インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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少し遅れてしまいましたが明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!



第四部 臨海学校編
EPⅢⅩⅤ「臨海学校準備 前編」


Sideイチカ

「という事です」

「『成程ね~イッくんが提示したその六つの違法研究をしているであろう研究所を重点的に調べればいいんだよね?』」

俺は束さんにフランスで調査した結果を報告し彼女に詳しく調べて貰える様に依頼していた。

「はいお願いします。

それとアイツの容態は?」

「『セラフィーノファミリーのボスさん経由でラボに運ばれてきた娘、イツカちゃんの事?それならもう大丈夫だよ!

彼女の身体に残っていたサベージの体液は一滴残らず私が取り除いたから。

只、まだちょっとしばらくは安静が必要だけどね』」

「そうですか!」

俺のエナジーフルバーストでイツカの身体へのサベージ体液汚染を阻止したとはいえ彼女の体内に残留していた体液までは取り除く事は出来ない為束さんに除染術式を施してもらったのだ。

結果は成功したみたいで一安心した。

数日したらウチのクラスへの編入が確定しているみたいだ。

後はイツカが死んだと思っている彼女の親友、アヴリル・ロースコットの事についてだが彼女は強姦事件後に偶然通りがかった英国紳士に窮地を救われ拾われたらしい。

だけど新生活を始めて一ヶ月後、彼女は突然行方不明になってしまったらしいのだ。

これももしや奴等が関係しているのか?…

今はとにかく束さんの調査結果を待つしかないか。

通信を切って学食に向かうとまだ騒ぎは収まっていなかった。

「そんなあー…」

「夏コミのネタが…」

シャルロットが今朝自身の正体を明かしたからだ。

男だと思って色々な狙っていたクラスメイトはこの世の終わりみたいな表情で各々声を上げていた。

「そういえば女性権利団体ってさ、なんか不祥事が次々に発覚して代表者が変わったって話だよね」

「それ私も聞いた!中にはかなり悪どい犯罪を犯してた人もいたらしいよ」

「おー怖い~!」

お、女利権団体は正常な形を取り戻した様だ。

これでこの世の中が良くなっていけばいいのだが…奴等が蔓延っているとなるとまだ安心は出来ないな。

「イチカさん今度の臨海学校の事なんですが…」

「どうしたカレン?」

カレンがモジモジしながら俺に話しかけてきた。

「その…水着が無くて…」

「あ…」

カレンの水着は向こうの世界に置いてきてしまっているので新たに買わないといけないな。

まあどの道若干サイズが合わないよなって言おうとしたら…。

「イチカさん…エッチです…///」

「す、スマン!

なら今度の日曜に水着買いに行くついでに久し振りにデートするか?」

「はい!」

俺はカレンとのデートの約束をとりつけた。

 

その頃、Side春季

「音六、お前そんな水着しか持ってないのか?…」

「うにゅ?…」

俺は寮で頭を抱えていた。

音六が所持している水着は全てかなりキワドイであろうラインのビキニ水着しか持っていなかったのだ。

というかコレ絶対にタイセイさんの趣味だよな?

なんという趣味を…

 

同じ頃、セラフィーノファミリーでは

「ぶえっくしょん!?誰か噂してやがるな…」

「…」

クシャミをしたタイセイにレキナは無言の威圧をぶつけていた。

どうやら頭を抱えているのは此方も同じだった様です。

 

「と、とにかく今度の日曜に新しい水着買ってやるから一緒に行くぞ。いいな!///~」

「みゅ?…分かった…じゃあ私はツクモの整備するから…」

「ああ…さてと…」

俺は音六と約束を交わし、彼女が退出してから俺は一人ばらけていた水着を回収しながらついついじっくり観察してしまう。

し、仕方無いだろ!俺だって健全な男である。

「こ、これはこれは…」

「春季、アンタ何やってるの?…」

いつの間にか部屋に来ていた鈴が目の前にいた。

彼女はとても冷ややかで何処か遠い目をしていた。

「鈴!?こ、これは違うんだ!…ストライクしないと言えば嘘になるけどさ…ってあ…」

「…どうせ私はまな板ですよーだ…」

うっかり失言をしてしまい鈴がへそを曲げてしまい彼女の御機嫌を取るのに三十分を要した。

又もや失言しそうになったのはいうまでもない。

 

日曜日デート当日、Sideカレン

「♪~」

私は待ちに待っていた久し振りのイチカさんとのデートに心躍らせていました。

いつものお洋服でも良いのですがやはり此処は勝負服にするべきなんです!

先日、通販で買ったこのワンピース姿をイチカさんはどう思ってくれるのでしょうか?

でもイチカさんは約束の待ち合わせ時間には来ていませんでした。

ですが数分後

「悪ィカレン!ちょっとゴタついていた事があって遅刻しちまったんだ。許してくれ!」

「もう!今度からはちゃんと対策しておいて下さいね!」

「分かった分かった。カレンのその水色のワンピースもとても似合っているぞ」

「…///」

遅刻した理由は分かっているので私はすぐに機嫌を直しました。

服装も褒められたし言う事無しですね!

