インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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ガンオンでZZ銀図だけど当てたよおー!{一方ジオンはサイサリス金図ゲットならず…核撃たせろおー!…}ハイメガで拠点削ったらアホみたいな点数になってびっくらこいたw
それそうとキャラ集の更新もしましたので是非。



第三部 フランスの貴公子とドイツの銀髪少女
EPⅡⅩⅢ「事情聴取、そして転入生は四人目の男子と!?」


Sideイチカ

「(面倒だな…)」

「私がIS学園理事長の轡木十蔵だ。

君達に集まってもらったのは他でもない昨日の謎の怪生物襲撃事件について話を聞きたいと思ってね」

クラス対抗戦中に起きたサベージ襲撃事件の終息から翌日、鈴と愚兄を除く(愚兄に限っては昨日の気絶がまだ響いていた為だ。

ほぼサベージにふっ飛ばされてただけなのでヴァリアントウィルスにはほとんど侵されていなかったみたいだが…チッ!…まあいても面倒な事にしか発展させかねないのでこれはよかった。

鈴もカレンの歌でウィルスが沈静化したとはいえ愚兄と戦っていたという疲労の事もあり大事を取って今日の午前中は一時休みを取っている。)事態を収拾に導いた俺達に対して学園長から呼び出しがかかり事情聴取という名の尋問会が行われようとしていた。

この女尊男卑の世界でいつもは用務員の仕事で世を忍んでいるらしく理事長の顔をしている目の前の男性には俺も恐れ入っていた。

「さて、報告を頼むよ山田君」

「はい、昨日アリーナにてクラス対抗戦の最中に謎の生物が侵入し暴れるという事件が発生しました。

その際、何者かにセキュリティーをクラッキングされアリーナの扉がロックされてしまい大半の生徒が避難不能に陥りましたが十分後解除し避難誘導出来ました。

後は…」

「山田先生、そこから先は俺が説明しますよ」

「ム?…あの生物の事を何か知っているのかね?」

「ええ、ほんの僅かですけどね…」

俺はどうせ話さねばならない(勿論全てではなく極一部だけに限られるが)と思いサベージの事を話した。

「フム…未知のウィルスをバラ撒き行動するサベージですか…」

「ええ、そのウィルスは思春期を過ぎた者が感染すれば高確率で奇病を発症する事になります。

ですがこれに関してはあまり話せる事はありません。

それに俺達の様な特殊な力を備えた物でなければ例え専用機だとしても通常のISでは全く歯が立たないと思われます」

「それはどうしてですか?」

「それは奴等がある強固なエネルギーフィールドを常時張っているからです。

とてもそんじゃそこらの競技用のISでは突破出来ませんから」

「成程…まだまだ色々と気になる事がありますがここら辺で良しとしましょうか…」

理事長は俺がこれ以上の事を話さないと踏んだのかそう言う。

「では…独断専行の罰として剣崎君、如月さん、織斑君、セラフィーノさんには五十枚の反省文を、篠ノ之箒さんには四百枚の反省文提出を課します、良いですね?」

「「はい」」

まあ、春がアリーナの扉とかもぶっ壊しちまったしこれは形容範囲内だな。

「ま、待って下さい!なんで私までそんな事を!?私はただ…」

一人この処分に納得しない者がいた。

愚兄の腰巾着ことモップだ。

「喝を入れてやっただけか?

あのなあ…」

「はあー…篠ノ之さん貴方はあれだけ放送室に居た他生徒の皆さんを命の危険に晒してしまうという一番危険な行為をして処分を問われないと思ったんですか?

