インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者 作:カオスサイン
Sideイチカ
「奴がマーシエル!…」
突如として空中にその姿を現らした大鎌を携えた謎の男…成程今迄に感じたことの無いとてつもないプレッシャーを感じるな…。
「折角教えてあげたというのに彼等如きにここまで手古摺るとはね」
「これから挽回すんだよ!」
ソイツに教えたのがそもそもの間違いなんですが…完全に此方を見下してきているな。
「一体何が目的だ?」
「知れた事よ。
愚かな人類共と世界をこの創造主たる我等が導く!」
「下らないな!此方から願い下げだ!」
俺は残影斬で奴に斬りかかる。
「フッ…全く野蛮だね。
【連閃斬】」
「何っ!…ぐああああー!?」
「イチカさん!?」
残影斬よりも素早い攻撃で思わぬ反撃を喰らってしまい俺は傷だらけになる。
「ははは!ざまあないぜ!
なら後はこれでも喰らいな!」
「チィッ!?…これは!?…」
馬鹿彦が自分の手柄みたいに高笑いしながら無数のビームを撃ち出してきた。
予想外の攻撃と先程受けた傷のせいで俺は反応が遅れNバリアを張って対応するが突き抜けてきやがった。
「があああ!?…」
「イチカー!
それに今のは銀の福音の【銀の鐘】!?アンタ真逆!?…」
此方の鈴が俺にかけより驚愕し叫ぶ。
「あァン?ああ、ナターシャさんならコアを奪った後丹念にこの俺が盛大に犯してヒイヒイ言わせて種付けしてやったぜえ!
ハッハー!流石俺が惚れた女だ、凄ぇイイ体してたなあ~!」
すると馬鹿彦は皆が予想していたものよりもとんでもない事を言い放った。
「秋彦…アンタって奴はー!
このお粗末で最低最悪男!」
「お前に用は無えんだよこの貧相が!」
「きゃあ!?」
激高した鈴が馬鹿彦に青龍刀で斬りかかるが暴言とと共に反撃を喰らい吹き飛ばされてしまう。
「ぐっ…糞っ!…」
「やはり奴には勝てないのか?!…」
それと同時に矢代達もマーシエルの攻撃を喰らい満身創痍になっていた。
「ギャオオオー!」
また出現したサベージがマーシエルに攻撃を仕掛ける。
「全く、無作為に仕掛けてくる輩は面倒だね。
それに…君達は気が付いているかな?」
「何の話だ?…」
マーシエルは物ともせずに反撃しサベージを吹き飛ばしながらそう言ってくる。
「一つ話をしようか。
確かサベージ…とかいったかな?
あれらは元々生物兵器として誕生たといっても過言ではない代物だという事に。
絶対天敵に関しては我等にも理解出来ぬが…」
「な、に!?…」
俺達は奴の言った事が一瞬理解出来なかった。
サベージは宇宙生命体で奴等を捕獲してヴィタりーやギリウスが人工的に作った筈…真逆!?…
「では、そろそろ終わらせるとしようか」
「イーヤッハアァー!」
「「クッ!?…」」
俺が思考する間もなく奴等は攻撃を仕掛けてこようとする。
その瞬間だった。
「【付喪光炎陣】!…」
「せやあっ!」
「【ドラゴネル・エアブレス】!」
「【カマイタチ】!」
「む!」
「何ィ!?…ぎゃあああ!?」
何処からともなく眩い閃光を纏う炎と桃色の槍、龍を具現化したかの様な斬撃、無数のカマイタチがマーシエル達を襲った。
槍はマーシエルによって叩き落とされるが、閃光炎と龍の斬撃、カマイタチには耐え切れないと判断したのか瞬間移動して回避される。
一方の慢心元愚兄は当然の如く対応出来ずに巻き込まれる。
「鈴!目が覚めたの?!」
「おかげ様でね…それはそうと私も他の人に話を聞いて偶然会った援軍も連れてきたわよ!」
どうやら向こうの世界の鈴がようやく目覚め此方の援護に駆けつけに来てくれたようだ。
という事は先程の攻撃は!
「苦戦しているようだな」
「やあ兄さん、助けに来たよ!」
異世界から戻って来た春達BチームとミドウCチームの姿だった。