Side ロズワード聖
我が息子チャルロスが生まれて12年。時が過ぎるのは早いのじゃ。新たに長女であるシャルリアが生まれ我が家族は四人となり、いつも健康に日々を過ごしていた。まぁ、天竜人である我々が生きていることがこそ、世界の平和と安定に繋がるため、健康に暮らすことは当たり前の話じゃが。
シャルリアはまだ5歳でかわいくて、かわいくて、まさに天が使わした天使のようなかわいい女の子。あの子のかわいさには他の天竜人もすでにメロメロじゃ!
しかし悔しいことに、あの子は儂よりチャルロスになついておる。キィィィィー!悔しい!儂はまだ「お父様と結婚する」って言ってもらっておらんのに!シャルリアもチャルロスより儂の方がかっこいいというのに。儂なんて若い頃は色んな女性と━━━
閑話休題
今日はチャルロスの12歳の誕生日。そこで儂は良き考えを思い付いた。
そうだ!チャルロスに女をあげよう
そうすればチャルロスはそやつに夢中になり評価が下が……普通になり、シャルリアを兄であるチャルロスから取り返……離れさせることができる。そしてシャルリアは儂になつく。まさに一石二鳥の儂の一人勝……チャルロスへの最高のプレゼント!
チャルロスは前世のなぞの知識から勉学ができ、ガープ中将に鍛えられることによって強く、シュッと締まったカッコいい少年となっていた。さらに他の天竜人とは違う穏やかで周りを見下したりしない、一般人に近い思考を持っていることが知られているため、民衆はそんな容姿や態度から彼をアイドルのよう慕っていた。実際にファンクラブができているほど。天竜人と言えばチャルロス、チャルロスと言えばアイドルがこの世界の常識になりかけているほどであった。
そこまで彼の人気を高めたのは、ある一つのエピソードが原因だった。
リュート聖と呼ばれるある天竜人がいた。その天竜人は大の女好きで有名な天竜人で、新たに奥さんを作っても他の奥さんを解放させない、まさに女の敵の天竜人であった。彼の話は有名で、世の女性は彼に出会わないように願うばかり。残念な事に奥さんを取り返そうとするも相手は天下の天竜人、誰も太刀打ちできないでいた。
しかし、リュート聖に立ち向かう人物が現れた。その人物とは、当時10歳であったチャルロス聖であったチャルロス聖は司法の島(エニエスロビー)でリュート聖に対して裁判を起こしたのだ。当然チャルロスに弁護士などの味方はいなかったが、チャルロスはその身1つで、リュート聖側の弁護士と数日の弁論の末、チャルロス聖が勝利をおさめた。
勝利したチャルロスはリュート聖に要求し、彼の奥さん及び奴隷をすべて解放したのだ。
なぜこのような出来事を起こしたのか?とある記者がチャルロス聖に質問した時、チャルロスはその質問に対しこう答えた。
『あのくそデ……リュート聖から女性を解放する、ただそれだけです』
この発言や行動は世の民衆を沸かさ、彼の人気は急上昇となり、チャルロスという名は瞬く間に世界中に広まった。
その父親であるロズワードよりも上回っている人気を下げさせるためと、シャルリアをチャルロスから離す事に関しては、この計画は実行されたのだ。
ふふふ、あやつの元にプレゼントである奴隷を遣われしている、そろそろチャルロスが部屋に戻る頃か………。チャルロスも色々としたがる年頃……………ぐふふ…覗きは……辞めて、人払いでもしておくか。これは儂からの餞別じや……ぐふふ。
すでにまったく何も知らず、誕生日プレゼントを楽しみに待っているチャルロスの元にプレゼントである奴隷は遣わされていたのだ。
ロズワードは下卑た笑みを浮かべながら、チャルロスが三人娘の奴隷と行うだろう行為を思い浮かべながら一人ニヤニヤしていた。
Side out ロズワード
