インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者 作:カオスサイン
Side春季
「「…」」
空気がなんだか凄く重い…その理由は
「なんかすまない…」
「ううんいいよ…分かってはいたことだし…」
俺達異世界組が発生させられる恋愛磁場生成数値の計測でのことだ。
恋愛のれの字も未だに理解出来ていない音六がそれを生み出せるのか不安があったが無事に磁場を発生させる事が出来た。
どうやら互いに想い合っているだけでも恋愛磁場の生成が可能みたいだ。
近衛部隊長である柊 華恋さんによるとそうらしい。
ちょっと曖昧な気もしなくもないが安心した。
そして…何故かシャルまでやってみたいと言い出した。
で全くの無反応…これには流石にシャルもションボリしてしまう。
お決まりの言葉しかかけてやれる事が出来ず俺は狼狽した。
そこに華恋さんが「ハーレム作っちゃえば良いじゃない!」とか言ってきた。
だけど正直シャルは只の女友達であり特別な異性としては意識して見ていないのだ。
箒や美月他の女性陣も同様だ。
だが更に華恋さんが「貴方、もしかして此処にいる子達以外に好きな異性いるでしょ?」とか聞いてきたのだ。
「ヴェッ!?」
「(;゚Д゚)!?!?」
つい俺は反応してしまい、シャルがビックリしていた。
「アララ~?その反応はアリなのねえ~!」
「(゚Д゚;)…」
「ちょちょちょ!?えええ!?ど、どういう事!?」
「シャル!?お、落ち着いて…」
「春季殿?…」
「え、えっと…」
ラウラにもジト目で見られてしまう。
勘の良いラウラの事だ…きっと俺が音六以外に好きな人に気付いているかもしれない。
本当に予想外だ…思わぬ暴露をされてしまい穴があったら入りたい気分に陥り頭を抱えた。
後日…俺のせいもあってシャルが心の隙間を突かれてしまい魔族の眷属にされかけたのだ。
伝説の双騎士の片割れである勇也さんの姉代わりで死んだとされていた神代 夕日さんが実は生きていて魔王の因子を埋められていた事も同時に判明し俺達は双騎士の二人と協力してなんとか撃退・浄化に成功した。
「苦しい戦いだったな…」
「ふにゃあー…」
「あーあれだ…凄く激苦いコーヒーでも口にしたい気分だ…」
「あー…」
「あ、私らにもくれ」
「なんだよう…」
「?」
魔王討伐戦後、音六はまだまだ恋が何なのか理解していなかったが、俺とイチャイチャ度は日に日に増してきていた。
ラウラにさりげなく茶々を入れられ俺は憤慨していた。
勇也さんにも同情される。
だが、俺はこの後更にとんでもない事態に巻き込まれる事になろうとはこの時は思いもよらなかった。
俺はシャルロッ党じゃない…