パープルアイズ・人が作りし神   作:Q弥

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久が生徒会役員になってくれないんです。

「見ろよ久、昨日の会見がまた放送されてるぜ」

 

昼休みの食堂、レオくんが壁面ディスプレイの動画ニュースを指差した。

 

はぁ、と僕はため息交じりで、うんざりした。昨日の記者会見は苦行だったよ。回答原稿を覚えるために要した一週間の勉強の遅れを返して欲しい。いや、ここ一ヶ月ほど遅れているような気がするけれど…

 

日曜日、『戦略級魔法師・多治見久』が初めて公式の場に登場し、多くの記者から質問を受け、その後、皇室主催の晩餐会に出席して、終始にこやかに談笑した…と言う報道はトップニュースになっていた。

晩餐会は、迎賓館のような大仰な会場ではなかった。そもそも参加する人数が少ないので皇居内の、格式は高いけれど小規模な部屋で行われた。食事の前後に一言二言お声をかけていただいて、お腹が一杯になる前に胸が一杯になるような、堅苦しい会だった。

記者会見は、その午前中に行われた。

 

僕の70年前の記録は一切残っていない。

残っていないものは調べようが無く、たとえ世界のどんな情報も盗み取れるスーパーコンピューターでも、『電子の魔女』でも僕の過去はわからない。

僕の事を調べると、去年の2月、唐突に生駒の九島家に湧き出るように現れる。それ以前の足跡は全くの不明。戸籍はあるけれど、これは烈くんが偽造したものだ(どうやったかは僕にはわからないけれど)。戸籍は、間違いないものとして記録されている。

容姿が10歳そこそこの女の子、それも超絶美少女にしか見えない少年が、『超能力』すら『科学技術』で再現できてしまうデジタルの世界で、何の記録も残さず成長するなんて不可能だ。誕生から一高入学までの約15年間、どこに居て何をしていたのかは、当然誰だって知りたいはずだ。記者もナンバーズも軍人も敵対組織も、まぁ僕もだけど。

でも、その質問は出来ない事になっている。記者会見での質問は、事前に審査をうけている。よっぽどイレギュラーな質問は、会見に同席した澪さんと十文字先輩の圧力を突破できる者だけが許される。そんな人物がいるだろうか?いや、いないよね。

だから、記者会見の質問は、文章が違うだけで、内容は殆ど同じ。僕も同じような回答を繰り返す、だけだった。これなら記者は100人もいらないよな…1人が代表で質問すれば、時間も労力も無駄にしなくてすんだのに。要するに、茶番。ガス抜きだ。

 

僕の回答は、実に優等生で、いかにも丸暗記の原稿を読んでいるだけ、なのが誰にでもわかった。それでも、小さな身体で一生懸命しゃべる子供の姿は、どことなく微笑ましい。

九校戦の映像を見た時も思ったけれど、僕って努めて無表情をしていない時は、ころころと表情がかわるな…映像で見ると何だか恥ずかしい。

僕は、難しい言い回しとか漢字とかわからない時があるから、経験豊かな記者のちょっとひねくれた質問は、同席してくれた澪さんと十文字先輩が答えてくれた。澪さんは意外と如才なく、十文字先輩は鉈で切るように役割を分けて…たぶん分けて質問を受けていた。

想定外の、と言っても当たり障りのない質問もいくつかあった。『多治見君は高校生だけれど、好きな女子生徒はいるの?』と言うティーン向け雑誌の女性記者の質問とか。

さすがにその質問に両隣の『魔法師』は答えられず無言で僕を見た。澪さんの奇妙なプレッシャーが僕に向けられたけれど、僕は恋愛とか良くわからなくて…

 

「僕は恋愛とか良くわからなくて…」

 

僕は考えている事を時々口にしてしまう。その時も澪さんの圧力に身を縮めながら消え入るような声で呟いていた。自分で言うのもなんだけれど、可愛い『声』だ。

動画ニュースの、その時の僕の姿は、頬を赤らめてうつむいて、もじもじしていて、何とも可愛い、ように見える。現実は謎圧力と戦っていたんだけれど、動画の中の僕は、自分じゃないみたいだ。でもその回答は、好きな女子がいるみたいだし、いないみたいだし、どっちともとれる回答に図らずともなっていた…

