インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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遂に四日前に地元でもラブライブ!アケフェスが稼働解禁!
ああー!?どんどん財布が軽くなっていくー…。
HRスクユニ衣装の海未ちゃんが出てくれません…(泣
今月からハンドレのモバゲー版のソシャゲも出たし更にカツカツだー…




EPⅡⅩⅦ「生まれ変わる黒兎と黒い雨、救いを待つ貴公子 前編」

Sideラウラ

「…ハッ!?…私は確か…」

剣崎イチカに負けそうになって声が聞こえて…それで力を求めた瞬間に意識を失って…

「結局私は彼奴等に負けたのか…」

「ようやく目が覚めた様だなラウラ」

「教官…」

「お前の機体にVTシステムが積まれていた事が分かった」

「違法である筈のVTシステムがですか…」

「巧妙に隠されていたようだがな。今ドイツに問い合わせをしている所だ…ラウラ・ボーデヴィッヒお前は誰だ?」

「?…」

教官の質問の意味が分からずに私は首を傾げる。

「…分からないのなら今はそれでいい…これからはラウラ・ボーデヴィッヒとなるんだ!」

「は、はい!」

そう言って教官は保健室から出る。

「よ、ボーデヴィッヒ体の具合はどうだ?」

「ウサちゃん大丈夫?…」

「お、お姉ちゃん…それに貴様は…」

入れ替わりに剣崎と音六お姉ちゃんが入ってきた。

 

Sideイチカ

「大丈夫そうだな…」

「ン…本当によかった!…」

俺はセラフィーノと一緒にボーデヴィッヒの見舞いに来ていた。

既に目覚めていた彼女はセラフィーノを姉と呼び出し、俺にはちょっとの睨みを効かせてきたが…。

「教えてくれ剣崎イチカ…貴様は何故そんなにまでも強さを持ち得ているのだ?」

ふとボーデヴィッヒがそう問いかけてくる。

「…あの空間で俺の記憶も見たなら薄々気が付いている筈だぜ?」

「…友を思い、力を振るえたからか…」

「ああ、俺は今迄心の底から信頼し合える友を思って戦ってきた。

共に背中を預け合える戦友という存在、そして自分が守りたいと思う者達の為にな!」

「…それが兄上の強さか…」

ボーデヴィッヒはそう感慨深い表情をしながら言った。

ン?兄上?…

「これから貴様の事を兄上と呼ばせて貰う!い、異論は認めん!…」

「ファッ!?」

そんな事を顔を赤らめながら言ってきた。

 

その頃、Sideカレン

「はっ!…イチカさんが誰かにフラグを立てている気が…気のせいですかね?…」

 

Sideイチカ

「!?ブル…」

ちょっとした悪寒(恐らくカレンの嫉妬だろう…)を感じた俺は思わず身震いする。

「それで…レーゲンはどうなったのだ?」

「シュヴァルツェアレーゲンならば大丈夫だ。

フレームはあの時全壊してしまったがコアは奇跡的に無事だったからな」

「そうか…」

俺からレーゲンの事を聞いたボーデヴィッヒは安心した様に続けて言う。

「お姉ちゃんが言っていたレーゲンの悲しみの意思が私にも聞こえた…もう二度とあんな無茶な事はしない!…」

「ウサちゃん…」

ボーデヴィッヒはセラフィーノが持っていたレーゲンのコアを見つめながらそう呟いていた。

「ボーデヴィッヒ、レーゲンの事も含めてお前に隠されていたもう一つの力について語る必要があるんだ」

「私に隠されていたもう一つの力だと?…」

「ああ…」

俺はサベージの事やボーデヴィッヒに彼女がアドヴァンスドという力以外に持ったウィルスを介した人工ヴァリアントの力がある事、復元するにしても元のシュヴァルツェアレーゲンのままではその力に機体がついていけない、その為に相応の再設計・改修を施さなくてはいけない事を話した。