やあやあ皆さんお久し振り!最近色んなことが順調すぎて何か悪いことが起きるんじゃないかと不安でいっぱいなチャルロスだよ。
今は上から下まで大理石で作られた廊下を歩き、自分の部屋に向かっている最中さ。大理石の廊下は真っ白で綺麗だけどとても堅くて転けたら痛いだろうな、所々に見える赤い染みがその事を物語っている。
ああ、順調と言えば、この7年色んなことがあった。
悲しいかな、一番に思い浮かんでしまうのはガープさんとの訓練だ。
ガープさんは暇さえ有れば俺に訓練してくれた…週三で、そう週三でだ。あの人ロジャーが死んだ途端月二であった訓練(地獄)が、恐ろしいほど増えた。うん、ガープさんもっと働こ。この前センゴクさんから「あいつこの仕事だけで給料貰ってるだが、どうしたらいいだろ?」なんて聞かれたんだせ。そんなの分かりませんよ。あれほどの自由人が海軍に入っていることが奇跡です。そんな自由(暇)人のおかげで少しは強くなりました。
天竜人を叩き潰した件は、あのくそデブが俺の天使(シャルリア)に手を出そうとしたからです。あのデブがシャルリアを見る血眼に成った目、荒い呼吸をしながらのあの表情、今思い出しただけで寒気が…………。結果的に多くの人を救えたし、好意的に知られているので発言力も上がったからいいか。このまま俺の発言力が上がっていけば将来動きやすくなるしな。
原作介入は、悩みに悩んだ末行うことにした。
まずはフランキーとロビンの大切な人たちを助けることから始めた。
フランキーの船大工の師匠であり父親であるような魚人のトムさん。海賊王ゴールド・ロジャーの船を作ったことで罪に問われるが、裁判官がトムさんが考案していた海列車を作り終えれば無実で解放すると提案し、期限の内に海列車を作り上げた。しかしトムさんは、無実となるはずだったが、トムさんが持つある設計図を手に入れようと合作する政府の人間に嵌められ、有罪となり、そのままトムさんは連れていかれ、そのまま帰らぬ人となる。
両親のいない幼いロビンの家族なったオハラの学者たちと父親のような存在であったクローバー博士。世界最大の謎であり禁忌であった、歴史の本文(ポーネグリフ)を命をかけて紐解き明かしていた。しかしそれをよしとはしない世界政府によって強制調査が行われ、研究していることが発覚。その証拠隠滅のために学者や資料、そして島もろとも焼き払う中将5人の指揮の軍艦五隻による砲撃(バスターコール)が行われる。クローバー博士やロビンの母親であるオルビアや他の学者たちは、1つでも多くの書籍を残そうと池に投げ込んでいる内に帰らぬ人となる。
どちらも世界政府と戦い散っていった。いやー、世界政府真っ黒ですね。叩いたらほこりどころか風化してボロボロに崩れそう。
俺は彼らを助ける行動を開始した。
トムさん編
策略に嵌まりトムさん有罪判決
↓
ちょっと待ったと俺氏乱入
↓
反対弁論開始(何言ってたか覚えてない)
↓
トムさん無罪獲得
↓
みんなでワイワイ祝宴
↓
プルトンの設計図貰う←いまここ
オハラ編
強制調査開始前にオハラに観光
↓
クローバー博士たち学者を説得
↓
移動準備開始&ロビンと友達に
↓
島の住民と学者のトンズラ成功
↓
すべての研究資料を貰う←いまここ
どうしてこうなった?
片や対界宝具のような戦艦、片や世界最大の禁忌の読み方&他にも世界に喧嘩を売っているような研究資料の数々。
何でお二人とも俺にこんな爆弾くれたの?俺のこと嫌いなの?こんなの平穏いっぱいな生活を望んでいる俺には手に余りすぎるものだよ。もちろん断ったよ、断ったぜ俺も、でも二人とも「お前さんが持っていた方が大丈夫じゃ」てすんげー真剣顔で言われたら断れないじゃん!