事実は言葉通り、色々と壊れている僕に、恋愛はわからない。

 

僕の会見は、ここのところ大きな事件がなかったから、昨日からずっと動画ニュースに流れていた。レオくんがディスプレイを指差しても、食堂で同席している、エリカさん、美月さん、幹比古くんは特に画面を見なかった。

ただ、僕がその報道をじぃっと見つめていたので、ちょっと気になったみたいだ。

 

「どうかしたのかい?」

 

幹比古くんが食事の手を止めて尋ねてくる。口に物を入れたまま、と言う事はない。

同じ学校の有名人がいる、と言う事で、食堂の他の生徒の意識は僕に集まっていた。幹比古くんの質問の声に、すわとばかりに食堂中の耳がこちらに向けられた。

美月さんはちょっと恥ずかしそうで、その雰囲気を感じているのか幹比古くんも少し居心地が悪そう。エリカさんは、不機嫌を押し隠している。今日は達也くんは生徒会室だから、エリカさんはますます機嫌が悪い。なんだかレオくんとセットに見られるのが嫌なんだそうだけれど、でもそう言いつつもいつも一緒にいるよなぁ。

 

「僕って…あんなに深雪さんに似てたかな…って思って」

 

映像の僕は一高の制服姿だ。当然、これまで以上にお手入れをして会見に臨んでいる。僕の容姿は本当に小さな深雪さんだ。自分で言うのもなんだけれど、可愛い。深雪さんにある大人の色気や侵しがたい気品、神々しさをすぱんと切り取ると僕になる。

この容姿なら、金沢でジョージくんが言っていた通り、『魔法師』のイメージアップに少しはなったと思う。今朝、駅のキャビネット乗り場では、ニュースを観た一般市民が沢山いた。朝なので、それほどの騒ぎにはならなかったけれど、これが帰宅時ならどうなるだろう…

 

「ん?久君はこれまでも、深雪さんに似ているって言われていたよね」

 

「自分の容姿なんて鏡で毎日見ているけれど…」

 

「鏡に映った顔は左右が逆転しているから…でも、深雪も久も顔は左右対称だから、映像でも同じじゃない?」

 

エリカさんがつまらなそうに言う。

左右対称?そうなの?考えたことがなかったな。アニメや挿絵の皆の顔も左右対称だよ、とメタな事は言わないけれど、エリカさんが深雪さんをそう見ていた事は、何となく意外だ。

 

「久君が深雪さんに似ているのは、優れた遺伝子は容姿も同様に似る…と言う事なんでしょうか」

 

美月さんが、これまで漠然と考えていた事を呟いた、みたいだ。

優れた遺伝子?僕の遺伝子が優れているとは思えないけれど…深雪さんの遺伝子が僕と似ているという事?

僕の遺伝子は、言うなれば野生だ。なんの調整も受けていない。『ピクシー』の証言だと、僕は『三次元化』で肉体を得ている。『精神・幽体・意識』や『魔法力』は、『高位次元体』『次元の壁』に依存しているけれど、ただ単にスペックが破格なだけで、あまり複雑な事はできない。

逆に『能力』以外の遺伝子に無駄なものが何もない。だから虚弱ではないけれど、人間としての最低限度の肉体、と言う感じがする。

この国の『魔法師』は僕の遺伝子情報を基にしている。烈くんに言わせると達也くんは『現在の魔法師開発の最高到達点』なんだそうだ。当然、遺伝子は操作されているはずだ。

その妹の深雪さんも、遺伝子は精巧に慎重に、『魔法』を利用して完璧なまでに操作されているはずだ。

僕の遺伝子のデータが使われているなら、深雪さんと似るのも当然なのかな。

70年前の僕と、今の僕では容姿がだいぶ違う。昔の僕はもう少し男の子ぽかったけれど。『精子採取』のおぞましい記憶が、僕をより女性的にしたのかも知れない。二度目の『肉体化』で、より無駄を省いたのか、大人になりたくないと言う思いが無意識に働いたのか…

達也くんは本人も言うように『魔法師』として欠陥を抱えている。

その『魔法師開発』の失敗が、僕の遺伝情報を利用した深雪さんの誕生に繋がったとして、達也くんと深雪さんは、どうして『精神』が繋がっているんだろう。

 

 

横浜での神々しいまでの達也くんが、本当の達也くんだとしたら、深雪さんの存在は別の意味を持っている…?

