遊戯王が当たり前?→ならプロデュエリストになる!   作:v!sion

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こんにちわ!第一話です!!

まずはどんな感じの話なのか伝われば幸いですー!

ちなみに基本的に僕の使ってるデッキです、アニオリ、オリカは、出さない予定です。

ではどうぞ!


一章 【日常に潜むもの】
第一話 初陣


 1人の青年がいる。彼の名は”村上慎也”

 

  舞台は我々の住む世界とは少し違った世界

 

   常識と異端の境界線は曖昧

   歯車は狂い、青年達に哀しき業を背負わせる

 

 

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

午後13時。村本慎也は自身が通う大学、”聖帝大学”の喫煙所で紫煙をくゆらしていた。すぐ側には同じ学科の友達"楠知樹(くすのきともき)"も同様に煙を吐き、慎也

と談笑していた

 

 

「それにしても暑い…」

 

 

慎也は額の汗を拭いながら言った。屋外の喫煙所は日が直接あたる、そのためこの時期でもとにかく暑い。同じ感想なのだろうか、知樹も顔を顰めながら言った

 

 

「そうだな...じゃあデュエルスペースにでも行かないか?」

 

 

慎也が通う大学では...いや殆どの学校や施設には決闘(デュエル)用のスペースが設けられていて、日夜デュエリスト達が腕を磨いている。彼らの大学では専用の建物、通称「決闘棟(デュエルパーク)」まで作られている。空調設備や観客席、売店などかなり充実しているので生徒たちに人気なスポットだ。

 

 

「そうだね、決闘(デュエル)しに行こう!」

「あぁ」

 

 

タバコを灰皿に押し付け、慎也たちはデュエルスペースまで向かった。

 

 

 

 

 

ーーー

ーー

 

 

 

 

 

 

決闘棟(デュエルパーク)は人混みにあふれていた。が、デュエルスペース自体は空きだらけだった。原因は一番奥で行われている決闘(デュエル)だ。

 

 

「おい慎也、奥のスペースを見てみろよ」

「んー?」

 

 

知樹が顎をしゃくる

慎也が知樹の向く方を見る、小柄な女の子と随分人相の悪い男が決闘(デュエル)していた。楽しそうな雰囲気でないくらいは遠目でもわかる

 

 

「うん、早く決闘(デュエル)やろうよ」

 

 

知樹が何故か驚く。思っていた返答が帰ってこなかったからだ。

 

「......いいのか?その、なにか様子がおかしいが...」

決闘(デュエル)してるだけじゃないの?」

 

 

ビーッ!!!!!!!!

 

例のスペースからブザーが鳴った。どうやら決着がついたようだ、女性のほうが膝を付いている...

 

 

「ヒャヒャヒャヒャ!俺の勝ちだなぁ!!さぁデッキよこしなぁ!!」

「そ、そんなぁ...」

 

 

瞳に涙を含み、怯える女性周りの人も悔しそうな顔をしている。男はかまわず彼女のデッキに手をかけ、取り上げた。

 

 

「お、お願いします!そのデッキだけは...!」

「今更何言ってんだよ!敗者が勝者にデッキを渡す...約束したよなあ?」

 

「あっ!そういう感じなのか」

「わからなかったのか...」

 

知樹が呆れる、慎也が納得の言ったかのように頷きながら見ているとその様子を見ていると、あちらから声をかけてきた

 

 

「なんだてめぇら!"蛭谷(ひるたに)"さんに文句でもあんのか!?」 

「"蛭谷(ひるたに)"さん!あいつらもやっちまいましょうよ!!」

 

 

取り巻き達に見つかった、どんどん話が進んでいく

 

 

「...今日三人目のターゲットか...おもしれぇじゃねえか。おいそこの白黒頭のおまえ!決闘(デュエル)しろや!!」  

  

 

何故か慎也を指名する蛭谷。相変わらず周りの生徒達は苦しそうな表情をしている

 

 

「あんまりおっきい声出さないでよ...やるから」

「そうだな、いけ慎也。ささっと倒してこい」

 

 

知樹の激励?を受け、慎也は彼らのスペースまで歩を進めた。緊張感は感じられず、リラックスしている様子だ

 

 

「おう、一応確認するけどよぉ負けたらてめえのデッキも貰うからなぁ?後悔すんじゃねぇぞ!」

「わかった、いいよ。君も負けたらそのこのデッキを返してよ。」

「へっ...まぁ俺が負けるはずがねえけどなぁ!」

 

 

決闘(デュエル)スペースでは、双方のディスクと連動し、フィールド魔法や召喚時のエフェクトが演出される。それもあり決闘者(デュエリスト)決闘(デュエル)スペースでの決闘(デュエル)を好む

 

それ故にあの女性は被害にあってしまったのだろうか

 

