ブラック?ざけんな、ホワイトが至高だ!   作:x麒麟x

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実習が近いからか課題の量が…。
出した先から2倍になって返ってくる…。
課題の倍返しとかいらねぇからぁぁ!?!?




訓練

あの後、大淀は執務補佐に復帰してくれた。

流石というべきか、大淀のサポート能力は高く、執務の効率も良くはなった。

良くはなったが…

 

提督「それでも執務が終わらねぇ…!」

 

俺の目の前には山積みになった書類が、部屋の半分を埋め尽くしている。

へへっ…、これでも減ったほうなんだぜ…?

だって今は艦娘の出撃を禁止してから7日目…。

その間、ほとんどの時間を執務に当てて、やっと半分…、4撤で終わらないってどういうこと?

 

大淀「前提督は書類を私たちに任せていましたが、書類には提督の判子がいります。なのに、あの人は最後まで書類を見ようとはしませんでした」

提督「それでいいのか!?大本営はそれを許したのか!?」

大淀「そんなはずはありません。結局、私たちが判子を押して提出していました」

提督「…呆れるしかねぇな」

大淀「全くです」

 

ありえねぇ…。

判子は本来、本人が押してこそだぞ?

それを艦娘に押させるとか…、ないわー。

 

提督「あぁ~、そういや明日から出撃と遠征解禁だったな…。編成考えなきゃ…」

大淀「そういえばそうでしたね。どのような編成にするんですか?」

提督「第1艦隊は戦艦と空母、軽空母や重巡を中心に出撃。第2、第3、第4艦隊は駆逐と軽巡で遠征だな。当分の間は出撃と遠征は近くの海域に限定して、戦闘の感覚を取り戻させることが優先にする」

大淀「なぜ近くの海域に限定するのですか?失礼ながら、我が艦隊は平均的な練度も高く、近くの海域では相手になる深海棲艦はいないと思いますが…?」

提督「だからこそだ。あいつらは長い間、体調が悪いまま戦ってきた。それが一週間の休暇を過ごし、いまや体調は万全。だが、最初は自分の動きの違いに戸惑うだろうな。そのための近い海域の限定だ。危険の低い深海棲艦を相手にして、今の自分の動きを理解させる」

大淀「…なるほど。準備運動のようなものですね」

提督「そういうことだ。さて、編成を考えなきゃ…」

大淀「その前にこちらを」ドン!!

 

俺の目の前に山積みになった書類が置かれる。

 

提督「…5撤確定じゃないですか、やだー!!」

 

俺の夜は長い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「…終わった。編成が終わった。書類は終わってないがなぁ!」(白目

 

執務室で叫ぶ人間がそこに。

俺だよ!(死んだ目

悲しいかなぁ、部屋の書類はいまだ残っている。

 

提督「…もうやだ、朝日が見える。寝たい、寝なきゃ、けど寝れない。ショッギョムッジョ!」

 

執務室で涙を流すry。

 

ガチャ!

大淀「おはようございます、提と…。また徹夜ですか…?」

提督「仕方ないだろ…、仕事が終わらないんだから…」

大淀「それでも5日徹夜はやりすぎです…。自分の体を大切にしてください」

提督「大切にして仕事が終わるならいくらでもするけどな。さて、風呂と飯済ませなきゃ…。その後に艦娘達に編成発表するぞぉ…」

 

そう言いつつ、部屋から出ようと

 

大淀「…発表した後は?」

提督「執務…かゆ…うま」(血涙

 

そろそろヤバイ(確信

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎮守府内にある、運動場のような場所に提督や艦娘が集まっていた。

 

提督「それでは今から今後の出撃、遠征方針を発表する。出撃、遠征ともに二週間の間、出撃する海域は近くの海域に限定し、今の自分の動きを確認、把握せよ。それが全艦娘終わり次第、海域を解放していく」

那珂「しつもーん!出撃しない子達はどうすればいいの?」

提督「鎮守府内に訓練用の施設を作ったから、そこで訓練をしてもらう。訓練メニューについては別途説明する。他に質問は?…ないな。では解散!」

全艦娘「はい!!!」

 

返事をした艦娘は各自解散していった。

 

提督「…戻りたくねぇな。執務室…」

大淀「諦めて戻ってください」ガシッ!ズルズル…

 

遠い目をする提督を大淀は片手で引っ張っていった。

ドナドナドーナー♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「しゃおらぁ!訓練じゃあ!体動かすぞぉ!」

 

鎮守府内の訓練上では、一人の提督がバーサーカーにジョブチェンジしていた。

 

利根「な、なんじゃ!?提督が怒り狂っておるぞ!?」

筑摩「目が虚ろなのが恐怖を倍増してますね…」

吹雪「お、大淀さん!司令官はどうしちゃったんですか!?」

大淀「え、えっと…、おそらくずっと執務室で書類整理をしていてストレスが溜まり…ああなったのだと思います…」

翔鶴「そ、そんなにあったんですか?」

大淀「…前提督が溜め込んでた分までやりました」

全艦娘「あっ…」(察し

 

なんとも言えない空気がその場を包む。

 

提督「ごらぁ!ちんたら喋らず並ばんかい!」

全艦娘(方言みたいになってる!?)