 

 

「最近の久が深雪さんに似ているって言うのは、何となくだけれど、わかる気がするぜ」

 

レオくんの言葉に、僕の思考は現実に引き戻された。

 

「どういう事?」

 

「久は以前は受身だったからな。積極性に欠けていたし、何処か自信もなさげだったよな」

 

「そうね、完全思考型デバイスとCADを使い始めたあたりから、久の雰囲気は変わったわよね」

 

たしかに、あの頃、僕はちょっと自分でも浮ついていると感じていた。脇の甘さは相変わらずで痛い目にあったりもしたけれど、『魔法師』として余裕が出来たことは事実だ。成績に余裕はないけど。

 

「九校戦の『戦略級魔法』からは、別人とは言わないまでも、かなり変わったぜ。正面を真っ直ぐ見る雰囲気、生気に溢れているって感じだ」

 

「時々、攻撃的な、ものすごいプレッシャーを感じるけどね」

 

二学期になって、僕は登下校中はそれなりに警戒していた。一高前駅から一高までは誰かが一緒の場合が多いから警戒を緩めているけれど、予想外の事が起きると、とっさに視線を走らせる。もっとも、僕の集中力は長続きしないから、最近は警戒も緩くなっている。

 

二学期初日、達也くんが戸惑うほど、僕は深雪さんに似ていたそうだ。

深雪さんは日本の古典的にな美少女だけれど、生気に満ちている。弱弱しさは無縁だ。同じ美貌の光宣くんも同じだ。病弱なのに、肉体そのものは優れているし、存在感は抜群だ。

僕は自分の事を人形じみていて生気に乏しいと思っていた。それは特に目的もなく、漠然と学校に通うだけだったから。

完全思考型CADを手にして、特にあの数字落ちに襲撃されてからは、僕は自分の力で自分と『家族』を護ると決心した。目的が生まれたことは、僕に生命力を与えた、と言う事なんだろうか。

人形に、命が宿った?

 

「そう…かも知れないな。有難う。何となくだけど、納得したよ」

 

「何となくなのに納得したのか?」

 

「それは納得した事になるのかなぁ?」

 

「うん、納得した」

 

僕は、笑った。破顔一笑。

食堂の空気が、ざわりと変わった。それは、深雪さんの笑顔を見せられた時のクラスの光景に似ていた。

ただ、それも一瞬だ。深雪さんは年齢的に大人と少女の中間の容姿をしている。大人にも見えるし、少女にも見える。老若男女、両性が魅了される。僕は、やはり見た目が子供だから、深雪さんほどの存在には及ばない。

僕の容姿に強烈に魅了されるのは、男の娘が好きな女性か、イビツな嗜好を持つ一部の男だ。人形や愛玩動物としては、最高の姿かたちをしている。間違っても恋愛の対象にはならない、と思う。事実、モテテナイシ。

粘つくような視線は去年の九校戦以降あったけれど、今日はそんな視線が登校時からまとわりついてくる。この食堂でもだ。一高の生徒は『魔法師』として、僕の危険さを知っているから、この程度で済んでいる。

動画の中の僕は、ほとんど完璧に見える。容姿も実力も経済的にも恵まれた、トップアイドル。現実の僕は、欠陥だらけの劣等生だけれど、映像にそんなものは映らない。

この動画は全世界に配信されている。歪んだ性欲は、僕が一番苦手なものだ。そんなものは感じたくないけれど、一般人の視線は防ぎようがない。視線だけでとりあえず殺すわけにもいかないしなぁ…

 