殺人未遂と捉えられても可笑しくはありませんよ

音六さんが気が付いてバリアを張ってくれたから最悪の事態は避けられましたけど」

「ぐっ!?…そ、それは…だが…」

俺とカレンに諭され彼女は苦い表情をする。

愚兄しか見えていないモップにとって他の人は小石程度なんだろうが実際現実問題として定義されるのはやはり痛いらしい。

「とにかくこの件はここで終わりという事で。

学園の防犯関連の事は強化していくという事で…」

これ以上モップの戯言に付き合う理由はない理事長が話を終わらせこの場は解散となった。

 

Side千冬

「…」

理事長の事情聴取が終わった後私は一人考えていた。

「どうしたんですか?織斑先生」

「いやな、昨日の怪生物、確かサベージだったか?

彼奴等への、特に剣崎と如月の対応が出来過ぎていると感じてな…」

「そういえばそうですよね…化物達の遺体もいつの間にか消えてましたし…」

剣崎イチカ、もしお前が本当は私のもう一人の弟の一夏であるなら…一体何がそこまでお前を変えたんだ?…

 

Sideイチカ

「(もっと面倒な事が待っていた…)鈴、体の調子は大丈夫なのか?」

「ええ、もうバッチリよ!で、アンタ何か知っているんでしょう?教えてくれない?」

同日、俺は昼休みにようやく回復し登校してきた鈴に問い詰められた。

「ああ、何を聞きたい?」

「全部!…とまではいかないみたいだからあの化物の事とイチカ達の力の事、音六ちゃんの体の事、それにカレンちゃんの歌の事」

「Ohー…」

全てとは言わずもながら結構な核心を付いた質問に俺はどう話すべきか一瞬迷ったが結局話す事にした。

「分かった、だけど俺やカレンの力、セラフィーノの体の件に関してはあまり此処じゃ詳しい事は話せないがいいか?」

「むー~…良いわよ」

セラフィーノの件に限ってはヴィタリーの残党が関わる話でもあるので完全に無関係な鈴を巻き込む訳にはいかないので組織の事は伏せながら話した。

「何よソレ!?…酷い!」

鈴は俺のぼかした話を聞くと激昂していた。

「あまり此処で騒ぐな」

「あ、ゴメン!…」

周囲の迷惑もあるがあまり騒いで愚兄やモップの耳にでも入ったりしたらそれこそセラフィーノが何を言われるか分かったものではない。

それに先日束さんがサベージ襲来予告で言った学園内でサヴェビッチ先輩が行方不明になる直前に一瞬起きたノイズの件についての事もあった。

束さんの調査結果によるとノイズの中に微かに百武装の展開反応があったらしい。

他の武芸者がこの世界に紛れ込んでいるとは予想出来てはいたがノイズを発生させる程の力の持主…俺には一人しか心当たりが無い。

だが奴は現在確かある罪に問われ獄中の筈…何らかの要因で抜け出しやがったのか?

今の所は奴の気配は感じられないので安心出来るがもしまた潜まれていたりしたらとても厄介な事になりかねない。

他の百武装の開発を急がせる必要があるなこれは。

「そうだ!鈴、お前のISの調整手伝ってやろうか?」

「本当?!なら是非共お願いするわ!」

俺は鈴の甲龍の衝撃砲を中心に調整を施せばサベージとも少しはマシに戦える様になると考え申し入れ、彼女は快く了承してくれる。

「なら、二日待てば対サベージの火力調整が出来る」

「そんなに早く!?良いの?」

「ああ…」

といってもやはり最終的な微調整は束さんにお願いする形になるから最短とはいかないがそれでも十分過ぎる早さに鈴は驚き俺に甲龍を預けた。

さてお仕事だ。

 

翌日

「今日は二人の転入生を紹介します」

「なぬ?」

甲龍の調整に専念してて失念していたな…そこまでの情報は得られていなかった。

「フランスから転入してきました。

シャルル・デュノアといいます」

「お、男?…」

「はい。此方に僕と同じ境遇の方達が居ると耳にしまして」

そう言った一人目の転入生は男だったようで俺とカレン以外皆固まる。

「キャー!よ、四人目の男子は守ってあげたくなる系!」

「ぐふふ…これで夏コミのネタがまた増えたわ…」

あちら此方で黄色い声が飛び交う。

ハウリングがうるさいぞ。

そして最後の人!相変わらず俺達を勝手にネタ要員にしようとしないでくれ!?

