃこら?」
ベンチの下に置いてあったのは――なんていうんだろう、犬とか猫みたいな小さいペットを入れて運ぶ――キャリーケース? ピンク色のそれが置かれていた。
扉の所には『誰かもらって下さい』の張り紙。
(またベタな……)
扉を開けて中身を確認すると、やはりというかなんというか、一匹の白猫が入っていた。
妙に人懐っこい猫で、軽く撫でてやると「な~お」と鳴いて、そして喉をゴロゴロ鳴らしながらすり寄ってくる。
(……どうせ一人暮らしだし飼ってもいいけど……餌代とか病院代とかどうするか……んん?)
おかしい。
まず反射的にその言葉が出てきた。
ペットを捨てるという行為は、どんな理由があったとしても良い目で見られない行為だろう。だからこそ、そういった事をする時は、まずある程度人目が少ない所でやるものじゃないだろうか? ペットを泣く泣く手放したと言うのならば、早く拾われるようにと願うかもしれないが、それにしても駅前というかなり目立つ場所に捨てるだろうか?
(それに、結構乱暴にカゴを持ち上げたけど、水が零れる音がしなかった。わざわざこんな金掛かりそうなキャリーに入れるくらいなら、水とか餌とか入れるんじゃ?)
あぁ、奥に入ってんのか? そう思って、もう一度扉を開けて奥を覗いてみる。
――ピッ……ピッ……ピッ……
―― ぱたん。
ふぅぅぅぅぅぅぅ…………………
――パカッ
――ピッ……ピッ……ピッ……
「目覚まし時計とセットの猫か。斬新な捨て方じゃねーか」
なんか、時計――っていうかタイマーとセットだった気がしたんだけど。
やだこれ。なにこれ。
後ろになんかいかにもって感じの固形物が8~10本近くのコードでタイマーとつながれてたんだけど――
え、どうすんのこれ。え、逃げろ―って叫べばいいの? 投げればいいの? それとも……
「浅見さ――んっ!!!」
うえーい。
聞き覚えのある声が聞こえたな。それも切羽詰まった感じの声で、こう、冷や汗が止まらない感じの――
「それを落とさないで! そいつは―」
やめろくださいお願いします。その先すっごく聞きたくないです。
それでも人の反射は簡単には止まらない。止められない。声がした方を振り向いてしまう。
そこには、なぜかスケボーを抱えたまま鬼気迫る表情でこちらに走ってくる――死神の姿があった。
「そいつは――っ!」
ええ、はい。爆弾なんですね? 分かりたくありません。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
5月3日。それは、蘭に一方的にとはいえ映画の約束をした――してしまった日であった。
蘭との約束をどうするか、夜までに答えを出さなきゃいけないと頭を悩ませていた所にかかってきた電話。それは俺に――工藤新一に対する挑戦状だった。
奴は、緑地公園では飛行機のラジコンに爆弾を取りつけ、元太達にそれを操縦させていた――どうにか被害が出ない場所で破壊出来たけど、あのままだったらきっと大勢の人間を巻き込んでいた。そして奴は工藤新一の携帯に再びかけてきて、今度は米花駅前を爆破すると言ってきたのだ。唯一のヒントは――木の下。タイムリミットは一時、もう時間がない。
とにかく、駅にたどり着かないとどうしようもねぇ!
博士が開発したパワーボードで一気に飛ばして、米花駅にたどり着く。
そこにいたのは、ピンクのキャリーケースを抱えた――
(浅見さん――っ!?)
ここ最近、俺の周りによく現れる謎の男――浅見 透が、そこにいた。
奴の肩には、恐らくそのケースの中に入っていたんだろう白猫がちょこんと大人しく座っている。
(猫……。待てよ、ヒントは木の下。木の下……下にあるのは、根っこ。根っこ……猫!!)
「浅見さん! それを落とさないで! そいつは……そいつは――!!」
俺の方を向いた浅見は、軽くため息をつくと、中に入っていたんだろう白猫を肩に乗せたまま立ち上がる。
「やっぱ爆弾か! ったく、仕掛けた奴も悪趣味な目覚ましを仕掛けてくれたもんだっ!」
吐き捨てるように叫ぶや否や、奴は乗って来たんだろう原付に跨り、俺に向かって自分のメットを投げ渡す!
「早く乗れ! もう時間がねぇ!」
「おう!」
どうしてコイツがここにいたのか、そんなのは後だ! この爆弾をどうにかしないと!
俺がメットを被って浅見の後ろに乗り、片手で爆弾を固定しながらもう片方でしがみつく。
「やっぱ捨てるしかねーか」
「あぁ、この近くで被害が出ない空き地――」
「かつ、人がいない場所……となりゃ――!」
「「――堤無津川!!」」
そうだ、もうそこしかねぇ!
「裏道を飛ばす、つかまってろホームズ!」
「あぁ、頼んだぜ――」
「――ワトソンくん!!」