トムさんの反対弁論ではテンパって何を言ったか覚えていないほどで、今考えると運が良かった。気付いたときには裁判官や民衆から拍手喝采を受けてて焦ったなあの時。
オハラの方は、事前に俺がオハラへ観光することを海軍や世界政府に伝え回った。つまり、『天竜人がいるのに無差別攻撃とかするなよ』と釘を刺したというわけだ。まあ、そんなの関係ねえよと攻撃される可能性もあった博打であったが。何はともあれ俺は賭けに勝ち、滞在時間=説得時間を勝ち取ったわけだ。
でもなぁ~、何で2つも巨大な爆弾くれちゃたのかなぁ?ハァ~………ポジティブにいこう!そうだよ、トムさんには船を造って貰ったし、美少女のロビンちゃんとも友達なれたんだから結果オーライだぜ!…………じゃなきゃ胃が持たん。そうと決まれば……
「天使(シャルリア)の笑顔で癒されなければ!」
一刻も早く部屋にある絵本を持ってシャルリアに会いに行かなければ!
俺はシャルリアの笑顔を思い浮かべながら部屋のドアを開け…………
ガチャ、バタン!
すぐに閉めた。
何か知らない女の子が3人いた。
ま、まあ落ち着け俺。知らない女の子が部屋にいたくらいで驚くなよ。確かに女の子と付き合った事……元の記憶がないから分からないが、狼狽える程じゃあないぞ。
このマリージョアの警備は完璧だ。となると侵入者ではないわけで、考えられる可能性は………あの親父が手引きしてやがるな。パット見、目が死んだ魚のようになってる上、首に首輪が付いてることから奴隷であることは分かったが、女の子たちをあんなめに合わせた親父は後で一発殴っておこう。
先に中にいる子たちの方が先だな。
ガチャ。ビクッ!!!
うん、スッゲー怖がられてる。ちょっと泣きそう。
見たところ3人とも美少女で、だいたい10歳を越えているかいないかくらいなか。3人とも別々の黒、緑、オレンジの髪色をしていて姉妹かな。少女特有のかわいさが感じられるはずだか、疲れきっている様子や、後悔や挫折、諦め、恨みなどが混ざりあった奴隷特有の目と、不躾な首輪がそれらを台無しにしていた。
俺は何故かこの目をひどく嫌っていた。記憶がなくて分からないけど、この目を見るたびに胸の辺りが何故か熱くなる。
「……彼女たち……奴隷を絶対に解放しなきゃな」
これがどういう理由から来る気持ちかは分からないけど、多文正しいことだから俺は貫いていく。
彼女たちの首輪を外してあげなきゃな。でもまずは安心してもらうために会話から始めよう。
「僕の名前はチャルロス。君たちの名前を教えてくれるかい?」
彼女たちの目線の高さにまでしゃがみ、ゆっくりと彼女たちの目を見ながら話しかける。
彼女たちは未だすべてに諦めた目でこちらを見詰めながら答えてくれる。
「ハンコック」
「マリーゴールド」
「サンダーソニア」
無機質な言葉を俺はしっかりと噛み締めながら聞き取る。
「ハンコック、マリーゴールド、サンダーソニア………………」
すいません!1回タイム貰っていいですか?
☆☆☆☆
奴隷という世界のシステムに敵対する考えを持つ天竜人によって、『神をも恐れぬ大事件』がより大きな変化を迎えることになる。
☆☆☆☆
報告書
天竜人チャルロス聖について
ロズワード聖とマリア宮の息子。今年で12歳を迎える。文武両道として知られ、二年前に起こったリュート聖との裁判事件から世に頭角を現した。裁判事件の詳細については別途資料を参照。武においては、7年前から海軍本部ガープ中将の教えを受けており、本人は気付いていないがすでに本部少将クラスの腕を持つ。奴隷を差別せずに解放し、人々と対等に話す姿勢から、一般民衆の支持もあり、影響力はすでに無視できないものとなっている。しかし天竜人にあるまじき姿勢や設計図の回収及びオハラ制圧の事件に関与する行動の疑いから、世界政府に敵対する恐れが高い。これ以上の関与の防止及び勢力拡大を防ぐために早急な対処が必要である。また……………………
いつの間にやら人生ハードモードに突入(笑)
最近やっと生活習慣になれてきたので、もう少し投稿が早くなると思います。
頑張っ他の二作もやっていくのでよろしくでお願いします。
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