「はうー~…」

あ、カレンがヤバイ雰囲気を醸し出している。

「春季さんxシャルルさんかな?それともイチカさんxシャルルさん?

うー~ん…悩みますー」

え?カレンもそういう趣味持ってたの!?

「はい、向こうでノア先輩に作品を見せてもらった事があって結構ハマってしまいました♪」

笑顔でそう答えるカレン。

ノアさん…俺の彼女になんてものを見せてるんすか…向こうの友人に対し俺は溜息をつくしかなかった。

「た、頼むからカレンさん?

俺で可笑しなカップリング立てようとしないでくれよ。なっ、なっ?」

「男前過ぎるからいけないんですよ~♪」

俺はこの時カレンに対して尚逆らえなくなった気がした。

「五月蠅いぞ馬鹿共、もう一人の紹介をするぞ」

「…」

もう一人は眼帯をした銀髪少女だった。

だがさっきから黙ったままである。

「自己紹介するんだボーデヴィッヒ」

「はい教官!」

銀髪の少女は賢姉殿を教官と呼んでいた。

ああ、そういえば俺が行方不明扱いになった後ドイツ軍の教官になっていたとか束さんが言っていたな。

「…もう私は教官ではなく一教師だ。

此処では織斑先生と呼んでくれ。

時間が押しているさっさとしろ」

「は、はい…私はラウラ・ボーデヴィッヒだ」

「そ、それだけですか?…」

「ああ…」

簡潔に名前だけを述べ何かが目についたのかボーデヴィッヒはつかつかと愚兄と春の席へ向かう。

「お前達が教官の弟だな?」

「うんそうだけど…」

「ああそうだが…」

「私は貴様達を認めない!教官の面汚しである貴様等を!…」

「なんだと!?」

「…」

ボーデヴィッヒの突然の暴言に愚兄は当然の様に激怒し殴りかかろうとし、春は何処か可哀そうな目で彼女を見ていた。

「やめろ秋彦!ボーデヴィッヒ貴様も何をしている?」

「興が冷めた…命拾いしたようだな」

「けっ!そっちがな!」

賢姉殿に仲裁されただけなのに何処にそんな自信があるのか疑問に感じる愚兄とそそくさと席に座るボーデヴィッヒは彼等を睨み続けていた。

「何だったんだ?…ム!?…」

この感じ!…最初ボーデヴィッヒを見た時は気のせいだと思っていたが彼女は…

それに…

「何かな?」

「あ、いや…何でもない」

「?…」

四人目の男子だというシャルルは何処か男っぽくないな…これは後で調べてみる必要がありそうだ。

その後授業に向かう途中シャルルや俺達目当ての女生徒達がわんさかと血気盛んに押し寄せてきたので「喰らえ!織斑秋彦の写真集!」とかやって撒いたのは我ながら良い作戦であった。

…良識な生徒達には踏まれてたけどまあ良い気味という事で。

 

 




新刊ブックレットにてカレンの腐女子発覚…。
確かに正体がバレる前のエミールxハヤトでなりそうな予感あったけどさ…うん…
そして勿論春季とイチカは完全予約制で売り切れ続出。
そして甲龍強化フラグ!今のままではサベージに対応出来ませんからね。
どの様に強化されるかは次回をお楽しみに!
次回!シャルルに対し不審を感じたイチカは彼を調べる事にする。
一方、ラウラの事を気にかけていた春季は音六に何気無く話をする。
すると彼女は何かを思い出した様にアリーナに飛び出すとラウラがセシリアを蹂躙している場面に遭遇し…
「シャルルの正体と黒い雨の涙 前編」


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