その粘着質の視線に美月さんが、ちょっと居心地が悪そうだ。その気配に幹比古くんも落ち着かないし、そうなるとエリカさんはますます機嫌が悪くなって、レオくんがしばかれる。

この場に達也くんがいれば、そんな視線は集中しないけれど…

うぅん、空気がささくれ立っている。明日もこうだとお弁当も美味しくない。皆に悪いし、ほとぼりが冷めるまではどこか別の所でお弁当を食べようか。どこが良いかな…屋上か、部室がいいかな。

でも、食堂には無料のお茶があって便利なんだけれどなぁ…

 

 

 

2-Aの教室に戻ると、端末で次の授業の準備をしていた深雪さんが、鉄壁の笑顔に少し憂いを含ませて尋ねてきた。

 

「食堂での皆の雰囲気はどうだった?」

 

「それなんだけれど」

 

人目を集める僕のとばっちりで、レオくんたちが息苦しそうになっていることを話す。

深雪さんはアゴに指を当てて、ちょっと考えると、

 

「じゃぁ、明日は生徒会室にいらっしゃい。飲み物もあるし、お兄様と水波ちゃん、雫にほのかもいるわ。久は料理上手ですもの、お弁当のおかずの交換もしましょう」

 

にっこり笑った。教室の雰囲気が、ほわーんとする。森崎くんの顔が土砂崩れしている。男子も女子も、もう1年以上同じクラスなのに、それでも毎回魅了されている。僕とは大違いだな。

それにしても、生徒会室での昼食は、男子は達也くんだけか…思春期の男子には中々居心地が悪そうだけれど、達也くんは動じなさそうだ。

生徒会室でなら他の生徒の視線はない。でも、深雪さんの生徒会役員勧誘の罠が待っているに決まっている。閉鎖された空間で達也くんと深雪さん、水波ちゃんの三国同盟に囲まれたら、逃げ場はない。

 

「魅力的なお誘いだけれど…深雪さんの愛情弁当は達也くんに食べさせてあげてよ。愛情…違うな、愛妻弁当かな…」

 

「あああああ、あいあいあさぁ?」

 

Aye, aye, sir?

 

「ひっ久!貴女はなんて、可愛いんでしょう!今度、家にいらっしゃい!最高に着飾って、お兄様にご披露して、可愛がってあげるわ!!」

 

あっ、深雪さんが身悶えながら、妙な事を口走っている。クラスの雰囲気がハチミツ漬けみたいになっている。僕の容姿は10歳の深雪さんだ。その僕を着飾って達也くんに見せるという行動は、10歳の自分を達也くんに見せる事になる?このラブラブ兄妹は7年前だってラブラブだっただろうから、無意味だと思うけれど。それと、僕は貴女じゃないよ。

 

「僕よりも、今の深雪さんが着飾った方が達也くんは喜ぶよ。達也くん一人の為のファッションショーでも開いた方が…」

 

「ひぃい!久!あっ明日は腕によりをかけてお弁当を作ってくるわ!秀衡塗りの三段重にご馳走を用意してくるから、必ず生徒会室に来るのよ!!」

 

じゅるり。

 

「…じゃあ行く」

 

過呼吸気味の深雪さんは、瞳孔が開きそうでちょっと怖い。でも、深雪さんの手料理だし、お重なんて遠足か運動会みたいで楽しみだな。

食べ物に釣られる僕は、ちょっとお馬鹿さんだ…

 

 

夕方、校門前に皆で集まって下校する。駅までの緩い坂を集団でゆっくり歩く…

 

「あぁ、すげぇ居るな」

 

レオくんが額に手をかざしながら、面白そうに言う。ちっとも面白くないよ…

少し離れていてもわかる。一高前駅のキャビネット乗り場に、登校時にはまばらだった見物客が、今は100人以上の人だかりになっていた。子供から大人まで…地元の警察官が人員整理をしている。

