火曜日朝、いつも通り一高前の短い通学路を四葉家一同と登校して、それぞれの教室に向かう前、僕は達也くんを呼び止めた。
「少し、相談があるんだけれど」
今朝から僕は口数が少なめだった。深雪さんが五輪家での事を尋ねて来たけれど、五輪家が僕と澪さんを言祝ぐ雰囲気ではなかったこともあり、煮え切らない返事しかできなかった。
達也くんは僕の態度で察していたのか、
「重要な問題か?五輪家の件ではなさそうだが?」
「それがわからなくて…時間はかからないよ」
やはり僕は煮え切らない。
心配げに立ち止まった深雪さんに、達也くんが目で合図を送る。深雪さんは頷いて、2-Aへの階段を上がって行った。
予鈴まで15分ほどある。
僕と達也くんは、廊下で立ち話は目立つので、生徒会役員権限で適当な空き教室を確保した。
「昨夜、変なメールが来たんだ。動画みたいなんだけれど…」
「動画?みたい?内容が気になるのか?」
達也くんの無表情に素直な疑問が混じる。僕は首を左右に振った。
「差出人が不明で、しかもパスワードがかかっていて圧縮ファイルが解凍できないんだ」
「パスワード?」
僕は携帯端末ごと達也くんに渡す。
最初、響子さんに相談しようと思ったんだけれど、自分のセキュリティーを突破した人物がいると知ったら、どう反応するかわからなかったので、その前に達也くんに相談したかった。
このメールには奇妙な不安を感じる。予知や予感…ではないと思うけれど…
達也くんはディスプレイを数秒みつめて、
「差出人はK7…S7ではないのか…」
珍しく曖昧に呟いた。達也くんも本気で意味不明と思っているみたい。
「S?Sだと心当たりがあるの?」
「この、人を嘲弄するような雰囲気…舞台上を煽るような人物に心当たりはあるが…」
「どう考えても愉快犯だよね。響子さんのセキュリティーを破られる人物?」
「いや、これはセキュリティーを破っていない。通常のアクセスだ」
こちらは即答で断言した。
「どう言うこと?」
「不正アクセスを受けたのは久の端末ではなく、久のメールを受信した誰かの端末だ。
藤林さんのセキュリティーを破るのは困難だが、久のメールアドレスを登録してある別の端末ならそれほど困難ではないだろう?」
なるほど、先入観が過ぎて、不正アクセスだとばかり…
「じゃあ八雲さんが僕のアドレスを知っていたのも…」
「誰かの携帯端末に侵入したんだろうな」
「それって、犯罪だよね」
「犯罪だな。だが、証拠を残さなければ、立証はできない。恐らく、『K7』がヒントなんだろう。Kで始まる7文字の言葉だ」
外国語ではスペルが長い時、頭文字のアルファベットと数字で表現することがある。7文字はそれほど長くないじゃんと突っ込みたい!!
「意地が悪いな。それって無限にあるよね」
「英語と断定はできない」
「そんな無理ゲー」
試しに、『Kamille』と入れて見る。
『パスワードが違います』
「違った」
「なぜ、史上最高のニュータイプの名前がファーストチョイスなんだ?」
僕のぎこちない指の動きを不安そうに見守りながら達也くんが呆れていた。
「英語以外の7文字単語を他に思いつかなくて。人名ならいくつか。
『Kamille』ってオランダ語だけど、いわゆるカモミールで菊の事だし、僕は女の子って良く間違われるからカミーユの気持ちはわかるよ」
「妙な知識を持っているな…だが、方向は悪くないだろうな。何かしら久に関わりのある単語なのだろう…挑戦してみろと言うことか」
「そんなの、気になって勉強に集中出来なくなるよ」
「今は集中出来ているのか?」
「まったく出来てないよ」
えっへん!
