インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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EPⅦⅩⅠ「修学旅行にて」

Sideイチカ

ハンドレッド世界で反旗を翻したセリヴィア元教皇がこのISの世界の国際的テロリストである亡國企業を取り込みIS学園に連日の奇襲を仕掛けてきてから翌週

「本気ですか理事長?」

「以前から決まっていた事ですしおいそれと今更取り止めなど出来ませんよ…

幸い心強い方達もいる事ですし」

「それはまあ…仕方ありませんね」

その傷もあまり癒えないまま学園は京都への修学旅行が迫っていた。

理事長が言うには例年通り決行する方針だとの事。

刀奈会長は急ぎクレア会長らとこの件で打ち合わせを行い、学園の警護にはリュートとトウカ率いる新一年生選抜隊チームが担当。

恐らく学園のスケジュールの大半が敵に漏洩してしまっている可能性もあるがぐだぐだ言っていられる余裕などない。

そして…

「だからといってこの事態は流石に予想出来なかったぞ!…」

「イチカさん早く!」

途中の新幹線内に爆発物が仕掛けられパニックになっている。

これは恐らく亡国企業自体の思惑か…皆のISを奪う算段だな。

だけどそんな事はさせない。

「シャーロット博士、束さん!」

「もうすぐ終わる!」

幸い仕掛けられた爆発物はすぐに発見され解除作業に入っていた。

後はまだ付近に居る筈の構成員を追う。

それもすぐに見つかる。

監査役でついてきていた刀奈会長とクレア会長が金色のISを纏った女性と対峙していた。

蜘蛛型のISを纏っていた奴、オータムは既にクレア会長によって解除に追い込まれている。

「もうこれ以上は無駄ですわよ」

「抵抗しないのなら悪いようにはしないわよ?」

「クッ!?…」

女性は悔しそうにしていた。

そもそも本来の亡國企業はテロを起こして一体何がやりたかったんだ?

「それは…この世界の歪みの象徴である全てのISの破壊よ…」

「貴方達ね…ISがある今でも世界は正しい方向に修正されていってるわ。

貴方達がしていたことは只世界の混沌を悪化させるだけの行為に等しいわ。

道具は使う人間の心次第なのだから」

「…」

それでも女性は何か言いたそうにしていた。

そこに

「痛っ!…何を…」

「ISの…あの子達の本当の願いも理解していないのにそんな簡単に壊すなんて言わないで!…」

話を聞いていたのかセラフィーノがそう言いながら女性に平手打ちを繰り出す。

余程効いたのか遂には黙る。

爆破強奪事件を企てた構成員達は全員しかるべき場所へと送られた。

だが…

 

~同じ頃、IS学園地下~

「ハッハー!」

「きゃああああー!?…」

地下では防衛に回されていた教師部隊は蹂躙の限りを尽くされてしまっていた。

「千冬姉の邪魔は入らねえ!今の内にコイツも頂いていくぜ」

「ふふふふ!…遂に手に入れたわ!膨大なエネルギーの塊を!…」

「『やめて!…お姉様まで傷付けるのは!…』」

俺達は気が付けていなかった…奴等がもう既に本格的に動き出していた事に…。

 

 

 




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