物見高い群衆は、僕の姿を見つけると、物凄い騒ぎになった。昨年の九校戦で一躍ヒロインとなった深雪さんの時だって、こんな騒ぎじゃなかったのに。

『魔法師』は一般人からは恐れられる存在だ。日常から『魔法』と言う武器を持っているし、普通の人間とは異なっていると思われている。動画ニュースの中の僕はどう見ても人畜無害の子供だったから、恐れの薄い市民が珍獣の見物をしに、大挙して押し寄せてきたというわけか。動物園と違って入場料はかからないし。

一般市民は、取材を規制されているマスメディアと違って、個人のマナーに任せるしかない。紳士淑女の教育を受けていない市民が無遠慮に僕にカメラを向けてきた。

僕は一瞬ひるんだけれど、こういう場合は、むしろ背筋を伸ばして、凛とした姿勢を見せるように魔法協会から言われている。僕は群集に向かって、精一杯魅了できる笑顔を作って軽く会釈をした。女の子達からきゃあきゃあ声が上がる。なるほど、珍獣が愛想を振りまいた所を撮影できたわけだ。

僕の隣にいる深雪さんは、達也くんと水波ちゃんが群集から、その姿を隠すように護っている。達也くんの視線には隙がないけれど、今は深雪さんに興味を持つ人はいない。これは珍しい。あの深雪さんが視線を集めないなんて。本来なら、『魔法師』のイメージアップの為なら、芸能事務所のスカウトもあった深雪さんがこの立場になったほうが良いと思う。僕にはない魅力に溢れているし、男の娘より超絶美少女の方が良いに決まっている。

まぁ達也くんが、深雪さんをそんな一般人の欲望の目に晒すような事を許すわけないか。深雪さんは達也くんだけの存在だから、そんな事は絶対しないよね。

 

「深雪さんは達也くんだけのモノだから…」

 

「おひぃ!お兄様だけのモノ!?」

 

あっ、しまった。また声に出している。

深雪さんは…あっ地に足がついていない。『飛行魔法』?

 

「久、また明日」

 

達也くんが、ふわふわ浮いている深雪さんをキャビネットに押し込んだ。もちろん、物凄く優しく丁寧に。水波ちゃんが周囲の警戒をして、同じキャビネットに乗り込んだ。

その三人の事は誰も見ていない。まるで僕が防波堤、身代わりになっているな。気のせいかな、誰かの掌で踊らされている気分だ…

流石に群集は、警官の整理もあったし、珍獣でも凶暴な牙を持つ『魔法師』に近づいたりはしなかった。野生動物に餌を与えるのは厳禁だよね。

ギャラリーからの視線には粘つくような、歪んだ性的な視線も混じっているはずだ。僕は探知系はさっぱりなので、この人数からだと察知はできない。ただ、少し背筋が薄ら寒く感じる。

慌てず怯えず、静かにキャビネットの順番を待つ。早くキャビネット来ないかな…

 




初期の構想で、久は古都内乱編に関わりを持たせるために簡単に生徒会に入る予定でした。
しかし、光宣とは十分かかわっているし、戦略級魔法師として動きにくくなっている(もともと動きにくい設定ですが)。
久が生徒会入りに物凄く抵抗するんで困っています…汗。
これまでの言動から、久が生徒会に入る理由がない…

達也「久、生徒会に入ると深雪の手作り弁当を毎日食べられるぞ」
久「深雪さんの愛妻弁当は達也くんだけのものだよ!」
深雪「ひぅい!愛妻ぃっ!!」

達也「生徒会入りしたら、深雪の秘蔵写真集をやろう」
久「それは達也くんが独占するべきだよ!他の男に見せたりしたら僕が深雪さんにかわって怒るよ!」
深雪「ひっ久、何て良い娘なの!ところでお兄様、私の秘蔵写真をいつお撮りに?」

達也「生徒会入りしたら、深雪が膝枕してくれるぞ」
久「深雪さんを景品みたいに扱うのはやめてよ!深雪さんは達也くんだけのモノなんだよ!」
深雪「ひっひいいっ久、この娘は私専用ガラスケースに飾りたい…あ、じゃぁお兄様に膝枕していただくのは?」
久「あっ、それなら、いいかも…」
達也「それは断る」
深雪「そっそうですね、そこは私専用で…ぶつぶつ」


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