「いばるな…もし、四葉久として、赤点を取ろうものなら、次期当主の深雪に恥をかかせたことになるが」
うぅ、達也くんが目から冷気を発する能力があるなんて…流石は『氷の女王』の兄、従兄妹、許婚。
「その前にお母様に恥をかかせるようなことはしないよぉ!」
とりあえず、授業は深雪さんの監視のもと、真面目に受ける。
教室の雰囲気が昨日までと違って穏やかになっていることに僕は気付く余裕がなかった。
帰宅してきちんと主夫業をこなす。カラスの行水後、自室にこもって解読作業に入る。
久しぶりに自室の卓上パソコンを起動。急かすように、ネット上の辞書ページを開く。
僕は英語は日常会話程度ならできるけれど、『掘った芋いじるな』的な音で覚えているから、英単語そのものは苦手だ。
差出人のメールアドレスには国別コードトップレベルドメインはなかった。
日本語にも自信がないのに、英語だけでなく、すべての外国語のKで始まる7文字なんて…
当てずっぽうや勘に頼っていては見逃す事が多いだろうし、かと言ってAから順番に入れていくのも、それが一番近道なんだろうけれど億劫な上に苦行だ。
とにかく、機械音痴の僕は、一本指打法でチマチマとタイプするしかない。
パソコンのディスプレイと携帯端末を交互に見ながら、一本指打法。スペルの間違いは繰り返すし、集中力は続かないし、気になって勉強が疎かになるし…
そもそもパスワードは本当にKで始まる7文字の単語なのだろうか…そう疑いだすと、徒労に思えてくる。そのくせ気になって…悪循環だ。
くぅ、このメールはテロだよ!
こんなことをして来る相手は絶対ひねくれているに違いない。
なけなしの勘をたよりに英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語…まさかバスク語とかカタランとかフラマンとかエスペラントとか…
いくつか試してみて該当はない。
もっとひねくれた…まさか、アルダの言語?アーヴ語とか?そんな辞書ない!
もしかしたら、これまでのパスワードでも入力ミスがあるかも…
泣きたい。
とりあえず落ち着こう。別に今すぐ見なくちゃいけない映像でもないだろう。だったらもっとヒントを寄越すだろうし…
これまで試してみた言語の一覧をパソコンのディスプレイに映す。
やはりこうなったら、一つずつ順番に試していくしかないな。
こういう場合、共通言語として一番多くの地域で使われている英語から始めるのがセオリーだろう。
ただ、僕のモチベーションは水面下にまで落ちている。何だかもう、めんどくさい。かと言って、正体不明のファイルが携帯端末にあるのも気持ちが悪い…もう削除しちゃおうか…
僕に関わりのある言葉?
単語そのものではなく、訳語の方に重点を置いたほうが良いのかな?英和辞典のKの行、意味ありげな日本語訳をやる気なく目だけで追っていく…
「ん?」
僕の黒曜石色の瞳が、その英単語に吸い寄せられるように止まった。日本語訳は、
『神格化された精神。アメリカインディアン部族の宗教的な儀式で、何らかの独特な精神を擬人化した仮面をつけたダンサーを意味する』
神、精神、宗教、儀式、擬人化、仮面、ダンサー?
背筋をぞわぞわと悪寒が走るワードが並んでいる。
僕は、その英単語をゆっくりと圧縮ファイルに入力してみた。
『KACHINA』
何となく予感があった。解凍ソフトは、そのパスワードを受け入れた。
でも、英語からこの方法で調べていけば数分でたどり着けたのに…嬉しさよりも、がっくりが先だった。
ファイルはそれほど大きなデータじゃないのに、解凍に嫌に時間がかかっている気がする。薬缶を見ているとお湯が中々沸かないと言うことなんだろうけれど…
解凍されたファイルはやはり動画だった。
解凍された時点で響子さん謹製セキュリティーに弾かれなかったから、ウィルスの類ではない。
動画のファイル名は日本語で、『狙撃』。
狙撃?