慎也と蛭谷はディスクを構え合い、ワイヤレスの通信を行うと準備は整った。お互い決闘(デュエル)開始を宣言した

 

 

     「「決闘(デュエル)!!」」

       慎也LP8000  

       蛭谷LP8000

 

 

ディスクが起動時、ソリッドヴィジョンを起動させる。

まだ1枚もカードを発動しいなくとも、厳かな雰囲気は十分伝わってくる

 

 

(当たり前のようにデュエルディスクを起動させているけどこの技術...時代の進歩ってすごいね)

 

 

ディスクが先行後攻をランダムで決める。

...あちらが先行のようだ。

 

 

「行くぜ俺のターン!モンスターを裏守備セット、カードを2枚セットしターンエンド!!」

 

 

蛭谷:手札2枚 LP8000

 

モンスター/ 裏守備

 

魔法・罠 / リバース2枚

 

 

静かに決闘(デュエル)が始まった

この勝負には負けられないと慎也は力強くカードを引いた。今引いたカードを失うことは絶対に避けたい

 

 

「俺のターンドロー!」

(伏せが2枚か...デッキ内容もわからないけどこのデッキでやることは同じか)

 

 

「俺は手札から永続魔法[六武衆の結束]を発動!」

「六武衆か」

 

 

六武衆

戦士族に統一されたビートデッキ。6つの属性を担当する武士がそれぞれ存在し、差別化された効果をそれぞれが担っている。

 

他テーマと混じりにくい性質や、ド派手な展開を用いない事から、この世界ではあまり使用されないテーマに位置している

 

  

「[六武衆の結束]は六武衆と名のつくモンスターが召喚、特殊召喚されるたびに武士道カウンターをひとつ置くカード。そしてこのカードを墓地に送ると、乗っていたカウンターの数だけドローできる、まぁ最大2つまでだけどね。」

 

 

(あのカードが引けてればな...ないものはしょうがない今回はドローカードだ。)

 

 

手札に無いものを望んでいても仕方が無い。あるカードで行動するだけだ。慎也がすでに手にしていたモンスターは、光を担う武士だった

 

 

「手札から[六武衆−ザンジ]を通常召喚!」

 

[六武衆−ザンジ] ATK 1800

 

[六武衆の結束] 武士道カウンター0→1

 

 

「そして手札から[六武衆−ザンジ]を対象に速攻魔法[六武衆の荒行]を発動!対象の六武衆と同じ攻撃力で、同名以外の六武衆をデッキから特殊召喚する。来い![真六武衆−キザン]!」

 

[真六武衆−キザン] ATK 1800

 

[六武衆の結束] 武士道カウンター1→2

 

 

ソリッドヴィジョンにより慎也のフィールドに家紋が描かれた。それを介して現れた者は真を冠する六武衆。フィールドに忠実なる武士が2人集まると、慎也の指示を静かに待つ

 

 

「ここで俺はカウンターが2つ乗った[六武衆の結束]を墓地に送り、2枚ドローする!」

(ふむ、なかなか良い手札だ。"あいつ"はだせないけど...)

 

 

そして慎也はバトルフェイズに移行した。

至極素直なビートが見られそうだ

 

 

「バトルフェイズ、[六武衆−ザンジ]で裏側守備表示を攻撃だ!」

 

 

勢いよく飛び出しだザンジは主の命に従い、力強く薙刀を振りかざした。まだ姿を見せていない、裏のモンスターを切先が襲うが、届きそうにはなかった

 

 

(トラップ)発動![攻撃の無力化]その攻撃を無効にしバトルフェイズを終了させるぜ!」

 

 

[ザンジ]だけでなく、[キザン]の攻撃も叶わなかった。効果通りバトルフェイズが終了する

 

[荒行]で対象に取ったモンスターはエンドフェイズに破壊されてしまう。アドバンテージの欠如がよぎるが、そんな事は慎也も望んでいない

 

 

「...メイン2!俺はレベル4の[六武衆-ザンジ]と[真六武衆-キザン]でオーバレイネットワークを構築!」

「チッ...エクシーズ召喚か」

「まぁね、エクシーズ召喚、現われろ[No106.巨岩掌ジャイアント・ハンド]!」

 

[No.106巨岩掌ジャイアント・ハンド] DEF 2000

 

 

デメリットを回避したのはエクシーズ素材にする事だった。これで[荒行]の対象モンスターは存在しなくなった。

 

 

「俺はカードを1枚セットし、ターンエンド。」

 

慎也 手札:4枚 LP8000

 

モンスター/ [No.106巨岩掌ジャイアント・ハンド] DEF 2000

  

魔法・罠 / リバース1枚

 

(あんまり動けなかった...相手のデッキもわからないままだし.....)