大淀「て、提督!落ち着いてください!」

提督「ぐっ!?…スゥー、ハァー…。ありがとう大淀、もう落ち着いた。では、これから訓練内容を説明する。訓練メニューはこれから回避を重点的に鍛える。基本は複数のグループに別れて演習をするだけだ」

潮「演習…ですか?」

提督「あぁ。といってもただの演習じゃない。通常、演習は基本6体6で行うが、これは数を制限しない」

日向「…すまないが意味が理解できない。詳しく説明してくれ」

提督「つまり、同数でしないってことだ。深海棲艦との戦いでは常に同数で戦えるって保証はない。囲まれて危機に陥ることもあるわけだ。例えば、空母がいない状態で回りを空母で囲まれるとかな」

伊勢「…ありえない話じゃないわね」

提督「この演習ではあらゆる状況に対応する力を鍛えてもらうぞ。演習の状況内容は毎日変えるし、直前で知らせるから、頑張れ。ちなみに今回は空母のいない6艦編成で制限時間まで生き残る。空母勢は制限時間までに相手を轟沈判定すれば勝利だ」

加賀「勝利ということは何か報酬が?」

提督「当然ある。勝利数が一番多いチームは…」

全艦娘「…」

提督「…間宮さんのアイスを食べれるぞぉぉぉぉぉ!!!!」

全艦娘「…いぃぃぃぃやっふぅぅぅぅ!!!!!」

 

おぉ!反応がすごい!

 

暁「やったやった!アイスよ!」

電「嬉しいのです!」

五十鈴「いいわね!いいとこあるじゃない!」

高雄「これは負けられませんわね!」

加賀「…仕方ありません。今回は協力しましょう、五航戦」

瑞鶴「そうね!今回は手を組んであげますよ、先輩!」

 

おぉ、やる気は十分か。

間宮に無理言って用意してもらった甲斐があるな。

 

提督「あぁ、そうそう。訓練にはおれも参加するから」

全艦娘「…え?」

 

まぁ、そういう反応だよな。

 

榛名「あ、あの提督?私たちが訓練する場所は水上ですよ?人間の提督では無理が…」

提督「あぁ、違う違う。今日から訓練の前に準備運動として、近くの森で30分間、かくれ鬼をする。お前らは30分間逃げたり隠れて捕まらないようにするだけだ。艦装は外せよ?逃げるのにも隠れるのにも邪魔だからな。ちなみに鬼は俺一人だ。」

赤城「それだけ…ですか?失礼ですが提督一人では、ほとんどの艦娘が追いかけられずに暇するだけかと思いますが…?」

提督「まぁ、そこらはやってればわかる。それじゃ近くの森に移動してくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「各自、配布した携帯は持ったな?それで誰が捕まったか通知するからな。あぁ、それとマナーモードにしとけよ?しないと音が鳴るからな。じゃあ今から30数えるから逃げてくれ。いーち、にー…」

 

俺が数を数え出すと、艦娘が一斉に逃げ出す。

さーて、何人捕まえられるかな…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川内side

 

川内「にしても、なに考えてんのかねぇ、あの提督?この人数差じゃまともにできるわけないじゃん」

那珂「だよねぇ、神通姉さんはどう思う?」

神通「提督のことだから、なにか考えはあると思うんだけど…」

 

といっても、鬼が一人なのは変わらないし、どうやっても無理だy

 

ブー!ブー!

 

川内「ん?携帯が震えた?あ、通知か」

神通「誰か捕まったんでしょうか?」

那珂「えー?でも始まってまだ1分も経ってないよ?早すぎだと思うけど?」

川内「まぁ、見てみますか!」

 

ピッ!

 

(暁、電、雷、響、愛宕、天龍、金剛、比叡の8名を確保)

 

神通「…えっ!?嘘!」

川内「はぁ!?一気に8人!?何が起きたの!?」

 

ちょ、始まってまだ1分も経ってない!

この8人が提督の近くに隠れていたの?

 

ブーブー!

 

那珂「また通知だよ!?」

 

これは…マジでやらないとマズイわね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督side

 

提督「さてと、次はどこに行こうかねぇ?」

 

地面に手をつけて振動を感じながら、耳を澄まし物音を聞く。

…ん?ここから北に4、5人いるな。

んじゃいきますか。

 

提督「にしてもまぁ、最初だから仕方ないとはいえ…呆気ないな…」

 

今まで捕まえたやつは誰一人、こちらに気づかなかった。

いやまぁ、こっちもバレないように近づいたけど…、それでもひどいくらい気づかなかった。

こりゃ、この訓練の成果が出るのはかなり先かな?

お、みーつけた♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督「…はい、お疲れ様~。結局残ったのは…川内、那珂、神通、吹雪、雪風の5人か。まぁ、最初はこんなもんだな。それじゃ、この後の訓練頑張ってくれ」

神通「あ、あの…提督。この訓練ってなにか意味があるんですか?準備運動にしてはかなりハードですけど…?」

提督「あ~…説明してもいいけど…たまには自分達で考えてみろ。答え合わせならいつでもしてやる」

 

さーて、執務室に戻りますかねぇ。

書類って…よく燃えるよなぁ…(真顔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羽黒side

 

提督が戻った後、皆さんは演習場に戻っています。

 

足柄「あー、疲れたわねー」

那智「くっ…、今回は捕まってしまったが次では必ず…!」

妙高「ふふっ…頑張ってね、那智」

 

那智姉さんは凄いなぁ…、私なんか始まって10分くらいで捕まっちゃったのに…。

 

足柄「それにしてもなんか意味あるのかしらねぇ…、この鬼ごっこ…」

妙高「あるとは思うのだけど…」

那智「意味があるかないかなど関係ない!このまま、負けて終わられるか!」

羽黒「な、那智姉さん…落ち着いて…!?けど、提督さんは凄いなぁ…、あの人数を捕まえちゃうなんて…」

那智「…あの提督は人間なのか…?私たちに誰一人気づかれずにタッチするなど…」

妙高「気づいたらタッチされてたものね…」

 

私たちは一緒になって逃げてたんだけど、提督さんが後ろから現れてタッチされちゃった…。

あの速さはおかしいよぉ…。

提督さん、本当に人間なの…?

 

 

 




ついに艦娘から人間かどうか疑われる…wwww

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