神格化された精神…擬人化?
少し、気分が冷たくなる。
このファイルを送ってきた人物、多分、人物は僕が精神の存在、『高位次元体』であること、響子さんでも辿り着けなかった去年の狙撃の真犯人を知っているぞ、と僕に伝えてきたのか。
僕が『高位次元体』だって知っている人物は直接的にも間接的にも極めて少ない。
最有力の候補は周公瑾さん。彼が尸解仙として復活した?
周公瑾さんが僕にこんな回りくどいことをするだろうか。しないはずだ。彼の究極の目的、道を究めて仙人にいたる道は半ばだ。
『ピクシー』のわけがないし、培養された『パラサイト』はそもそもそんな能力はないし、意識が薄弱化している…
九重八雲さん?八雲さんはいかにも怪しいけれど、映像を用意するなんて、回りくどさの種類が違う。
『ピクシー』から僕の過去を聞いた達也くんも候補になるかな?それこそ、そんな回りくどいことはしないだろう。
この容疑者たちは僕が去年、狙撃された事実を知らないのだから。
うーん、お手上げだ。
こうなると映像を見ないわけにはいかないのか。ディスプレイの動画再生ボタンを、人差し指で弾いた。
動画は、僕の狙撃を命じたのが四葉真夜だと暴露する内容だった。
僕を狙撃させた黒幕が、真夜お母様?
それは音声、効果音や雑音はまったくない、無音の動画だった。
画質はかなり鮮明で、その殆どが街頭か監視カメラの映像だった。デジタル技術で超ロングの映像すら、登場する人物の表情、髪の一本もはっきり映し出されている。
端末の強化ガラスのディスプレイで、生命や感情が感じられない人形たちが、冷淡で無機質なノンフィクションドラマを演じている。
狙撃犯の魔法師はイリーガルで、プロの刺客。入国の手続きや武器のスナイパーライフルの調達、ローゼンが関与しているかのような偽装。
狙撃の準備は数ヶ月前から行われていて、自宅の警備状況と住人3人のスケジュール、狙撃場所の調査、監視カメラの欺瞞、狙撃犯の衣食住の確保、狙撃後の逃走の手助け、出国、出国後の口封じの殺害方法。
報酬の半額の500万ドルが先払いで隠し口座に振り込まれていた。今の時代、金銭のやり取りは完全デジタルだ。現金や紙幣は収集アイテムでしかない。
報酬は複数のルートから振り込まれていて、四葉とは一見無関係の企業から迂回を繰り返されていた。地球を何周もするようなお金の流れを、映像ではしつこく追跡していた。
マネーロンダリングの大本の個人に辿り着く。どこの誰とも知らない、ダミーの人物。その人物の周辺を四葉家の関係者が出入りしている映像。
その関係者と四葉真夜が横浜の魔法協会ビルで会話している映像。関係者は、四葉家の執事の1人だ。
全てに、四葉家の諜報部員が関与している。四葉家では個人での暗躍は四葉真夜への反逆として処分される。四葉真夜の命令がすべて。
僕の狙撃を命じた真犯人が、四葉真夜であることが疑いない。100パーセント真犯人。敵ではないが、確実に味方ではない、と映像が無言で語っている。
室温が急低下するような、暴露の内容だ。
『KACHINA』
『神格化された精神。アメリカインディアン部族の宗教的な儀式で、何らかの独特な精神を擬人化した仮面をつけたダンサーを意味する』
僕は、この次元の人間から見れば、高位の神であり精神の存在。仙道を歩む周公瑾さんにとっては宗教や信仰に近い存在。三次元化で擬人化し、仮面のような容姿、四葉真夜の掌で踊らされている。
寓意的な、ほのめかしのワードにしては、あまりにも一致している。
告発の人物は、僕以上に僕のことを知っている。
だからこの10分足らずの映像もすべて真実だ、と語っているんだ…