「ささ///早く行きましょうイチカさん!」

「ああ!」

私はイチカさんの手を引いて歩き出しました。

 

Sideイチカ

「ふいーちょっとの遅刻で助かったぜ…」

もしも愚兄が着いてきたらカレンとのデートが台無しにされてしまうので彼を撒く事にしたのだが時間が思いの外かかってしまい遅刻してしまった訳だ。

しつけえ…

「まあその代わりに他の視線を感じる訳なのだが…」

後ろを見るとばっと何かが隠れた。

絶対鈴達だなこれは。

俺は気を取り直しデートを続行した。

 

Side鈴&セシリア

「はあー…」

「これって…デートですわよね…」

私はイチカがカレンちゃんとデートをするという噂を聞き、セシリアと共に彼等を尾行していた。

諦めがついていた私だけどやっぱり心の何処かでイチカのことを求めてしまっていた。

一方、彼に好意を寄せていたセシリアも同様で心の整理がついていないようだった。

「セシリア…今日は私の知り合いの所で食べるわよ!」

「え?それってヤケ食い…」

「良いから来なさい!…」

私は気を紛らわす為にセシリアが言う通り友達の五反田食堂に赴きヤケ食いするのであった。

 

一方、Sideシャルロット&ラウラ

「あれ今鈴とセシリアが居た様な…」

「アイツ等も林間学校の水着を買いに来たのだろう?

リィやクラリッサに教えてもらったのだがスクール水着ではいかんらしいからな。

シャルロットお前は春季に見せなくても良いのか?」

「ふぇ!?と、突然何を言い出すの!?」

「違ったのか?」

「『(バレバレの照れ隠しですね。

でも件の彼はもう…これは言っちゃ駄目なのかな?…)』」

ラウラは狼狽するシャルロットの様子に対し頭に?を浮かべこの様子を面白がっているリィは必死に笑いを堪えてた。

「(も、もう…ラウラってば~…)」

自身と父親に救いの手を差し伸べてくれた春季やイチカに対して物凄く感謝している。

最も傍で親身になってくれていた春季君に対して私は好意を持ち始めていた。

でも彼は異性としての私は映していない事を知る事になる。

 

Side春季

「はあはあ…」

ショッピングモールに向かう道中で音六がやたらナンパされまくって阻止するのに苦労した。

それでもしつこく絡んできた輩については奥義で黙らせてやったけど。

そしたらその輩の彼女らしき人達が来て彼氏以外の男性なぞ知らんというばかりに慰謝料請求してきた。

最早女尊男卑関係ないぞ…。

音六が彼女達の暴論を完全論破してくれたおかげで助かったが。

「はーくんこんなの見つけた…」

そうこうしている内に水着の試着を終えた音六が俺に見せてきた。

「…音六!?おま、ちょその恰好は…」

「可愛い!…」

彼女が試着してきたのはどこからどう見ても猫の模様みたいな水着だった。

それも三毛猫っぽい奴。

そして何故か水着なのに猫耳までついている始末である。

ってその猫耳はゴーグルが付いてるのかよ!

うん…彼女の完璧過ぎるスタイルに色々とこの格好はコンボ率がヤバ過ぎる!…主に俺の理性が。

「にゃ…」

「うっ!…」

着用している当人は相当気に入ったのか猫のポーズを取りながら此方を見ていた。

い、いかん…このままでは彼女のペースに乗せられてしまう。

俺は咄嗟に別の水着を取って着せたのだが…。

「これも可愛い!…」

「(し、しまった!つい本音の方の水着を取ってしまった…)」

先程の猫水着よりも更にキワドイラインのビキニ水着を着させてしまった。

俺の脳内で激しく(四秒)格闘した結果、結局無邪気な天使の誘惑に負け二着とも購入する事に。

何の為に新調させたのか意味はどこかに消え去ったが音六が喜んでくれているからまあいいか!

「あ、ピーノ用の水着も買わなきゃ!…」

「連れて行く気ですか~い!」

「うみゅ!…」

音六はそう答える。

「あ、あのそこのお二方ちょっとお願いしてもよろしいですか?」

「え?」

「みゅ?…」

水着ショップを後にした直後にコスプレショップの女性店員に声をかけられある事をお願いされるのだった。

 

Sideイチカ

「ム?ダンスとヴォーカルイベントをやっているのか!」

「楽しそうです!というかイチカさんてダンス出来たんですね!」

「ああ、以前我流で少しかじっただけだが今でも自信はあるぜ!」

「なら一緒に行きましょう!」

「ああ!」

ショッピングモールの人だかりが出来た烈の中へと並ぶ俺達。

「ではこちらにお着替え下さい!」

「へっ?…」

「こ、コレって!…」

係員さんに案内され俺達が目にしたのは黒のタキシードと純白のウェディングドレスだった。

 

 

 

 

 

 

 




若干の予告詐欺になってしまった。


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