 

慎也は反省後、視線を手札から相手フィールドに移した。ここからは相手の時間であり、より警戒が求められる時だ

 

 

「俺のターンドロー!まずは見せてやるよ。反転召喚、現れろ[ワーム・アグリィ]!」

 

[ワーム・アグリィ] ATK 100

 

 

ワームだ。こちらも今日では非常に珍しいテーマ。慎也自身はあまり見た事のないカードであり、どのような展開を見せるのか、好奇心と警戒心が入り交じっていた

 

 

「更に俺は手札を1枚捨てて魔法カード[スネーク・レイン]を発動!効果によりデッキから爬虫類族モンスターを4体落とすぜ」

 

 

[ワーム・ヤガン]、[ワーム・リンクス]、[ワーム・カルタロス]、[ワーム・ゼクス]が墓地に溜まっていく。5体のモンスターから蛭谷のデッキがワームであることはほぼ確定した

  

       

(ワームで墓地肥やしか...ワームってそういうデッキ?)

 

 

誰に問うた訳でない疑問は誰も答えてはくれない。構わず蛭谷はつづける

 

 

「[ワーム・アグリィ]をリリース、[ワーム・クイーン]をアドバン召喚!!」

 

[ワーム・クイーン] ATK 2700

 

 

「[ワーム・クイーン]はワームと名のつく爬虫類族モンスター1体でアドバンス召喚が可能だ。そしてこの時、[ワーム・アグリィ]の効果発動!ワームのアドバンス召喚のためにリリースされると相手の場に特殊召喚できる!」

「えっ、いやいらないけど...」

 

 

[ワーム・アグリィ] ATK 100

 

「そして[ワーム・クイーン]の効果!場のワームと名のつくモンスターをリリースし、そのレベル以下のレベルのワームと名のつく爬虫類族モンスターを特殊召喚する」

 

慎也のフィールドにワームの小型モンスターを残すと、どうやら[クイーン]はフィールドを後にするようだ。肝心の後続はレベルが低いものと説明された

 

しかし現れたモンスターは...

 

 

「俺は[ワーム・クイーン]自身をリリースし...デッキから[ワーム・クイーン]を特殊召喚!!」

 

[ワーム・クイーン] ATK 2700

 

 

同名カードが現れた。テキストはレベル「以下」であり、「より低い」の書き方でないため可能。

一見何も意味のない行動に周りが少しどよめいた

 

 

「[ワーム・クイーン]の効果発動!自身をリリースして[ワーム・クイーン]を特殊召喚。[ワーム・クイーン]をリリースし...現われろ[ワーム・ヴィクトリー]!!」

 

 

[ワーム・ヴィクトリー] ATK 0

 

 

[ワーム・クイーン]のリリースはコスト。解決時に場にいないため[ジャイアント・ハンド]も効果を発動できない。ただただ爬虫類の入れ替わりを見ているしかできなかった。

そうして[クイーン]を3回経て現れたモンスターは攻撃力0のモンスター

 

 

「[ワーム・ヴィクトリー]の攻撃力は墓地のワームと名のつく爬虫類族モンスターの数×500ポイントアップする。俺の墓地にはワームが8体!よって攻撃力は4000ポイントアップする!!」

 

 

[ワーム・ヴィクトリー] ATK 0→4000

 

 

[スネーク・レイン]のコストでも爬虫類族を捨てていたのだろう。攻撃力は大台の4000にまで上った

「バトルフェイズ、[ワーム・ヴィクトリー]で[ワーム・アグリィ]に攻撃!」

「えぇ...自分で自分のモンスターを?」

 

 

慎也 LP8000→4100

 

 

[アグリィ]はなすすべもなく[ヴィクトリー]の6つの手によって粉砕された。その[アグリィ]の表情は何も言えないものだった。同様に、勝手に送り付けられた慎也自身も複雑な表情をみせていた

しかし、ダメージは大きかった。

 

 

「俺はターンエンドだ!」

「意外ともらっちゃったなぁ...」

 

 

蛭谷手札:0枚 LP8000

 

モンスター/ [ワーム・ヴィクトリー] ATK 4500

 

魔法・罠 / リバース1枚

 

 

「俺のターンドロー」

「ケケケ!!俺の攻撃力4500のヴィクトリーを突破できるかぁ!?」 

 

 

慎也のフィールドで破壊された[アグリィ]もカウントされ、さらに攻撃力が4500まで上り詰めていた

それでも、慎也は気にせずは手札の永続魔法に手をかけ、すぐに発動した

 

 




主人公の初デッキは[六武衆]です。僕も大好きなデッキです!

ご意見、感想お待ちしてまーす!

ぶっちゃけどうですか?

  • 読みたいからやめて欲しくない
  • 読みたいけど無くなったら読まない
  • 普通
  • 無くてもいい
  • 読むのが億劫

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