「ふんっ」
くだらない。
僕は、鼻で嗤った。何度も言っているように、僕が『高位次元体』だと証明する方法は時間だけだ。
こんなでっちあげの動画を送りつけて、意味ありげなパスワードなんてつけて、興味をひかせる。僕とお母様の間に不和を生じさせること、もしくは疑念を植えつけて、将来仲たがいをさせることが目的なんだろう。
僕は、端末の圧縮ファイルと解凍した映像ファイルを消去。ウィルスソフトでもう一度消去。
「お母様を貶めるなんて、汚らわしい!」
映像がリアルで鮮明であればある程、いくらでも捏造も加工も出来る。
不正アクセスが可能な人物なら、映像の加工なんてお手の物の筈だ。僕は四葉家の執事は葉山さんしか知らないけれど、登場人物が四葉の関係者なのは事実だろう。お母様は十師族として横浜には頻繁に通っているから、魔法協会支部の監視カメラの映像なんて、いくらでも入手できる。
それは、お母様が真犯人だと言う証拠にはならない。
「あっ、でも、お母様の動画を僕は持っていないから、消さずにお母様の映像だけ残しておけばよかった!しまったな…」
あんなに僕の事を考えてくれるお母様が、僕に仇なすわけがない。そんなことして何の得があるのか。お母様は、僕が戦略級魔法師として世間に認められる前から僕に優しく接してくれていた。
告発者…いや、讒言者だ。この捏造者は、お母様の素晴らしさを一ミリも知らないんだ。
四葉真夜は、僕にとって唯一無二のお母様なんだ!
まったく時間の無駄だった。
僕はパソコンの電源を落とす。一世代前と違って、電源は一瞬で落ちる。不快な気分は、照明と共に消してしまいたい。
不機嫌なまま、寝室に移動して、ベッドの中央にダイブした。
本を読んでいた澪さんと、椅子に座って髪をまとめていた響子さんは僕のめずらしい行儀の悪さに驚いたけれど、僕は2人の手を握って、うつ伏せのまま不貞寝してしまった。
そのまま、朝になって目覚ましよりも早く起きて、朝食とお弁当の準備をする。
料理って精神安定剤になるよね。
一高前駅で、達也くんたちと待ち合わせ。今日は友人たちが全員いた。かなりの大所帯で、すごく目立つ。その中に、ほのかさんと雫さんがいた。事務的な件以外では、まともに会話すらしていなかった2人がいるってことは、達也くんと深雪さんと仲直り(?)出来たんだな。
僕は、達也くんに、パスワードは簡単にわかった。映像は卑猥で不潔な内容だったと、不機嫌を再発させながら告げた。
怪訝な表情の友人たちに、一方的に送信されて来た動画の話をする。
僕の容姿が、ある特定の嗜好の持ち主から異常なまでに持てはやされていることは、多くが知っている。勿論、友人たちも、僕が歪んだ性の話題が苦手なことも熟知している。
過去の僕の映像をコラージュした画像もネット上に多く出回っている。だから、友人たちは勘違いしてくれた。僕もわざわざお母様を中傷する人物の話題なんかしたくないから訂正はしない。
送信者に対する僕の嫌悪感は本物だ。
深雪さんや一高の友人の女性陣は、本人たちも似たような視線を向けられる機会が多いだけに、僕の嫌悪感を納得してくれた。
不快な映像を、不正アクセスしてまで送りつけてくるなんて、どう考えても変質者だ。
「そのような人物は行動がエスカレートする可能性が高い。用心したほうが良い」
達也くんが、アドバイスしてくれる。
「うん、気をつける」
あんな不埒な映像を送りつけてきた人物は不明のままだ。
また同様の映像を送りつけてくるかもしれないけれど、くだらない人物のくだらない誹謗中傷は、僕には届かない。
将来、お母様が僕をお嫌いになっても、僕がお母様を嫌いになることなんてない。たとえ、殺されようともだ。
