インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者 作:カオスサイン
*一部改変もあり
Side春季
「どうだ、これでもまだやるっていう?…」
「嘘ですわ!?こ、こんな事が!?…」
会場に潜入してこの世界のオルコットさん、その他の女尊男卑主義者達との戦闘で数分後、彼女のブルーティアーズのBTは全て残らず俺の拳とドラグーンのコンボに叩き落とされていた。
周囲の女尊男卑主義者も沈黙させている。
師匠ならば十数秒もかからないと思うがな。
オルコットさんにとって驚愕の現実を目の当たりにして心が折れた彼女は戦意を完全に喪失しうなだれていた。
「少しばかりやり過ぎたかな…でもな…」
あんな事がまかり通るなどあってはいけない。
うなだれたままのオルコットさんを放置し皆の所に戻ろうとすると
「ほう…腐っても国家代表候補であるオルコットをこうもいとも簡単に戦意喪失に追い込めるとはな」
「誰だあんた?」
仮面を付けた謎のマント男が現れた。
「我が名はゼロ!この腐りきった世界を変革する為結成された「黒の騎士団」のリーダーだ」
「…」
「処刑されそうになっていたあの男は我々が保護した。
引いてはお前達にも詳しい話が聞きたい。
是非共ついてきてはくれないだろうか?」
「…俺の一存だけじゃ決められない…だけど此方もこの世界の情報が欲しい!
何処に向かえば良い?」
「そうか、ならば此方から迎えを寄越すとしようか。
詳細は後程話すとしよう」
ゼロと名乗った男はそう提案してきて、俺は皆に相談した後渋々受け入れる事にした。
それから数十分後、彼等の手の者であろう人から迎えを寄越された。
俺が代表で彼方の拠点へと向かった。
~黒の騎士団拠点~
「ようこそ我々の拠点へ」
「無駄話はいいから本題に映ってくれ」
「…了解した」
俺はゼロからこの世界の詳しい情勢を聞いた。
それと処刑されそうになっていたあの黒雪という人物の本当の出自の事も…。
「まさかこの世界の千冬姉がそんな犯罪に手を染めていたなんてな…」
俺は大分ショックを受けた。
世界が違うとはいえここまで人は変わってしまうものなのだという事に。
Sideゼロ
「ふむサベージに絶対天敵か…よもや此処とは完全に情勢の違う世界から来たとは驚きだな…」
ギアスを使って聞き出す迄も無く彼、織斑春季は包み隠さずに彼方の話をした。
月夜はバレていないつもりであろうが彼の例やイギリス嬢を完封したあの強さを目にした以上信じる他ない。
よもやこの様な形で世界を変えられるかもしれない切り札がもう一つ出てくるとはな。
だが俺はこの男が簡単にはいかない事を思い知る事になる。
Side春季
「なあゼロ、アンタはISをどの様に捉えてる?」
「…本来は宇宙進出の為に生み出された物…だが…」
「そうだよな。
もし無暗にISコア迄をも破壊しようというのなら俺は…俺達はアンタ等の敵になるからな!」
「…善処しよう」
俺がゼロにISの真意について問うと予想通りの返答があり、俺達とISコア人格の少女達の意思をはっきりと伝えた。
彼は半ば驚いた顔をしていたが少し思案した後、そう言った。
その後、俺達はゼロの手回しによってこの世界のIS学園に一時通う事となった。
Sideゼロ
「産み出されたモノに罪は無いか…あの男予想以上の末恐ろしさだ…」