「話は分かった。それではレーゲンの事をよろしく頼む!…」

「了解した」

「私もレーゲンの改修に協力するから!…」

「お姉ちゃん…ありがとう!…」

俺は生まれ変わったボーデヴィッヒの瞳を見て快く了承した。

セラフィーノも協力してくれるそうだからコイツは良い開発データが得られそうだ。

 

その頃、Side春季

「突然お呼び立てしてすいません」

俺は外出届を出し付近のカフェで待ち合わせしていたセラフィーノファミリー一の凄腕情報屋であるヤタさんと話していた。

「別に良い…ウチの次期首領候補に挙がっているアンタの頼みというファミリーの命令だからな…」

ヤタさんは今でも音六に対する罪悪感のせいで顔を合わせられないらしい。

まあそれも彼が一方的に引きずっているだけに過ぎないのだが。

「それで俺に調べて欲しい案件っていうのはフランスIS企業のデュノア社だったか?」

「ええ、可能ですか?」

「俺を誰だと思っている?…

その気になれば政治家の今日の晩飯のメニューまで調べられる男だ俺は。

一企業の裏事を調べる事など容易い…」

ヤタさんはむっとした表情でそう言ってくる。

「ははは…では是非調査をお願いします!」

「承った、調査結果は近日中に現首領の娘宛に送っておいてやるからな」

「分かりました」

それを聞いてヤタさんと別れ俺はすぐに学園に戻った。

 

翌日、Sideイチカ

「『フームフムフム…うんOK!この設計ならレーゲンのAICもちゃんと問題無く稼働出来るね!』」

「そうですか!」

俺は昨日セラフィーノと考えたレーゲンの再設計・改修案を束さんに見せていた。

唯一の問題点はEバリアやNバリアをAICとは同時に使えないという点だった。

AIC自体にもかなりのデメリットがあるしな。

そんな弱点を補うべく俺はAICのシステムにレーゲンのISコア人格AIを設計し移植する事でデメリットを減らすというセラフィーノが提案した画期的な独自改修を施す設計をした。

レーゲンと融合させるヴァリアブルコアは先日の襲撃で手に入った物を使う事にした。

これによりボーデヴィッヒのアドヴァンスド、人工ヴァリアントの力を存分に発揮する事が可能な生まれ変わったシュヴァルツェアレーゲンが完成するという訳だ。

「フー…」

「『お疲れの様だねー…』」

「少し大変でしたからね。

でもとても有意義だともいえる時間でした」

「『…イッくんってそんなキャラだっけ?』」

「え?」

キラキラ恍惚の表情を浮かべた俺だが何故か束さんに心配される俺…そんなに変か?

「『とにかく機体は最終調整含めて四日かかると思ってて』

「了解しました」

さーて、後はシャルの問題だけか…。

春の奴進んでいるかな?

 

それから二日後の放課後、Side春季

「はーくん、コレ届いてたよ…」

「ありがとう音六!」

もう少し日数がかかるものばかりだと思っていたがもう届いたとは流石だ。

確かに凄腕情報屋として呼ばれているだけの事はあるな。

俺は寮の自室で早速開封して見てみる事にした。

「コレは!…酷いな…」

俺はデュノア社の調査結果を見て驚くばかりであった。

 

その頃、Sideシャル

「剣崎君がくれた情報を本社に送ってもう日が経つけどまだ連絡が来ないよ…お父さんは本当に大丈夫なのかな?…

誰か助けてよ…」

私は今現在も義母の陰謀により本社の地下室に捕らえられてしまった自身の父親の身を案じていた。

 

 




またもや予告詐欺してしまった…ラウラとレーゲンの事があるので前後編構成からのシャル救済編に入ります。
シャルについてはイチカより春季の方が出番多いかも?(露骨なネタバレ)
次回、無事生まれ変わったシュヴァルツェアレーゲンと共に新たな決意をするラウラは皆と必死に打ち解けようと努力し始める。
一方、シャルルやデュノア社について調べていたイチカ、春季は彼(彼女)を救うべく準備を始める。
「生まれ変わる黒兎と黒い雨、救いを待つ貴公子 後編」


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