実際、僕は一度死んでいる。
エスカレート?まったく、不機嫌になる。
「もし僕が期末試験で赤点とったら、こいつのせいだ」
「いや、赤点は関係ない」
振り向きもしないで断言したのは、僕の義弟だ。
以前と同じような雰囲気に、未来の義妹がくすりと笑った。
「ところで、Kで始まる7文字の単語って何だったんだ?」
ふと会話が途切れた時、何の気なしにレオくんが呟いた。
「ふぇ?」
「ラテン語系だとKで始まる単語は少ないし、ドイツ語か英語か…」
その出自がドイツ、ゲルマン系のレオくんは意外と語学に精通している。
「ちょっと、アンタ!何終わったこと蒸し返すのよ!」
「いや、だって気になるだろ」
エリカさんがレオくんの後頭部を小突く。2人の夫婦漫才が始まる。
レオくんはこのメンバーの中で一番の善人だ。だから深い理由はないんだろうけれど、終わったことだよ、うん。
「それで何だったんですか?久君」
ほのかさんが質問を引き継いだ。
達也くんの隣を歩いていても、微妙に会話のネタがなかったみたいで、目の前の藁を掴んだ…困ったな。
朝食の卵焼きにケチャップで下手な絵を描いたな…
「K…け…ケチャップ」
「ketchup?」
レオくんが妙にネイティブに発音する。
「なんでケチャップなんだ」
「ケチャップはアメリカ英語ですね。英国ではトマトソースと言うそうですよ」
美月さんが為になる事を教えてくれた。
あー
「送られてきた映像の中の僕は露出の多い服を着せられて、手足を拘束されて、全身をケチャップまみれにされて卑猥な…」
ケチャップまみれ?何じゃそりゃ…想像する…いやー
「「「きゃー!」」」
女性陣の黄色い悲鳴。恥ずかしがる割に、耳をふさぐ手には若干の隙間が…
達也くんの拳骨が頭頂部に落ちてきた。
「余計なことを深雪に聞かせるな。淑女でいられなくなる」
いや、でも興味ありげな様子だよ。あ、いたっ!痛い!達也くん!ぐりぐりはやめて。
「久に関わりのあるワードではなかったのか?」
達也くんが僕にだけ聞こえるように少し腰をかがめた。
「変質者の考えなんて僕にはわからないよ!」
「それも…そうだな」
納得しかねる表情だったけれど、達也くんだって自分の考えがいつも正解だって思うほど傲慢じゃない。
嘘をついちゃったな。
でも、お互い不機嫌になることもないよね。嘘も方便だ。
もっとも危険な『魔法』は、自分自身につく嘘、『古式魔法』で言う所の『呪』だ…
K7は人物名ではなく、暗号名でした。
S7でセイジ7、七賢人だと達也が気がついてしまうので、
人知れず久と真夜を仲違いさせるには、久にしかわからないメッセージを送る必要がありました。
レイモンドは、達也が真夜に面従腹背である事までは知りませんから。
KACHINA。
神格化された精神。アメリカインディアン部族の宗教的な儀式で、何らかの独特な精神を擬人化した仮面をつけたダンサーを意味する。
まさに、久のことですよね。
このままでは四葉は一歩どころか世界最強の魔法師集団になってしまいます。
真夜は世界最強の魔法師と言われていますし、
達也、久、澪と3人も戦略級魔法師が集ってしまいます。
それではつまらないと、レイモンドがちょっかいを出し始めました。
四葉への戦力集中を憂う人物は七草弘一を含めて大勢います。
もちろん、真夜もその懸念は心得ています。
達也が気がついたこと、五輪家の微妙な反応…
真夜の策とは一体!?
久狙撃の黒幕は、四葉真夜です。
久の高位次元体としての能力を試して、弱らせて、取り込みました。
久は真夜を疑う事が微塵もありません。